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    ★★2013年02月03日(日)諸事過多、多難、セブンシスターズ
    ★★2013年02月05日(火)万年筆
    ★★2013年02月07日(木)まだまだガイドエラー?
    ★★2013年02月10日(日)固定で締め上げた方が良いのか、グラフィック・エフェメリス、トールのかぶと星雲inおおいぬ座
    ★★2013年02月12日(火)牡牛座の木星
    ★★2013年02月14日(木)双子座
    ★★2013年02月17日(日)光軸同調装置追製作
    ★★2013年02月19日(火)同期完了
    ★★2013年02月23日(土)部品未整理状態
    ★★2013年02月24日(日)M95獅子座渦巻き星雲
    ★★2013年02月25日(月)接着日
    ★★2013年02月27日(水)収納力アップ、延長筒、Tリング

★★2013年02月03日(日)諸事過多、多難、セブンシスターズ

 昨日は、出来事の多い一日でした。先ずは雨です。2月の厳寒期にです。とんでもない気候です。かなり強く雨が降り、昼前には止んで晴れてきました。日中の温度もどんどん上がり、ドームの中では10℃を超えるくらいの暖かさになりました。こうなるとダウンを着ていると汗をかいてしまうことになります。ダウン無しですと、それだけ動きやすくなります。
 内部改装後に、当初の予定と違う位置に設置した事が判っていました。図面と実際の位置を見ると、壁板1枚、場所が違っていたのです。そこで、暖かくなったこの日中の内に当初の計画通りにしようという計画が立ちました。配線の中で、この移動について延長があるのはだった二本、手元の電源と可変照明のコントローラーへの配線です。これは、コードを持って行って、付け替えてしまえば済みます。
 実際の死角位置は、それほど変わらないのですが、座る場所がドーム地下への入口になっていました。ドームの地下は、物品の収納に使っていて、アクセスすることがあります。使わなくなって、しまっておいたものを出してきて使う事もしばしばありますので、ものを置くのは避けておきたい場所です。まして、椅子は中にパソコンが仕込まれています。動かしたくないものの1つです。で、移動も、コードの付け替えも簡単に済みました。
 晴れる様子でしたので、今晩の用意もかねてパソコンをスタンバイさせます。で、配線を確認している内に、つい、電源を抜いてしまいました。しまったと思って復旧させると、何かのファイルが無いから何とかしろと高飛車なWindowsです。見ると、ウイルスソフトです。面倒な動作のヤツです。メディアはありませんので、WebPageに行って体験版を入れ、登録するという手しかありません。まあ、こと無く済みましたが、面倒なことです。

 さて、予定どおりに晴れてくれて、ドームの中で懸案だった幾つかの作業を順次こなしました。最後の確認事項で、想定外の問題が発生しました。最後の2枚のオートガイドがずれています。ガイドエラー原因は、再び電動経緯台の固定不足です。この点は解消したはずなのに、再び巻き起こっています。固定の方法に問題があるのです。これは、明るいところで、今一度よく見ないといけません。最悪、ポルタを変更という事態もあり得ます。その後、曇りましたので、あきらめて戻りました。
 このオートガイド方式を変えるとすれば、最終手段しか残っていません。冷却CCDによる超高感度を使用し、光路の中から分路させた星像を使うという手です。分路させる装置も冷却CCDも高価です。また資金が・・・と暗い気持ちになりながら、嫁様の仕事場所に潜り込んでウトウトしていると、揺れ出しました。地震です。大きめですが、揺れが細かく来ます。津波が騒がれるような地震は、船酔いするような揺れですが、今回は周波数が高く、主要動のピークがはっきりしません。震度3くらいかなぁと思いながら、嫁様のモニターを押さえていました。その位ですから当地では被害は出ないくらいでしょう。しかし、今回はうたた寝ということもあり、いつものように、初期微動の1発目で気付いて震源までの推定距離を出すということはできませんでした。テレビでは、揺れが来ますので慌てずに・・・とアナウンサーが繰り返していますが、もう来ていて、もうすぐ終息しますよと思いながら、慌てる嫁様に、もうピーク過ぎたよというと、少し安心したようです。最大震度は5強で、震源が深いのが特徴でした。震度5以上が被害地震ですから、被害がどこかで出ていて後から報道されるでしょう。でも、最近はこの位の地震では、墓も引っ繰り返らないでしょう。
 これで、一日は終わりです。疲れて、自分の布団に入りました。

 明けて、今日、ドームに上がり、ポルタを見ました。そして、フリーストップの動きを調整するクランプレバーを外し、中にあるイモネジを取り出しました。このイモネジの6角穴は4mmの規格ですが、やや広く作られていて、6角レンチによっては空回りします。それをいじっている内に、イモネジの入っている上からクランプレバーのネジを入れて締めたってそんなに効くはずが無いということに思い至りました。実は、最初から思っていたのですが、締めると効いていたのです。イモネジを外したままにしてクランプレバーを入れますと、そのまま具合良く入ります。もしかして、このクランプレバーの正しい利用法は、これだったのか・・・と思い、パソコンを立ち上げて、ビクセンのページへと見に行くと、クランプレバーを使っている画像に、ネジが結構ギリギリまで入っている姿が写っていました。ちゃんと説明に「既存の固さ調整ボルトと交換」と書いてあります。
 これで、うまく行かない理由がはっきりしました。ところで、この部品の目的である固さ調整をする必要はありません。そこで、仕組みが判った限りは、ここにM8の袋ネジを入れて、固定状態にしました。その分、余計な出っ張りが減ったおかげで、鏡筒の可動範囲も増えました。
 続いて、昨日の確認事項の中で、ガイドエラーの原因の一つとしてガイド鏡として使用しているマクストフカセグレンの構造的問題が出てきました。これは、ガイド鏡として使っているものが、ピント合わせの際に主鏡を動かす形式であることが原因です。一般にミラーシフトと呼ばれているようですが、光軸方向だけで無く、横方向のブレを無くすことは機械としては不可能ですので、どうしても動いてしまいます。ガタの範囲とはいえ、運が悪ければ、それで、主鏡の像がぶれるということになります。何をやっても数秒角程度の範囲に収める程度のことしかできないようですから、この問題を解消することはできません。
 そこで、解決法としてガイド鏡を元に戻すのが最善です。選択肢としては元の8㎝の他に10㎝という選択もあります。以前は、搭載重量の点で、少しでも軽い方である8㎝を使いましたが、今回は、それが条件に入っていません。そこで、搭載は10㎝となります。しかし、そのまま使えば焦点距離が500mmですから、焦点距離を伸ばす為にバーローレンズを噛ませます。これで、ミラーシフトによる、妙なガイドエラーは無くなるでしょう。そして、ポルタのクランプ不足による流れも無くなるはずです。こちらは天候次第で確認できるはずです。少しホッとしました。


セブンシスターズ


★★2013年02月05日(火)万年筆

 何でも、政治家の中に体罰や暴力を肯定する考えを持っている輩が居るそうな。法律で、駄目だよと書いてあることなんですがねぇ。平気で発言してますが、マスコミというヤツは、そのあたりは取り上げないで、馬鹿な女が髪の毛を切ったことの方がたいそうな問題であるかのように扱っています。で、たちまち、柔道の方の報道に移っています。こんな姿を見ると、中国の報道管制ぶりが良いことのように思えることすらあります。

 さて、本題です。万年筆を落としました。場所は十数メートルの範囲でわかっています。落とした時刻は18時過ぎです。そして、あるべき場所にないことが分かって、慌てたのが22時前です。出た卦は沢水困5爻。万年筆は水を流して使うもので、沢、下が水又は氷で、何か通じるものがあるから、この卦はアリでしょう。事は絶望。そんな卦です。諦めきれずに、悶々としました。夜の内に嫁様が見に行こうというので、出かけました。家の近くですので、直ぐ着きます。車を止めた場所は店の入口近くの特等席ですので、間違えようがありません。付近を見ても何もありません。店は既に閉まっていますから、中を見ることはできません。暗い気分で帰ってきました。
 次の日、今日ですが、店に問い合わせた嫁様からはNGの連絡が来ました。もう、新品の注文を考えて安いところを探していました。昼過ぎに自分の机に戻ると、メールが来ていることに気付き、見ると嫁様からです。発見したと。
 嫁様も諦めきれずに、店に寄ったのでした。何しろホラリーで分析していました。店内の、私がウロウロしたであろう場所を見るつもりだったようです。そして、店に入る前に、駐車場に何やらあったので、見ると何かのゴミだった。そして、昨夜見た場所に何やらあります。近づくと赤いものが。手に取ると、アレでした。わたくしの万年筆はスケルトンで、赤いインクがたっぷりと入っています。太字で書き味も大変に気に入っていて、もし、それを忘れでもしたら、その日は仕事にならないくらいのお気に入りです。それが、特段外傷も無く、無事に帰ってきたのです。
 昨日見た時は、その場所に見あたりませんでした。その場所は、充分に明るい照明でじっくり見ていて、タイヤの跡が付いているところまで確認しています。それなのに発見できなかったのです。雪に埋まっていたのでしょうか。嫁様の言によれば、注文して良いとの許可を出すと、きっと見つかるだろうという事であったようです。パンを買ってこいというのが高く付いたとぶつぶつ言いながら、許可を出していたのです。まあ、そんなモノでしょう。ということで、新品は要らないと断っても良かったのですが、大変に気に入っている製品なので、もう一本ほしいと思って、希望を話してはいました。見つかったけれど、注文して良いといわれて、ラッキー。禍転じて福となす。
 ところで、万年筆の見つかった場所からすると、落としたのは、車から降りた直後です。ガソリンスタンドで給油したときに、領収書に走行距離を記入するのがいつもの作業です。そして、胸ポケットに行くはずが、入っていなかったわけです。そして、立ち上がったわたくしの胸から、滑り落ちていったのです。落ちた万年筆は、おーい拾ってくれっと叫んでいたのでしょうか。その後、店内で、○○も見てくれと言われて、○○を籠に入れました。それなりに混んでいた店内です。レジに並んで、いよいよ自分の番です。店員さんが○○のバーコードを読ませました。その時に、○○の名前が少し違っていることに気付きました。○○では無く、よく見ると○×だったのです。しまった。違う商品である。このまま買って帰ると、間違いなく嫁様に怒られる。慌てて、「間違えた。キャンセルして下さい」と叫び、売り場に戻りました。やはり、嫁様指定の商品と違います。携帯で○○はない旨連絡すると、では××や△×は無いかとの問い合わせに、商品状況を知らせると、結局△×でよろしいということになり、再び、レジに並びました。レジは4台あります。先ほどキャンセルした台とその隣が、いささか早そうです。どんなに台数が並列であろうと列は一つというヨーロッパとは違って、その点の不公平は構わないのが日本のレジです。先ほどの店員さんのところは少し恥ずかしいので、隣にしました。ここが間違いの2つ目でした。前の人の会計で、何かレジスターの具合が、良くないようです。レジスターを開け閉めすると復旧するようです。いざ、わたくしの番というところで、遂にエラーが消えなくなりました。一生懸命、復旧にかかっているのですが、どうしようもできないようです。「済みません他のレジにお並び下さい」。
 店長に噛みつこうかと思いましたが、どうせ時間がかかるだけです。あきらめて並び直しました。結局、この日、わたくしは3回レジに並び、その内一回は、自分のドジだったのです。ボイドだという声もあります。
 そして、落とした万年筆に気付かず、走り去ったのです。置いて行かれた万年筆君の悲嘆や如何に。嫁様のナイスプレーに救われた万年筆君の感謝を伝える為に、今日はロー○○に寄って、シュークリームを買い、帰宅したのです。美味なシュークリームでございました。


★★2013年02月07日(木)まだまだガイドエラー?

 円安が進行していて、それがさも良いことのように考えている方々が多くいらっしゃるようです。日本は、自国で原料も材料も調達できなくて、輸入に頼り、加工して輸出するという実業の展開をしているはずです。金利や株でというのは、それらの実業あっての商売です。輸出の代理店は安いから売れるというので大喜びでしょう。でもその輸出品の原価が上がってきていて、結局は値上げしなければならなかったら、何のメリットもありません。そして、値上げせずに利益を上げる為に中間や下請け孫請けを圧迫するのであれば、国民が疲弊するのを大きくするだけになります。円高だから大変だとか言っていながら、社内留保金はしっかり蓄えたままの大企業は、これをどう説明するのでしょう。説明せよという場すら無視することが見えています。というのは、経営が大変だから賃上げはできないというのが経営者の論理ですから。どんなに好景気でもそういうことでしょう。そして、労働者団体だって、首になったり会社が潰れるのは困るというので、社内留保金OKです。政治も、そこから流れる金を期待して、満足な手を打たないのです。自民党というのはそのような政党です。それらの金の使い方を心得ているから、期待している輩が増えて支持されているように見えます。でも、日本という国の中で、食い合いしているのは、一緒です。日本というシステムが、狂ってしまっています。

 予報では曇りだったのですが、見ると結構良く晴れています。そこで、換装したガイド鏡や、締め上げたポルタⅡのテストを実行しました。本当は、カメラ取り付け用のステーを止めるネジを持ち込むだけの予定で、ドームへ向かったのですが、星がきらきらでした。
 定番対象を使って撮影を敢行します。M42オリオン座大星雲は、露出倍数2倍から4倍になるはずの間星雲用フィルターを付けたままの30秒の露出で、結構写っています。3分もやると露出オーバーになります。それはともかく、問題はガイド・エラーで星が流れる点です。今回取った対策で、露出中の星は流れないのですが、次のシャッターで位置が動いています。不思議なことで、撮影中は動かないで撮影がちゃんとできています。
 通常の撮影では、撮影した後に、撮影時間と同じだけのノイズ処理時間がかかります。つまり、1分撮影したら1分間ノイズ処理をして、また撮るということを続けるのです。それが嫌な方は、ノイズ処理を簡略化します。ノイズ処理は、露出と同じ時間だけの分の映像素子から、真っ暗で何も無いはずのデータを引いて行います。これをダーク処理というそうです。ということは、このダーク処理用のデータがあれば、いちいち撮影毎にダーク処理をしなくてもすむわけです。ただ、後処理ですから、面倒は面倒です。短時間にいっぱい取りたい場合は、有効な方法ですが、わたくしのように対象によって露出を変えていると、その度に別のデータがほしくなります。
 取りあえず、普通の方法を使い、今回は4枚連続の2分と1分でやってみました。この映像で実に不思議なことが起こっています。先ほど書いたように、撮影された映像では、ちゃんと追尾されて、流れていない星像になっています。ところが、次に撮られた映像はずれています。4枚が同じ方向へ、同じくらいずれていっています。量としては十数秒角にもなります。オートガイダーは、その間ちゃんと仕事をしていて、モータードライブを制御しています。ダーク処理中にもちゃんと動いているのです。もしかすると、気付かないうちにわたくしが望遠鏡に触れていて、ずれるのかも知れないと思って、30分の作業を組んで母家に戻ってみました。でもやはりずれています。不思議というのは、ダーク処理中にガイド鏡が微妙な量だけ動いているということです。2つの出来事に間に関連は無さそうなのにです。
 そこで、ポルタⅡのクランプ調整ネジを、これでもかというくらいに締めて撮ってみました。移動量は確実に減りましたが、やはり動いています。不思議な動きは変わらないのです。この時点で、次の日の仕事に影響が出そうでしたので、検証作業を中止して母家に戻りました。やってみたかったのは、オートガイドを使わないで、モータードライブだけの撮影です。モーターのギアによるピリオディク様変化が出るのは分かっていましたが、一定方向にずっと動くというのはありません。というより、撮影鏡とガイド鏡がずれる可能性はポルタⅡしか無いのですから、決定的確認というだけのことになります。
 そして、その確認よりは、ガイド鏡をポルタに載せないで、アリガタシステムに直付けするという方法を試すというのが、対策としての方向性です。そして、この方法が有効であるのなら、反対側の屈折鏡を搭載している光軸同調用の装置と同じものか、或いは粗動程度で固定してしまうガイド台を採用するかということになります。軽さを重視した小さくて暗いガイド鏡を前提に、ガイド星を探す容易さから、電動機を2台(2代)使ってきましたが、ここで、やや大きなガイド鏡を使っていることによるシステム変更のチャンスかも知れません。重量的には、かなりの軽量化ということになります。
 先ずは晴れた日の実験が必要です。


★★2013年02月10日(日)固定で締め上げた方が良いのか、グラフィック・エフェメリス、トールのかぶと星雲inおおいぬ座

 撮影中はちゃんと撮れていて、ダーク処理中に動いてしまっているというのを、今一度、検証する為に、大拡大で見ました。すると、微光星では、流れているのが確認できました。つまり、輝星は広がってしまって、ずれているのが判らなかったのです。これで、星像が流れてしまうのは、同架した経緯台のせいであることが推察できました。少なくとも、8センチの軽い鏡筒による同架では、微妙な滑りが出なかったわけではありませんが、結構撮れていたのです。そこへ、重さのあまり変わらない11センチ反射系のガイド鏡に取り替えたところ、ミラーシフトがだんだんと目立つようになってきました。そこで、手持ちの安もの系の最も大口径であるSE102を取り付けたのです。判ったことは、傾けて使用する為に搭載限界がカタログ値よりも低くなるという事態でした。ポルタⅡは、もう一段上の格安鏡筒SE120を載せて使うセットが、販売店から売られています。価格相応か、ややお得な商品でしょう。高倍率で攻める機械としてでは無く、12センチという結構な口径をリッチ・フィールド・スコープとして使うのは良い選択肢です。しかしながら、ガイドマウントとしては、搭載可能重量が公称5キロあるとは言え、傾けた状態では、滑りが出るので、難があります。手元の8センチは3.3キロ、VMC110は4.0キロ、そして、SE102は4.5キロ、いずれもファインター1.0キロ込みです。4.0キロではたまにおかしいことがありました。しかし、4.5キロではかなり締め付けた状態でも常時、重量に負けるようになっていました。これが、視野移動の原因となったのです。
 さて、検証をかねて、直付け形式の搭載で撮影をしようと考えました。ただし、完全に固定では、検証しかできません。取って付けでは同期も取れないことは経験積みです。そこで、部品箱から出してきたのが、タカハシのガイドマウントです。粗動のみのガッチリネジのクランプです。といっても10ギロあるような鏡筒を載せるのは困難でしょう。せいぜい5キロくらいまでです。これを現場復帰させましょう。ある程度の同期がこれでできます。
 ポルタが乗っていた場所にガイドマウントを取り付けても良かったのですが、取り付けにはオリジナルの穴を開ける必要があります。ということは、1度は外すことになります。そこで、取り付け位置を調製して、よりベストな位置にしようとも再び花子を利用して、位置関係の検討しました。その結果、あける穴はM8が通るバカ穴を4つ開けることで、済むように計画が作られました。日が上がって、温度がやや上がった10時頃から、取り外し、加工、再取り付けをやり、バランス調整まで行いました。再度、ポルタを付けるぞということが可能なように、取り付け部品をプロック化して加工していますので、それほど難しいことではありません。問題は配線です。今回は、電動ポルタを降ろすので、モーターへの配線を外すことになりますが、それはまだ検証結果が出てからの作業とします。
 さて、夕刻から星が出ていましたので、早速、検証です。第一にアライメント。目立つ天体で、モータードライブを設定します。オートガイドもキャリブレーションを行います。そして、撮影です。今回も、4枚の連続撮影をやってみます。先ず出番はD800、高画素数での検証です。明るい星では、星が太くなりますので、小さな星団です。30分ほどの自動運転中に、母家に戻って、用足しをしている間に、結果が出ました。というより、始めてすぐ、もしかすると、これは良いかもと、感じました。オードガイドの修正動作は、リレー回路でモータードライブとつながっています。そのリレーの音が、少なめです。つまり、今までは、ずり落ちていくガイド鏡を修正しようとして頻繁に指令を出していたのですが、そのリレー音が、感覚的に少なくなっているのです。戻ってきて映像を見ると、多分1ドットもずれていないのでは無いかと思いました。もう検証はOKです。通常の撮影に入ります。D300に変更です。びっちり、撮るものが並んでいます。
 やはり、CCDの視野内にガイド星が来ない星域があります。そこで、SE102に噛ましていたバローレンズを外してみました。すると、蓄光型の優秀なCCDは、何とか、ガイド星を認識します。そして、500ミリというガイド鏡の焦点距離で、1200ミリのガイドをこなしてくれます。また、焦点距離を無理に伸ばさない方が、星像のシンチレーションによる揺れを少なくする事になったのかも知れません。下手に調整機構を取り入れるより、CCD側に部品箱からイメージシフトを撮りだしてきて、精密な位置調節をしても良いかなと思ったりもします。ただ、イメージシフト装置は、シフト方向を回転させて使いますから、取り付けに注意が必要です。ルクバトの旧バージョンでは、赤経赤緯の方向へ合わせていないと、ガイドエラーの原因になったりしかねません。こちらは明日にでも。
 また、3本の同期ができるとなると、搭載している鏡筒それぞれにファインダーが付いていますが、実用的には、覗きやすい位置にある1本だけで良いのではないかとも思います。重量的に2本外すと、2キロの減量です。8センチの鏡筒を外すくらいのメリットが出ます。やってみても損は無いでしょう。

 今日のことになりますが、ポルタの配線を外しました。電源装置からのモーターへの配線と、コントローラーへの配線です。12ボルトですが、数アンペアという容量の為に、その他の配線材と同じ太さのケーブルが2本、一番下から赤緯軸まで通っていました。これが無くなると、赤緯軸から上の配線が1本になります。一番下の赤経軸では、5本のケーブルがありましたが、ここが3本となって、配線用にスパイラルチューブを使っていた赤緯軸から上は、寂しいくらいです。といっても、ポルタを載せたことで、増えた配線が元に戻っただけです。カメラ電源、CCD電源、AV出力、暗視野照明電源の4系統の配線を1本の多芯ケーブルを使ったので、すっきりしているのです。配線材も低温対応のソフトなケーブルですから、スパイラルチューブをかぶせて、補強した方が使いやすそうです。
 ついでに、30センチの光軸関係の調整が必要であることが、撮影映像から出てきました。光軸は合っているのですが、光量分布が5ミリほど片寄っています。どうも、斜鏡の位置が狂っているようです。少なくとも、うたい文句に偏芯取り付けと言っているので、それを気にしながら、今一度、斜鏡位置を合わせないといけないようです。この斜鏡ステーに乾燥剤をクリップで止めておいたというのも、決して良い処置ではありませんでした。各種調整中に、傾けるたびに中でからからと動いていましたから・・・・。この乾燥剤は、鏡筒の蓋に取り付けるようにしました。これで鏡筒の内側を転げ回ることは無くなります。
 無事、斜鏡の偏芯取り付けもおこない、本日も用意完了です。ただ、今日はさすがに曇りでしょうか。

 グラフィック・エフェメリスというものがあります。ドット・インパクトのプリンターの時代に、プロッターで出していましたが、アレはアレで判った気になるのには非常に良いモノだと思います。今でもハーフサムには、時期表というデジタルな出力と平行して、プログラムを用意しています。しかし、これが、使いやすいかというと、使いにくいし、自由になる部分が少なく、汎用性に欠けていると思います。そこで、これに手を入れて、もうちょいと使えるものにしようかな、というのが、短期的な目標に入ってきました。使う期間と表示する感受点について、債券投資、もとい再検討して見ようと思います。手元では、昨年の終わり頃に現行の物を使って、50年ほどの期間の大惑星の動きを出しみて、事件を対照させるとなかなか面白いというのがありました。後は使い方ですね。


トールのかぶと星雲inおおいぬ座


★★2013年02月12日(火)牡牛座の木星




★★2013年02月14日(木)双子座




★★2013年02月17日(日)光軸同調装置追製作

 イメージシフト装置を付けて、薄雲の中、ピント合わせだけはできましたので、ガイド鏡の実戦配備完了となりました。しかし、他の計画がモクモクとわき上がってきました。SE102のピントの様子は、短焦点アクロマートの期待通りに、やや甘く、蓄光型CCDはモノクロですから、はっきりとは判りませんが、色収差の問題であろうというのが、専門的な見地からの意見です。ただし、ピントの内外像からすると球面収差もそれなりにあるというのが感触です。ガイド鏡として使えないレベルではないというものでしょう。勿論、撮影するという目的には、色収差による効果を求める以上の効果はありません。ですから、ガイド鏡としての役目に電動ポルタⅡを含めて9.0kgが載っています。この重さは、MT160の10.0kgに近しい値でもあります。ここがわき上がった点です。手元にある撮影鏡筒は3本です。2本は既にU-150に搭載されています。残りがMT160です。これを載せる事ができれば、撮影鏡筒が全て載っていることになります。勿論、40㎝は別格です。
 ただし、そのままでは載せただけで、役に立たないのは見えています。ポルタから載せ替えたガイドマウントは、強度は上がりましたが、5㎏程度の搭載用ですから、MT160は無理です。より重量に堪えるガイドマウントが無いわけではありません。しかし、重量も値段もヘビーです。そして、直付けでは自動導入赤道儀に載っているメリットはほとんどありません。そこで、どうしても光軸同調の為の装置が欲しいと言うことになってきます。
 ところで、光軸同調装置は、既に昨年10月に製作して130EDTが載せられています。もう1つ作ればと言うことになりますが、結構苦労して作りました。何しろ、電動工具としてボール盤しか無いのです。穴開けだけです。切るのはカナノコ、削るのはヤスリです。電動サンダーと電ノコはありますが、出番はありません。一応、ネジ穴造りはできますから、これでできる範囲の装置を考えて作りました。その時の部材のあまりを確認すると、なんともう一つ作るだけの材料があります。
 あと、検討しておかないといけないのは、重量の問題です。搭載重量は40㎝を載せていられたのですから、可能は可能ですが、その為のマウントの載せ方も考えておかないといけないことです。それらを勘案してア・ゴーとしました。
 この土曜日に加工をおこないました。前例がありますので、何とかなると思って甘く考えていると間違えます。部材はギリギリで、肝心な所で間違えたらパーです。案の定、図面でネジの下穴をバカ穴にしていたところが2カ所あって、そのままやっていたらアウトでした。逐一確認しながらの作業です。ボイドで無いから大丈夫なんて思ってはいけません。そして、予定より1時間半ほど遅れて、加工作業を終わりました。母家に戻って撮影と共に組み立てです。
加工済み材料 組み上がり

 明けて、日曜日に取り付けを行いました。問題が幾つも出ました。鏡筒を結構ギリギリまで近付けた為に、固定の為にネジを締めようとすると、他のものが邪魔で締められません。つまり、後先を考えて締めないと、外してからで無いと付けられないという組み立て順序がある組み立てです。今回は30cmを外さないで始めた為に、地雷を幾つも踏んでしまいました。結果的に組み上がり状況は上々です。ただし、今回は30cmのファインダーがMT160に干渉してしまい、外しました。これは方向を逆にしても130EDTと干渉しますから、あきらめるしかありません。というより、鏡筒が同期されていれば、必要が無くなります。そして、1.0kgの減量です。
取付状況

 続いて、いつもの変更時と同じく、配線です。こちらも簡単になっていますので、ささっとできてしまいます。そして、最終操作がバランス調整です。これをやると、U-150の高精度を実感します。40kg近い望遠鏡と30kgのマウントが載っている状態でこの動きです。ほんの少しのの差で、赤道儀が動きます。アリガタ1mmの動きでバランスが変わるのが判ります。とにかく、これで日中の作業は終了です。
 星が出てから3本の鏡筒の同期を取るつもりでしたが、別用が飛び込んで後回しになりました。別用というのはStargazerのプログラムの中での追加要請です。内容は、それに関して成果が出てからのことにしましょう。


★★2013年02月19日(火)同期完了

 雪がそれなりに降って、それなりに積もりました。ところによっては、またまた大変な降り方で、苦労なさっている方も多いようです。そして、やっと晴れ間がでで、3本の鏡筒の同期を取ることができました。ピントを合わせる為に屈折機の接眼部を繰り出すと、ビシッと合わせていたバランスが、もろくも崩れます。合わせられるとはいえ、その度に動かしてはいられません。イメージシフト装置は、有効です。ピントを合わせてから、バランスを調整し、再び鏡筒の同期をとりました。十字線入りのアイピースを使いましたので、同期の程度は十分です。もし気に入らなくても、すぐ直せるというのは良いことです。そして、赤道儀全体のバランスも良く、指一本でスムーズに動きます。そこで、オードガイダーを使って見ました。動きが違うように感じます。試しに1枚撮影もしてみました。やはり、良い具合です。3本それぞれで試してみたいことがあります。今日は時間がありませんから、それはまたのお楽しみということで。
 ところで、試し撮影はM42なのですが、改造D300に光害カットフィルターを付けています。すると、何とも言えない赤色、紅色といっても良いでしょう。それが出てきます。これが改造前やD800ではピンク色です。光害カットフィルターは赤外もカットしていますので、赤外の影響では無いはずです。
 同期作業をしていて判明したことですが、反射に2インチアイピースを使うと、ピントが合いません。2インチの延長筒がどうしても必要です。直焦では必要ないのですが、コリメートやバーローを噛ました状態では、延長筒が必要です。それ無しできたのは、バーローが長くて延長筒の役をさせていたからです。こちらは何とかしないといけません。
 で、部品棚に作ったアイピースなどの光学部品入れをグレイトアップして、ちゃんとした引き出しに入れたいと思うのです。小さなタンスを置くことを考えて見たら良いのではないかと思うのですが、こちらは資金の問題です。手間と技術で何とかなるものではありません。


★★2013年02月23日(土)部品未整理状態

 3本の鏡筒が並んでいますので、試したいことがありました。同期させたら、同じ対象を同じカメラで撮ってみて、写りを比べたかったのです。そこで、晴れの日を狙って月と星団、選んだのは蟹座のプレセペですが、取りあえず撮ってみました。写った映像で月の解像具合をみると、16センチ反射にアドバンテージがあります。眼視では、明らかに30センチですが、シンチレーションが悪い為に、流れをのぞき込むような状況で、なかなか止まりません。眼視、撮影共に、13センチ屈折と16センチ反射は僅差とは言え16センチに分があります。
 星団の星の写りは、30センチが断トツの一番なのは当然ですが、このシンチレーションの悪さの為に星像が肥大しています。光量の差は、かないっこありません。口径の二乗に比例するもので、そこそこの精度があれば、こうなるでしょう。そして、16センチ反射は結構な名品といってよいタカハシ製で、なかなか良い鏡ですし、接眼部も良い造りです。13センチもひけはとりません。そして、13センチと16センチの口径の面積の差は1.5倍です。そして、眼視でも撮影でも、その差がちゃんと出るのが大したものです。勿論、1.5倍の差は焦点距離の差で更に縮まる為に、明るさの違いは目ではほとんど判りません。

 ところで、3本の鏡筒を比べたり、それぞれの鏡筒を使うということになると、それぞれに部品が必要となります。そして、使わないときは所定の場所に戻さないと、これまた暗い中を探し回ることになります。百均で買ったプラスチックの入れ物にタイトルを付けて整理していましたが、フタが怪しくなった為に、ラックに整理箱を用意して、そこに整理したのですが、イマイチ取り回しがうまく行きません。いきなり部品が増えましたし、目一杯入っている為に、ますます使いにくくなってしまいました。

 望遠鏡の接眼鏡を付けるところに36.4mmφのネジを用意するのが、いつの間にか当たり前になった時代があります。ツィアス・サイズと呼ばれた24.5mmφのスリーブの接眼鏡を使う為にアダプターが標準のものになっていました。接眼鏡の見かけ視界が45度であれば、焦点距離を25mm以上になると、スリーブ径で蹴られてしまいます。これ以上焦点を伸ばしたり、見かけ視界を広げるために36.4mmφのネジがあったのです。
 そこに一回り大きなアメリカン・サイズと呼ばれた31.7mmφ、1.25inchの接眼鏡が入ってきました。36.4mmφのネジから31.7mmφのスリーブに変換するアダプターがあれば、そのまま使えます。しかし、アメリカン・サイズの接眼鏡は、もう一回り大きくなります。ツィアス・サイズに限界があったように、より長い焦点距離、広視界の為には、2inchスリーブの規格があります。31.7mmφを超える50.8mmφですから、36.4mmφネジは、過去のものとなりました。タカハシでは36.4mmφネジの上は43mmφネジを用意していましたが、これでも足りません。以降、共通化は図られませんでした。この点、Vixenでは60mmφネジが共通規格となって作られています。MT160とMT200は、たまたま接眼筒に60mmφネジを使用しています。
 この他に、カメラを使う際のTリングはピッチの違いはありますが、42mmφがあり、Vixenでは60mmφネジの接続先に共通規格として使用しています。カメラアダプターに使うものは42mmφの他に48mmφがあり、これは2インチサイズのスリーブにフィルターを付ける径としてよく使われています。フィルターといえば、これもまた、レンズ毎に径が違っていたりしますので、全部揃えたりすると大変なことになってしまいます。今のところ最大径は広角レンズの77mmですので、フィルターはこれで揃えて、あとはステップダウンリングでレンズ径に合わせて使うようにしています。ですから、購入するフィルターは全部77mmということになります。しかし、天体写真用であれば2インチスリーブに付く48mmも視野に入ってきます。

 さて、接眼部には、大きい方から60mm、48mm、43mm、42mm、36.4mmというネジがあり、スリーブとしては50.8mm/2inch/、31.7mm/1.25inch/、24.5mm/1inch/の3種があるのですから、変換リングの箱が爆発状態であったりするわけです。勿論、これだけで完璧というわけでは無く、わたくしのところには存在しないシュミカセ用という名の50.8mmφネジがあったりします。この点、マニアの方々はどうしているのか、あまり話題にはならないようですが、少しは気になるところです。うまい分類の仕方を考える必要もありますし、少しでも整理しようとすると、いずれかの径を使わないという選択しか無くなってきます。

 先日、36.4mmφネジから31.7mmφスリーブの変換アダプタを注文しました。同時に2inchスリーブから43mmφネジへの部品も注文しました。これはオートガイド用のCCDにイメージシフト装置を付ける為の部品で、専用となりますから、部品箱に負担をかけるわけではありません。これで、3つの鏡筒のどれでも、ガイド鏡として使えるようになりました。また、ツィアス・サイズの接眼鏡をお蔵入りさせることで、部品箱の整理を進めます。買うときに高かったので、捨てられないということは、間々ありますが、潔く使わないぞとしまってしまうのが先ずは第1段階です。付帯してこの接眼鏡専用である拡大撮影装置もお蔵入りです。そうやって整理しても、部品箱は結構な量が入っています。
 ここにきて、遂に決心しました。部品を整理するタンスが居ると。ただし、狭いドームです。ただでさえ工具棚と部品棚で狭くなっています。邪魔にならない場所は限られています。壁面下側しかありません。今のまま、背の高いタンスを入れたら、撮影中にパソコンの前から部品棚に行こうとすると、ドームの床をほふく前進する羽目に陥ります。で、散々探し回ったのですが、なかなか良いものはありません。背の低いものは、60センチほどのもので、押し入れ収納用品です。これでは背が高いのです。この高さでは、3段の引き出しがあるものになります。それが2段で40センチちょっと、ついでに上に座ったりできればラッキー。まあ、これには補強なり台が必要となるでしょう。あまり選択肢は広くありません。


★★2013年02月24日(日)M95獅子座渦巻き星雲



★★2013年02月25日(月)接着日

 日曜日は恐るべき日でした。いつも通り目が覚め、食事をして、昨日から検索していた、ドームの中用の荷物入れを再び調べました。まず荷物入れの高さが、やはり60センチでは、高いように思います。45センチであれば、望遠鏡が迫っていても、すり抜けることができます。しかし、60センチでは、太いからだが着ぶくれしていますから、どうしても当たります。望遠鏡自身は90センチ位で当たるようになります。
 昨日の結論は、2段で高さが45センチ程度、幅が60センチ位の収納ケースを2つ注文するというものです。予価は8千から9千円くらいでしょう。しかし、現物を見ないでいるのは不安というよりは、調査不足です。近くのホームセンターに朝イチで行ってみる予定です。
 そして、出かけていくと、商品が並んでいます。チラシに載っていた安売りが、意外と良さ気です。何と2つ買っても5千円です。それも3段で、段数は減らすことができます。決定の前に、嫁様をたたき起こして、ネットで価格の調査をお願いしました。その結果、購入です。ここまでは順調です。

 帰ってから、段数を減らす作業に入りました。ここで、第一のアクシデントです。勢い余ってケースの天板が飛びました。飛んだ先には焼き物のカエルくんの置物が運悪く鎮座していたのです。カエル君の飛び出した可愛い目が、粉々になって天板と共に飛びました。あまりのことに呆然としていると、大きな音がしたので嫁様が見に来ました。「壊れちゃった」「×○△!∫∀∋∈∂」
 粉々といっても、粉になったわけではありません。破片が10個くらいはあります。組み合わせて付ければ、何とかなるかも知れません。とにかく目に付いた破片を集めて貰い、修復作業に入りました。バラバラになった遺物の修復みたいな作業です。先ずは仮止めと思って瞬間接着剤を使いましたが、うまく行きません。そこで、組み合わさって、後で更に重ねる時に支障にならないようなものを選んで、先に接着しました。そして、まだ固まらないうちに、二度目の接着剤の混合をして、全ての破片を組みました。力を入れて接合部から接着剤をしみ出させ、拭き取ります。ドライヤーで暖めて接着剤を固化させ、目の白色を補修し、再び乾かします。よく見ればヒビが入っていますが、ちょっと見た目には分からない程度まで復旧しました。これで許して頂きましょう。まあ、得意な分野の作業です。理系に行ったので、こんな方面があるのを知りませんでしたが、史学の範疇なんですね。発掘というのは。

 さて、気を取り直して、作業再開です。一切合切を持ち込んで、作業の用意をしたところで、大分疲れていましたので一休みを決め込むことにしました。
 勇躍、母家に戻り、パソコンの前に座ると、横に置いたナイコンのクリーニング・キットが落ちました。母家に光学部品一切を持ち帰って、掃除をしたのです。それが落ちたので、箱を所定の場所に戻しました。再び座ると、パソコン本体の前にUSBメモリが落ちています。何だ落ちていたのかと思って拾うと、コネクターに黒いものが詰まっています。何が詰まっているのかと思って、ピンセットで取り出すと、明らかに、何かの部品です。ハッと気付いて、パソコンのUSB刺し口を見ると、差し込みを制限し、電極を保護していた部分がありません。今ピンセットで持っている部分です。端子が空中に浮いています。刺しっぱなしになっていたUSBをクリーニング・キットがたたき落とすついでに、コネクタを破壊していったのです。またかい、と思いながら、2段目のコネクタにUSBを差し込むと、使えます。こっちは、まだ生きていたかと安心して、メモリを引き抜くと、また、黒い詰め物が・・・・。
 後ろから、USBの延長ケーブルで出してくれば、使うには困らないので、たくさん注文して持っていたケーブルを探すと、出てきません。各所で既に使い切ってしまったようです。治るものならば治します。
 電源を落とし、コネクターを外して、取れた黒い支えの部分を観察しますと、もしかすると付くかも知れません。早速作業です。先ほど使ったエキボシ接着剤の再登場です。所定の場所に固定して、充分に固まるのを待ちます。

 その間にドームの作業を完了させます。収納ケースを配置し、余分なものは全てドーム下の収納スペースへと移動させました。母家に置かれていたEM-100一式やポルタⅡ一式も移動です。そして、収納ケースの定位置を決め、中に部品を整理して入れていきます。完全に場所が決まったわけではありませんが、かなりの収納力です。まあ、変換リングのたぐいは、収納及び整理にまだ検討を要する点があります。しかし、概ね、良しということで。

 さて、今度こそ作業再開です。戻ってきて、パソコンにUSBのコネクタを取り付けて、ケーブルをメインボードと接続している最中に、今度は1本のハードディスクのSATAケーブルが取れました。ケーブルには、先ほど見たような黒い詰め物が・・・・。
 このハードディスクは、次の交換予定に入っている古い代物です。何しろSATAのコネクタ部分を、先ほどのUSBのように折ってしまって、接着剤でくっつけたといういわく付きの代物です。再び、こちらも接着です。本日3回目の登場となります。慎重に作業を進めて、固化を待ちます。その間、イビキをかいて寝ていたという報告もあります。
 混合した接着剤の残りの部分が固化したのを確認して、マシンを元通りにしました。電源を入れ、動作確認です。ハードディスク君は3重バックアップ体制の1番目に使用していますので、いつお亡くなりになっても、何とかなりますが、財布には痛い代物です。使用時間も大分いっていますが、もう少し持って戴きたい状況です。結果は、復活です。USBコネクタも復活です。復活したところで、予定のパソコン作業に手が出ずに、嫁様の支配領域にあるストーブのそばに行ったところ意識が無くなりました。これまた、大イビキをであったそうな。
 ということで、何と濃い日だったのでしょう。星の動きと対応させるのも大変に面白いことかと。


★★2013年02月27日(水)収納力アップ、延長筒、Tリング

 2段の収納ケースを2個、ドームに持ち込んで、様子を見ると、大変に広く感じます。予定よりも、広くなっています。変だなあと思って、採寸したメモを見ると、南側に望遠鏡を一番下げた時の位置でした。東西方向はまだ余裕があるのでした。考えてみれば、パソコン机を動かす以前の採寸で、南側しか置く場所がなかった時のものです。
 外した1段分を、ケースの上に置いてみると、特に何の問題も起こりません。それで、3段に戻してみました。これで、収納力が、いきなり1.5倍となりました。その上、専用の小分け間仕切りを使用したら、一つのボックスに、ほとんどの接眼鏡関連光学部品が入ってしまいました。そして、ごった煮になって入っていた各種リングを、レターケースに分類しました。すると今まで、光学部品を入れていたスチールラックの内容のかなりの部分が収納ケースに入ってしまいました。残りは、星図や星表、取説などの資料です。これらの行く先があれば、背の高いスチールラックは必要ありません。嫁様から奪ってきたスチールラックですので、どうすると聞くと、返せと仰います。標準の形に戻してから、返還しましょう。
 引き出しに入れた仕切りは、パンツか何かを入れる為の間仕切りだと思いますが、厳密に小区画を作るのではなく、壁の仕切りを作るだけで、底とはつながっていません。その為に少し大きめでも放り込めます。結構背の高い部品でも、立てたままで入ります。最初はカラーボックス用の間仕切りしか見ていなかったので、非効率な入れ方をしていました。
 放り出されるスチールラックの位置に、同じように収納ケースを入れても良い位ですが、そこは、間違いなく南側ですので、2段の高さが適当です。2段の高さは腰を下ろすのにもやりやすい高さです。動くのに動きやすいというのは、良いことです。
 作業をしていると、外で音がします。お隣が除雪でもしているのかと思っていたら、少し違う音になってきました。すわっドロちゃんか、と思って入口のドアを開けてみると、鬼瓦のような様相の嫁様が、雪かきシャベルで階段の手すりを叩いています。「晩ご飯っ!」
 時計を見ると、ああっこんな時間になっていた。何時もは連絡用に携帯をポケットに入れるのですが、忘れていました。

 満腹で戻り、部品入れを整理していくうちに、どうしても足りなくて困っているものがあることを思い出しました。2インチスリーブ延長筒です。2本の反射鏡で接眼鏡を使おうとすると、ピントが合いません。1センチや2センチであれば、引き出してネジを締めてしまえば良いのですが、外れそうなくらい、或いは外したところで合焦します。ニュートン反射の接眼部は、そもそも、それほど長く動かせないのです。動く範囲を大きくしたら、主鏡の光路をさえぎってしまいます。写真用であれば、カメラを取り付ける位置から更に先の映像素子面でピントを出さないといけません。そして、接眼鏡のピント位置をそこに持って来ないと、目では見えないのです。一般にカメラを取り付ける位置から、アダプターで先に延ばしたところに接眼鏡を取り付けるスリープを付けるようになっています。ところが30センチでは、写真用ですから、カメラを付けてピントが合うように作られています。そこにある2インチスリープに、直接2インチの接眼鏡を入れたら、ピントが合うはずが無いのです。カメラのフランジバックとカメラアダプターの分だけ伸ばさないといけないわけです。大まか5センチとか6センチになります。
 16センチは写真専用ではありませんが、カメラを取り付ける事を前提に設計されています。それで、接眼鏡を付ける場合は幾つかのアダプターを付けて接眼鏡を付けるようになっていました。そこへ、2インチのスリープを付けていますから、30センチと同じ事情になっているのです。これが、屈折機であれば、もっと長い距離を調節できるようになっていますので、そのままつかえるのです。
 さて、その延長筒ですが、締めるネジが1本のものは、安価な価格で売っています。ところが、精度良くガッチリ固定するには、やはり2カ所で締めたいものです。これがなかなかありません。1本のものを買ってきて、自分でねじを切って作ろうかと思ったくらいです。一応、2つネジのタイプを二つの店で見つけました。少し凝ったデザインをしています。デザインの良いものはOKです。双方を比較・検討して、注文しました。どちらも価格は、普及品の倍と思って良いでしょう。でも、安物買いは、やっぱり安物だったりします。安物の中から、選別して持ってこれるのならば、それはまた別なことがあり得るでしょうが、賭みたいなものであることは間違いありません。

 ついでにもう少しものを追加すると送料代引き手数料無料になるというので、Tリングを追加しておきました。Tリングというのは、レンズ以外のものをカメラに取り付けるアダプターのことで、Tマウントとも呼びます。各社のマウントにあうように作られていて、接続先も42mmφと決まっています。このTリングも、安物と高物があります。双方共に手元にあるのですが、こちらの高物が、それほど良いかというと、少々疑問です。ピシッとバヨネットマウントに食い込むヤツと、ガタガタのヤツが玉石混淆です。高物でも、やや弱い感じ。アルミのダイカストに、ちょっとした加工程度の物ですので、作りの違いでしょう。こればっかりはCNC加工だから大丈夫とは言えません。合わせて見てなんぼです。つまり、賭です。
 レンズで取り付けるとガタガタなんてものは無いのに、Tリングにはあります。最初からガタガタのモノは無かったはずなので、使っている内にガタガタになったと思われますが、摩滅したのでしょうか。カチッといって止まったはずなのに、動くんですよ。で、撮影が終わると、どれだったか分からなくなっています。今度、昼間に調べてみなければいけません。