過去ログ[-2007 No.1-23]
 ★★ 0001 デジカメ事件

  2000-04 (?)
 2000年4月のことでございました。
 教祖様のご家庭で、遂にデジカメをご購入なさろうとお出かけをしたときのことでございます。某大型電気製品販売店で、事件がございました。一般会計支出額から、とおちゃんがこれくらいで良いと具申しました機種を、店頭にてご確認、ご安心なさった教祖様は、お昼のお食事をお取りになり、さてお買いあげなさろうとすると、先ほどごらんになったデジカメがございません。売れてしまったのでございます。呆然となさる教祖様。とおちゃんはそのままお帰りになろうとしたのですが、デジカメをお求めになるお気持ちが大変にお強かった教祖様は、お呼び止めになり、教団財政省財務局の隠し財産の支出を宣告なさったのでございます。そして、もう一段価格の高い最上位機種をお求めになったのでございます。それ以来、教団財務部の管理下に入ったオーバースペックのデジカメは、主に教団幹部のデジタル映像を世界に発信すべく日夜働くことになりました。
 教団財政省財務局は、カラーレーザープリンターの購入を決定、既に搬入を済ましており、デジカメの一件は氷山の一角とであるとの見方が広がっております。教祖様の強力な教団拡大の御意志に逆らえるものなど存在しないのであります。
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0002 教団本部移転先探索事件

  2003-04 (?)  
 2003年4月のことでございました。
 狭い家に育ったとおちゃんは、何が何でも広い家が欲しいと考えておりました。更に、ずんずん増えてゆくカエル教団信徒に居場所を攻められ、撤退に撤退を続けるとおちゃんは、遂に一計を案じ、チャリ・ホツ・クーに住宅購入資金要求書を持たせ、教団信徒要求として教祖様に迫りました。住み場所について、特に不満をお持ちでなかった教祖様は、当初は黙殺しておられたのですが、要求が繰り返されるたびにお心を痛めておりました。そして、仕方なく、とおちゃんに物件の探索をご許可なさいました。
 探索の中でとおちゃんが選び出した物件は、何れも広大な敷地を持つものばかりでございます。その中で、教祖様のお目に叶った物件が1つございました。ご下命されて不動産屋へと向かったとおちゃんは、驚くべき情報を手に教団本部へと帰って参りました。あろう事か教祖様のお目に叶った物件を先に手を付けた不届きな者があったとのことなのです。しかし、教祖様を出し抜こうとはあまりに畏れおおきな所行、その物件は売り物にならない状況であり、不届きな者は商談を進めることが出来なかったのです。
 さて、売り物にならない物件に未練はございません。続いて探索を続けるとおちゃんの情報網に幾つかの物件が入って参りました。その内の1つを内偵した教祖様は、全く以てお気に召す物件に出会うことになります。これが現教団本部となるわけでございますが、実はとおちゃんは自分が見つけた中で最も広い物件が気に入っていたことから少々の教団内部の騒動になりかけたことがございます。広報部の見地から申し上げれば、犬もカエルも食わぬものなのでございますが、貴重なエピソードであることからお知らせいたします。教祖様は2階屋の2階にベランダのある家がお好みであらさらるのでございますが、とおちゃんは平屋が良いと考えておりました。ところが、教祖様がお選びになった物件は平屋でございます。そして、とおちゃんが選びましたものは2階ベランダの物件でございます。どうしてそれをお選びになったのかは明らかなのでございますが、結果は教祖様のご意志に沿って決まったのでございます。
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0003 デジタル一眼事件

  2004-05 (?)  
2004年5月のことでございました。
 先のオーバースペックのデジカメ事件から既に4年の歳月が流れ、当時の高級品であったデジカメも、段々と型落ちして、オーバースペックであることに変わりはないのですが、使っているとおちゃんの不満は高まっていました。そこへ布教行脚をなさる教祖様に写真機の必要が生じ、これ幸いとフィルム写真機を貸し出したのでございます。とおちゃんのもくろみは当たり、教祖様はクラッシャーSの異名の通り、壊してしまいました。愚図る、とおちゃんの寂しそうな視線に耐えきれず、当初はとおちゃんの小遣いを減らして長期ローンを組ませようとしたのですが、教団財政省財務局の一般会計特別支出から一眼レフデジカメを予算計上なさりました。
 教祖様のもくろみでは、該当機種は売れ筋であり、現物は無く、予約して買うのなら要らないという言質を取っていまして、購入せずに済むというお心づもりでありました。何しろ4年前がそうなのでございました。某大型電気製品販売店を再び訪れた教祖様は、カウンターの担当者に御下問なさったところ、信じられない一言をお聞きになることと相成りました。
「最後の一台です」
 パソコン部品店で良く聞く台詞であり、信用ならないものの1つなのでございますが、あるものは仕方ございません。その足で現金をおろしてご購入なさったのでございます。安くなったとはいえ、最近逼迫しているとのうわさの絶えない教団財政省財務局にとっては、やりくりが大変で、この支出の為に、おやつを食べられなくなるカエルがいるとの情報が飛び交っているのでございます。
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 00004 屋根葺き替え事件

  2004-10 (?)  
2004年秋のことでございました。
 教祖様のお住まいの地方では、屋根材としてトタン板を使うのが当たり前となっております。トタン板ではあまりに安っぽいという下々の意見があり、何とか鋼板というような言い方をする商品が増えているようです。さて、教祖様は我々信徒一同が、雨漏りをするような所に居させるわけにはいかないと、常日頃よりお心を砕いておられます。ある時、とおちゃんに屋根の状況を調査することをお命じになったところ、あまりよい状況ではないという報告がなされました。屋根からの水にサビ色が付くことがあったためで、やはり腐食が進行しているようでありました。手は2つあります。屋根を総張り替えをするというのと、ペンキを塗ってもう何年か持たせるという方法です。そこで、教祖様は自ら業者を呼び、更に専門的な立場からの意見を具申させ、見積書の提出を御下命なさったのです。この結果、屋根を張り替える事を御決意なさりました。かなりの大工事となりますので、御近所様にも挨拶に回り、信徒の安全に気をお配りいただきました。さて、教祖様が一番、お悩みになられたのが、屋根の色でございます。父ちゃんの意見は屋根は黒と珍しく意見を出しておりました。これは瓦は黒だと言う単純なお話でございます。さて、なんと呼んでも、トタン屋根はトタン屋根でございます。幾つかの色がありまして、選ぶことが出来ますが、ペンキのような自由度はありません。お悩みの末、教祖様がお選びになったのは明るい草色でございます。お選びになった後でも、かなりお悩みであったことは、教団幹部だけの極秘事項でありました。ところで、とおちゃんが「雪が降るまでに間に合わなかったりして」等の不用意な発言をしたために、本当にそうなってしまい、寒い中を職人さんが屋根の上で苦労することになってしまいました。信徒一同感謝を捧げております。今年の台風で、屋根を飛ばされてしまった家が多く、職人さん達は休んでいる暇もないお仕事だったそうです。そのようなわけで、根雪となる直前に完成し、教祖様と信徒一同は安堵の息を付くことが出来ました。
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0005 車庫改修事件

  2005-10 (?)  
2005年10月のことでございました。

 鉄材で出来ているものに車庫がございます。隣家の車庫よりも新しいと言うことなのですが、そのサビ様は、なかなかのもので雨漏りする場所も出てきておりました。やはり地面の部分が、舗装も何もしていないために、結露がひどく傷みが早かったものと考えられます。ここで教祖様はカスケードの車庫を作り直すか、鉄筋コンクリートでバーンとお建てになるかをお悩みになられました。コンクリート製の案は、とおちゃんが望遠鏡を設置する場所がないと愚痴ったためです。鉄筋コンクリートで作れば、上に乗ることが出来ます。そして、望遠鏡を入れるドームがついているようなものであれば、ますます見目も麗しく教祖様のお心に素晴らしく叶うものとなるわけです。近くの家にドームがあることを発見した教祖様は、それよりも立派なものが教団本部には必要であるとの見解をお持ちであり、教団幹部には、お心の内をあかしておられました。近所のドームはプラスチック製のもので、教祖様のお考えとしてはドームというのは銀色に輝くものであります。白いものなんか邪道なのです。しかし、ここで問題が出で参りました。車庫にかかる費用よりもドームや望遠鏡にかかる費用の方が多いという事実でございます。この点について、教祖様は教団財政省財務部浪費課の特別会計を拠出する許可をお出しになりませんでした。とおちゃんには自分で稼いで来いと言うご下命です。とりあえず、望遠鏡を設置する場所が出来たために、とおちゃんの観測所要求書は取り下げられているとの情報が飛び交っておりますし、望遠鏡要求書が瞬殺されたとの目撃情報も出ております。しかし、幹部の中でチャリ・ホツ・クーが背中に持つ団扇には、とおちゃんの望遠鏡と書かれたスローガンが書かれていることは衆知の事実です。教団幹部は、このことについてノーコメントとしている状況です。何れにしても、教団のおやつ事情との関連は不明不定で、好転する材料とも悪化するという材料とも定かではございません。まして、教祖様の動向が全く予想できかねますので、信徒一同は混迷の中にあり、教祖様の御判断を皆がお待ち申し上げている状況なのです。
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0006 カラーレーザー事件

  2005-11 (?)  
2005年11月のことでございました。

 教団を上げての行事として年末には年賀状の作成が行われます。この行事の担当部局から、緊急報告が教祖様に上がりました。5年前に納入されたカラーレーザープリンターが、不調を訴えているという不快な報告です。緊急事態に対処したとおちゃんにより、とりあえずの動作は可能となりましたが、交換部品等を必要とすることが予想されるために緊急予算の計上は避けられません。まして、車庫建設が進行している中の出来事でありましたので、教団幹部達だけでなく、信徒一同、固唾をのんで事態の推移を見守っていたのでございます。その時に、各種の方策を探っていた、とおちゃんから、市場報告が出されました。先行きの補修部品の手配代金で、同等のカラーレーザープリンタが購入できるという、耳寄りな、或いは目をむく報告書です。報告書に目をお通しになった教祖様は、一般財源からこちらに振り向けるご決心を即刻なされて、発注するようにとおちゃんに御下命なさりました。いつもながら御決断の早さでは、教団を率いているだけのことでございます。どんな事態でも、教祖様の強力な教団拡大の御意志を挫くことなぞできはしないのであります。
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0007 マウナチャリ命名事件

  2005-12 (?)  
2005年12月のことでございました。

 無事、鉄筋コンクリート造りの車庫が完成し、上に手すりもついて安心して乗れるようになりました。ここで、教祖様は車庫に命名することが必要であるとお考えになり、幹部を招集いたしました。これは単なる車庫ではなく、先行き教団付属天文台となる計画もあり、幹部達は色々と案を出したのでございます。その中で教祖様のお心を動かしたのが、ハワイのマウナケア山に建設された日本の誇る望遠鏡スバルに対抗し、その基礎となる部分であることと、要求を現実のものに変えたチャリ・ホツ・クーの名を取った、マウナチャリでございます。早速命名式が行われ、マウナチャリと共にチャリ・ホツ・クーの得意満面の顔が広報部により撮影されました。
 天気が良いと、とおちゃんはマウナチャリに望遠鏡を上げ、何時間か戻ってこないのであります。そんなとおちゃんを教祖様は暖かく見守っておいででございます。
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0008 本部改装移動事件

  2006-08 (?)  
2006年8月のことでございました。
 総本部事務室が手狭になり、教祖様は幹部達に方策を模索させておりましたところ、とおちゃんも同じ悩みを抱えていることが判明し、幹部一同ととおちゃんの検討会議が開かれて、教団総本部の全面的な配置換えが具申されました。当初、教祖様はそこまでの徹底的な方策をお採りなることを躊躇なさっておりましたが、とおちゃんのやってみようという言葉にお心を動かされ、御決断なさりました。
 具体的には教団事務室ととおちゃんの別院を取り替えることによって、各種の空間的配置を効率的に展開しようということでございました。とても難しいお話で、わたくしには何のことかよく判らなかったのでございます。もし、うまく行かない場合には教祖様の逆鱗に触れて一同お仕置きを受けることが心配でございました。
 作業手順はとおちゃんの計画により、2日間の予定で始まり、教団事務室の掃除から始まり、物品の移動が行われました。この関係で本院まで荷物があふれる事態となりました。先行きの心配を幹部にお漏らしになった教祖様は、とおちゃんが一生懸命に運んでいるのを見て、何も仰らずに計画の進行を見つめておりました。
 第一手順の作業が完了し、新たな物品の再配置と、確認が行われて、いよいよ新事務室の稼働です。これに合わせて事務室を事務局に格上げした教祖様は、新しい事務局が今までと同じ広さであることが、どうしても御納得いただけない御様子でありました。広くなっていたのでございます。今まで手狭で横になられる場所すらほとんど無い状態でありましたところ、それが解消し閉塞感が無くなってしまいました。同じようにとおちゃんの状況も素晴らしく改善して、教祖様からは何故もっと早くやらなかったのかと幹部達が詰問を受ける一幕がございました。何しろ大変なご満足のようでございます。やはりとおちゃんの計画が今回ばかりは良かったと幹部達は評価しております。特に教団財政省財務部では一銭の支出もなく行われたことについて感嘆の声が上がっております。これに関しておやつ増量のうわさが飛び交っておるのは秘密でございます。
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0009 天文台計画発動事件

  2007-06 (?)  
2007年6月のことでございます。

 チャリ・ホツ・クーに任せていた望遠鏡の要求書がなかなか通らずに業を煮やしていたとおちゃんは一計を案じて、チャリ・ホツ・クーの弟であるチビ・チャリに要求主任を任せることにしました。望遠鏡だけで済むのであれば、要求書は放置されることなく、それなりの経過で認可に至ったと想像されておりますが、とおちゃんの求める「おっきな」望遠鏡は、移動可能なものではなくそれを格納するものが必要になることが最大の問題でございます。それが天文ドームなのでございます。教団の中では体の大きいものほどノンビリおっとりしているのでございますが、体が小さくなるとはしっこく小回りのきく鋭い指摘をするようになるのでございます。「とおーちゃんのーぼうえんきょー」と歌いながらぼんやりと要求していたチャリ・ホツ・クーに代わり、チビ・チャリは直接攻撃でございます。「金だしぇ」「金払え」「よこしぇぇぃ」等々、繰り出される攻撃に一同、目を丸くしておりました。高利貸しの資金回収班の方々のようでございます。専用の風呂桶から出されたチビ・チャリがここまでやるとは誰も考えていなかったのでございます。それを聞き流しておられた御教祖様も御母堂が建設賛成に回ったことで、大分お心を動かされた様子でございました。
 そして、とおちゃんの作戦は次の段階がございました。長期ローンの早期返済と天文ドーム建設を天秤にかけて天文ドームを選んだ実例の話をインターネット上で見つけてきて御教祖様のお目にとまるようになさったのでございます。その上に、あと寿命が**年と哀れを催すお芝居でございます。見え透いたお芝居ではございましたが、それを見てしばらくお考えになった後に、遂に御教祖様は幹部達を集めての御審議を行い、遂に御決意なさったのでございます。一般資金からの支出ではなく、とおちゃん基金からの支出でございます。
 教団に遂に天文台が出来るという情報はあっという間に広まりました。しかしでございます。実は最も慌てたのはとおちゃんであったことは秘密ではありましたが、誰一人知らぬ者が居ないことでもありました。教団車庫でありますマウナ・チャリ山は、やはり車庫であり、その上に天文ドームを作ることを考慮して作られていなかったのでございます。その位置でございますが、当初ここに作ればよいと考えられていた場所では隣家によって陰となる部分が多く、不適当でございました。更にそれらを考慮すると高さを少々上げる必要がある。そのように考えたとおちゃんは、マウナチャリ山上に更に台を取り付ける計画を立てましたが、とおちゃんの工事と聞いた御教祖様はことごとく却下なさいました。そこで仕方なく業者と連絡を取り、打ち合わせに望んだとおちゃんは、御教祖様のご賛同を得られる形に計画を修正いたしました。
 と、ここで問題が生じてまいりました。とおちゃん基金は教団財源とは別でございまして、かなり乏しいものでございます。当初からギリギリ、いや足らないという事でございまして、何でも鏡筒という望遠鏡の一部をとおちゃんが作成する事になっておりました。何しろギリギリいっぱいの大きさで計画していましたので、当初予定していた天文ドームの大きさでは入らずに、一段大きな天文ドームになるという予算の苦しさがございました。自作につきましても御教祖様はあまり良くはお思いになられなかったのでございますが、とおちゃんの予算書では、こちらを業者扱いとすると全予算が倍となるという事であったので、御認可なさったのでございます。
 それはともかく基礎部分の見積もりが上がってきた段階で、とおちゃん基金が赤字に転落したのでございます。これは当然のことでございまして、とおちゃんが工事する部分を、鉄筋コンクリートで行うのですから、その部分の予算は当初の3.5倍にもなっているのでございます。しかし、とにかく天文ドームに付きましては御教祖様の御方針通りに計画が進んでいるのでございます。
 その他にも、当初予定していた望遠鏡の架台という部分が、昨今の円安で値上がりし、予算をあっさり超えてしまいました。こちらにつきましては御教祖様から国産のものにせよというご指導が入り、とおちゃんは予算で買えるものの性能から、鏡筒を制限重量以内に収めなくてはならないと言うことになりました。その為に筒を試作したところ、これが役立たずであり、思いあまったとおちゃんは、架台を作る業者に連絡を取りました。その結果、大幅に制限重量が大きくなり、何とか自作で経費を安く上げるという方針を維持出来ることとなりました。
 しかしながら、とおちゃんの工作力に御疑問をお持ちの御教祖様は、試作された筒の大きさに驚き、ついその御疑問をお口になさったところ、とおちゃんの「失敗はない」との断言に、ついつい完成したら別の鏡筒を一本御下賜すると御宣言なされてしまいました。とおちゃんが失敗したら鏡筒が無くなるし、成功したら新鏡筒が2本となるというお約束に、我々一同、多少の疑問を感じてはおりますが、多分これはとおちゃんを励まそうという広いお心遣いなのであろうと考えております。しかしながら、御教祖様のお心の全てを理解しようなどと考えるのは誠に僭越な仕業でございます。
 ところで赤字の話でございます。赤字では予算執行が出来ませんので、とおちゃんの予算書の中から取りあえず予算執行の停止を受けた物品が出るとのことでございます。幹部の話では写真機であるとの噂が出ております。この点については、この先、とおちゃん基金に編入される入金次第とも言われておりますので、消滅したわけではなさそうでございます。なにしろチビ・チャリが「代引き」と叫んでおります。現在の教団には彼のしつこさに敵うもの無しでございます。
 To be continued.
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0010 カメラ主任事件

  2007-07 (?)  
 遂に教団付属天文台の基礎工事が始まりました。鉄筋コンクリートの型枠が形をなしてきているのでございます。
 今回の業績について得意満面のチビ・チャリは、これで気を緩めることなく、事業を統括していたケロルの役職を奪う勢いで仕事をしているのでございます。これに気を良くしているのは本人だけでなくとおちゃんも笑顔でございますが、とおちゃんの策謀も次のステップを迎えております。小さいのにやらせると要求が通ることに味を占めたことから、予算執行停止を受けた電子写真機の復活折衝を、写真機関係で最も小さな体であるレンズ主任を抜擢して第一カメラ主任としたのでございます。カメラ主任が一体何人いるのか、教団幹部でも判っていない状況となってきております。しかし、期待通りに事が運ぶかどうかは、我々のあずかり知らぬところでございます。
 ところで、最近出番の少なくなったチャリ・ホツ・クーは何時も通りケロ丸について回っているのでございます。そのケロ丸は天文台長の座は盤石であると考えていて、いささか努力に欠けるところがございます。とおちゃんのチェックは、特に最近、富みに厳しく、教団幹部の間では何か不味いことをやってしまったら、天文台出入り禁止になるという話まで出てきている始末でございます。つまり、ケロ丸とチャリ・ホツ・クーは車庫専従主任に降格されてしまい、天文台長、観測部長、反射鏡主任、赤道儀主任、ドーム主任の4名が新たに任命されるという事態すら考えられる下克上の世の中となったのでございます。これというのも競争原理を持ち込んで、成長を維持しようとする間抜け首相の遺産でございます。それはともかく、チャリ・ホツ・クーが引退間近であるとの噂の元になったのは、ニキ20周年記念のクーの働きがございます。チビ・チャリが抜擢される前に、彗星のごとく現れて要求を貫き通した強者がおりました。今ではマンションの一等席を占めて悠々自適の生活をしております。こちらもチビ・パワーの走りとなりました。とおちゃんの目はそこまで届いており、電子写真機にかける意気込みがございます。そうでございます。第2主任にクーが取り立てられているのでございます。マンションから呼び出されて喜々と第2カメラ主任をやっております。
 さて、実は最も教団付属天文台の完成を待っていらっしゃるのは、我らが御教祖様であらされます。一日一日が待ち遠しく、完成の姿を夢見てございます。中身はともかく、外見、見てくれ重視の御教祖様は、中の望遠鏡重視のとおちゃんとは一線を画しております。何しろドーム会社に、早速お電話して横壁に銀色があるかどうかを御確認なさったくらいにございます。内側の型枠の上に乗って、出来上がる大きさが想像できる用になってきて、ますます期待が高まっております。
 いつの間にか、お八つはなくなっていますが、アイスクリームが登場していてお八つ問題に言及する幹部は居なくなり、この問題について一応の解決を見て一同ホッとしております。今日はチョコレート味でございます。よこしぇぇぇー。
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0011 天文台名称事件

  2007-08-17 (金)  
2007年8月のことでございます。

 教団付属天文台の基礎工事は完成しております。鉄筋コンクリートで出来た立派な基礎でございます。この上に乗り嬉しそうに記念撮影をなさっている御教祖様は、何時、塗装するのかととおちゃんに御下問なさいました。コンクリートが乾くには一ヶ月以上は必要であり、その前に塗装するのは良くないとの考えを示された御教祖様は、既にマウナチャリ山と同色にする御決意でございます。この後、天文ドームの取り付け前に塗装をお命じになる御予定であることを幹部に伝えております。
 ところで、御教祖様は天文台の名称について大変お悩みでございます。マウナチャリという名称はマウナケアの向こうを張った名称でございますが、マウナケアには統一した天文台の名称がございません。といいますのは現地はハワイ大学の管轄下でございまして、ハワイ大学天文学研究所が敷地を11ヵ国の施設に貸し出し、13の天文台があるのでございます。天文台の名が付いているのはケック天文台位でございますが、こちらも中の望遠鏡の名前がケック1とケック2となっているように、望遠鏡の名前で呼ばれているのでございます。日本の国立天文台、すばる望遠鏡もその収納施設と共にすばると呼ばれ、間借りしているのでございます。ハワイ大学の第1、第2天文台、カナダ・フランス・ハワイ大学連合、イギリス・オランダ・カナダ連合、イギリス、カリフォルニア大学、アメリカ国立天文台、アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・チリ・アルゼンチン・ブラジル連合が作った口径8.1mのジェミニ天文台、NASAの赤外線望遠鏡、オーストラリア等の天文台が立ち並んでいるのでございます。
 当然のことでございますが、マウナチャリ山は教団所有のものでございまして、山頂天文台は教団のものでございます。良い名称がなかなか付かないものですので、とおちゃんは既にめんどくさくなり、天文台長ケロ丸の名を取ってケロ丸天文台と呼んでしまっていますが、御教祖様のご決済をいただいているわけではございません。この名称問題で、入山口に立派なプレートをお付けになるお積もりだった御教祖様の計画は、頓挫しております。来月、天文ドームが取り付けられる予定が決まっているのですが、それまでには決めないといけません。我々幹部一同、幹部候補生も含め、チョコレートアイスを食べながら悩んでおります。あっ、おまえの皿は量が多いぞ。一口よこしぇー
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0012 月蝕事件

   2007-08-27 (月)  
 8月も終わりになろうというこの時期、月蝕というものが見られるとのこと。教団の面々は、かなりの緊張を秘めて事態の推移を見守っております。月蝕というのは御教祖様の御教示に寄ると特別な時を意味するものであるとの御諭しがあり、何か事件が起こるのではないかと期待、いやもとい、心配を募らせているのでございます。教団幹部が、その話をしているところを通りかかったとおちゃんが何かを呟いたとの情報があり、秘密査問委員会の面々が内々にとおちゃんを拉致監禁して聞き出そうとしたのでございます。しかし、そこはさすが、かあちゃん付き秘書をこなす方でございます。満月直前の海王シェイと月が東京星図の一番厳しくなった時に日本国の内閣のメンバーを出しているんだと。面々を煙に巻いてからアイスクリームを置いて脱出されてしまいました。
 教団幹部一のこすっからしさ、もとい賢者であるケロ丸は、これを聞き、薄目を開けることなく、地震ではなさそうだなと話したとか話していないとか、何れにしても教団内は珍しく食料省への突き上げではなく、教団外務省発表の情報を待っているのでございます。ここ何日か、御教祖様は信者達の修行よりも調べ物を御優先されており、幹部達は今までにないことと動揺しております。
 しかしながら、チビチャリや一部の幹部達は、そのような緊張を感じ取れずに、ごく最近広まったキャッチフレーズを連呼して御教祖様の苦笑を買っております。「金だしぇぇぇ」「代引きじゃぁぁ」というのがどのような訳か「予約じゃぁぁ」に変わっているのでございます。この理由については、教団財政庁も広報庁も掴んではおりませんが、こちらも詳細を掴み次第、御報告することになっております。あっ、梨がむかれて出てきております。後れを取ると当たりません。よこしぇぇぇぇーーー。                   広報庁担当官カエル

 ★★ 0013 秘密査問委員会事件

  2007-09-01 (土)  
 月蝕を見た教徒の中には気絶するものが出るほど不気味な赤い月でございました。動揺が予想されましたので、赤くなる理由について占星庁より発表がありました。別の意味に取るものもございましたが、御教祖様の御諭しがありますので、御諭しの後で迷っているものはおりません。この折に秘密査問委員会の面々の失態について厳しいご裁可があり、該当カエル達には、より一層の修行が科せられることになりました。この事を管轄するためにクー一族の同郷から新勧誘されたワニ族のワニオが就任するとのことでございます。一挙に幹部として取り立てられたワニオ氏は小さくてつぶらな瞳でしっかり見ていくとのコメントを出しております。ワニオ氏の口からはかわいくて白いキバが見えており、迫力は満点でございます。秘密査問委員会の面々はどうやって付け届けをするか悩んでいるとのことでございます。
 9月になりまして教団本部の界隈は秋の装いを深めております。教団は表面上平穏さを装っておりますが、付属天文台の名称問題は解決の糸口さえ見せずに、論議に疲れた関係カエルが累々と倒れ伏しております。これ故に静かなのでございます。こちらに対して付属天文台は、作成業者から基礎に取り付ける部品が届き、基礎がしっかりと出来ていることが確認され、順調に計画が進んでいるとの報告が出されております。
 チビチャリを初めとする御教祖様の苦笑を買っております一部幹部の言動でございますが、根は深く教団秘書庁が関係している傍証が上がっているとの噂が流れております。今回も、とおちゃんの陰謀であるとの先鋭的な意見を述べる者もおります。これに対してとおちゃんと会談した総省大臣ケロ丸氏に寄れば、この件は教団付属天文台に関わる安全保障問題である為、軽々しい発言は差し控えるようにとのご指示がございました。ケロ丸氏は付属天文台長への就任を控え、慎重な姿勢を見せているとの観測が広がっております。何れにしてもこの件について更に新たな情報が入手出来次第御報告いたします。
 それでは夕飯のお時間でございます。ではまた。こらー、おいていくなぁー。
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0014 9月4日事件

  2007-09-03 (月)
 教団では月蝕以来、何か緊張感が漂っております。事件の予感というのでございましょうか。政権中枢の幹部から極秘情報と言うことで、9月4日の昼という話が御教祖様からあったとのことでございます。教団に関わることなのか、それとも何らかの事件なのか、更に詳しい情報は入っておりませんが、現在、御教祖様は総本殿にお籠もり中でございます。ごく一部の幹部達のみをお連れになり、コンピュータを駆使しているとのことでございます。
 そのような中、秘書庁も御教祖様の御活動のために各所に情報管制を敷いておりますが、漏れ聞こえてくる情報の全てを押さえることは至難の業でございます。秘書頭のとおちゃんは、秘密査問委員会を煙に巻いたように今度は財務省財政庁に現れ、隣国の内閣について四半月過ぎた月と火シェイがTシュクエアじゃと言いながら係のものの目を盗んで、何某かの予算を認可させていったとのことでございます。その予算は外務省及び医療省と食料省に渡ったらしいと広報職員より通報が入っております。何に使われたかを調査する権限が広報庁にはございませんので、真実は闇の中に葬り去られようとしているのでございます。また、魚の11度という複数の声が総本殿の近くで聞かれており、今回の事件と関係あると考えられております。
 ここで最新ニュースでございます。「予約じゃ」の正体が判明いたしました。なんと、予算執行の停止を受けていたデジタルカメラの新展開なのでございます。新製品が発表され、発売がかなり後であるために、購入することが出来ず、確実に手にするために予約をするということなのでございます。やはりとおちゃんの策略であったのでございます。しかし、この件について御教祖様は、別の件にお気を取られているご様子でございまして、何の反応もなさらなかったということでございます。
 あっ、アイスクリームが出てきております。チャンスを逃すと当たりません。それでは皆さん、さようなら。オラにもよこしぇっっっー。
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0015 続9月4日事件

  2007-09-06 (木)
 ケロプッタ国で9月4日は何事もなく過ぎたのでございますが、何もなかったということについて特段の発表がないことについて、高官からの情報によると事件予測の失敗とささやかれております。しかし、別のルートからの情報に寄れば、関係国で問題が出ているということでございます。何でもこの日に隣国の領土を勢力範囲に入れた台風が、遂に今、その首都を襲うという事態で、被害が予想されているとのこと。既にケロプッタ国では台風の影響により刺激された前線が活発になり強い雨が断続的に降っております。マウナチャリ山上の天文台基礎でも、教団本部物置でも台風通過の対策が御教祖様の御指示で既に行われており、国民の安全が図られております。教団一同、隣国の被害が少ないことを祈っております。
 「予約じゃ」に付きまして更に詳しい情報が入電しております。デジタルカメラ予算執行停止が解けたわけでは無いことが財務省から公式に発表されました。この発表後、秘書庁がストライキに入ったとの噂が流れております。事の真相はとおちゃんと連絡が取れませんので広報部はつかめておりません。情報部員を更に増員し情報収集を行っております。
 最新の情報が入りました。別院でアイスクリームが出ているそうです。時間前ではありますが広報部発表を終わります。広報部特務カエルでした。
 オラの分をようきゅうするーっっ よこせぇー 
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0016 続々9月4日事件

  2007-09-08 (土)
 官邸から緊急発表でございます。9月4日の昼の事件の詳細が各メディア、ネット、団体を通じて官邸広報より発表されました。付属天文台の工事が当初よりも遅延するとの連絡が予想されていた時刻に入ったとのことでございます。今後この問題は、更に複雑な様相を呈し、御教祖様の御懸念のごとく推移するということになります。また、事態を重く見た総省幹部の提案により付属天文台期成委員会並びにスーパー301条特別情報収集委員会が発足しております。また、デジタルカメラ予算執行停止と共に今回の遅延について、このところ何かと土しぇいにやられている、とおちゃんの安全保護のために監視委員会が急遽、任命され活動しております。失踪との噂も出ておりましたが、広報から最新のビデオ映像が配信され、無事が確認されております。この中で、付属天文台長人事についてチャリ・ホツ・クーとチビ・チャリの副台長就任について言及され、正式文書を待って広報庁からの発表となる予定でございます。
 台風につきましては、国内の被害は唯一、天文台基礎部分への浸水がございました。こちらは構造上致し方ないところではありますが、とおちゃんの防壁を突破するほどの雨量が夜半にあったためでございます。しかしながら、近くを台風が通り抜けたというような兆候は、全く無く、8日につきましては朝から台風一過の青空となっていたのでございます。
 さて、御教祖様におかれましては、本日、御庭園の状況について総本殿庁大臣へ御下命があり、一部樹木についての整理の検討が行われるとのことでございます。御教祖様の御威光厚く、生育状況が大変に良いために、当初の予定よりも早く造園計画の追加変更が必要となっているとの御判断でございます。
 今日はオヤツが無いとのことでございますので、表面上は落胆しながらも、カメラ入れに存在しているオカキを念頭に、一同行動しております。それでは、皆さん、また明日。広報部担当カエルでした。 
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0017 ワニオ3兄弟事件

  2007-09-15 (土)
 隣国でも官邸から緊急発表があって、あちらはかなりドタバタしているとか。何でも首相が辞めると言うことだそうで、わたくしなどはよく判りませぬが、我が国では起こりえないことでございます。といいますのは、自分から辞めるなんてトンでもございません。全ては御教祖様のお心のままに動くのでございます。御教祖様の御寵愛の争いならば、我々一同理解できるものでございますが、ここで後継争いとは笑止千万でございます。
 最近増えた国民にワニ族の3人がおります。1人目にあたるワニオは御教祖様自ら御勧誘なさったのでございますが、残された者達をとおちゃんが救い上げてまいりました。とおちゃんにつきましては先日の騒動以来、表に出ておりませんので、未だに失踪説逃亡説がささやかれておりましたが、今回は2名の入国希望者と共に帰国した姿が確認されております。入国希望者はマウナチャリ山入口で御教祖様自らによります入国審査を賜り、めでたく長男ワニオとの再会を果たしました。別の筋の情報によりますと、実は4兄弟であり、1名は行方知れずになっているとのことでございます。何処かで幸せを掴んでいることをお祈りいたします。
 ところで、マウナチャリ山上に建設中でございます天文台の名称は、未だに御教祖様の御決断を待っている状態でございます。しかし、計画は順調に進み、完成予定の日程が確定しておりますことをここに御報告いたします。何でもとおちゃんのソーラ・リターンの次の日だと言うことでございますが、どのような意味があるかにつきましては、誠に申し訳ございませんが、広報庁長官より口止めされている為にノー・コメントでございます。こう発表しろと言うことでございますので、大した秘密ではないのかも知れません。ただし、玄関番ガエルから、中身がまだじゃぁーと近隣にきこえる叫び声を上げていたとの情報もございますので、下々の知らないところでの問題が巻き起こっているということも考えられます。広報庁として許される限りの方法を用いて情報の収集に当たっております。
 あっ、朝ご飯でごじゃいます。直ちに駆けつけないと昼まで当たりましぇん。それでは皆しゃん、また後で。
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0018 ケーキ・ケーキ・ケーキ事件

  2007-09-17 (月)
 ケロプッタ国では、国民の祝日において全国民にケーキなるごちそうが賜れることがございます。御教祖様におかれましては何やらめでたい日であるとのことでございまして、ケーキが振る舞われたのでございます。昨今、ケーキにつきましては、大変な高カロリー食品であり、そうそう食べてはいられないという御事情がおありになるそうでございまして、なかなか下々まで行き渡らないのでございます。しかし、今回、特別であるとの思し召しで何種類かが下賜されました。何でもチョコレート・モンブランというものが、絶品であるとのお話しがございまして、今回もとおちゃんが選んだものだったと巷では噂となっておりますが、国民の間でも大好評となっております。美味しいものにつきましては、とおちゃんは見ただけで選び取るという現場を見たという内報もあり、食料省ではこの点について関心を示しております。
 ところで、ワニオ3兄弟の行方の知れぬ兄弟について、御教祖様より捜索の命が下り、国を挙げて探したのですが行方はようとして知れず、手がかりも掴めずにおります。しかしながら、御教祖様は幸せにしておるとの御霊示をお受けになっているとのこと。心配せずとも良いとの仰せでございます。カエルではない者については、身につけるカエルを下賜されることになっておりまして、今回もそれぞれカエルのシャツを賜り、その喜びようは大変なものでございます。何しろ夜も眠れないとのことで、座ったまま起きているのでございます。幹部一同いつまで持つか、興味は尽きないのでございます。
 おや、騒がしいのはオヤツのせいでしょうか。わたくしも参加しないといけましぇん。それでは皆さん。夜のニュースを終わります。さようなら。 
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0019 ドーム完成記念

  2007-10-04 (木)
 10月の初めのことでございます
 待ちに待ったマウナチャリ山天文台にドームが取り付けられました。この日を心待ちになさっておられました御教祖様におかれましては、前日は良くお眠りになれなかった御様子でございまして、下々のようにややお寝坊なされたということでございます。しかしながら、御公務には何の支障もなかったということでございます。
 さて、当日、ドーム製作を拝命した会社社長と派遣職員をねぎらい、完成をお待ちになっているときでございます。窓際で事の成り行きをこっそりと見ているケロ丸以下幹部及び幹部候補生にお気付きになられることなく、とおちゃんが写真を撮影している姿を叱咤激励すると共に、つい最近転職をした工事関係者を占星術で御鑑定なさっていたことは秘密ではございません。また、ドーム会社社長が教団本部の一部を拝謁する光栄に浴したことも秘密ではございません。そして、御教祖様がドームの上部にカエルの眼を付けようと御発案なさった事をドーム会社社長に暴露したのが、とおちゃんであることも秘密ではございません。
 教団秘として封印されるのは、御教祖様がドーム設置に必要となった大型クレーンに御興味を持ち、それに乗りたいと考えていたことでございます。運転席ではございません。クレーンの先のフックにでございます。教団幹部は、とんでもないこととして御教祖様に思いとどまっていただき、全国民の安寧の象徴であらされることを御納得いただいておりますが、如何せんダライ・ガーマ・クーがセスナは良いのじゃと息巻いておりますので、どうなることか、幹部一同はドームを見つめながら言葉少なになっております。
 問題は他にもございます。未だにマウナチャリ山天文台の名称が定まらずにおるということがございます。更に現在立ち入りが制限されております天文台内部について、このまま立ち入りの制限がかかるという噂が流れております。といいますのは、夏の虫や冬の寒さを考えると、台長副台長以下主任クラスでも常駐の者は居ないのではないかという事でございます。どうなっても良いと公言しているケロルですら、この条件については退くところがあると複数の広報担当官に漏らしております。この件についてケロ丸天文台長は頷きながらノーコメントを繰り返しております。(実は寝ているだけだと言うことでございます)
 更に、天文台の中身について、架台部分についても望遠鏡の部品についても確たる日時を知っている者が居ない状況でございます。これについてもケロ丸天文台長は頷きながらノーコメントを繰り返しております。(やはり、寝ているものと思われます)
 このように問題は山積みとなっておりますが、御教祖様は外装部分の完成で御満足されていまして、しばし銀色に輝く姿を傍観なさっているのでございます。
 あっ、赤福餅が賞味期限今日ということで、臨時招集がかかっておりましゅ。それでは皆しゃん、広報部からの発表でちた。さようならっ。  
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0020 カエルまんじゅう事件

  2007-10-17 (水)
 10月の終わりのことでございました。
 御教祖様は、自らハムの製造に手を染められたことがございました。ハムとは申しましても、このところ連敗しております野球球団ではございません。食べるハムでございます。教団の一同に美味しいものを食べさせてやりたいとのお心でございます。しかし、これは最近、隣国で特に問題となっている食の安全に関わり、お忙しい御身では色々と不都合がございます故に、下々の中に堪能な者をお求めになった方が良いとのご進言を受けて、御自ら探索されたのでございます。すると程なく、隣国でも我が国に近い地域に良い品物を製造販売している会社が出てまいりました。御教祖様は、その責任者のプロフィールを御覧になり、とおちゃんを大声でお呼びになりました。何と御教祖様と同じ高等学校で1年上の学年であることが判ったからでございます。御教祖様は同郷の方が、我が国の隣邦にお住まいであるとはお思いになられておりませんでした。
 既に御注文する御積もりであった銘柄を、とおちゃんに命じて注文なさり、それを承った旨の返信に、お知り合いの御芳名が書かれていたために、大変にお喜びになられました。そして、発注なされた食品が届くのを教団一同と共に心待ちしていらっしゃるのでございます。何でも、とおちゃんは発注されたものの中にベーコンを見つけて、表面は平静を保っておりましたが実はよだれを垂らしているのを見たと証言している者がおります。
 さて、このところ教団のオヤツ事情は巷の噂と関わりなく、外郎や柿と潤沢であり、我々広報班も、呼びかけに慌てることなく参集しても当たるので、実に平和でございます。えっ今日はスープ付きでござるか!それでは今日の発表を終わります。 
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0021 ハム事件

  2007-10-31 (水)
 10月の終わりのことでございました。
 御教祖様は、自らハムの製造に手を染められたことがございました。ハムとは申しましても、このところ連敗しております野球球団ではございません。食べるハムでございます。教団の一同に美味しいものを食べさせてやりたいとのお心でございます。しかし、これは最近、隣国で特に問題となっている食の安全に関わり、お忙しい御身では色々と不都合がございます故に、下々の中に堪能な者をお求めになった方が良いとのご進言を受けて、御自ら探索されたのでございます。すると程なく、隣国でも我が国に近い地域に良い品物を製造販売している会社が出てまいりました。御教祖様は、その責任者のプロフィールを御覧になり、とおちゃんを大声でお呼びになりました。何と御教祖様と同じ高等学校で1年上の学年であることが判ったからでございます。御教祖様は同郷の方が、我が国の隣邦にお住まいであるとはお思いになられておりませんでした。
 既に御注文する御積もりであった銘柄を、とおちゃんに命じて注文なさり、それを承った旨の返信に、お知り合いの御芳名が書かれていたために、大変にお喜びになられました。そして、発注なされた食品が届くのを教団一同と共に心待ちしていらっしゃるのでございます。何でも、とおちゃんは発注されたものの中にベーコンを見つけて、表面は平静を保っておりましたが実はよだれを垂らしているのを見たと証言している者がおります。
 さて、このところ教団のオヤツ事情は巷の噂と関わりなく、外郎や柿と潤沢であり、我々広報班も、呼びかけに慌てることなく参集しても当たるので、実に平和でございます。えっ今日はスープ付きでござるか!それでは今日の発表を終わります。 
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0022 おしりかじり虫事件

  2007-11-14 (水)
 11月の中頃のことでございます。天文台の外観が大変に立派である事にお喜びであった御教祖様に対して、諸般の事情で中の設備が遅れていることからイジケおしりかじり虫であったとおちゃんの姿は哀れでございましたが、赤道儀とか申す機械装置が11月上旬に納入され、とおちゃんの顔に笑顔が戻ったとのことでございます。天文台関係職員の話に寄れば、この赤道儀が新調されたことにより、同じ撮影装置を持ってもより高度な映像を捉えることが出来るのだそうでございます。
 天文台長のケロ丸氏と統括部長のケロル氏が、遅れている新型撮影装置について、他社の製品を具申するかどうかを影でコソコソと打ち合わせている姿がありましたが、そこへ突然、副台長のチビチャリ氏が飛び込んで参りました。何でもとおちゃんが発注していて、2度も納期が遅れ納入できないのではないかと噂になっていた新型撮影装置の部品が用意出来たという連絡です。今までであれば、とおちゃんが小躍りし、御教祖様におかれましては財務省財政庁の担当者をお呼び付けになり密談なさるという、お決まりの儀式が行われているのですが、この時はとおちゃんの顔にはあまり嬉しそうな様子が無く、やや怒っているかのような態度であったと報告されております。御教祖様に置かれましても、今回は担当者の呼び出しが無く、良きに計らえとのお言葉のみちょうだいしているということでございます。秘書室での噂では、部品を組むだけでなく工作が必要な部分があり、それを当初の納入予定では夏休み中にやるつもりだったのが、寒い中でやらなければならないということについて御教祖様に訴えるとおちゃんの声を聞いたとのことでございます。
 さて、御教祖様はそのような些事だけでなく、我々臣民の為に日夜、お心をお配りになっております。特に健康には注意せよと下命なさると共に、滋養のあるおいしいものをお手配なさっております。ハム事件で御報告しましたように、とても良いハム・ベーコンを作るお店をお見付けになられたのでございますが、御外遊のついでにお寄りになられる意向をお示しになりました。そこで、総省を上げて御旅行の計画が組まれております。こちらについては、派遣職員の報告を待ちたいと思います。また、その後にも御外遊が予定されておりますので、同行者と留守を預かる者が誰になるのか、いつもの教団本部の場所取り合戦よりも激烈な紛争が起きるのではないかと心配する者共も居ると報告されています。
 あっ今日も柿でございます。あまりボヤボヤしていますと当たらなくなってきております。それではこれで。 
                  広報庁担当官カエル

 ★★ 0023 御外遊事件続報と天文台連絡、年末業務過多

  2007-12-15 (土)
 御外遊の折にお寄りになったハム製造の店主は、間違いなく御教祖様の御学兄でありました。同行の運転手兼カメラマン兼秘書庁秘書頭のとおちゃんは広報部に、御教祖様が大変にお楽しみになられ、舌鼓を打ち鳴らしたと報告を入れております。この時の記録は詳細に記述され、秘書庁内部資料として庁内某所にある宝物殿に納められたとのことでございます。
 前回、御報告した新型撮影装置の部品納入に伴い、天文台では総力を挙げた製作と調整作業が、24時間3交代制昼夜兼行で行われ、完成を見ております。内輪の話でございますが、御教祖様におかれましては、今回の新型に付きましては、天文台から製作失敗の連絡が入り、とおちゃんに対して寛大なお裁きをお見せになるお積もりであったとのことでございます。しかし、無事完成との連絡が入り、我が国の技術レベルが、隣邦を凌ぐものになっていることを御実感なされたようでございます。今回の功績に対して文部省占星庁の増員と予算増額の報償が賜れております。また、とおちゃんにケーキのご購入を御指示なさるなど、下々にまで慶賀が行き渡っております。
 今年も年末を迎え、年賀状というものをお作りになるお積もりで資料を用意なさっていらっしゃったのですが、秘書室ではとおちゃんがサッサと仕事を済ましてしまいました。パソコンを操る技術についても、ケロプッタ国は大変な蓄積がございます。その為に、このような作業は年末の大変な事業となっている隣邦とは違い、極めて滑らかに処理されております。思い起こせば、機器のトラブルで大騒ぎとなったこともございました。今年は、その点、実に平穏でございます。しかし、宛先につきましては、御教祖様の御決済を受けなければなりません。やはりかなりの作業が必要となります。ああ忙しい。それではこれで。あっ、アイスクリームをわしにもよこしぇぇぇぃ。
                  広報庁担当官カエル