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    ★★2014年06月01日(日)不審者?、殺虫材・やはり肥料か、防腐剤、矮小種のツツジ
    ★★2014年06月02日(月)鉄道会社?、メシエ13ヘラクレス座球状星団
    ★★2014年06月03日(火)カルダーノ、SA2
    ★★2014年06月05日(木)1999年7の月はもう昔
    ★★2014年06月08日(日)本棚整理、宿
    ★★2014年06月10日(火)オダマキ変わり種
    ★★2014年06月22日(日)偽情報、射手座三裂星雲
    ★★2014年06月28日(土)訂正版今少し、SA2の今少し
    ★★2014年06月29日(日)ヤマブキショウマ

★★2014年06月01日(日)不審者?、殺虫材・やはり肥料か、防腐剤、矮小種のツツジ

 上野幌の行方不明は殺人事件として捜査され、出没した不審者の情報が取りざたされています。ただ、そう報道されてはいても、それらの不審者が報告されたのは、人通りのある時刻なんですよねぇ。当たり前ですけど。まっ、疑われた婚約者じゃあ無かったとしても、そんな中に一人歩きさせる状況を作った責任を考えれば最低、犯人の共犯者であると言えますな。わたくしだったら、心配だから、コッソリ付いていきます。月明かりも無く、街灯の届かないところを移動すれば、付けられているのが判らないということもできるでしょう。瞳径9mmのわたくしは常人より倍は夜目は利きますし、道沿いの街灯がありますから、あの緑地の中の道を歩くことは可能です。
 ああ、そういえば、服と所持物は奪われたと考えられるそうですが、下着は残っていたとか。犯人の目的は何だったのでしょう。取りあえず物が無いのは、身元を隠すためと見るのが普通のようですが、例え骨だけになってしまったとしてもDNA鑑定というのが可能です。それを知らなかったのか。所持品が見つからないのは・・・。証拠として出てくるとマズイので、持ち去ったか。さあ、色々と説明が付く時が来るのでしょうか。

 庭の撮影が楽しい時期です。その中で、虫がだいぶ出てきていました。最初の頃は、予防的に散布したりしましたが、葉の食われようで薬をまくのが一番良さそうでしたので、毎年、気をつけて観察しています。朝早く、人が動き出す前にまくことが必要ですので、土日の早朝が作業日となります。食われているという報告が月曜日となるとも週末まで待てませんので、早起きして、問題のポイント付近だけに散布するということもやりました。今年は、先週の金曜日の夕刻に一部、食害を見つけたので、昨日の土曜にまきました。
 当初は、庭全面に4リットルから8リットルを散布していたのですが、これも食害を受ける奴らが限定されていることが判ってきましたので、大方2リットル程度の散布で済みます。対象は紅葉を楽しむ木々が主です。これをその年によって2回か3回やると、大体充分です。

 今年は芝桜が不調かと思ったら、どんどん盛り返して、昨年の状況よりも咲いてくれました。天候も良かったのですが、今年は肥料をまいてみました。それが効いたのかも知れません。買ってきたのは化学肥料で窒素リン酸カリの配合率が高い粒剤です。天候も雨が多く気温が上がらないという春の始まりの頃に、大まか指定の量をばらまきました。本来は、土にすき込むか、根に当たらないように土中に埋めるのですが、当地では、どちらも難しいので、単にバラマキ作戦でした。一番最初は雨の中で、1週間してまた小雨の中をまきましたので、早い効果が期待できました。そして、この時期に各所で例年以上の状態、昨年に見かけなかったものまで、出てきています。
 トップに入れたのは多分エゾツツジだろうと思われるのですが、昨年はしょぼしょぼと咲いていました。目を引かない咲き方ですから、様子を記録した全体映像の中に小さく写っていました。ところが今年は、花で地面も葉も見えないくらいに密集して咲き誇っています。この違いは気候だけでは無いと思います。気候的には、昨年と今年は1週間から10日程度の違いがあります。昨年が遅かったのです。作物を作るのであれば、時期的に遅れるのは収穫量に響きますが、花の付け具合までそうそう変わるものではありません。

 午後、ドームの階段に敷いた滑り止めのゴムマットを片付けました。そのときに補助階段を見ると、かなり白っぽくなっていました。去年の8月に防腐剤を塗って以来ですから、このくらいになって当然です。そこで、防腐剤を一塗りしました。ちょっとやっておけば、寿命が延びるというものです。結構、染みこむ部分もありましたので、丁度良いときだったか。
 雨ざらしですから、前バージョンが5年も持ったというが不思議なくらいです。確かに、雨が上がれば、たちまち乾く場所ではあります。ツーバイの材料は、意外と持ちが良いので、重宝しますが、木の接合部に溜まった水のところで腐り始めるというのは木材としての特徴です。


矮小種のツツジ


★★2014年06月02日(月)鉄道会社?、メシエ13ヘラクレス座球状星団

 そういえば、社長と会長をすげ替えた鉄道会社がありましたが、腐った枕木をコンクリート製に交換していた子会社が、検査をサボって正常と報告をしていたとか。枕木は交換できても、さすがにいい加減仕事の社員を全て交換というわけにはいかなかったようです。鉄路全体では赤字経営の会社で、安全部分まで削っていたということと関係があるように思えますが、子会社での隠蔽状況を詳しく聞くと、開いた口がふさがらないという事態があったそうです。安全なんか二の次というのが根元にあります。間違いなく新幹線なんか維持できるはずがありません。経済効果があると期待している方々は、この会社の実態をよく調べ、やって来たお客様を冥途に送る役目を持っている事に気付きやがれ、と思うのですが。
 鉄道の駅を中心に町作りをして繁栄させるという、前々時代の手法なんか今は通用しません。新幹線の駅を作ったって、何も無いところでお客は降りてくれません。今までお客が来るところが便利になったから増えるというのは当然です。だけど、未だにサービス3流、おもてなしってなぁにというのが当たり前の当地に、お金を落としてくれるのでしょうか。
 江ノ島というところが、350人程度の住民で、観光客が年間650万と聞いています。映画やアニメで聖地化もしていて更にお客が増えています。つまり、そんなことをしなくても客が来ているところです。そこでは電飾を掲げたり、看板を並べたりはしていません。素のままの江ノ島です。
 その場所に魅力があり人を引き付けることが出来るのであれば、既にお客は来ています。そして、お客が居るから運送業は成り立っていくわけです。お客どころか、住人がどんどん居なくなっているという過疎地が、盛り上がったという話は、無いわけでもありませんが、珍しい例です。そして、運送の頂点にいたのが鉄道です。輸送力はかなうものは無いくらいの存在です。その鉄道が、お客が少なくなって、高校生が朝と夕刻乗るだけ、そして、少子化でどんどん減っている高校生は卒業と共に札幌へという状態では、経営がどうこうというレベルではありません。

 北海道には函館という観光地があります。港として、うまい物が水揚げされますので、料理が宿泊ポイントの目玉です。そして、夜景というのもウリです。わたくしにはイカ釣り漁船の方がコウコウと明るいと思うのですが、半島が人工の明かりで照らされ、海は暗いという対比がキレイに見えるのだろう思います。わざわざそれを見るために函館山に登るのですから、期待している方々も多いのでしょう。

 北海道旅行は、先ず新千歳空港に飛んできて、それから道内各地へと移動していきます。東京から1時間半で新千歳、そして、特急で3時間かかって函館です。バスだったらもう少し時間がかかります。朝早く東京を出た人は、昼に函館で昼食が可能であり、市内散策して、夕食をホテルで取ることができます。これが新幹線で変わるのかといえば、新幹線の方が時間も料金も、現状で負けています。そして、新幹線が出来たとしても、わざわざ札幌まで30分かけて移動し、新幹線に乗り換えて函館というのは、更に費用と時間がかかるのですから、飛行機+特急という選択肢がますます重要となります。新幹線が山手線並みのダイヤがあるなんてことは無いでしょうしねぇ。1時間に1本くらいは走る計画でしょうか。
 比べれば小樽へは空港から直通の列車があります。高速道もしっかりしています。アクセスは格段に良いと言って良いでしょう。わざわざ新幹線を使う必然性は、露ほどありません。それらのあり得ない計画を見込んで利益を弾いています。営業開始の頃はご祝儀のお客が居るでしょうが、その内に閑古鳥の新幹線、遂に赤字の新幹線が誕生というシナリオか。客を呼びこむ為に交通費でのメリットを出し、飛行機より安くする方策もありますが、これでも赤字経営は見えているでしょう。安全をウリにして高い価格を維持するのもアリですが、この会社ではねぇ。日航のほうが未だ良いか。

 それに、北海道第一の都市である札幌、名前負けしていて、時計台を見たら他に何かあるのかねぇと首をひねる次第。ウリってなあに、という疑問詞が出てきます。そして在来線が荒天で止まるようなときに、新幹線は大丈夫なんてことは無いでしょう。お客さんは、少ない休みを投じてやって来ます。飛行機が止まると、空港で毛布を被って雑魚寝というのも、いつものことで改善されません。JRだってこうなると一緒です。寝るには不適当な座席というのが、イモを引きます。サービス無しですからねぇ。これもお持てなしなんでしょうか。
 まっ国内で収益を上げている優等生の新幹線が、北海道につながっても、競合他社の方がだいぶ有利だという話で。


メシエ13ヘラクレス座球状星団


★★2014年06月03日(火)カルダーノ、SA2

 カルダーノという16世紀の人物がいます。業績の取り上げ方で、数学者とか賭博師、占星術師等として紹介されます。彼には自叙伝という著作があり、自らのチャートを解説しています。ところが、手元にある訳本では、その解説部分で、判断の元となるチャートについて、よくこんな風に訳したものだという訳になっています。訳者が占星術の専門家で無いために、適切では無い訳文を当てはめている結果だと想像します。原本は中世の怪しげなラテン語ですから、日本語訳にする際に、イタリア語に訳したものを主に見ていると書かれていたり、他の日本語訳の本を見て参考になったと堂々と書いているものもあります。
 まあ、自分がラテン語とその使用された歴史について学んだわけではありませんから、訳せといわれたら出来ませんが、それがプロの仕事かなぁという疑問が出たりします。思うに、訳に使った元本もその訳が怪しいように思えます。
 そんなことを書くのは、書かれているチャートの状況と、日時が対応していないからです。中世だからと言って馬鹿にしてはいけません。ちゃんと天体暦があり、そこそこの精度があったのです。そして、観測する方法もあったのです。でなければ、アリストテレスの体系はすぐ崩れてしまうでしょう。彼より後の世代となりますが、チコが眼視観測として究極の精度をもって観測した火星の位置から地動説(太陽中心説)、そして惑星の運動法則、万有引力の法則へとつながる先駆けの時代です。新月と満月を間違うような位置の違いなんてことは無いのです。ところが、自叙伝の訳本や解説本に書かれたチャートの状況は、占星術的にも不可解な説明が書いてあります。そちらに合わせるとこちらが成り立たないという記述があります。もしかするとカルダーノ自身にも記述の問題がありそうです。赤裸々に書いているように見えながら、その実、こだわりの部分が別にあって、そこは書かないという点が見受けられます。
 何でも元本には、カルダーノの書いた自分のチャートが入っているということで、それが見たいと思うのですが、その辺で注文できる本には無さそうです。後ろの方で電子書籍ならあるぞと言う声がありましたが、そこまで設備投資する気も実はありません。この時代の占星術を古典としてありがたがる方もいらっしゃるのですが、要はヨーロッパは中世の暗黒時代を抜け出しかけていて、壊滅していた文化がアラブから流入している時です。アラブの言葉で書かれた本が崇められ、そして訳されたのです。
 同時代にノストラダムスもいます。こちらは医者にして占星術師で、日本では1999年恐怖の大王というフレーズで知られることになりました。天王星すら知られていない時代ですので、グランドクロスがどうこうという話は眉唾と思っていましたが、なあに、解釈でいくらでも後付けできるというのが、諸世紀です。
 ところで、こちらの月が蠍の16度というので良いのかどうか、アセンダントが牡羊なのか牡牛なのかはまだ調べていませんが、このような時代のチャートが、今面白く感じています。

 Stargazerの最新バージョンはSAです。ただし公開バージョンの話です。SAと同時に開発にかかったSA2というバージョンがあります。こちらもSAと同じように32ビットと64ビットの2つがあります。SAとSA2の違いは2つあります。外面的な違いはそれ程無いのですが、開発環境の提供元からのDllの1つを使わないという方向でプログラムが組まれています。プログラムから共通の機能として、基本設定や出生選択などを呼び出しているのですが、基本の状態では呼び出しの際にやり取りするデータに制限がかかっています。ダイナミックリンクライブラリという形式での制限なのですが、その制限を超えるために開発元から1つのダイナミックリンクライブラリが提供されています。これを使うと面倒な手続き無しでプログラムが作れてしまうのですが、移植性が下がります。そこで、使わないという方向で組んだものです。
 もう1つの違いは、SAは32ビットを基本動作環境とするプログラムです。64ビットの実行ファイルを作るときには、64ビットに拡張して作成しています。これに対してSA2は64ビットで最初から組んでいます。32ビットはダウンサイジングです。動作的には差が判らないと思いますが、開発環境自体は64ビットですので、昨今の他の環境に対応することができるようになっています。
 そして、当然のことですが、SA環境の中にSA2を入れて使うことは出来ますが、その逆は出来ません。SA2には呼び出し動作に必要なダイナミックリンクライブラリが入っていないからです。勿論、混在させるような使い方はお勧めできませんが。
 このところ、SAの3重円タブで動作上の問題、基本設定の使用地方時を切り替えても反映されないというものや、グルグルを使用中にチャートの表示を変えたいと言うような点が出ていて、そこを何とかしようとしています。タブの地方時設定は基本設定の指定と別に記録しているので、使用状況を今少し考えようと思っています。


★★2014年06月05日(木)1999年7の月はもう昔

 さて、占星術に関わる限り、あの大騒ぎについて忘れるわけにはいきません。その大騒ぎとは、希代の予言者として紹介されたノストラダムスが年を指定して予言詩に入れた付近で形成された天の十字架、グランドクロスと共に、世界の終わりの予言(と宣伝された)が人々の関心を惹き、当時の一番の話題となった事件です。
 占星術に関わる人々も、ほぼ無批判でグランドクロスを受け入れていたように思うのですが、問題は天に表れた様相がそのまま地上を支配するというような考え方だったのでは無いかと考えています。確かにグランドクロス生まれは、困難多くしてその中で鍛えられた熟成の人になると考えられますが、トランジットにグランドクロス来ました、となったとしても出生や進行の星に関わりが無かったら、それこそ「関わり」が無いのですから、被害は受けないでしょう。天変地異といっても、そのレベルはピンキリです。直径30kmの小惑星が、秒速40kmで頭の上に落ちてきたという取りあえず最大級の災害から、直径30cmの雹や、1時間で50mmの雨が降るというようなものまであります。そして、それを受け取る方に「関わり」が無ければ、何の問題も生じないわけです。
 そして、グランドクロスというのも、天王星と海王星が無ければ成立しない配置です。現代の占星術は使っていますが、ノストラダムスの時代にはありません。そして、新惑星発見という占星術サイドからすれば根本的な問題を予知していたなどと主張する研究者はいません。まあ、グランドクロスを予言したなどと勢いで書くものはいたように思いますが。
 今まで、天の配置がこうなるから事件が起こると言う予言は、十中八九どころか、そのほとんどが外れてきました。後付けでは結構データが出てきます。でも、それはやはり後付けです。地震ではそれが顕著です。ところが、出生や始源図のようなものに対してのトランジットは結構有効に働きます。
 それはともかく、そろそろ、皆さんが忘れた頃で、忘れたかった方も含めて、冷静になって分析をしても良いでしょう。こう断定していたけれど、言い訳をして見ろというような攻撃的なやり方もありますし、別解釈を出せというものもあるでしょう。
 1999年は結局は飛び抜けた大事件があったわけでも無いのですから、その反省をしようというのでもよろしいと思います。少なくとも、ノストラダムスの諸世紀の解釈者たちは、まるで自分がノストラダムスの化身か何かのように解釈していた内容を検討して欲しいものです。また、解釈間違いについて、どのような思考のバイアスがかかっていたか、アナグラムを解読する際にどれだけ恣意的な結果への執着があったか。それらがわかって、次の課題が見つかろうというものです。
 占術だって、単なるドグマで終わっていてはすぐ役に立たなくなります。新しいものを取り込み、新しい方法を作っていくことが必要です。新発見の惑星を取り入れていったように。その為に、失敗例を忘れたいことの中に入れるだけでは、何も始まらないと思います。
 わたくしの中でもまだ定まっていないものがあります。あの諸世紀とは何だったのだろうか。ノストラダムスの出生とされているあのチャートは、本当に正しいものなのだろうか。等々、まあ面白い話題でもあります。


★★2014年06月08日(日)本棚整理、宿

 土日にかけて、本棚移動の残務処理を行いました。これは大規模に部屋の模様替えをした結果、本棚に並んだ本たちの場所がバラバラになっていたことの解決方法です。
 金曜日から始めてはいたのですが、目算を付けるだけで、実際の移動は土曜日の朝からです。学術書関係は既に良い位置を用意して、この分野だけは確保していましたので、その他の部分が今回は対象となります。先ず、一番端にある漫画プロックでの整理がはじまりです。こちらは作者名順です。これが意外と時間を食い、ボイドの影響が無かったとは言いません。午前中で終わりませんでした。午後のオヤツの頃になって、そちらが終わり、次が辞典辞書、それが済むと本棚から出していた文庫本や新書サイズを分類し、それぞれの場所に移動させました。最後が占術関係のプロックです。西洋占星術が最も大きい部門ですが、その他もバカにはできません。そんなこんなで、21時近くまでかかり、朝入ったのにもかかわらず、もう一度風呂に入りました。まだ終わったわけではありませんが、占術関係の新書プロックは分類がかなり難しいので、やっと作った空き領域に入れて、時間のあるときにゆっくりと移動させるつもりです。腰は痛いは、腕はしびれるはで、疲労困ぱい、日頃の運動不足をますます実感しました。


 28宿または27宿を用いる占法があります。宿曜と呼ばれているもので、Stargazerでも27宿型のものを一応入れています。元になるものは、インド発祥で漢字圏に伝わり漢訳経典として日本にも入ってきています。
 太陽を分析するには12星座が適当だったわけです。この方法は月を分析する方法としても使えるようですが、月専用の方法が作られたのです。一般的には作暦法として朔望月を使いますが、太陽と同じように星座を用意する方法で対応が行われました。それを宿と呼びます。つまり、ここで使うのは恒星月と呼ばれる周期を元にして星座が設定されたのです。そして、記録された方法では、等分割の星座宮では無く、不等割の方法です。
 分割数として27宿と28宿の方式があり、どちらが正しいのかという争いがあるようです。これには、特段の不思議はありません。恒星月または分点月は27.3日ですから、どちらもイマイチな方法です。しかし、28には4×7、27には3×9という因数があります。西洋占星術的な観点からすれば、4はスクエアの座相で、その組み合わせは衝突であり、3はトラインで協力です。求める占断の内容に即して使い分けることができるのです。

 そして、最初に出てくる問題は不等割であることです。最も狭い觜宿は幅が1度しかありません。その他は5度から井宿31度までまちまちです。位置を指定する星が無いわけではありませんから、かなり恣意的に分けています。そして黄道に沿っては居ますが、赤道という様子でも無くかなり外れた場所を基準星としている宿もあります。で、基準となる星は、全天である程度の大円に乗っています。黄道と少しずれているというのが少々気にかかります。星座の中で黄道の通っている場所は、太陽をめぐる地球の軌道の投影なのですから、ほとんど動きません。2千年前だろうが5千年前だろうが、同じところを通っています。わざわざ黄道上で無いところを取り上げているようにも見えます。

 次は28を27にする際の方法にあります。牛宿を無かったものとして扱うのです。觜宿の幅1度というのは、実質的に28宿では無く27宿であり、27宿は26宿のようなものでは無いかと思えるのですが、削るのは牛宿です。この削除には計算上の不都合は出てきません。というのは、旧暦何月の何日の星宿は何という一覧表ができあがっていて、占者はその表をひくだけのことなのです。ですから、不等割であるにもかかわらず、表からすれば等割の扱いとなっています。

 そして、その表が3つ目の問題となります。例えばわたくしの月は黄経でも赤経でも160度台前半にあります。対応する宿は張宿です。ところが表からは角宿とでます。3つも違っています。この問題は西洋占星術で話題となる春分点移動とは関わりがありません。星宿は恒星基準で作られていますし、それを使っているのですから、いわゆるサイドリアル方式のままなのです。これをトロピカル方式にあらためようという試みは理論的には可能ですが、実質的には困難です。星宿の基準は春分点では無く、冬至点か昴なのですから。

 方法論的には、黄道基準のものに計算を統一することもできないわけでは無いとは思いますが、月は白道という黄道とは違うところを動きますから、統一する意味合いが無いようにも思います。
 いろいろと問題点があって、どうかと思うのですが、これを使うと神のごとき占断ができるという宣伝をよく見かけます。まあ、当たらない占いだとわざわざ書く者は居ないと思いますが、持ち上げすぎの感もあります。
 ということで、一応入れた「宿曜」プログラムは何時までもバージョンアップがありません。やろうとすると、上記の問題が出てきますし、これが真正の方法で、極秘伝だ、大極秘伝だ等とエラそうにしているのも気が引けます。
 逆にこんなところに落とし穴を用意しておいて、引っかからなかった者だけ気付くようにしてあるという、高尚なパズル説なんてのも考えすぎのようです。


★★2014年06月10日(火)オダマキ変わり種




★★2014年06月22日(日)偽情報、射手座三裂星雲

 庭にまいた肥料の効き目は大したもので、育って欲しいものだけで無く、雑草君ももの凄い勢いです。例年、雑草取りは大変な作業なのですが、特に今年は、見える範囲、手の届く範囲に限定するしか無い状況です。成長の具合では背丈で倍近い差があるような気がします。その分、つかみ取りやすく集めやすいとはいえ、たちまち雑草入れにしているポリ袋が満杯になっていきます。
 そして、これをエサにしている奴らを警戒していたのですが、まるで梅雨のような天候が続き、奴らは元気が足りません。しかし、ここでなめていてはいけません。天候が回復したら、たちまち植物たちの成長に合わせて、動物たちも盛り返してくるでしょう。そこで、早めとは思いましたが2回目の殺菌、殺虫材の散布を計画していました。1回目は、モミジ、カエデの高木を対象にまき、低木は病害虫の症状を出しかけていたドウダンツツジ1本だけに絞っていました。ですから、低木たちには、実質最初の散布となります。本当は土曜日の早朝の予定でしたが、風が強く、自分が被ること必定でしたので、日曜日と決めていました。
 その土曜日、夕刻から雲間がどんどん切れて晴れ間が広がり、久しぶりの夕焼けを見ることが出来ました。そして、天文薄明の終わろうとする20時半ころに外を見ると、久しぶりの星空です。5月19日以来、夜にスリットを開けるのは久しぶりです。
 狙っていたのは、三裂星雲、メシエ番号20番、射手座にあり、Hα領域の赤黒い星雲で、こちらも久々の改造D300の出番です。使い方を忘れていないか心配になるほど、間が空いていましたが、なあに、大丈夫でした。先ずは薄明が終わる前に、8センチ屈折の同期装置のセットか懸案でしたので、それを片付け、早速撮影です。
 南に低い星雲ですから、南中付近を狙わないと色々と邪魔が入ります。夏の星座とは言え、時期的にこれ以上遅くなると薄明が終わる前に西に傾いてしまいます。少しやきもきしていました。
 取りたかったのは、天文関係の情報サイトで、この名前の由来だった裂け目が、赤外線では明るく写ると書いてあったのを昨年の秋に見ていたことから、是非、赤外線領域まで大変な感度を持っているD300で挑戦したいものだと思っていたのです。
 赤外線撮影用のフィルターで撮影した像と、可視光だけにしてみた像があまり変わらなく写るので、少々、あの記事に疑いを持ちながらピントをビシッと合わせて撮ってみました。30センチの反射ですから、原理的には色収差の関係でのピント移動はありません。しかし、コマコレクターはレンズ系ですし、フィルターを入れれば光学距離は変わります。F数が明るい光学系はピントがシビアになるのは常識レベルです。
 30センチの接眼部の斜鏡側は77mmのネジが切ってあるので、カメラを外さなくても、赤外カットフィルターと、赤外のみのフィルターを鏡筒内部から取り付ける事ができます。モノクロCCDを使って3色合成をやる場合には、フィルターケースを入れて切り替えるようになりますが、そんなものに十何万も出してはいられません。一般的なレンズフィルターとして最大径の77mmで購入するフィルターを用意しています。これであればカメラレンズに取り付けて使えるわけです。
 さて、結果は・・・裂け目が赤外線で明るく写るというのは、多分もっと波長の長い赤外線部分での放射なのでしょう。D300に使われたCMOS素子は、赤外領域まで感度が有るとはいえ赤外領域も広い範囲があります。ちょっと先は電波なのですから、D300のせいにはできません。
 赤い色は可視光線ですので、赤外まで感度を広げても良く写るわけではありません。隣にあるM21は青色で、こちらも可視光です。放射の最大強度の波長と放射エネルギーには確たる数式があり、それから表面温度(?)を求めることができます。ということで、裂け目が明るく写るというのは、偽情報だったわけです。


射手座三裂星雲


★★2014年06月28日(土)訂正版今少し、SA2の今少し

 掲示板にて貴重な御報告を戴いて始めた改訂が、何とかできました。通常であれば、即刻訂正版の公開となるのですが、今回は、訂正を重ねてきた方と、途中の方、書籍版を含め、大変に複雑な構造となっています。訂正版を作成しようとして、その複雑さと、バージョンに嫌気がさすほどです。ここは少し考えないと行けないようです。というのは、訂正したつもりで、訂正されていない方もいらっしゃるようで、苦労して細かく対象者別に作成しても、うまく行かないという事態が多々ありそうです。そこで、多少訂正ファイルが大きくなっても、オール・イン・ワン・タイプを用意しようと考えています。
 訂正には、実はほとんど使わなくなっていた旧版の開発ソフトを出してくる必要があって、だいぶ時間を取られてしまいました。

 少し前にSA2の話を出したのですが、通例に従えば、そんな話を臭わせた段階で、既に公開版が用意されているのです。しかし、今回は公開の直前に、嫁様から重要な発案が出現して、それを作り出すのに、未だに苦労している状態です。かなり出来てはいますが、それでも一部の動作だけです。中には全体の構造にも関わるようなものが含まれていたので、SA2は、これが形になるまで、休止の扱いです。


★★2014年06月29日(日)ヤマブキショウマ