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    ★★2016年03月02日(水)樹氷のトンネル
    ★★2016年03月03日(木)オートガイダー考
    ★★2016年03月04日(金)オリオン座大星雲
    ★★2016年03月06日(日)画像ページ整理
    ★★2016年03月09日(水)同架状況の変更と冷却CCDへの心づもり
    ★★2016年03月11日(金)日蝕効果ー>サブマシンストップ
    ★★2016年03月16日(水)ドームマシン強化、冷却CCDお近くまで到着
    ★★2016年03月18日(金)二台のCCDカメラ
    ★★2016年03月19日(土)机横の掲示板更新
    ★★2016年03月20日(日)さようなら寝台特急
    ★★2016年03月21日(月)さようなら寝台特急、ドームマシン・マザーボード入れ替え、少し雪
    ★★2016年03月22日(火)ドームパソコン実戦配備
    ★★2016年03月27日(日)半影月蝕絡みのトラブル・ダークネス?、春ですよ

★★2016年03月02日(水)樹氷のトンネル




★★2016年03月03日(木)オートガイダー考

 消費者が賢く商品を手に入れようとするのは当然ですし、消費者自身が努力すべきことでもあります。そして、考える消費者が増えれば、それを生産する側の努力に対応して、価格と性能が相関してきます。性能が高ければ売れるかと言えば、そこまでの商品で無くても良いという選択をする消費者が必ず存在しますので、性能の序列と価格の並びが対応するようになります。しかし、求める人が減れば、業界も縮小です。そうなってくると、性能の序列と価格の並びが崩れてきます。商品の幅が狭くなってしまうのです。
 行きつく先はいろいろでしょう。性能限界を極めたものが消滅してしまうようなこともあるでしょうし、選択肢が2つ、あるいは3つくらいしか無いということもあるでしょう。そして、これしか無いという状態や、選択肢そのものが無いという事も出てくるでしょう。どちらかというと、天文関係は、その方向へまっしぐらに走っているのだろうと思います。
 天文を趣味とすると、かなり専門的な知識、教養が必要となります。そして、先ずは望遠鏡が欲しくなります。望遠鏡は、光学製品でもあり精密機械でもありますので、決してお安いものではありません。そして、使い方も一生懸命に習得しないといけないほどの難しさです。何しろ、地球の回転を止める装置が赤道儀なのです。また、お安いモノは、使いものにならないと言うおまけが付いてきます。その上、天文関係でニューズとして入ってくるのは、手に入れた望遠鏡で見学できるようなものが減ってきています。国費で作った大望遠鏡や高速飛翔体の存在意義を国民に示すために大宣伝は必要な事でもあります。興味を持って突入した趣味の分野が、最先端で引っ張られていくだけで無く、置いてけ堀になっているので、これでは興味を惹いた方々を、望遠鏡沼にたたき込むことが出来ません。あるいは写真の世界に引きずり込むことも難しいでしょう。例え、一時的に連れ込んでも、出てきてしまうでしょう。
 一部の方々は、赤い星雲が大好きで、カメラも特別仕立てのものを使って撮影します。そうやって連れ込まれた方が、洗脳されて自分でも撮るようになったのですが、結局、撮れたら満足してしまい、興味を失ってしまったということがありました。Hα領域と呼ばれる水素が出す暗赤色の天体で、モンキー星雲もその1つです。その発光原理や、過去から未来への状況と変化、等々、面白さは尽きることは無いとは思うのですが、手取り足取りで機材と撮影方法を伝授させられて、取りあえずやってみたら出来てしまった。そこで、発展の方向が止まってしまったのだと思います。多分、洗脳していた方々もそれ以上の方向性を示すことができなかったのでしょう。
 星の世界を、ロマンや夢、あこがれで粉飾するのは構わんと思いますが、その中身をしっかりと知ることで、ジワーッと興味が更に湧いてくるということがなければ、あこがれに共鳴していた心が冷えてしまうのは仕方のないことだと思います。そして、こんなことが、次々と起こっていて、天文業界の消費者が減っているというわけです。最近は宙ガールなどと呼んで、女性客を招いています。何処まで、引っ張り込めるのか・・・、売りつけようとしているグッズを見て、女を馬鹿にしているのかと思うのはわたくしだけでしょうか。
 で、オートガイダーという装置があります。地球が恒星に対して、一日一回転していることから、恒星が東から西へ動いていくように見える、日周運動と呼ばれるものを止めて、星を点に写すための装置です。望遠鏡の赤道儀に取り付けられたモータードライブを、サブ望遠鏡や撮像素子の映像から判断してコントロールする装置です。いろいろな理由から、一定回転では実現できない機能を持っている装置です。
 このオートガイダー、大学の頃に自作したことがあります。映像素子なんか手に入らない時代で、フォトトランジスタを2個、赤経方向に並べて置き、行き過ぎたら減速、遅くなったら増速という単純な原理でパルスモーターを制御しました。精度はフォトトランジスタの間隔です。2等級程度の星で無いと使えませんでしたが、結構、時代の先取りをしていたと思います。
 で、わたくしのところで使っているオートガイダーは、装置に十万位、映像装置に七万位の投資をしていました。これをそっくり交換しようとすると、某販売店の特集によれば、3万台後半から、5万、6万、12万、15万・・・というような選択肢があります。この業界では、これだけの選択肢があることが珍しいことでしょう。それだけ、必要としている方がいらっしゃるということです。
 ところが、最近手に入れた撮像素子は、オートガイド用の接続端子付きで、一万六千円台、後はフリーのソフトを使って、オートガイド対応のモータードライブであれば、そのままオードガイドが出来ます。やはり、性能の序列と価格の並びが崩れています。
 さて、今日では、撮像素子として優秀な能力を示す冷却CCD、車を買うより高いような代物でしたが、大分安くなった商品がでてきました。ローエンド一眼よりは高いですが、ますます興味が湧いています。しかし、ハードルもあります。カラー型よりはモノクロの方が能があるわけですが、カラー画像を得るためには、三原色合成を必要としますので、3回、撮らないとカラー画像になりません。カラー型は一発で撮れますが、感度が低くなる・・・。やはり、ここは3倍の撮像速度で行くべきでしょうか。はたまた。


★★2016年03月04日(金)オリオン座大星雲




★★2016年03月06日(日)画像ページ整理

 天体写真は、撮って出しではなかなかアピールしない写り方をします。それは、露出、光量が足りないことによる結果ですから、それを画像処理によって補うことになります。光量の有り余る太陽や、足りている月、ある程度の光量がある有名天体では、一般の撮影と同じで、多少の明度、コントラストの調整程度ですが、やっと写っているようなものになると、かなり力を入れた加工が必要になります。そうなると、写真というよりは、作品、製造品というものになってきます。
 画像加工の技術の中に合成という方法があります。2枚以上の画像を重ね合わせるというものですが、最近では、動画からシンチレーションで揺れた画像を選別して、同じものだけを合成するという方法で、シンチレーションをキャンセルするという優れた方法が出てきています。地上から高精細な画像を得る為の方法の1つです。1枚の画像では、やっと写っているものを何枚も重ね合わせて輝度を上げて画像にするにも使いますし、1枚の画像からでは表現できない輝度差の大きな天体を、明るさを圧縮して表現するのにも使われます。
 トップに載せたM42、オリオン座大星雲、肉眼でも見える第一線級天体ですが、星雲としては実に明るい代物で、蝶の羽に相当する周辺部が写り出すと、中心では星雲部分と恒星の区別が付かないほど飽和してしまいます。何しろ白く写ってしまいます。星雲の中心部にはトラペジウムという4重星が見えていますが、実はこれはもっと大規模な星団で、星雲の中でそれだけが外部に目立って見えているというものなのです。M42を撮影すると、トラペジウムはたちまち、周囲の星雲の中に埋もれてしまいます。埋もれないようにすると、周辺部が写りません。どうするかといえば、ごく短い露出、数秒ですが、それで、中心部がしっかり写った映像を撮ります。そして、数分かけて周辺部を撮影します。つまり、露出時間を変えて2枚撮るのです。これを合成します。合成の際には、周辺部と中心部の状況を見ながら、どちらにどれだけ加重をかけるかをモニターで判断して、合成します。こんな簡単なことで、中心部の星を潰さない画像を作ることができます。
 勿論、この方法では、周辺部の輝度が調整した分だけ減りますから、星雲全体の広がりを表そうとすると、もう少しいじることになります。何処までいじるかは、その人の考えですので、主義主張のもとに好きにすることです。わたくしは、合成するにもこの程度で、更なるテクニックを使おうとは思いません。あまりいじるのであれば、自分で描いてしまった方が良いと思っているからです。
 それでも、何度か撮り直している内に、よさげな映像が溜まってきています。観望の記録としてページに入れたものを、そろそろ更新しても良いかなと思いますし、更に取り直したいようなものも目に付きます。やってみたいことの優先順位を上げて、取りかかってみようかななどと考えています。


★★2016年03月09日(水)同架状況の変更と冷却CCDへの心づもり、日蝕

 廉価CCDの高性能に気をよくして、ガイド鏡に採用していたSE105を降ろし、8㎝のアクロマートに取り替えてみました。SE105のF5.0という短焦点アクロマートの像は、どんなに高精度に作っても、それなりのモノでしか無いので、F8.75という今様には暗いモノにして見ました。元々ガイド鏡用に購入したのですが、CCDの感度が追いつかなかったという経緯があります。アクロマートであればF10以上、15程度が良像を得る適当な口径比では無いかと思います。そして、レンズ形式が同じで、それなりに作ってあれば収差の量は、F数と関係します。明るいレンズほど収差が増えることになります。そして、関係式としては2~4乗辺りの関数ということになりますので、明るいレンズを作りたい場合は、たちまち大きくなる収差に対する対策に苦労するわけです。
 F数の増分である1.75倍を2乗すると3倍、3乗すると5.3倍という量となります。つまり、同じアクロマート形式のレンズでは、F数が、それだけ暗くなると、その分、収差が1/3とか1/5という量になるということです。回折の現象によってこの関係が崩れるのはF10程度からですから、この場合、点像の様子がより鮮明となることが期待されます。暗くなっても感度があれば、何とかなりますので、この結果によって、更にガイド精度が上がると言うことにつながります。
 これを期待して、載せ替えるのですが、問題は同架方法です。SE105の上に大型ファインダーを付ける形式で、搭載用のリングを取り付けて、そこに80EDTを挟んでいたのですが、SE105を取り外すと、そのリングを付けることが出来ません。そこで、光軸調整装置の表と裏に、それぞれアリガタを取り付けて、8センチアクロマートと、80EDTを取り付けることにしました。そして、かなり極軸から離れるように持ち上げた結果、重量的にかなり軽くなったにも関わらず、ウエイト軸のバランスウエイトの位置は、それほど大きくは変わっていません。この形にすると、子午線越えに対して許容度が大きくなるというメリットがあります。ただし、幾らか軽くなった点については、調整のためにウエイト位置を動かすポイントが動いてきて、調製しにくい位置に来ている状態となっています。これらの点を、解決する必要が出ています。
 そして、同メーカーのCCDを追加注文する心づもりがだんだんと大きくなってきました。理由があります。赤い星雲用のD300のコマンド・ダイヤルが、大分疲れてきてなかなか効かなくなってきました。修理に持ち込むべきレベルです。これを治す費用は、改造を元に戻す費用、修理費、再改造の費用で約4万円ほどがかかることが予想されます。そのお金プラスアルファで、リプレイス商品が手に入るのであれば、ここは検討しても良いのではないかとの結論に達したのです。しかし、検討すると、これが良いという単一の結論にはたどり着かないという製品ラインナップがあります。
 どれが良いか選ぶというのは、やはり貧乏人様特有のもので、お金持ち様であれば、そんなもの端からみんな手に入れてしまえ、ということになるでしょう。写真の世界でも、お高いN社のレンズを見せるために撮影会へ登場する者が居ますが、端から全部持っているというお金持ちは滅多に居ません。なけなしの一本で羨望を集めようとしているので、他の否定的な感情を買ってしまいがちです。天文畑にも、高い機材を人に見せるのを楽しみにしていて反感を買う者が居て、タマに襲撃されてしまったなんてこともあったようです。そういえば、まだ犯人は捕まっていないですね。まあ、ある程度お金は持っていてもお金持ちの思考と行動は出来ていなかったわけです。
 で、資金調達に難がありますから、どれが良いか、決めねばならない。それをやるのは卦だというのが、★秋津★の経験です。それも嫁様に出して貰うのが一番です。使う可能性のある8種の製品について、卦を出して貰ったのですが、そこで、問題です。製品の性能かあるいは納品の問題かは判らないのですが、これが本命かなと思ったものに良い卦が出ませんでした。3番手、4番手に良いのが出ましたので、製品選択について再度考え直して仕切り直そうと考え、数日悩みました。そして、D300に関係することを整理し、新たな観点で製品ラインナップを見直して、剪定もとい選定した2つの商品について、製品の画像を印刷した紙を用意して、再度卦を出して貰いました。
 実はこの2つの商品は、同じスペックの画像素子を使ったもので、そのまま常温で使用するものと、冷却機能を持たせたものの2つだったのです。結果は常温型の方が山沢損二爻、冷却型が風沢中孚五爻です。どちらも悪い卦では無いのですが、山沢損というのは、下を減らして上を増せという卦で、下の者をへらすのが損の意味ということになっています。つまり、もっと上を狙えというように読めます。その通り、冷却型は、ベルチェ素子による冷却機能が付いて、より高級仕様になっています。
 そして、冷却型の方は、豚魚にして吉、大川を渡るによろし、というわけで手放して良しとして、計画の実現を迫っています。ここまで卦が出たら、明確な結論です。ただ、日蝕がラスト・アスペクトでボイド中ですから、決心や注文はボイド明けに。


日蝕


★★2016年03月11日(金)日蝕効果ー>サブマシンストップ

 日蝕に合わせて、2番目の老朽マシンが、何やら不調となりました。星に心当たりがあるので、さもありなんなのですが、BIOSを呼び出している最中の画面で停止します。時として立ち上がることもあるのですが、それこそたまの出来事です。電池を交換してみたのですが、肝心のBIOS設定のクリアのジャンパが何処だったかさすがに覚えていません。資料を当たってみないと判らないのですが、何しろ仕事先に置いているスタンドアローンなマシンで、メンテナンスに手間がかかります。
 数日前から、放っておくと画面がBIOS画面でフリーズ状態になっていることがあったのですが、その時は、リセットボタンで復旧、または電源再投入で、復旧していたのですが、遂に何としても、動いていただけない状況になってしまったのです。
 このマシンの前のトラブルは、電源スイッチで電源が入らないというもので、電源からの電圧が足りなくなっていて、電源ユニットを交換、復活しました。その時の様子とは全く違います。画面は出てきますが、要は途中で止まってしまっているという、他に原因のある症状です。一応、積もったホコリを掃除をして、メンテナンスが出来るように用意して、いろいろな準備を整えて次の日にチャレンジしました。
 必要なデータがデータ用のハードディスクに入っていますので、最悪の場合でも、これを取りだして他のマシンで読み取ればデータ復旧は可能です。いってみれば、それが最後の手ですが、マシンが復活してくれるのが一番です。しかしながら、自信がありませんでしたので、現役マシンを1台、持っていくことにしました。
 BIOSちゃんは、マシンの機械部分を次々と調べて、自分が使えるようにする役目を持っています。どうもリセット音からの時間からするとメモリチェックに入った辺りのようだ、ということに気が付いたのは、本気復旧モードに入ってから40分が経過していました。そこで、メモリエラーが出せない状態かも知れないと思い、4本入っているメモリを外して、メモリもスロットもホコリを払い、アルコールを染みさせたキッチンタオルでキレイに拭いてから、スロットに叩き込みました。
 実はそれで解決でした。多分、経年変化でメモリとメモリスロットの間の接続が錆びたりホコリが侵入したりするようなことが起こっていたのでしょう。そして、遂にメモリのチェックに引っかからずに、CPU側が待ちになってしまう事態となったのでしょう。控えマシンまで用意して取りかかったのですが、あっけなく解決してしまいました。
 しかし、折角、開けて、いじくった後です。マシンの中のホコリを取り、掃除をして、キレイにする事にしました。控えマシンもついでに掃除です。実は、この控えマシン、今、一番のメインマシンです。1度バラして再組み立てをするのですから、結構徹底的に掃除が出来ます。
 トラブルはトラブルですが、トラブルをトラブルのままにしておかずに、それで良かったにすることが、事件への対処としては最も賢い方法でしょう。そして、また当分は、ちゃんと動いてくれるでしょう。頼むよマシンちゃん。
 ところで、メインマシンちゃんの方ですが、掃除をしている内に、床面との間にある箱の足、プラスチック性の部品ですが、4つある内の1つはボロボロに破損していることに気が付きました。もう1つは欠けていました。平らなところに置いたので、気が付いたのですが、運んできたために破損したのかと思い、載せてきた場所を見ると、破片が落ちています。やはり持ち出した性かと思っていたら、自宅マシンの置き場所にも破片がありました。やはりボロボロになっていたようです。で、今回トラブったマシンは、結構な価格の立派なケースで、この足の部分がアルミの削り出しで作られた、かなり大きな円盤状の部品が付いています。見ると同じネジ穴でしたので、それを外して、家マシンの方に付けてしまいました。君ももっと持ってくれよっと。
 日蝕騒ぎが、意外・・・でも無いのですが、そんな飛び火をしてくれました。そして、次の満月は半影月蝕です。見た目では判らないと思いますが、一応、オポジションで、並の満月よりは強いものです。そして、こちらの方が★秋津★のチャートには色々とポイントを突いていると思われます。今度は何に出るのでしょうねぇ。
 冷却CCDは既に注文していて、代理店で発送をする段階になっています。在庫ありなのですが、ZWO社からの入荷があって、発送業務が集中しているようです。このような店は、実店舗を持って売り子を一杯雇い華々しく営業をしているわけではなく、アパートの一室で、店長が一人で働いている場合も多々あります。検品と発送というのは結構手間のかかる作業ですので、遅れが出るのは仕方ありません。頑張って体調を崩さないようにやって欲しいと思います。


★★2016年03月16日(水)ドームマシン強化、冷却CCDお近くまで到着

 ドームのマシンを強化するために部品を調達しました。メモリ、グラフィックボード、そしてCPUです。到着した部品を入れて組み上げたのですが、なぜか動きません。電源を入れると、ファンが回り出すのですが、すぐ停止します。そして、数秒で動き出そうとします。また止まります。CPUが最も怪しかったので、これを元に戻すと、何事も無く立ち上がりました。部品の中で、最も経費をかけたのがCPUです。目の前が真っ暗になりながら、ドブ行きか、これが・・・と思いながら、取りあえず旧CPUで、セッテイングを終えました。マシンのボトルネックは、新部品の登場で、CPUの速度では無く、ハードディスクの読み書きになっていることが、タスクマネージャーの様子からわかりました。
 だからといって新CPUをジャンク箱に叩き込むつもりはありません。母家に戻り、メインマシンで検索を始めました。ドームのネット環境は、接続が違うので少々速度が足らず、戻ったのです。
 現行のセレロンだけで無く、ペンティウムやi3、i5、i7対応となっているマザーボードです。それも第三世代CPUまでOKのはずです。そこまで見て、選んだCPUですので、動くはずなのです。ところが動作しないのはどうしようもありません。しかし、この辺は昔取った杵柄です。考えてみれば、製品が出荷された後で、販売開始されたCPUです。つまり、対応をうたっているからにはファームウエアやBIOSの更新があるに違いないというカンです。メーカサイトに行くと、あります。英語なのでよく判らない部分がありますが、間違いはありません。アップデート用のデータが用意されています。
 そこで次の問題が出現しています。アップデートにはDOSモードのユーティリティが用意されているのですが、フロッピーディスクのコネクタが存在しないボードです。フロッピーで立ち上げてと言う昔の方法は取れません。多分、USBメモリで立ち上げる方法を取っているに違いないと踏みましたので、USBメモリを用意することにします。これは、じっくりと休みの日にでもやらないといけない様子ですから、充分に用意して、取りかかることにします。
 そうこうしている内に、注文した冷却CCDも到着しそうです。こちらはUSB3.0対応なので、少なくともケーブルくらいは用意しようと思っています。ただ、USB3.0という規格は、ケーブル長が最大3mを想定しているということなので、少々ショックがあります。望遠鏡の配線は、パソコンまで最長5メートルあります。3メートルで済ますには、直接カメラから垂らしてパソコンに持っていくことになります。美しくない蜘蛛の巣のようなことになりかねないと不安を感じています。まあ、2.0の規格でも充分な状況で使う事になると思いますので、実は2.0で配線に組み込んで使ってしまおうという腹づもりがあります。このカメラの上位機種には転送速度を要求される撮り方が可能なものがありますので、それは3.0以上の規格が必要になるはずです。例のシンチレーションキャンセルをするための撮り方です。
 そういえばブルートゥースは転送速度はどうだったんだっけなどと考えながら、ドームマシンのインターネット環境も改善の余地ありかなどと思うと、また投資がいるわけで、なるべく余計なことは考えないことにしましょう。
 先ずは冷却CCDでM42を試し撮りしたいと思っているのです。こちらにもソフト面での用意が必要のようです。


★★2016年03月18日(金)二台のCCDカメラ




★★2016年03月19日(土)机横の掲示板更新

 雨降り(結構強く降りました)の影響で、少々時間があきました。そこで、1年近く懸案だった、机横の掲示板を新しくすることにしました。使っていたモノは、コルクボードで85センチ×55センチ、大きいといえば大きいのですが、A3縦を3枚並べるとはみ出しますし、下の余りの部分はB5横サイズ用となってしまいます。そして、コルクボード、それも安ものでしたので薄いために同じ場所に穴が空いていて、風で落ちるということになりました。それで、その時余っていたトタン板を使って、磁石で止まるようにしました。これが、ボードの最初の改造でした。
 ところが、つい見目を良くしようというので、塗料を塗ったところ、その厚さの分で磁石の力が弱くなってしまうと共に、磁石が塗料に食いついてしまうという不具合を持つようになってしまいました。余り使い勝手が良いとは言えない状態でしたが、使えないわけでは無いので、取りあえず使い続けていたわけです。
 そして、新たに適当な大きさのトタン板の余りが出現していて、大きいのを別に作ってしまおうと考えていたのですが、枠をどうしようとか、トタンの処理をどうしようなどと、考えが二転三転、定まらずに1年が過ぎました。トタンを板で裏打ちして使えるようにするか、重量を抑えるために、枠と補強材で組むかと、最後まで悩んだのですが、結局、材料を見ながら考えようと思い、車庫へと行きました。材料はここにあります。
 材料を確認すると、2バイや1バイ4の材料しか無いような状態でした。枠組み構造にしても、材料が中途半端で、重量軽減にならないことがすぐ判りました。コンパネをそのまま使ってしまった方が面倒が少ないのです。重量軽減は、上から吊っていることからの要求でしたが、これは下から支えを入れ、倒れないために上からの吊りを使うことにすれば問題解決です。
 一番面倒そうなのは、コンパネへのトタンの固定です。釘で打ち込んでも良かったのですが、ここは接着剤でくっつけてしまうことにしました。百均で買ってきておいた2液混合のエポキシを使って固定し、端はヤスリをかけてから、金属テープを張りました。これで、見目は優良品となります。足を2本付け、上にヒートンを2個で完成です。トタンの余りが120センチ×80センチでしたので、この大きさで作りました。出来上がりはトタンそのままの銀色が、結構良い具合で、機能的にはA3縦が4枚並び、貼っておきたい予定表の場所に苦労する事はありません。まあ、上々というところです。かかった費用は、ゼロでは無いにしろ余り物と、ストックしていた材料ですので、手間賃というところでしょうか。
 で、取り外した旧掲示板ですが、表はトタンに白塗装ですが、裏はコルクそのままなので、裏返しにするとそのまま使えます。新しい掲示板の下の部分に付けてくれと言うような大きさなので、使うかどうかはともかく、捨てるのはちょっと待っておきましょう。


★★2016年03月20日(日)さようなら寝台特急




★★2016年03月21日(月)さようなら寝台特急、ドームマシン・マザーボード入れ替え、少し雪

 一度も乗りませんでしたが、今日の札幌出発でカシオペア定期運行が最後になるそうです。取りやめる理由が、新幹線による青函トンネルの電圧変更ですから、トンネル越えの復活や特別運行は無さそうですね。代わりの新幹線は、既に大赤字の予定で、よほど満員が続かない限り改善はしないようです。で、鉄道業務の黒字改善に目処の付かない北の果て鉄道会社は、いつまで持つのでしょうか。結構混む新千歳-札幌間ですら黒字営業に出来ていない会社が、地方線を切りたいのは当然の事ですね。何かと運行できなくなる金食い虫の日高線とか・・・。
 住民側も乗らないくせに存続を主張するという経済観念の無い真似をして、結局税金による補助を求めるという無能な政治家を喜ばす方法を取ります。何もかも悪い方向へ向かっています。このフレーズは保険屋が喜びそうです。
 ところで、ドームのパソコンを増強しようということで部品が注文され、BIOS更新に取りかかるというところで、御報告が止まっていました。この関係で大変な事態が巻き起こってしまったのです。危惧されながらも無事BIOSが更新され、第三世代のCPUもこれで認識されるというところで、CPU入れ替えのときにソケットにCPUを傾けて落としてしまいました。慌てて拾い出すときに、力がかかってしまったようで、ソケットの底面に生えているピンの3本ほどを曲げてしまったのです。マザーボードは電源を入れると警告音を出して、もう動いてくれません。顕微鏡を凌駕する★秋津★の肉眼でも、損傷は判りますが、修復はとても困難で、出来ませんでした。販売店の注意事項にも、最近ピンを損傷するお客様が・・・という注意事項もありました。さもありなんです。そして、その日、冷却CCDが到着、本来であればファーストライトだったはずなのですが、パソコンが動かなければいかんともし難いものがあります。
 ここで選択肢は、諦めて全取っ替え、今までの投資はパーという厳しいモノから、マザーボードだけ購入という手までが、脳内を巡りました。しかし、無いものは変えませんから、中古でこのマザーを売っているところを探し出し、あればそれで済まそうという企みです。あっけなく1個見つかり、大急ぎで注文しました。通常の宅配便の動きでは、1日前に着いているはずなのですが、一日遅れで、夜の7時過ぎに到着しました。
 再度のBIOS更新は、USBメモリを作ってありましたので、たちまち終わり、第三世代のCPUを認識、BIOS設定画面で調整できるようになりました。しかし、ここでウインドウズは立ち上がりを拒否しました。7度ほどの再起動の後、何とか立ち上がりましたが、動作するようになるとライセンスが未認証になっていました。この点は7からのアップグレードなので、7のプロダクトキーを入れれば済むとの事なので、再度認証が取れました。
 このような、再追加投資を含む事態になり、ある意味定番の悲喜劇と相成りました。これで、セレロン2.4Gからi3の4コア3.4G、メモリも6ギガ、グラフィックボードも低レベルとはいえ、オンボードよりはの代物。結局、CPUがそれなりで、全体としては、それほど能が高いわけではありませんが、まあ、さくさく処理はするといったマシンに生まれ変わりました。ステラナビゲーターやザ・スカイがもたもたせずに動きます。諸費用はトータルで2万2千円位、これで生まれ変わったのですから、良しとする以外ありません。


少し雪


★★2016年03月22日(火)ドームパソコン実戦配備

 やっと今日、ドームパソコンを実戦配備しましたが、ここでまた問題が出ました。CCDは読込用のソフトが必要です。一般のカメラであれば、映した映像ファイルをコピーしてきて処理をするのですが、映像ファイルの形にするソフトが必要です。メーカーから使えますと指名されているソフトがFireCapture、SharpCap、Genikaの順に並んでいます。先ず、FireCaptureがインストールできませんでした。その時点で、母家のパソコンを使って調べる事に決定しました。しかし、映像の片鱗だけでもと思い、ガイドソフトで読み込んでみました。
 すると、ASI034MCよりASI185MC/Coolのほうが、冷却機能を使わなくてもノイズが少ないことが判りました。冷却をするともっとノイズが減るであろうことが予想できます。では、母家での作業に取りかかります。


★★2016年03月27日(日)半影月蝕絡みのトラブル・ダークネス?、春ですよ

 FireCaptureがインストールできないというのは、2バイト系の言語動作に対応していないということのようです。最新ベータ版では改善されていますので、試しに入れてみました。ただ、使いやすいかというと、そうでも無いというのが正直なところです。SharpCapの方も、各社のCCDに対応していたり、アレも出来るコレも出来るという方向は同じで、基本の基本である素子からの映像出力の扱いが、横に追いやられているように感じます。従って、使い始めのころの試行錯誤に手間取ってしまうのはどうしようも無いと言うところでしょうか。表記が英語なのは、どうせそんな難解な事が書かれているわけでは無いので、そう苦労はしないのですが、何処に何があって、何に関係しているというのを掴むまでが大変です。手取り足取りで高い金を取られるか、自分でやって安く済ますかということですから、資金に応じて頑張りましょう。
 ところで、ドームの方では、またまた問題が巻き起こっていました。
 1つめ、ブルートゥースの接続がおかしくなり、制御ソフトとモーターコントローラーがつながらなくなりました。
 この問題は、以前にも巻き起こって、苦労した事があります。そのような事態を想定していましたので、RS232Cでの接続を用意してもらっていたのですが、気分が悪いこと限りありません。今回は、ペアリングがおかしくなっていただけで無く、ドライバーにも不具合があるような様子です。メーカーからのWin10用のドライバーは供給されずに、Win7のときに入れたドライバーがWin10でも使われていました。しかし、そのドライバーは、あらためて入れようとすると、Win10から拒否されます。勝手にWin10が自分で入れて使えるようになっていましたので、それで良しとしていますが、何とも気分が悪いことです。
 とにかく、不具合を起こした機器を、削除してから、再度検出させ、ペアリングに行くまでを繰り返して復旧しました。
 また、制御ソフトであるステラナビゲーターですが、接続を切らずに終了させると、comポートを使っているよという情報が残ってしまうのか、次の接続に差し支えることがあります。これはステラナビゲーターだけで無く、Win10の仕様かも知れません。一旦、デバイスマネージャーから、使用中になっているcomポートに使っているものを割り当ててから元に戻すと、空きポートとなりましたので、そこで改めて当初のポートを割り当てることで、乗り切りました。パソコン側からの送信しか使わないのですが、受信用にもcomポートが割り当てられます。これが、どうも送信側と並び順のポートで無いと不具合が出るようです。勘違いかも知れませんが、何やらきな臭い感じがします。
 夜中、撮っている最中にパソコンがハングアップして、再起動したらブルートゥースが何としてもつながらずということが何回かあったので、そのような時は、サッサと諦めて、母家に戻ってしまうことにしていました。今回も久しぶりでしたが、放り出して昼間にメンテナンスをする事にしました。不具合がそれだけではなかったので・・・。で、オートガイドを諦め、判らないままにSharpCapを使って、試しにM42の撮影を行いました。
 2つめ、2つのCCDが同時に使えない。撮影用の冷却CCDをスタンバイして、オートガイド用のCCDの操作に取りかかると、CCD君が不安定で使えない状態に陥ってしまい、どちらかを諦めないといけない状態でした。
 理由は、1本のUSBラインに望遠鏡でハブを付け、2つのCCDをつないでいたのが原因でした。先ず、パスパワーの問題です。概略、0.5A程度の容量を想定しているもので、そこへ、0.5A程度を使用する機器を2つぶら下げたら、こうなるのは当然でしょう。そして、転送速度も、2つで使えば半分以下になるのは当然です。本来は冷却CCDの規格はUSB3.0で、オートガイド用のCCDは2.0です。3.0の機器は3.0でつなげるのがベストですが、規格として最長3メートルを想定していることから、ケーブル長が足りません。実際のところを計ってみたら、パソコンから5.5メートルが必要になっています。
 そして、3.0の拡張カードでPCI接続のモノは、現在では某社の製品しかありません。価格は、この前、買い込んだ中古マザーボードの値段程度です。そして、それを付けると、その隣にあるグラフィックボードの通風口を半ばふさぐことになります。パソコン更新まで待っても良いかと。3.0規格で無いとダメという使い方は今のところ考えていませんので。
 ということで、対応としてはUSBケーブルを2本にするという策です。速度だけから言えば、3.0以上の規格で1本あれば足りますが、3.0を使うのは諦めたところです。ケーブルを全て編み込むと時間がかかりますので、部分部分で、チューブを巻いて、時間短縮を図りました。
 以上の2つの点について改善し、昼間ではありましたが、動作確認をしました。この結果、実戦配備が調いました。FireCapture、またはSharpCapの出番です。なんとか、いじくり回している内に、動作が判ってきました。
 あと、冷却CCDの素子の大きさが7.3mm×4.6mmという、1/2インチサイズですので、口径8センチ、f480mmの焦点距離なのに、M42がはみ出す位の画角になっています。ディープスカイの小さな対象に対して口径30センチ、f1200mmがどんな迫力を提供するかが楽しみです。しかし、スバル辺りでは、もっと短い焦点距離、カメラレンズを使いたいくらいです。そんなアダプターが転がっているはずも無く、大きいモノは一眼レフを使うことにしましょう。


春ですよ