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    ★★2013年08月02日(金)本日多忙につき
    ★★2013年08月03日(土)南斗六星
    ★★2013年08月10日(土)A・ヒッチコック
    ★★2013年08月11日(日)こすずめ君
    ★★2013年08月14日(水)濃霧
    ★★2013年08月15日(木)日勝峠、流れ星
    ★★2013年08月18日(日)雨々降れ降れ、イワギキョウ
    ★★2013年08月19日(月)満月間近、UFO
    ★★2013年08月20日(火)
    ★★2013年08月22日(木)満月過ぎ
    ★★2013年08月25日(日)東室蘭駅から鷲別岬
    ★★2013年08月26日(月)室蘭、本
    ★★2013年08月29日(木)干潟星雲、モニターアーム、星の本、三裂星雲
    ★★2013年08月31日(土)モニターアーム

★★2013年08月02日(金)本日多忙につき

 踏んだり蹴ったりのJR北の果ては、この前、覚醒剤て運転士が挙げられてしまい、服用しながら運転していた疑いまで出ているそうで、なんともはや。えー、**線にも運転してたの? まあ、悪いときに悪いことは重なるものです。

 本日の予定は詰まっています。早朝5時に害虫&病気対策の薬を庭に撒きます。今回は8リットルほどの散布で、タオルで帽子にマスクの怪しい姿です。1時間ほどでしょうか。続いて、ドームの上り下り用の補助階段に手を入れる2日目の作業です。ただし、インパクトドライバーが鳴り響きますので、始めるのは朝の連ドラの後ぐらいからになります。それまでに朝食その他です。午前中はドライバー相手で、午後は嫁様が台所に追加した電子レンジ用の大型ラックの組み立てが予約されています。こちらもドライバー相手の作業です。そして、本当に久しぶりの晴天も予約されています。昼間の内に居眠りしておきたいものです。

 新たに付けたドームの上り下り用の補助階段は、作ったばかりなのですが、意見も出ましたし、密かに不満もありましたので、それらの点を解消するために手を入れます。
 意見というのは、上り下りする際の動線の問題で、ドームから出て、階段の一番上から次の段に降りたところで扉を閉めようとすると、まだ、自分が邪魔になり、もう一段降りることになるというもので、つまり下から2段目まで下がると戸を閉めるのが楽だろうという意見です。これはコンクリートの階段をそのまま下りたとすれば、もっともな意見です。しかし、補助階段を付けた意味は、入口に対して真っ直ぐ降りるのでは無く、横に降りてしまうためのものです。ところがです。そう言い返しはしましたが、実は、少々狭いなと思っていたのが補助階段の一番上、つまり。下から3段目です。以前の階段は、この部分はコンクリート造りの階段に依存していたので存在しませんが、新しくした階段は、この部分があります。ショートカットできるはずなのですが、そのものズバリ、この場所に立って戸を閉めるのに、ほんの少し狭く、戸に近いのです。もう半歩分くらい欲しいところです。
 もう一つ。違和感を持っていたのは、階段の向きです。かなり斜めに上り下りします。この2つを解決する方法があります。階段の向きを変えればよいのです。そうすれば、補助階段の最上段、下から3段目も広くなります。これで決定です
 部材をカットしてから防腐剤を塗り。それからの組み立てなので、どうしても二日間に渡っての作業となります。昨日の内に切りそろえ塗装、今日は組み立てです。ボイド中にありがちですが、追加工の部分との組み合わせで、頭を悩ましましたが、まあ、それはそれで、面白い出来事です。ただ、さんざんやってきましたから、タカがボイドでどうなる訳でもありません。

 電子レンジ用のラックですが、梱包状態に驚きました。メイド・イン・ニホンのお手本のように、きっちりとしてビシッと入っています。梱包材も無駄なく配置され、かなり乱暴に運ばれても大丈夫でしょう。そして、ネジ穴が合わないという、どこかの国の生産品のようなことはありません。そして、その強度、計算され尽くした充分な材料で、材料にバリや溶接の不具合は見あたりません。
 ただ、問題はボイドです。何と、わたくしとしたことが、スライド台の取り付け座を前後逆に付けてしまい、それを直そうとして、再び、逆に取り付けてしまいました。3度目の正直で、ちゃんといきまして、ボイドを実感したのですが、事はそれで終わらず、上に付ける台のステーを取り付けたときに、左右逆に取り付けたと思い、逆にしたところ、最初のやり方が正しいことが天板を付ける段階で発覚、こちらも3度目の正直となりました。ボイド組み立て事件でした。

 さて、後は、夜、補助階段を上がって天上界探索です。


★★2013年08月03日(土)南斗六星



★★2013年08月10日(土)A・ヒッチコック



★★2013年08月11日(日)こすずめ君



★★2013年08月14日(水)濃霧



★★2013年08月15日(木)日勝峠、流れ星

 久しぶりの日勝峠越えでした。高さが上がると気圧が下がります。それが判るのが高い峠です。耳に違和感を憶えます。日勝峠は高度千メートルですので、温度も平地に比べるとちゃんと下がります。晴れた日であれば、百メートルに付き1度の温度変化ですが、雲中では0.5度の変化になります。従って、海面で25度であれば日勝峠は15度から20度となります。夏の一番暑い頃であれば、下ではクーラーのお世話になりますが、上では必要ありません。場合によっては暖房の必要があるかもしれません。今日は濃霧でした。夏場はこのような状態が多いと聞いています。
 日高と十勝を結ぶので日勝峠という名が付いたといわれています。ですから、峠を道央方面に下りると日高です。ここに道の駅があり、時刻的に食事タイムとなりやすくなっています。
 さて、道東自動車道という高速道路があります。この日勝峠を走る道は険しく事故も多いので、高速道路を作ったのです。とはいえ、一車線しかないインチキもので、たまに追い越し車線という2車線のところがあります。皆さんかっ飛ばしたい方と、のんびり行きたい方がいらっしゃるわけですが、この道東という方面は、一般道で***km/hの車をヒョイヒョイと抜いていく場所といわれていますから・・・。
 一車線の道ではのんびり行きたい方がペースメーカーになります。先日、遅い車(といっても90km/hは出ています)の後ろで蛇行運転をして、早く行けとアッピールしている御仁を前方3百メートルほどで見ましたが、そんな事をするのならば、さっさと脇をすり抜けていけば良いのにと思います。さすが、前の車は後ろを全く見ていないようで、我関せず。高速道路ですから、車幅と道路幅でいえば、楽々抜いていける隙間があります。3台並んでもいけそうです。そこをわざわざ蛇行するのですが、イザ追い越し車線だという時に、加速が足りなくて(できなくて?)、後続のひんしゅくを買っている様子が哀れでした。軽なんだからおとなしく走れよと・・・。何しろこの高速、事故ですぐ通行止めになります。下の道の事故より多いのではないかと。まあ、人口よりも熊や鹿の方が多いと揶揄された道です。

 まともに星の見える日が少ないのは何とも気力が削がれます。夏のこの時期、ペルセウス座流星群をマスコミが取り上げるようになっています。ニュースが他に無いのかと思うのですが、テレビ用の強力な照明で流れ星を観察している姿を映像にします。そんな光を当てられたら最低10分くらいは流れ星観察状態に戻れないでしょう。歳を取れば30分はかかるかも知れません。流れ星を見るのは網膜の中でも色を感じる奴ではなく、暗いところで働くようになる細胞です。流れ星にも明るさにはいろいろあります。特別に明るいものが多いのがペルセウス座流星群ですが、暗いものが無いわけではありません。じっくりと暗順応した目で見れば、かなりの数を見ることができるはずです。
 同じように、望遠鏡を覗いている姿を映像にしますが、あんなことをしたら、月以外は半時間ほど望遠鏡を覗けない状態になるという事になります。映像ディレクターの見せ方なんてこの程度のものです。要はTVというのは見せたいものを見せるものであって、特段、事実や真実はどうでも良いものになっているわけです。分かった気になれば良いというのが、一番近いところでしょう。
 流星が群れとなって地球に飛び込んでくるので流星群と呼び、ある星座の方角からやってくるように見えるというので、その星座から名を付けます。ペルセウス座の方向から飛び出してくるように見えるから、ペルセウス座流星群。したがって、ペルセウス座を見ていても、流れ星はなかなか見えません。ペルセウス座から広がるように見えるので、中心から離れた方向が長く流れます。なにしろ、流れ星といっても、星の世界の出来事というよりは、大気に飛び込んでくるものですから、大気現象の部類です。百㎞くらいの高さで大気との摩擦により高温となって光ります。中には爆発音が聞こえるものもあります。そして、大きさは砂粒以下のものなのですが、その動きを調べると、地球の周辺を動いている奴らではなく、ちゃんと太陽をめぐる軌道を持った星、星のかけらなのです。
 流れている間に3回、願い事を言えたら、願いが叶うといわれていますが、3回のお願いを幾ら早く言っても間に合わないでしょう。カネカネカネでも無理ですし、お願いになっていませんから、叶うはずも無いのです。


白鳥から琴


★★2013年08月18日(日)雨々降れ降れ、イワギキョウ

 御難ですねぇ。復旧させたはずのところが再び崩れてしまい貨物列車は脱線。土砂が崩れていて特急が急停止。まっ、けが人や死者が出ていないのが不幸中の幸いでしょう。で、またまた、天候のみを原因にできない不手際が出てきていますから、こんな調子ではJR北の果てに新幹線が運行できるはずは無いでしょうなぁ。えっ、税金をだいぶ投入するって? 辞退しなさい。運輸は飛行機に任せておきなさい。チャギントンやトーマスに笑われているのですよ。

 ということで、雨がザアザア降ったり、太陽がのぞいたりで、落ち着きの無い土日となってしまいました。こうなると庭仕事は勿論、ドームのスリットを開くこともできません。内装をいじる位しかできませんが、そうそうネタがあるわけでもありません。また、中にいて、スリットを開けないでいると温度も上がってきますし、より蒸してきます。これ以上湿度を上げるようなことをしていたら、機材にも悪影響が出ます。結構頻繁に、反射鏡やレンズの状態を確認しています。何しろ、25センチ反射のカビ事件はトラウマになっています。まあ、反射鏡であれば再メッキというのも取れない手段ではありませんが、レンズのコーディングをカビらせたら、いかんともし難いものがあります。修理費用より買い直した方が良いのではないかと言うくらいの事件になります。その努力の甲斐あって、30センチの鏡面は美しいままですし、16センチの鏡面も再メッキの時の状態を維持しています。そして、13センチのレンズは、少し拭き残しがありましたので、クリーニングセットを持ち込み掃除をしました。これは雨でもできますが、どちらかというと太陽の明るい光の下でやりたいものです。
 今月は2日にスリットを開けて、久しぶりに撮影ができたのですが、次の日はもう駄目で、その時にきれいに設置した収納箱の上に照明を付けないと使えないということで、LEDを付ける作業をしたのですが、それ以来、晴れた夜がありません。従って、新機能は実戦投入できていないのです。
 次の内装手入れ予定といえば、モニターをアームを使って固定するという方向で、地震でも倒れないようにしておくのが安心という程度しか思いつきません。まあ、その方向でいえば、余っているモニターを持ち込み、上下二段のデュアル・ディスプレイというのがあり得ます。オートガイダーと星図を別々の画面にするとか、暇つぶし用DVDモニターにするとか、手は色々ありますが、それが使いやすくなるかというとやってみないと判りません。まして、この稼働率の低さには呆れてしまいます。砂漠へ行きたいってところでしょうか。いったら砂嵐とか・・・・。そろそろお星様禁断症状が出てきて、欲求不満の解消方法に動き出さないようにしないといけません。結構やけっぱちだったりして。


イワギキョウ


★★2013年08月19日(月)満月間近、UFO

 さあ、晴れてるぞ。飛び出すと、煌々と満月に近い月が輝いています。まあ、月で我慢しておきましょうか。・・・始めると、甲高い飛翔音が幾つもまといついてきます。蚊です。少なくとも3匹を落としたところで、長袖の上着を着ました。暑いよりも痒い方が嫌です。何枚か撮影してドームから撤退しました。被害は数カ所、1カ所は何とズボンをはいていたのに、膝の少し上をやられています。ムヒをちょいと塗っただけで腫れがひきましたから、そうひどくやられたわけではありません。不幸中の幸いです。

 エリア51と聞いてUFOと出る方は、かなり毒されていると思われます。ユーフォーというと宇宙人の円盤だと決めている方もそれなりにいらっしゃるようです。ソ連とアメリカで、原水爆をミサイルで撃ち込むことができるようになる以前は、飛行機で持っていって落とすという方法しかなかった時があります。広島や長崎に落とした方法です。レーダーに機影が写っているときに、それが所属不明の機体だとすると、確認されていない、未確認の飛行物体だというわけです。アンディファインデット・フライング・オブジェクト、UFOです。それが、民間のチャーター機だとか訓練中の○○部隊の輸送機だと判明したら確認飛行物体です。アンが取れますのでDFOとなります。スクランブルの飛行機も戻ってくることになります。
 で、チキュウにやって来た地球外の生命体の乗り物の話になってしまったのは、いろいろな経緯があるのでしょう。問題は、その生命体が何処からやって来るのかという話です。他の恒星系から来るのであれば、それはもの凄いことです。単純にその旅に必要とされる莫大なエネルギー量、それを供給できる科学技術、そしてそれを制御しうる社会体制の三拍子が揃わなければできない相談なのです。現在の我々は衛星を打ち上げるレベルのエネルギー量を可能にしていますが、それを社会体制の中で充分に支配しているのかといえば、既にそうはなっていません。世界中に核の雨を降らせようとする国家が出現したら、それを止める手立てが限られます。
 その上に、SFの中で考えられているワープや何処でもドアのような技術が開発されない限り、他の恒星系へ出向くには時間がかかりすぎます。今の技術では、近い恒星系まで五千年以上かかります。片道五千年の旅に出かけようという方はそうそう居ないでしょう。勿論、光速に近づけば時間はゆっくりとなるので、片道五千年が、乗員にとっては50日で済むようにもできるでしょう。しかし、出発地では五千年経っているのですから、帰る文明がそもそもあるのかどうかという話が出てきます。そして、そうやって他の惑星へやってくるメリットは何処にあるのでしょう。こんなところまで出張って牛の内臓や資源を求めるなんて、はっきり言いますが無駄です。出かけてくるより他にもっと良い方法があります。
 で、他の恒星系からという方向は閉ざされますから、今度は太陽系内の話となります。チキュウを含め火星や、木星の衛星で知的生命が発達し、独自の宇宙文明を築いていて、我々がそれを知らないのだという奇妙な設定が出てきます。文明という名称はかなり曖昧ですが、見つけられにくい村や町一つを対象とした言葉ではありません。そして、奇妙な設定の上に更に奇天烈な枠付けを乗せて話を作ったりしますが、正に作られた話でしかありません。
 宇宙人がいたって不思議ではありません。必然とも言えるでしょう。しかし、今ここに居るというのであれば、阿呆な地球人をよろしく御指導願いたいものです。


月齢12


★★2013年08月20日(火)

 昼前から雷鳴がなり出しました。北から段々近づいてきます。実は北から来ているのでは無く、東西にのびだ前線状の雷雲が位置を変えてきているだけなのです。3時間ほどで一応過ぎたようですが、大気が不安定なのは変わりありません。強い雨が所々に降り注ぎます。
 そして、帰り道、そこかしこで虹が目に入ります。丁度ウトナイ湖のところで、副虹まで見えています。いくら何でも運転中に撮ることはできませんので道の脇にあるソバ屋福住の駐車場に入って撮影しました。何でも副虹は第二次の虹(口で言うと面白いですね)で、原理的には第三次の虹があるはずです。しかし、位置が副虹の更に外側ということでは無く、太陽から40度のところになるそうで、そのあたりにも水滴が必要になりますから、なかなか見るのは難しいかと思います。
 こんな状態の時に月があると、月の光で虹が出ます。ただし、月は暗いので、我々の目では色を見分ける限界に近い明るさです。何とか色を認識できるかも知れません。色を感じる細胞より明るさだけを感じる細胞は大変な能力を持っています。原理的には光子1個を捉える能力があるのではないかといわれています。それであれば光の帯があるのは充分に判ります。これをカメラで撮れば立派に七色の帯が映ることでしょう。
 今日も煌々と明るい月が輝いています。新月でこの天気が欲しいんですが。あーあ。

帰り道


★★2013年08月22日(木)満月過ぎ



★★2013年08月25日(日)東室蘭駅から鷲別岬



★★2013年08月26日(月)室蘭、本

 室蘭という町(市)が斜陽となったというのは製鉄関係が下火になってからといわれます。高炉の火が落とされて、会社の規模縮小に合わせて、就職も減り、何もかもがダウンサイジングになっていくことから、よく引き合いに出されるのが、中心部の商店街がシャッター街となる姿です。しかし、シャッター街は衰退の象徴とはいえ、他の町でも大なり小なり起こっていることで、郊外型の大規模量販店に人が流れてしまうことが原因だといわれています。こちらは消費のパターンが変化したということですから、商店街も対応の余地はあるはずですが、どうしようも無いのは過疎が進行していくということです。そんなところでは、どんどん子供が減っていきます。
 とある公園で遊ぶ子供が3人。どう見ても小学校3、4年生で、他にいません。この付近500メートル位では公園はここだけです。自転車を持っていますが、昼過ぎから5時過ぎまで遊んでいました。次の日も現れましたので、常駐組であろうと思います。でも、赤ん坊を抱いた母親の群れは勿論、幼児や中学生も見かけません。すぐ近くには大学も高校もある文教地区であるはずの場所なので、もっと子供がいてもおかしくは無いのですが・・・。

 などと考えていたら、途中通ったところでバスが横転してけが人が出たというニューズがありました。マイクロバスですので温泉の送迎用バスだと思いますが、普通、中央分離帯に衝突なんかしません。一体どうしたのでしょう。他にも、どこかの政府軍の毒ガスと銃撃だとか、どこかの教育長の独断で閲覧禁止、パトカーに登頂して逮捕だとか、いろいろとネタ提供ありがとうございます。太水オポ海? 金天オポ?
 そうそう、久しぶりにまとめて本を7冊ほど注文してしまいました。古いものばかりで、天文関係の興味深い読み物です。最近のものには無い良さがあります。その内の一冊は、なんと美文調で、訳本なのですが、なかなか原文の雰囲気を出しているのだろうと思います。1900年生まれのアマチュア天文家の自伝で、小さな頃は商用電源のお世話になっていなかった農家育ちの話から始まっています。邦題、『星の来る夜』です。


★★2013年08月29日(木)干潟星雲、モニターアーム、星の本、三裂星雲

 ホンの一晩というか、数時間の晴れ間でした。次の日に仕事があるとなれば、それほど遅くまでドームに登っていられるわけではありませんので、時間限定、対象は判っているものに限り、屈折での試し撮影を敢行しました。その結果、やはり白鳥座網状星雲は暗くて撮りにくいことがはっきりと判りました。干潟星雲が露光オーバーで色がとんでしまうような露出をして、やっと写るというような状態です。従って、フィルターを付けて長時間露光という手があるのですが、ただし、この網状星雲はHα領域だけで無くHβやO線等の色もありますので、単純なバンドパスフィルターでは全体を捉えることは難しいでしょう。となると、バンドパスフィルターを複数使用して合成するという手となります。まあ、この方向を辿ると手間暇かけて製作する芸術作品のようなものになっていく気がします。
 地平から低い干潟青雲は、それでも充分な解像度で写ってくれます。あれだけ、銀塩の時は写すのに苦労したのが、デジタルの時代はたいしたものです。と思って、昔、うまく撮れたので、大伸ばしにしてとってあった写真プリントを見ると、ちゃんと焦点距離200mmの手動ガイドで干潟星雲の外側の淡い部分まで写っています。こちらはこちらでたいしたものです。200mmですから、その隣にあるような三裂星雲もちゃんと写っています。何分の露出をしたのだろうか、記録は散逸してしまっていて判らないのですが、30分くらいでしょうか。200mmの望遠レンズで30分のガイドというと、結構きつい作業だったはずです。1秒、ボヤッとしていたら流れて写ります。常に赤経微動のハンドルを回し続けるには気力と体力が必要です。今では、機械が自動でやってくれます。
 その自動化の走りの頃、マブチのモーターで、赤経軸を駆動しました。電池とモーターの間に可変抵抗を挟んで、監視しながら可変抵抗につけたツマミを動かしたのです。これはこれで、大変です。電池がへたってくると、追いつかなくなるという当然の事態があります。ランニングコストも馬鹿にならない装置です。その後、パルスモーターで駆動するようになりましたが、これで問題が解決したわけではありません。実用上最大の精度を出そうとして、フォトダイオードを受光装置に流用して、2個を赤経方向の狭い間隔に並べて、モータードライブにそれぞれ増速と減速の指令を出すようにした「自動」ガイドを作ったことがありました。問題は感度でした。5センチの口径に1等星で、追尾ガイドしてくれました。2等星ではミスシュートすることがありました。そして、極軸がちゃんと合っていないと赤緯方向にずれてきて、フォトダイオードから外れるとガイドはしてくれないようになります。それでも、常にハンドルに力を入れて回しているよりは楽ですし、パルスモーターのお任せガイドでの各種ガイドエラー要因を駆逐することができました。見張っていて、ずれてきたなというところで赤緯方向を修正すれば良かったのです。今では、面で受光して、動きを解析、モーターに指令するというもっと賢い方法となっています。でも、原理は変わっていませんね。

 さて、ドームの中の整理は、かなり行き届いたところです。そうするとパソコンを使用して赤道儀を制御する際に、星図ソフトとオートガイダーがウインドウズで動いているのが、気になってきてしまいました。ウインドウズですから両方いっぺんに見るようにする事はできます。しかし、それだと星図ソフトが使いにくくなります。つまり、実質的には窓を切り替えて使っているのです。そこで、液晶モニターを2つ、上下に配置して使うという贅沢な方法が出てきます。そういえばRS232Cの問題で、パソコンを2台使っていた時期があります。この時も切り替え機で、1台のモニターを使っていたのです。今、また、わざわざ2台にする必要はありませんが、暇つぶしにDVDを切り替えて見ることができるようにしています。これも選択肢の中に入ることになります。とにかく、地震の際に置いてあるだけのモニターが倒れ込むのを防ぐだけでも意味がありますので、モニターアームを2つ注文しました。先行き、重たいモニターになる場合もあるかと思って、1ランク上のモニターを付けることのできるアームにしています。あとで買い直すのではアホですからね。それに、ドームのリングからモニターアームを出せば、モニターの足でふさがっている部分が有効に使えるメリットも出てきます。
 ただし、モニターを上に乗せる際は、ドームリングからの取り付けですので、少々工夫が必要です。どちらかといえば、壁に取り付けるような感じと見て良いでしょう。ことによると、ドームリングそのものに取り付けてしまうこともあり得ます。どうせやっつけ仕事ですから注文したものが届いてからの工夫となります。

 注文した本は全て届きました。1冊については、一時はどうなるかと思ったのですが、今日、無事着いて安心しました。それはともかく、『星の来る夜』の中で、作者はわたくしが好みとする本を読んでいるので嬉しくなったのですが、その中でヴェルヌの『神秘の島』についてちょっとしたエピソードを紹介しています。島にたどり着いた6人の内の1人が到着場所の緯度経度を観測から決めるという部分なのですが、それを行う人物を「ハーディング船長」と書いています。さて、ここで知りたくなったのは、作者のペルチャーが本当は何と書いたのかです。わたくしが持っている神秘の島は訳本で、その人物をサイラス・スミス、北部政府より鉄道を任された技師にして学者と紹介しています。captain?、engineer? or else? 
 もしかして手に入るかと思ってアマゾンで調べると、すぐには手に入らないようです。この時、副題が判って、また、あれれっとなったのですが、それは前出の疑問では無く、ちょっとした驚きでした。The Adventures of a Star/Gazer


三裂星雲


★★2013年08月31日(土)モニターアーム

 モニターアームが到着しました。想像していたよりも大きく、しっかりした造りです。しかし、よく確かめれば、これよりチャチに作っていたら、モニターを付けて固定するなんてことは難しいでしょう。売れ筋らしくて、在庫を持っているところが少なく、値段もそれなりです。白と黒の2色があったのですが、注文するときに価格がだいぶ違っていましたので、安い方にしました。
 コタツの天板に付けて使うという選択肢もあるのですが、上下二段とするには強度も安定性も足りませんから、ドームのリングから伸ばすことにしました。ところがドームリングの幅は5センチ位でしょうか。固定部分の待ちは遥かに長いので、そのまま付けて無理な力をかけると外れることになります。そこで取り付けは、本体に加工無しで上下2本を組み合わせて部品位置を変えて使い、ドームリングへ固定しました。もし、他の方法がでてこなければ、ドームリングの接続部分にあるネジを使って、完全固定にするつもりでした。
 取り付けてから、ゆすってみたところ、結構充分な強度があります。これで安心して、モニターを2台付けて配線しました。上下二段については、少々どうかなと思っていたので、横に並べておくのも考えていました。使ってみたところ、意外に上下でも結構良さ気です。
 ということで、天候が問題です。今年は、例年に比較しても晴れの夜が少ないのです。砂漠に移住したくなるくらいです。南半球が良いなというのは余談です。それどころか、今夜はたっぷりと降ってくれるということだそうです。ニッシンドームは、どんな大雨大風でも、不具合が出た事がありません。もう6年ですから、ダメになるような部分があれば、とっくに問題となっているはずです。いつもこまめにチェックしていますが、鉄部の腐食も出ていませんし、構造の変形も動きも問題ありません。もの凄い吹雪で、ほんの少し吹き込んだことがありますが、そのときは換気しただけで、雪は消えてしまいました。
 で、全国に警報や注意報が出ています。被害を受ける人の無いように願っています。山を削ったところの山側の崖や、盛り土したところが一番危ないのですが、このところの被害は、山そのものが抜けるような被害が出たりしています。地形を変える力は川にあります。川は浸食するか堆積するかしています。永遠に川が安定して流れるなんてことはあり得ない事なのです。それをコンクリートで固めているのが日本の河川管理です。まあ、一番いけないのは、畑や船の様子が気になって見に行って帰らなかったという例でしょうか。我慢ができなくて不幸な結果をもたらすことは多々あります。