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★★2012年08月05日(日)男子・女子
カメラ女子と言うカテゴリーが作られています。比較的よく使われる女子とか男子という表現に対して、何時も違和感を憶えます。このところ、報道機関はロンドンでのイベントに熱心で、柔道男子?、卓球女子?という様な名称を聞きます。高校生も居るやに聞きますが、30間近や、過ぎのオッちゃんに男子は無かろうと思うのですが・・・。
それはともかく、カメ女なんて省略されると怪物、妖怪のたぐいかと思ってしまいます。が、女性がカメラで撮影しているのを見れば、男と相違はありません。その昔、カメラは使うのがなかなか難しいメカで、お父ちゃんの役目だったというのはあるでしょう。しかし、お父さんだから出来るかといえば・・・。嬉しいことに、このところ、シャッターを押せば結構ちゃんと写るというカメラになってきました。写す範囲内の顔を検出してピントを合わせるなんて芸を持つものまでいます。それなりに暗くてぶれるところを、高感度化と手ぶれ補正で、結構粘って写るものも当たり前になってきています。
メカの扱いに不慣れでも、そこそこ何とかなるという状況。そして、デジタルデータとしてメモリに入ること。画像をパソコンで加工できること。写真プリントがパソコンの付属機器であるプリンターで出せる。それらの環境が、ここにきて、劇的な変化となりました。カメラからフィルムを抜いて、カメラ店に出し、ネガと共に写真プリントを受け取って、始めて写りの具合が判るという手順から、その場で撮った画像を確認できるという根本的なスタイルの変化は、写真という世界に相変化を起こしたのです。お師匠様に弟子入りして、様々なテクニックを盗み、その後に独り立ちするという、伝統的?なプロへの道というのも、変動を受けています。様々に展開されていた撮影・現像・印画のテクニックのかなりの部分が役に立たなくなり、テクニックを生む背景となる作画意志そのものが問われるようになったのです。
出版雑誌のたぐいも、下降の一路を辿っていますが、まだまだ生き残っている老舗カメラ雑誌もあります。この前、一冊を買って見ましたが、相変化の中を生き残りをかけている様子よりは、現像・印画のテクに依存した過去を引きずっている方々が書いているものが目に付きました。背景人口があるから生き残っているのでしょうが、10年先はどうでしょう。
天王星は1995~6年に宝瓶宮に入り、2003年に双魚宮に移ります。そして、2010~1年に白羊宮へと移りました。これに対して海王星は、天王星に遅れること2年ほど、1998年に宝瓶宮に入ります。そして、2011年4月、双魚宮へ入りました。8月に一端戻りましたが、今年の2月に再入宮し、白羊宮に移る2025年まで、自らの支配宮にいることになります。
つまり、2003年から2010年まで、天王星と海王星は互いの支配宮に居て、ミューチャル・リセプションとなっていたのです。この期間を考えれば、天王星については1995~6年から2010年まで、支配宮に居るのと同じ効果をもたらすし、海王星については2003年から2025年までが最大の力を発揮できる期間ということになります。
これらの、大きな流れの中で、写真というものが大きく変化していったのは確かです。フィルム・印画紙の製造量がそれを示しています。一部の専門家が扱う特殊技術から、一般大衆が当たり前に使うようになるまでに、色々なものの積み重ねが必要だったのです。カラーフィルムは1950年代の終わりに100万平方メートルだった国内出荷量が、順調に拡大し、1997年付近で2000万平方メートルに近づき、上げ止まります。そして、2000年辺りから下降を始め、2005年辺りはもの凄い急落となります。そりゃあ、コダックが左前になります。
さて、実用的な写真術というとダゲレオタイプで1836年8月19日にフランスで発表されました。ここで、占星術師たる者は、チャートを見なければならないでしょう。見れば、深い感慨を憶えるはずです。何、何も?。あきまへんでぇ。
銀塩写真はミューチャル・リセプションに始まり、このミューチャル・リセプションで終わったのです。天王星がもたらす、次の技術が結実・開花したのです。銀塩写真が終わったからといって、写真が終わったわけではありません。ますます、広がっていく世界なのは間違いないでしょう。少なくとも次のミューチャル・リセプションによる相変化を起こすまでは。
ああ、カメ女でしたね。カメラ用品は、男向けに作られていました。それが女性が使うというので、色をピンクにしてみたり、デザインを花柄にしてみたりというような、オッサン思考の賜物のようなものばかりが目に付きます。先ずは総本山のナイコンでは、ミラーレス一眼の高い方に黒と白、安い方に白、黒、銀、赤、ピンクのラインナップ。レンズまで同色というのは統一性があって良しと思うのですが、赤にピンク?、それもショッキング・ピンク。ド・ピンク。これが、うすーいピンクとかうすーい水色なんかパステル調で持っていも良いかなと思うのですがねえ。
確かに、デジカメになってから、本体の色は黒がスタンダードになりました。昔のスタンダードの銀メタは、あまり見あたりません。その時代に、剥げるよといわれたけれどブラックボディを選択した★秋津★としては、嬉しい限りです。しかし、直射日光が当たるところで、ずっと撮るのであれば、銀メタの方がずっとアドバンテージがあるんですがねぇ。安っぽく見えるんでしょうか。まあ、本体はともかく、次に入れ物が問題です。こちらはいきなりど派手なものが出現しています。赤やショッキング・ピンクを使ったもの、花柄があれば女物だという意識があるのではと疑うばかり。オッちゃんが持っていたら恥ずかしいようなものが結構あります。女性を馬鹿にしていると共に、男性諸君をも馬鹿にしていない? 男でも持っていておかしくないものを考えられない?
総本山を離れて、サードパーティのメーカーへ行くと、更に激しい色とデザインが出現しています。性差別デザインではと思えるようなものばかりが目に付きます。青年や青少年が持つものとしてはラインナップは限られているにもかかわらず、少女から若い女性向けを対象とした商品カメラ女子向けと堂々と銘打っているものもあります。ブランドもののバッグを市場調査してみろと言いたくなります。耐久性に明らかに問題がありそうなものばかり、目に付きます。ブランドが高いのは、利益を上げる為だけでは無く、ちゃんと長く使えるし、修理もきくものだからなんです。見栄で使う方々ばかり目立ちますが、手擦れして使い込んだ品物を見れば、この方は大事に使う人だと、すぐ判ります。
カメ女そのものを批判するつもりはありません。女性が元気な社会は健全です。カメ女から金を巻き上げようという商魂がいやらしいと思うのです。さて、★秋津★は星を趣味としているのですが、この分野にも女性パワーが進出しています。天女では人外の存在になってしまうので、宙ガールと銘打っています。カメラに加えて、もっとハードなメカが存在しています。望遠鏡です。こちらも昨今のデジタル技術で、自動導入なる装置が登場していますが、「女性には難しい複雑なメカ」であることに変わりはありません。望遠鏡は光学と機械工学、製作技術の結晶であり、操作をカメラ並みに自動化することが困難な代物なのです。野郎共だって、エントリー落ち確実な方々が沢山・・・。
まあ、とにかく宣伝・洗脳の上、我が商品を買えというものであることに変わりはありません。宙ガールと入った某社のページへ行ってみると、やはりバックをピンクにしたページなんです。ピンクが好きなのはオトコぢゃないかと思います。市場としてはそれほど大きな分野では無いので、志向する方々も少ないし、本気度を増すと、カメラ以上に費用と本人の努力が必要となりますから、自己責任で。
★★2012年08月06日(月)新星図、イメージサークル
ドームで使用する星図を2年前に作成しました。ハーシェルによる天体カタログの番号の入った星図は市販されていないので、どうしても自作することになります。
市販のものではベクバル-スカイアトラスにつながる散光星雲の形まで入ったものが売られています。それはそれで良いものなのですが、自分でハーシェル番号を入れるのは結構な手間となります。また、いつ撮影したかなどの情報を記入することも必要な事になります。百数個しか無いメシエ天体ですら、どれを取り直すかの一覧を作らないと抜けが出ていたのです。市販の星図を2つ買って、片方を書き込み用にするというのが正しい?使い方ですが、実は市販の星図は、調べ物をするときは良いのですが、実際に使うときは、それほど良くできているわけではありません。それらは天球上、北から赤緯のゾーン毎に東西方向に続いている形でナンバーが付けられています。東西方向は隣のページを見るのですが、切り替えのところや南北方向を見たい場合は、星図に入っている続き番号か、インデックスを見て番号を見いだし、ページをくくるという作業になります。
そこで、星図を赤緯方向に並べました。2年前の星図は、A4見開きでA3の大きさがあります。これを縦20度、横30度の範囲で作りましたので、全天を東西方向12分割、南北方向9枚、実質8枚で計算上は96星図になります。緯度が高くなると1hの幅が狭くなりますので、これより少ない枚数で作ることができました。ただし、大きさを小さくすることを優先したために、見通しが悪くなってしまいました。その極めつけがグレイトアトラスです。縦10度、横15度の大きさがA3見開きのA2でできています。隣の図が何番かは書いてありますが、その先はインデックスが無ければ使い物にならない星図です。何しろ300枚弱でできている星図です。
さて、ここで、A3のやや厚めの紙を発注していました。星図を作るのに良さ気なレーザープリンタ用コート紙です。これを使えば、ちょいとマシな星図ができます。大きさはA3見開きとして、縦30度、横45度をカバーします。北天南天でそれぞれ2枚、赤緯方向に5枚、赤経方向に8枚を使い、極に近づいて赤経方向が狭まった分を詰めないで42図、インデックスを入れて43図、A3の紙に両面印刷をして45枚のA3用紙を使う星図となります。前回は並みの上質紙でしたので、両面印刷をすると裏が見えてしまうので、別々に印刷し貼り合わせましたが、今回は一発でできます。でき上がりは大変良さ気で、使いやすく改良されています。大きくなった分、取り回しと置き場所が問題となりますが、それを上回るメリットがあります。今まで書き込んだものを書き写すのが仕事となりますが、それほど書き込んではいません。
早速、ドームに持ち込んで使いました。良い感じです。ついでにスカイアトラスをコピーして見開きで使えるようにしたものを用意しました。何かの不備があった場合の保険です。
イメージサークル
ところで、新星図を確かめている最中に、問題が発生しました。25センチの反射、銀次君で撮影すると、ASP-CサイズのD300では問題にならなかったイメージサークルの大きさが、35mm版センサーでは足りないことが判ってしまいました。つまり、25センチの反射は少なくとも斜鏡か接眼部において部品交換という手が必要になるのです。これは仕方ありません。元々ドブソニアンなのですから。そして、数日前に判明して大きなショックを受けたことに、久しぶりに25センチの反射を調べてみると、反射鏡が曇っていました。セルから外して拡大してみると、反射鏡の表面で、カビがガラス面にまで食い込む部分すらあります。今年の不順な天候で、鏡面を下にして立てておいていたのが祟ったようです。一応、鏡面を洗浄してみましたが、改善はせず、再メッキ不可の診断を出さざる終えませんでした。ピントを合わせる段階で、ニュートン反射ではピントを外すとドーナツ型になりますが、その形がカビによって曇った部分が判るほどの状態です。少なくとも反射鏡を買い直すことを覚悟せざる終えない感じです。そして、この事態です。つまり、斜鏡を大きくするか、接眼部の高さを低くするものに変更ということと、主鏡の交換、どちらもそれなりの出費を求められるものです。部品交換か新品にするかは、修理代次第でしょうか。少なくとも現状ではお蔵入りです。
イメージサークルの問題は40センチ反射でもあり得るのですが、こちらは設計段階で35mmフィルムカメラを想定していましたので大丈夫のはずです。しかしながら、カメラを斜鏡無しで直接主焦点に置くという手が使えるなぁと考えていたところですので、イメージサークルの点は確認しなければならないことです。
13センチの屈折は、イメージサークルの問題は出ませんでした。残りは16センチと10センチの反射です。16センチはフィルムカメラで使ったことがありますから、問題なしと確認されています。10センチではイメージサークルが足りないことが判明しています。ただし、既にオリジナルの斜鏡は、大型の斜鏡に取り替えられていますので、症状は軽減されています。その分、眼視性能が犠牲になっていますが、元々、眼視用ではありませんので問題なしです。
★★2012年08月08日(水)かんむり座
★★2012年08月11日(土)イワギキョウ
★★2012年08月15日(水)久しぶりの晴天、網状星雲
久しぶりにドームに籠もって、作業に入りました。昼間の内に40センチを載せておいて、午後7時過ぎに作業を始めたのですが、処理案件が次々と出てきたために、撮影を始めたのは21時少し前になってしまいました。
その最初が、極軸合わせです。重量のある鏡筒を載せましたので、極軸が少し動いてしまいます。これを修正しないといけません。修正作業は簡単な作業なのですが、極軸望遠鏡の指標が見えないと正しい位置に会わせることができません。指標を見るために明視野照明が必要になります。これ専用に、極軸望遠鏡の穴に丁度納まる専用の調光機能の付いた部品を作っています。
ここで問題が出ました。赤道儀の再配線計画を発動したときに、この極軸望遠鏡用明視野照明装置の電源供給用に、それまで使っていた電話回線用のモジュラージャックをLAN回線用のコネクタに変更していました。ところが、LANケーブルを使う計画は、供給電力が足らずに再々配線、そして再々々配線と変遷してしまっていたのです。結局はLEDによる照明は電話回線用のモジュラージャックに戻されていました。再改造が必要だったのですが、すっかり忘れていたのです。それだけ出番の少ない部品であったわけです。何とか、手持ちのLED照明を使って極軸セッティングを済ましました。どう改善するかは、落ち着いて考えることにします。
続いて、40センチには、ファインダーを付けましたが、いつものでは無く、新しいものを付けてしまいました。主鏡とファインダーを同期させるには、主鏡の中心に入れた星をファインダーでも中心に入れるという手しかありません。しかし、焦点距離1.8メートルの40センチを、ファインダー無しで、輝星であっても、視野内に入れるというのはカケのようなものです。鏡筒の筒の外に指標を付けようといつも思うのですが、一度、入ってしまうと忘れてしまいます。
次に40センチの光軸調整の最終確認です。ある程度はレーザーコリメーターでできますが、最終の設定は星像を見ながらです。これが結構手間です。光軸調整に続いて、カメラを取り付け、ピントを出します。これが終わるとオートガイダーのキャリブレーションです。ここまでに2時間弱もかかってしまいました。何しろ久しぶりです。手順を忘れていたりします。
空に夜光以上の明るさが出てきたところで撮影を終了し、ドームから出ると東の空に月金木が並んでいます。そういえば。昨日は金星食だったっけと思いながら、ここで撮っておかないと後で後悔するぞと、居眠りしかける目をこすりながらカメラを三脚に載せて撮影をしました。
多分この反動で体調は最悪になろうという予感がありましたが、つい頑張ってしまいました。
網状星雲
★★2012年08月19日(日)凶星、デジタル
久しぶりの晴れ間でしたので、頑張ってしまったら、反動で伏せってしまうまでは行きませんでしたが、苦しい思いをしてしまいました。星が悪いときはおとなしくしているものでしょうね。
星の悪いときは、同じように悪運を背負って吸い付いてくるのがいたりします。今度からは当初の腹づもりのようにすることにしましょう。こんなのでメンテナンスを閉めているわけにはいきません。まあ、何と言っても、メンテナンス内容の勘違いぶりも大変なレベルですが、コミュニケーション向け掲示板と間違えて、表現の自由や著作権を主張し出すというのは、単なる勘違いではなく、根元からの状況認識力に問題があるわけですから、パソコンに疎いという程度の問題では無く、色々と、これは、あれは無理だろうなぁなどと思っちゃうし、困ったちゃんを、まき散らしているのだろうなと想像するのです。
さて、そんなのより星の悪さを実感したのは、旧メインマシンが動かなくなったときです。金曜日のことになります。旧メインマシンは某所で現役なのですが、突然、動かなくなりました。電源を入れると、コントローラーの付いたファンが、最初全力駆動するのですが、その電気が足りないとコントローラーが訴えます。勿論、その後、マシンは起動しません。マザーボードの方も電気が足りなそうなLEDの付き方です。電源の年齢は9才だと思いますが、駄目なものをいじくり回しても駄目ですから、諦めて、急いで発注しました。ちなみに、ダダをこねた電源ユニットは、新しく注文した電源の3~4倍の値段だったと思うのですが・・・。デリバリーは予定どおりで、既に納品となっています。
望遠鏡の主鏡に鏡を用いるのを一般に反射望遠鏡と呼びます。反射望遠鏡はレンズの代わりに凹面になった反射鏡で光を集めますが、これに球面鏡を用いると、平行光線が1点に集まらず、鏡の周辺で反射した光が、集めたい点よりも手前で集まってしまいます。この結果、焦点と呼ばれる光が集まるべき点では、ピンボケの状態になります。ピンボケの状態は、鏡の中心から離れれば離れるほど強くなります。ただし、口径と焦点距離の関係であり、光学系の明るさを表す口径比、F数が10を超えるような場合は、目立ちません。口径10センチ、焦点距離1000mm、つまりF10という、古典的なスペックの反射望遠鏡では、球面鏡で充分なのです。
ところが、昨今はF6辺りでも、ながもの扱いです。F4辺りまで売られています。こうなると、球面では、球面収差によって使い物になりません。そこで、反射鏡の面を回転放物面に仕立てます。こうなると、鏡で反射した光は焦点に集まることになります。ただし、ちゃんと鏡ができていればですが。その昔はこの放物面磨きは職人技です。何しろ個人名を付けて○○鏡と呼ばれ尊ばれていたくらいです。
しかし、問題は、別に出てきます。精度が確保されていれば真ん中の光軸上の光は、鏡面全体から一点集中します。しかし、光軸から外れると、一点集中にはならずに、球面収差のように、ぼやけることになります。これをコマ収差と呼びます。このボヤケ方は、特徴があって片方だけ尖った楕円のような形になります。鏡の中心近くから反射した光は、正規の位置に集まりますが、鏡の中心から離れる距離に比例して、正規の位置より軸から外れたところに集まり、焦点面ではぼやけます。このボヤケ方はF数が関係しています。同じF数であれば、口径が違っていても同じ量だけぼやけることになります。
このコマ収差や球面収差については、基本的には高校で習うような数学で解くことができます。3次元の現象ですが、平面上の問題にすれば、式が複雑になるにしろ、状況を捉まえることができます。
さて、計算はともかく、35mmフィルムではF6であれば、画面の端で0.1mm/100マイクロメートル/程度であり、許容範囲と言い伝えられてきました。銀塩写真の世界では、ISO
100の理論的な銀塩粒子径として5マイクロメートルという1画素の大きさがあります。30~35メガピクセルと考えて良いでしょう。光による化学反応を使うのですから、感光材料に感度の差は無いといって良く、銀塩粒子の感光面積が倍になれば感度が倍になります。この為、粒子径の二乗と感度が比例します。ですからコピー用のフィルムでは感度をISO
10程度に下げて2マイクロメートル程度にするようなことをします。ところが、天体写真では、感度を上げるために粒子径が大きくなります。ISO 1600では感度16倍ですから粒子径は4倍となり、20マイクロメートルとなります。理論上の粒子径ですので、実際にはもっと大きくなります。0.02mm、あるいはそれ以上の画素が集まって画像を作るのですから、0.1mm程度の像の変形なんか許容範囲と言う事になるでしょう。フィルムでは光がにじんで星像が大きくなりますから、余計に歪みが目立ちません。
ついこの前、5マイクロメートルという1画素の大きさを持つデジタルカメラが出現しました。使えるISOは6400で、更にISO 25600相当で何とか撮像もできます。このカメラが発売以降、未だに予約が立て込んでいるのは当然のことでしょう。フィルムの一般使用の画素数を維持して高感度撮影ができるのです。フィルムに残された分野がますます減っていているのは時代の流れです。このデジタルで、対応または推奨のレンズを使って星野写真を撮ると、レンズの性能がバレバレとなります。設計製作に甘いところがあると、星がにじむ、形が丸くない、となるのです。まともなレンズを使うと、星が明るいとにじんで大きくなるというフィルムでは期待できた現象が起こらず、見映えの悪い映像となります。わざわざソフトフォーカスをかけるフィルターを使うくらいです。ニキビやシワを消す手法です。昔から毛穴まで写るナイコンと言われていたくらいですからねぇ。
話が戻りますが、ここで、先ほど35mmフィルムの大きさで望遠鏡がF6ならばOKというのが、伝説となってしまったわけです。F10鏡でも、視野端で0.04mmです。例のデジカメでは星像が楽々、伸びているのが写ります。F20で、ギリギリと言う事になります。ところが、そんなF数の暗い望遠鏡で直焦点撮影をすると、光の回折現象で、像そのものが悪化します。目ではそれほど判らないのですが、口径比を大きくして撮影していくとぼやけてくるのが判ります。F8~10位でぼやけが始まります。
このへんで、やっと本題です。我が家の40センチF4.5鏡ですが、ASP-C機ではあまり気付くことはありませんでしたが、35mm版サイズで5マイクロメートルの画素数となると、何とピントがシビアなことか。ちょっとでも違えばピンボケ。コマ収差は光軸の合わせの微妙なレベルが影響、接眼部に取り付けたカメラの保持具合のちょっとした弛みで撮像面が傾斜することから、片ボケする。正に地雷原を歩いているような気になります。この何回かの晴れ間を縫った撮影も、毎回苦労しています。接眼部もちゃんと力強いものにしているのですが、スリーブ形式はどうしてもガタの元になりがちです。ネジでキチッと留める形が必要かも知れません。まだまだ地雷原が続きます。
★★2012年08月26日(日)ノダフジ、トンボ君
大車輪でSgwdSAのWeb解説ページと、訂正版を作成しました。同時並行での作業というのは、煩わしいとは言え、大変に効率が高く、仕事率が上がります。無駄に遊んでいる時間が無くなるということでもあります。で、通常であれば丸々三日はかかるであろう内容が一日半程度で済み、優先順位の最も高い望遠鏡いじりも、天候が思わしくなく、手が空いたところで、優先順位の低い作業が出てきます。
車庫上のドームの入口にノダフジが枝を伸ばしてきています。車庫の上は地上3メートルで、ドーム入口は更に90センチ上がっています。数年前、車庫の脇に小振りに葉を出していたノダフジは、今や、もの凄い勢いで枝を伸ばします。車庫の裏側の反対側まで葉が出てきたので、切り落としておかないと、後で困ることになります。
園芸用のハサミを持って、先ずは車庫の裏に行くと、どうも考えていたのと様子が違います。ノダフジは地上を這うように枝を伸ばし、発根して生育範囲を広げていきます。従って、先端を持って引き上げながら、ズバズバ切っていくのですが、3メートル進むと、伸びている先が急角度で旋回し、庭の別の場所を目指しています。そこから10メートルほどでしょうか。藤棚を付けたノダフジがあるのですが、そこを目指してまっしぐらに進んでいます。そういえば、今年はまだ一度も、切っていいませんでした。ノダフジは、こちらが本体、老舗で、毎年、ここから地上を這っていく枝を、ズバズバ切っていかないと、庭中、藤棚になってしまう勢いです。そんじょそこらの雑草なんかめじゃないくらいに伸びます。案の定、本体の根元からは、何本も根が伸びています。
すっかり騙されていたのですが、車庫脇のノダフジだって、負けてはいません。車庫の上に誘導するように伸ばしていたので、ドームの入口を侵すようになっていたのですが、そんなのは枝葉で、こちらの思惑どおりに伸びてくれるはずがありません。こちらも大胆にズバズバと切りまくって、幹になる部分を残し、車庫の横にはうようにする計画です。それらの作業をやっていたら、湿度も高く風も吹かないので、大汗をかいてしまいました。もう、暑いのには慣れていて、汗が塩っぽくありません。目に入っても痛くならない状態です。地上に伸びたノダフジを除去するために、発根した根の付いた枝を引き上げるのが一番力を使います。これが汗の元です。
昨年と今年は天候が思わしくない日が多く、水の供給が良いのか、生える雑草に変化があります。ここに来た頃はクローバーが雑草ナンバーワンだったのですが、駆逐がうまく行って、次がスイバになりました。ところが、今はウマゴヤシが問題です。他の種を駆逐する勢いはありませんが、芝桜のところにやって来て、地面を覆いだしたら始末に負えません。既に手の付けられないところも出ています。そんなところは、クローバーと一緒で、表土と共に1度剥がして根を分離し、土だけ戻すという畑の方法を取らないと駆除できなくなってしまいます。
優先順位が高いとは言え、すっかり忘れていた作業がありました。ドームの椅子に仕込んだパソコンのCD-ROMが、椅子の窓(電源を入れるための穴です)の位置を5ミリほど間違えて下にしてしまっていて、開きませんでした。普段使っていないというものですから、問題なしといえばなしです。でも、気分的には良くありません。思い出したのは、電源を入れようとして、CD-ROMの開閉スイッチに触ってしまったからです。トレイが開こうとして、開けず、諦めてまた閉まったのです。ああ、忘れていた。まっ、大した作業じゃありません。持ち出して、ジグソーで切り開けば良しです。10分とかからないでしょう。
この作業のついでに、机と戸棚の位置を調整して、今少し座りやすくしました。ところでドームに登る度に、25センチをカビだらけにしたことが悔やまれます。こちらはその悔しさをバネに補完計画を立てましょう。
トンボ君
★★2012年08月27日(月)敵、月
国外に敵を作るのが、国内を掌握する手っ取り早い手だというのは、いつの時代でも、どこの国でもそうです。領土問題なんてのは、皆さんがエキサイトするのに、これ以上は無い適確な題材ですね。違う国が、1つの土地の支配を争うから紛争になるわけで、1つの国になってしまえば、争いは無い。これは大陸中国の古い考えであったはずですが、すっかり忘れているようです。自分の国を中国と呼ぶその根性があるくせに、弱いイヌのようにキャンキャンと吠えます。中の国というのはどんな意味だったっけ。
日本の使用する地方時時刻系の正式名称は中央標準時といいます。わたくしが最初にこの名称を知ったときは、何でも真ん中にあるのが偉いと思った官僚が付けた名前だろうなぁと思ったのですが、なんと、中央じゃ無い時刻が、日本にあったのです。日本の領土が、今より大分広かった頃、中央標準時より遅れること1時間の場所があったのです。
戦争をできなくした憲法を持って、アメリカもソ連も、周辺国も安心したので、ついでに本当かどうか戦争しかけてみようかと思っているのかも知れません。建前上、日本は軍隊と戦力を持っていないのですから、攻められたら泣き寝入りするはずなのです。でも、それはあんまりだというので、防衛はできるという事になっています。さて、攻め入られている竹島や国後、色丹、歯舞、択捉等が日本の領土である事を、知らしめてやるには防衛行動に出て勝たねばならないでしょう。その後も勝ち続けなければならないのですから、戦費も人命もかかることになります。中途半端な平和主義を出すのなら、差し上げちゃうのが一番でしょう。さもなくば究極の兵器を持つことです。自分も被害を受けるような阿呆な兵器ではいけません。ハッキリ言って無いワケじゃあありません。ノウハウの少ない日本には少々荷が重いでしょうが、人工衛星を上げることができるのであれば造れるでしょう。有無を言わせずぶっとばっしゃうというのが兵器の機能です。核ミサイルなんかかわいいものです。まあ、そんなかわいいものが欲しい某国は、台風の1つでも通れば、痩せた国土が荒野に変わりそうですね。いつも苦労するのは下々の民です。
久しぶりに、月が見えました。早速、天文ドームのスリットをあけて、やっと初めての月を撮影できました。上がりを見ると、やはり期待通りです。丁度、虹の入り江の日の出の頃にあたり、直焦点の映像を拡大すると、海原の微妙なグラデーションが写っています。高度も低く、薄雲が次々と通過する中の撮影ですから、条件は良くありません。しかし、それだけ写ります。当然ですが、D300であれば、拡大して、後で合成して得る映像が、一発で映っているのです。拡大撮影したら、また凄いものがあります。それにしても、天気の悪い日が多いことよ。
★★2012年08月28日(火)虹の入り江で日の出