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★★2015年12月02日(水)光学性能
天文関係の有名企業となっているビクセンが、ようやく自社の望遠鏡の光学性能の図を明らかに出してきました。勿論、スペックの高いものについてですが、ようやくという気がします。カメラレンズではMTF曲線を出すのが当たり前になっていますが、結像性能については、もっと問題にしなければならない天体用についての対応は、遅れていました。理由は色々と憶測できます。カメラレンズでは、各種の光学的性能が高いだけではダメで、いわゆるボケ、焦点が合っていないところでの、ぼやけ方も問題にされます。その目安とされているのがMTF曲線です。望遠鏡については、無限遠からの光を焦点に結ぶのですから、どれだけちゃんと結像するか、収差はどの程度あるかをグラフにした図が求められます。そして、これを公開することは、その性能を保証するということになります。
とある国内メーカーのレンズについて、公開されているMTF曲線に対して、あまりにも性能が違うので文句を付けたところ(直接はそんな事は言いませんが・・・)、修理では無く交換ということで品物を送ってきました。幾つかある中で良いものを選んだ・・・というような説明が付いていましたので、さもありなんとは思いました。しかし、黙っていれば泣き寝入り?、製品として良品を出荷するのが基本では、などと思ったことがあります。その件があってから、そこでは性能をうたい文句にした製品を出していますが、どうも手が出ません。カメラ本体も作っているところなのですが、やはり触手が動かないということになっています。決して安いものではありませんし、お金持ちのように、みんな買ってしまえということは出来ません。
まあ、それはともかく、望遠鏡としては普通の色消しレンズであったアクロマートタイプの収差曲線は、見せたくないような代物であることは確かです。盛大にフリンジと呼ばれる、はみ出した色つきのリングが目に付くのですから。収差補正に努力した3枚玉やED、SDレンズを使ったものであれば、性能を誇りたいでしょう。しかし、性能曲線自体の見方や判断の仕方まで詳しく載っているわけでもありませんし、それほど大きな図を入れているわけでもありません。せいぜい一歩前進というところでしょう。
ビクセンさん、フォトビジュアルとして開発した高スペック機を世に出すときに、何を間違ったかMTF曲線をつけて発表していたので、クスッと笑ってしまったことがあります。正直なところ、こんなに「悪いの?」と思いました。カメラメーカーの超望遠レンズのMTF曲線と比べてみれば、明らかです。それらは上に張り付いたような線が書かれています。つまり、ピシッとコントラストも良く写るということです。対して、恒星が点にならないで広がって写るぞということが想像できます。望遠鏡ですから、絞りがありませんので、絞って性能を上げるというような真似も出来ないし、そもそも点を広げて写したいのであれば、ソフトフィルターに頼るべきです。まあ、望遠鏡しか見ない天文ファンは飛びつく人も居るでしょう。そう思いました。
高級品のブランドとなっているタカハシは結像性能を計算値の図として公表しています。まあ、一応これもメーカー保証の内ですから、性能が達しない製品ははねているのでしょう。
どちらも性能を保証するという点については、評価できることで、何処かの国の品物とは違う安心感があります。企業ポリシーとして賛同できます。ただ、性能のチェックがユーザー任せのところは、その何処かの国と一緒というか、信頼性に疑問が出てしまうというか・・・。
アメリカに本社を置いて、英語の社名が付いているのですが、作っているのは、アソコで、その意味で信頼性の無い品物、本来ちゃんと作っていれば色収差なんかほとんど判らないはずの材料と形式をうたっているのですが、性能曲線は無くて、レビューに色収差があった、堂々と書かれていたメーカーがあります。ちゃんと高い値段を出していますが、引っかかって居る方が、いらっしゃるのでしょうねぇ。いえ、高い値段なんか、わたくしには出せませんので、生贄もとい人柱にはなれませんので、あしからず。
カメラレンズの性能の目安としてMTF曲線があるのですが、それが全てではありません。対象の距離による結像性能の違いは、MTF曲線には出ません。勿論、変に写るものが、突然、ちゃんと写るようになるはずはありませんが、どのように写るか、ぼやけ方がどうなるかというところまでは判りません。使って見ないと判らないという、ある意味、貧乏人には恐るべきものがあります。
で、ナイコンには美しいとろけるようなボケを見せるレンズがあるという宣伝があります。そのレンズの価格が、また凄いものがあります。いわゆる単焦点の標準レンズなのですが、一般的に標準レンズというのは価格も抑えられて、手に入れやすいものなのですが、ソイツは並のレンズ3本分よりも高いのです。でも、興味がだんだんと深まって・・・。
★★2015年12月07日(月)ガイド鏡変更
なんでも、5年前の失敗を取り戻すために、ようやくチャンスが来たのでやってみましたというのが、姿勢制御ロケットを使っての減速だそうで、取りあえず、噴射は出来たということで、大喜びしたそうです。さて、あとは当初期待されていた結果を出せるかどうかで、ドブに捨てたものが拾えたかどうかになります。きつい書き方ですが、肝心の主制御に失敗しているというのが、イモ引きです。そんなところに不具合が出るような作りだったわけで、技術が足りないことを露呈しています。それに何処から出た金を幾らかけたのかが肝心なところで、私財を投じたのでは無いでしょう。
ハヤブサだって、戻ってきたという話題で誤魔化していますが、失敗は失敗。アポロ13号のようなドラマ的感動にすり替えようとしたって、そんなものに騙されるものか、なんて思っちゃいます。まともに冥王星から映像を送ってきた探査機が、如何に優れているかが想像できます。
そのNASAが冥王星の詳細映像を公開しました。氷原にクレーターというものもありました。どんな大望遠鏡にどんな倍率をかけても、クレーターを肉眼で捉えることは無理です。何しろ星そのものの存在を見るだけでも40センチの口径が必要となるものです。ですから、冥王星を視認したことのある人は少ないでしょう。大型機を備えた公共天文台で、観望会の折に希望を叶えてくれた場合には見ることが出来るかも知れません。★秋津★は、冥王星を見てから、大きくて重いので、40センチの反射鏡をしまい込んでしまいました。その後、取り回しが良いので主鏡を口径30センチに落として、サブ機を同架するようになったわけです。
そして、実質的にガイド鏡として使用していたBLANCA-80EDTですが、本来は撮影用高級鏡筒です。BLANCA-130EDTと同様に屈折機としてきわめて優秀なレベルの良像を持っています。フィールドフラットナーを付ければ、35mm版サイズで文句なしの鋭像をたたき出します。80EDT480mmというカメラの世界では超望遠に分類される焦点距離にF6というスペックを持っています。これを撮影用とするには、ガイド鏡を別に用意しないといけません。手持ちの在庫を見ますとケンコーSE102と、ブランド名無しのD=80mm
f=700mmの2本です。F数が明るいほうがガイド鏡としての役目を果たせます。SE102がF5ですが、倍近くの重量があります。その分は搭載方法と、バランスウエイトの調整を行います。
まず、軽量化のために光軸調整器を外してガイドスコープリングによって調整していたBLANCA-80EDTを外し、光軸調整器を再び取り付けます。その上にSE102を取り付けます。
久しぶりに取り外した80EDTは、カメラを取り付けて使って見ました。やはり、像は良いのですが、ピント合わせが問題です。前後方向に動くものを撮るには、熟練の腕が必要かも知れません。取りあえずは、置きピンで撮るしか無いという情けない状態です。如何にオートフォーカスに頼っていたかが判ります。ただ、やや重めとは言え、この焦点距離で、手持ちで撮ることができます。
通常使用としては難があります。ボーグや他の望遠鏡を望遠レンズとして使うというのは、ピント合わせにかなり慣れないと使えないであろうことがハッキリ判りました。そこで、80EDTをドームに戻すことにしました。
SE102の鏡筒バンドの上部にアリガタを設置、小判鮫のようにBLANCA-80EDTを再びガイドスコープリングによって取り付けます。それぞれの鏡筒の重心位置は、あらかじめ判っていますので、それを合わせてから、バランスウエイトの調整です。SE102を乗せた段階で、乗せるウエイトを変更していますが、更に重量増加となっていますので、ウエイトの種別と組み合わせを考える必要があり、時間がかかります。取りあえずで、ウエイト軸の延長棒を使って載せました。
というように、宇宙空間へいっている間に、いつもの如く、地上ではいろいろな出来事があったようで、ニューズに目を通すのが楽しみではあります。
まあ、どこぞの国の大気汚染なんか、何とかなるようなものでは無く、皆さんそれで命を短くしているわけで、解消するために原発を建てて、更にそれで事故って放射能まみれという未来が見えるような気がするのはわたくしだけでしょうか。日本が先べんを付けたように・・・。
で、巨乳キャラクターが、というのは、海女さんの話では無く、地域コラボ型ポスターというのには、つい笑ってしまいました。デザインを決めたのは男、間違いなしと言うか、主役でも無いキャラクターの中から選んでくるというのは、どのような目線で見ているかは明らかですから、非難されるのが当たり前です。幾らご当地キャラといえ、どうかという判断も出来ないのが選んでいるわけです。アホですね。アホのチャートを持っているに違いありません。責任者のチャートを見たいっ。
搭載状況変更
★★2015年12月08日(火)レンズ沼・・・
折角、撮影用として再搭載したBLANCA/80EDTですが、何とか晴れていましたので、とにかく撮影してみました。ただし、空は眠い空で、高倍率惑星用のような状態です。コントラストが低く、写るのかい?と言うような、テストにするには可哀想な空です。それも、西に低くなってきた白鳥座にある網状星雲を狙いましたので、悪条件バリバリです。しかし、先月に1200mmで撮っていますので、画角を比較したいというのがあったので、無理を承知で撮りました。撮ってみたら、このところ1200mmばかりで撮っていたので、形をすっかり忘れていたことが判明しました。半分以下の480mmですので、それだけ広視野になります。昔のことになりますが、200mm位で撮ると全体像が判るぞと思っていたことも思い出しました。
そこで、試しに近くにあるガーネット・スター、ケフェウス座μ星に向けますと、見事な赤色と共に、この辺りにある赤い星雲が写ります。やはり、こちらも全体像を見る場合には200mm以下の焦点距離でしょうか。また、既に天頂近くに上がってきているスバルもこの焦点距離が、一番具合の良い写り方でしょう。勿論、こんな空では、キレイな青色の星雲はボヤボヤでしかありません。空はともかく、基本スペックの優秀さは確認できました。
で、これからすると、やはり200mm辺りや、標準、広角のレンズをポンと載せたいように思いますが、万能型は無理ですね。焦点が短くなれば、画角が広くなり、ドームのスリットが狭いということになります。それほど精度の良い追尾が必要では無いので、昨今では小型追尾装置が売られています。EM-100という手がありますから、わざわざそんなオモチャレベルのものに用事は無いのですが、コンセプトは良いでしょう。広角で銀河を狙うとなれば、やはり市街地から出て、街灯の無いところに行くことになります。どうせ移動は車ですから、ポケットに入らなくても良いのですが、少々面倒な感があるのは仕方ありません。
そこで、再びレンズ沼問題が出てきます。何しろ、虎の子で手に入れた、結構な性能の望遠ズームよりも値段の張る標準レンズ、性能は良いのですが、無限遠を撮るだけならば・・・シグマの50mmマクロレンズ、これがキレキレで、充分対抗できます。泣いて騒いで、ごり押しして、予算獲得をしたのですが、ここで迷っているというのも、仕方ありませんねぇ。サードパーティの標準レンズをみんな買い占めることが出来るお値段ですからねぇ。幾ら性能が良いといっても、58mmは58mmでしかありません。まっ、贅沢な悩みだといえば、そうです。普通の方々は、標準レンズがあって、広角や望遠に手を出すのですが、★秋津★は、高校の頃で200mmが常用レンズでしたし、今でも1800mmとか1200mmから始まっていますので、50mmマクロレンズを持っているのが不思議なくらいです。どうしましょうかねぇ。
白鳥座網状星雲
★★2015年12月09日(水)ノンレフレックス・カメラ
ミラーレス一眼というような日本独自の名称のカメラが売られていて、結構な人気だそうです。どう考えても、コンデジのレンズを交換できるようにしただけのカメラで、スマホ登場で先行きの無さそうなコンデジに付加価値を付けて売り出したとしか考えられないのですが、結構な売れ行きなのだそうです。付加価値の方向は間違っていなかったということですね。普通は、売りの部分を名称として採用するはずですので、ミラーが無いことを強調して、ミラー無しが売りだというカメラなのです。レンズ交換式コンパクトデジタルカメラでは売りにならないのでしょう。
まあ、それはともかく、コンパクト性が売りの第一に入っているので、今様の商品ではあるのですが、これがカメラの市場を席巻することになるかといえば、如何でしょうか。何でもデジカメWatchのアンケートでは、どんどん移行してしまうだろうという予想が大半を占めているようです。皆さん、新しもの好きですね。CIPAはノンレフレックスと言う名称を採用したそうですが、このタイプは、どう頑張っても今はコンデジでしかありません。コンデジを超える商品として、一眼レフと肩を並べ、追い越すようなものが出来るかといえば・・・、一眼レフを使った方が良いものが手に入りそうです。
で、一眼レフ、つまり一眼レフレックスでも、高級品になるにつれて大きくなっていきます。大きいことに価値があるのでは無く、機能を追加、高度化していけば大きくなってしまうのです。ですから、ノンレフレックスでも性能を追求していけば、大きくなっていくのは仕方がありません。同時に売りの部分が減ってしまいます。従って、ノンレフレックスにカメラが移行してしまうということは無いと断言しても良いでしょう。どの分野にもフラグシップは必要です。
レフレックスでは撮影の瞬間に対象が消失するというのが弱点と指摘されることがあります。対して、コンデジはメモリに画像を入れれば良いのですから、その瞬間が見えないということはありません。しかし、決定的なのは、電子ファインダーはタイムラグがあるということです。人間の目は1/100秒くらいでしたら違いの判る人がいます。神経のパルスは1/1000秒を使っているのです。そのレベルで電子ファインダーを作ることは不可能では無いにしろ、相当の技術的進歩が求められます。まあ、液晶では難しいのでは無いでしょうか。今更、ブラウン管に戻ることも出来ないでしょうけれど。そうそう、テレビだって違うメーカーを並べると、画像も音声もズレますからねぇ。
テニスや卓球の玉のインパクトの瞬間を一眼レフで撮ることが出来る人が居ます。連写ではありませんよ。決め打ちです。タイミングを合わせては居ますが、★秋津★だって出来ます。それでもコンデジを使うと、それはそれは困難な事になります。いくら進歩が速いといっても、東京大会までに、液晶がそのスピードが出せるようになるとも思えないのですがねぇ。液晶の応答速度が1msレベルで無いと使えないということです。どうもかなりの専門知識を持っているはずの方々も、この事に思いも及ばないか、あるいは技術革新の幻想に浸っているかしているのでは無いかと思うのです。
そして、良く作られたコンデジの方がレンズ交換無しで使いやすいという逆説的なことが起こっているというのが、観察の結果です。そんな中で、ナイコンのノンレフレックスは、アドバンストカメラと銘打っていますが、その中で異彩を放っているものがあります。AWです。防水・耐衝撃性能に特化したモデルです。水深15mというスペックで、ニコノスを彷彿させるカメラです。水中用のストロボまで用意されていますので、ナイコンの本気度が出ています。当然ですが、水中でのレンズ交換はできません。一眼レフではサードパーティが目の玉をひんむくようなお値段で水中セットを出ているらしいのですが、要はプロ用ですので、民生用ではありません。ですから、お手軽水中撮影の選択肢はこれだけという唯一性が出現しています。★秋津★はメガネの無い行動が危険ですので、潜ろうなんて思いませんが、お魚さんやイルカくんと戯れるのは楽しいだろうなぁと思います。海に潜る趣味を持っていたら、間違いなく買い込んでいます。
さて、宇宙空間にいって標準レンズに悩んできますので、この辺で。
★★2015年12月13日(日)カリフォルニア星雲
★★2015年12月15日(火)標準レンズ考
実を言えば、標準画角のレンズについては、結構昔から悩んでいます。望遠や広角を使っても、結局は標準に戻るよという説があります。なかなかの写真を撮る方々の御言葉ですから、信憑性はあるのだろうと思いますが、イマイチこの歳になっても、標準レンズというものに手が伸びません。
この標準という言葉の意味するものは何かといえば、指標として比較の原点に扱われているという意味であろうと思われます。これが定められた背景については、2つの説がありますが、決定打とは言えないように見えます。視覚の注視出来る範囲という説と、画角の対角線の長さの焦点距離を採用したという説です。この他にもひねり出せば、出てくるはずですが、決定打に欠けるのは、異論が出てもおかしくない説だからです。実を言えば、網膜の一番強力な部分である黄斑はその画角を焦点距離にすると35ミリ版で135mmから200mmの範囲になっています。それから逸れると急速に視力は落ちていきます。従って50mmの画角は、それよりもかなり広くなりますし、目の見える範囲よりは遙かに狭い範囲です。そして、対角線に至っては、だから何よと言ってしまえば、それで終わってしまう話です。取りあえず、ある程度の範囲が写って、作りやすいのを作ってみたと言うところが、それらが始まったときの流れだったのでは無いでしょうか。判然としないのは、それなりの理由でハッキリしたものが無いということなのでしょう。
デジタル一眼レフレックスカメラをナイコンに決めてから、標準ズームを使い始めました。D70はASP-Cサイズで、18-70mmがキットレンズとして付いていたのです。画質的にはそこそこのもので、使いやすいものでした。35mm版相当では24-105mmですので、かなりの広角から準望遠までの画角です。そして使っているのは18~25mm域の広角部分と、望遠端の50~70mm付近をよく使っていました。標準域の35mmは、ほとんど使っていませんでした。
その頃にフルサイズ対応での50mmマクロという、面白いスペックのレンズがあり、手に入れました。これが、何とポートレートからマクロ撮影までこなします。多くの方々がこだわるボケというものは、わたくしにとってはやや判りにくいものなのですが、例えば点光源に対してピントをズラしていくと、口径食の無いところでは、まん丸であることは当然として、その中が一様な明るさになっています。フチはスパッと切れていますが、エッジが付いているわけでもありません。これを堅めと表現するようなのですが、この境界面がぼやけているようであれば、ピントの合ったところで点像には決してならないでしょう。その意味で、実に素直なボケ像です。そして、この性質が、線を写したときのボケとして、ボケ端はハッキリしていながら、ぼやけている中にグラデーションのある柔らかさが出てきます。
そして、このレンズのピント調節は、全群繰り出しです。レンズ系の一部を動かすのでは無く、全てを繰り出す方式です。ですから、寄れば寄るほど素直にボケが大きくなり、ピンが出たところはシャープに結像します。ズバリ、ナイコンの高価格商品と同じ方式で、似た性能を持っているのです。違うのは、開放F2.8という点が劣っているわけです。これをF1.8というスペックにするにはナイコンの技術力と技術者が必要だったのでしょう。難と言えばピント合わせのギア音でしょうか。慣れると何でも無いですが。安ものの音と気になる方もいらっしゃることでしょう。
ここら辺りで、スパッと標準レンズの呪縛を解きましょう。要らないわけでも無いけれど、自分がそう使わないのであれば、わざわざ高い投資をするのは無駄ではないか、と言うことに落ち着いてきたわけです。星景レンズとしては、やや広角気味の方が使いやすいですし、決定的なのは寄れないということです。58㎝という最短撮影距離は、ブツ撮り用としては、全く使い物にならないでしょう。ブツ撮りはマクロレンズの出番です。そして、風景や記録用としては24~35mm位を使いますので、広角ズームの出番です。やはり、58mmの焦点距離で最短58cmというのは出番が無いということになります。この焦点域が抜けていても、結局は今までも使っていないし、入れても使わないだろうということが想像されます。で、標準ズームも無くて良いということになってきました。
ところで、中古屋さんでケンコーのテレプラス1.5倍を見つけました。1200mmでの月撮影には焦点距離が足らないのですが、所持している2倍のテレプラスでは、大きくなりすぎてしまいます。つまり、月が地球に近いときは35mm版からはみ出してしまいます。これを1800mmで使えるアイテムとなります。古いのでAFで問題が出そうですが、月撮影専用ですので、問題にはなりません。下手なバーロレンズや、拡大撮影をすることを考慮しないで作られたアイピースを使うよりは、遙かに良い画質で写すことが出来ます。勿論、劣化はありますが、それよりはシンチレーションの方が問題です。
★★2015年12月16日(水)オリオン座大星雲
★★2015年12月20日(日)月齢7.8
★★2015年12月22日(火)月齢10.0
★★2015年12月25日(金)登山家、フィルター
登山家として有名な43才の女性が大雪山黒岳で遭難したと報道されました。山頂付近で用を足すということで、仲間と結んでいたロープを外してからあと、行方が判らなくなったそうですが、幾つも疑問が湧きます。男女混合のパーティのようでしたので、用足しは隠れたいのであろうと言うことは理解できますが、黒岳の山頂はなだらかなところもありますが、スパッと切れたように崖になっているところもあります。岩の影に入ろうとしたら、そのまま崖からダイブの可能性が高い危険な場所であることが、判っていなかったのだろうか、と言う点が1つ目。北側の崖に近いような急斜面からの登山で、体をロープでつないでいたというのも判りますが、一休み中に、これを外すということは、当たり前のようにやっていたのでしょうか。これが2つ目。まして冬山です。雪で地形も変わって見えるし、雪庇が地面にも見える危険を有名な登山家が知らないでいたなんて事は・・・・。有名な、というフレーズに拘りますが、たまたま旨くいっていただけで、実は、運に頼っていただけ、運が悪くなった途端に・・・という意地悪な見方になってしまいます。天候だって荒れているわけでも無く、雲はやってくるけれど、視界が無くなってしまうような状況では無かったはずです。それが、滑落してしまった。判断ミスというよりは、基本行動の手順に従っていないということになります。手順は安全のために考えられたものですから、それを守らなければ、当然、その結果が来るものでしょう。
判断の誤りや甘い見通しは、特に冬山では死に直結することが当たり前です。夏だって、高山では低体温症で亡くなることもあります。現に何人も亡くなってしまい旅行会社とガイドの責任が問われたこともあります。もしかすると、その命の危険に魅力を感じていたのでしょうか。冬山に登るということ自体が、少なくとも、わたくしの理解の外にある行動です。とはいえ、水星と冥王星のコンジャンクションに対するスクエアの天王星と言う事になるか、その辺りを見てみたいような気がしますが、触手が動きません。
撮影の為にフィルターを使うことがあります。星座の星を目立たせるためのソフトフィルター、光害光をカットするためにナトリウムや水銀の光を防ぐフィルター、特に赤い星雲を際立たせるフィルター、偏光フィルターで星雲の光を調べることもあります。
フィルターを取り付けるのは光路中ですので、一般には、光路中の部品に特定のサイズのフィルターネジを用意して、付けるのですが、大抵の場合、カメラを一度外してから、フィルターを交換して再び取り付けます。元の位置を再現するのは、かなり難しいことになります。フィルターの働きを確かめたいときは、同じ視野で撮りたいのですが、なかなか難しいことになります。ここで、フィルターを円盤上に取り付けて、回転させることによりフィルターの交換をするという道具があります。
一番必要とされる分野は、冷却CCDを使ってカラー画像を合成する場合です。3原色分解用のフィルター3枚を用意し、この装置に取り付けて3枚の画像を撮影し、あとで合成するのです。この装置を使用すれば、視野の回転も無く、速やかに撮影することが出来ます。この為、これらの装置は、電動化され、パソコンでコントロールする機能を持ち、大変に高価となります。フィルターも同じ光学素材で、同じ厚さで無いと焦点位置が変わってしまいます。こちらも高価なものになります。
そこまで、高度なコントロールを必要とはしないのですが、光害カットフィルターの種類を替えたり、赤や赤外用のフィルターにパッと替えたいことがあります。手に入れたフィルターの光路長は、まちまちですので、ピント合わせはやらないといけませんが、手回しとはいえ、すぐ変更できるフィルターホイールが廉価でありましたので注文しました。ついでに赤から赤外での撮影用に、IRパスフィルターも注文しました。これで、赤から赤外域での波長カットの状況が違うフィルターが3枚となります。
名称 カット波長中心(半値の波長、長い方を透過させる)
R1 600nm
IRパス 670nm
R72 720nm
目に見える光の中の赤は620~750nmの範囲が目安とされています。この辺りから波長の長い光は、大気の揺らぎが少なくなるというふれ込みです。そうは言っても、多少減るというレベルで、無くなってしまうわけではありませんので、シーイングの良い日が欲しいのは変わりありません。
しかし、比べてみると違いがあることが判ります。もう一押しが出来るということです。
フィルターとしては、逆の赤外線側をカットするフィルターもあります。天体用として光害カットフィルター(UHC-S、LPS-P2、LPS-D1)では、Hα線を通過させて、その少し上、680nm辺りからカットするようにしています。また、一般撮影用には、赤外線近くの赤や紫外線の影響で、色が眼と違うようになるのを防ぐフィルター(DR655)があり、名前の通り655nm以上をカットします。これを使うと花の赤や紫の写りが変わります。
これらのフィルターは、効果があることを確かめることが出来るのですが、メガネレンズに少し色を付けて、何らかの効果をうたっている商品を見かけることがあります。偏光グラスで反射を少なく見せるというものではなく、多少の色、多くは黄色のように見えますが、これですっきりと見えるとか、眼が疲れない、モニターが見えやすくなるなどというように宣伝しているものがありました。★秋津★なら、そんな物効くかっ、と却下ですが、騙された方は居るようです。モニターならば、色バランスを変える事が出来ます。それで見やすくなると言うよりは、好みの色味にするということでしょう。
ただ、昨今は紫外線が話題になっています。確かに、高エネルギーの紫外線はよろしくありません。では、メガネも対応・・・なんてことであれば、サングラスにしましょう。それに、今のメガネレンズはプラスチックです。それほど紫外線透過量は多くありませんし、経年変化もあります。ほっといても黄みがかかってきます。まあ、気にするだけ無駄でしょう。その点はガラスレンズが実に優秀です。
★★2015年12月27日(日)使用済み、制服フェチ?
都内高校から女子制服等を20年以上盗み続けていたという犯罪で、キングオブコメディの高橋健一容疑者が逮捕されたそうです。ニュースソースに誕生日まで入っていたので、入力してみました。1970年3月30日で、仮に12:00とするとアセンダントは蟹ですが、写真を見るとやせ形メガネという容貌、体形で、違うみたいなどと失礼な事を考えながら、ざっと見ると、火星を間に太陽と天王星のTスクエアになっています。このまま、彼の「性的欲望」のセリフに合わせて火星に注目、これを5室に入れると、出生時刻は15:00位。アセンダントは乙女になります。
次に逮捕の日に経過を合わせます。すると進行のアセンダントが進行の天王星とピッタシという偶然がありました。他の星の様子も合わせて見ると、まあ、スジのある位置にあるものが目に付くので、これで良いような気がします。
更に、キングオブコントの2010年決勝は同年9月23日19:00からです。これを経過に入れると、経過の木星と天王星がコンジャンクションです。月がそこをパスして何時間かのあとになります。この星に対してネイタルの冥王星がオポジション、ピッタリの度数というのも何でしょうか。他の星も絡んでいますから、ここで優勝という成果をゲット出来たのは、この星をうまく使ったと考えることが出来ます。
都内、神奈川、埼玉の50校を超える被害と言うことですが、傷害や暴行では無いので、ことによると執行猶予が付くこともあり得ますから、今後が問題となります。というのは、このような犯罪の場合、判決を聞いたり、収監されたからといって、矯正されるものではなく、再犯率は大変に高いという指摘が出ています。星の方では、この後、進行の太陽と進行の土星がコンジャンクションになります。出生時刻に寄りますが、出生の月がここにあります。新たな事件のトリガーとして働くことが充分に考えられます。
人々の口に上る話題性と言うことで、特別の配置を存分に使っている様子の容疑者の未来は、更に土星と月が関わる事件へとつながる可能性も多分にあるという予想が出来たりします。出生時刻がキメの判断を左右しますが、あまり明るい未来とは言えなさそうです。
ところで、あっさりと侵入を許した学校ですが、校舎内に入るための生徒玄関を施錠するという手を使う学校もあります。しかし、非常時の避難に問題が出ることを嫌えば、鍵はかけられないし、門番を置く余裕もありません。夜間の当直すら機械化して経費を削っているのですから。こちらもどうしようも無いというところに落ち着きそうです。着替えロッカーの施錠化ぐらいでしょうか。それも自費で・・・。世知辛い世の中です。