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    ★★2012年11月01日(木)準備は完了、しかし雷まで・・・
    ★★2012年11月04日(日)暗視野照明装置改造、粗悪品Ⅱ
    ★★2012年11月09日(金)大学?
    ★★2012年11月11日(日)月齢26.3
    ★★2012年11月13日(火)本家本元
    ★★2012年11月14日(水)安切符
    ★★2012年11月15日(木)もう冬の星座
    ★★2012年11月17日(土)冬間近
    ★★2012年11月18日(日)本日の作業、SA
    ★★2012年11月19日(月)落ちもの系2
    ★★2012年11月25日(日)落ちもの系3、三連休の作業

★★2012年11月01日(木)準備は完了、しかし雷まで・・・



★★2012年11月04日(日)暗視野照明装置改造、粗悪品Ⅱ

 天気予報では、朝方に少し降り、夕方には晴れてくるということだったのですが、昼近くになっても時折強く降っています。テストではなく、実戦投入のつもりになっていたのですが、このところの予報精度が下がってしまっています。こればかりは仕方ありません。この揺らぎの予測は困難です。これに比べれば、事件じゃぁ・・とか、ああっ病院のお世話に・・なんてほうが、よく判ったりするのが占星術です。

 天気の悪いときは、機材のメンテナンスに最適です。それで気を紛らわすのです。3本の鏡筒には、それぞれファインダーが付いています。それを正立型で十字線を照らすことのできる暗視野照明付きのものに全て交換しています。しかし、今まで2本体制でしたので、暗視野照明装置への電源が2つしか用意していませんでした。つまり、1本はオリジナルの暗視野照明装置が付いていました。オリジナルは電池を使います。それも、よく使われる一般的なボタン電池よりも一回り小さいLR41を2本使う形です。消し忘れると、一晩で電池がなくなります。よく消し忘れます。そこで、照明装置を外して、代わりにLEDを直接突っ込んで、ボリュームを用意した電源から給電するようにしていました。そのコントローラーを2個作っていて、ファインダーの足に取り付けて使っていたのです。それが増えたのですから、コントローラーを、もう一つ作って、配電するのがセオリーです。が、材料箱を見ると、配線用のコネクタが足りないことが判りました。注文して届くまで時間がかかります。少しドームで悩んでいると、外した暗視野照明装置が4個もゴロゴロしています。これに電源がつながれば一番簡単です。試しに一番、古いヤツを母家に持ってきて分解してみました。ボタン電池の場所に電線を入れて引き出せればOKです。そこで、ドリルで側面に穴を開け、赤道儀配線用にした、たった一個残っていたコネクタをつけた電線を通してみました。ボタン電池は3ボルト程度、電源は5ボルトですので、途中に抵抗を噛ませています。
 結果は、電源電圧が高いために、暗視野照明装置そのものに付いたボリューム抵抗での調整があまり効かずに、明るさ調整ができません。噛ませた抵抗による減光のみが頼りです。結構暗くなっていますが、必要な暗さではありません。抵抗を変えるという手もありますが、LEDにテープを貼り付けて強制減光するという安易な手を使いました。まあ、これで充分です。何にしても晴れの夜来ーい。
 何かの折りにコネクタ等の部品について余裕を持って注文するつもりですが、何とかなってしまうと忘れてしまうかも。

 さて、前回15センチの屈折の話をしましたが、ちょっと思いついて、ブランド名をネットで検索してみました。アメリカのページが出てきたのですが、そんなのに騙されてはいけません。それらしい社屋が出てきても、その中で造っているとは限りません。実際に製造している会社が問題です。サイトの中で一カ所、とある企業名が書いてありました。わたくしの記憶にある企業名です。ここが製造です。
 そして、以前、その企業の製品の中の良品のみを持ち帰った日本の望遠鏡販売店長が、優秀であると太鼓判で販売していたことがあります。赤い色を使ったブランド名と企業名も書いていたので記憶にあったのです。売っていたのは口径が12.7㎝と10㎝でした。12.7㎝の収差補正状況は、購入したマニアから大変に良いと評判になっていました。ただし、鏡筒の作りや接眼部については、並み、またはそれ以下の評価でした。この造りの様子と、前出の15センチ屈折内部説明図に、共通点を感じていたわけです。そして、その高性能機以外の、検査をして、はねられた製品がどうなるのか、老婆心ながら心配していたのです。
 やはり、緑の滲みの出る奴はハネ品(のはず)です。だって、ちゃんとした製品が(タマに)あるのですから。ブランド名として名を馳せるためならば、ハネ品なんか絶対外に出さないでしょう。それがブランドというものです。そのような自社ブランドを作りたいという意気込みをその店長に語ったという話がありました。そのブランドに対して、高い金額でも消費者は支払うのです。そして、消費者の手に渡ってから不良品として交換になるような品物があるはずがありません。ヴ***やエ***のバッグに本来の色と違う糸で縫ったものは、販売店には無いはずです。まかり間違って、消費者に渡ってしまったら、メーカーも販売店も決死の覚悟で回収にあたることでしょう。
 しかしながら、緑の滲み品が不良品であることを知らない消費者は、文句を付けることすらできずに、そのまま泣き寝入りどころか、こんなモノかと思ってしまうのでしょう。もしかすると、アクロマートに比べこんなに色収差が少ないと感動しているかも知れません。それどころか、よりお高くて収差補正状況のよいブランドとして名が通っているT社の屈折鏡筒にあこがれを強くして、何時かはT社などと考えるのでしょうか。その結果、販売利益が上がるという営業判断でもあるので、この店が扱うのではないかとか。やはり、自分が金を出すモノについて、徹底的な調査が必要です。こんにちでは、知らないことは損であり悪なのです。
 徐々に縮小していく業界ですから、どこも苦しいのであろうとは思います。だからといってこんなサギと変わらないことをやっていることを、やっている方々は自覚しているのでしょうか。勿論、認識しているいないにかかわらず、それは悪行に加担しているのです。数年前まではこんなことをするような販売店ではなかったのですが。製品の大半が、例の国で作られている現状からすれば、さもありなんというオチにして欲しくない、残念なことです。


★★2012年11月09日(金)大学?

 ラジオを聴くことが増えています。その中で、地元民放を聴いていたら、大阪の方面でいじめの加害者を出席停止にできるようにするという条例を出すという話に、某私立大学長が反対であるとのコメントしていました。曰く、教育の道を閉ざすのは教育では無いと。で、アナウンサーが被害者は学校に出て来られないと指摘すると、それは警察の問題だと逃げていました。加害者の人権は守るけれど被害者はどうでも良いというその態度に、おーい田中大臣、この大学ならツブして良いぞと一人突っ込みをしました。勿論、人気の余り無い大学です。やっと定員をかき集めているような専門学校よりも格下では無いかと思う大学です。先は長くないでしょう。
 さて、資格取得を眼目にするのであれば、専門学校や各種学校で充分です。大学である必要はありません。そもそも、ヨーロッパ全体にある大学の数より日本にある大学の数が多いのは、どうしてでしょう。自称識者という方々が、文科省大臣の勇み足を非難していますが、大学という名の付いた、大学にあらざる教育研究機関、その実、学士という資格をねつ造し、授業料泥棒をしていることについては非難しません。中には大学卒業で就職が無いのを何とかしなければならないと宣う自称識者がいます。大学は学問をやるところで、それ以上でもそれ以下でも無いのです。それだけやっていれば良いのです。それを勘違いしているのは、世間一般だけで無く、大学で食っている者達も、志望する生徒達まで間違えています。勿論、文科省だけが間違っていないなんて事はありません。
 通って、資格取って、卒業して、仕事が無いのでは、優良な専門学校に行った方がなんぼか良いでしょう。本当に世の中が必要としている専門知識を持った者があぶれるなんてことは無いはずです。逆に、遊んでいて手に入る資格なんかを履歴書に書いても相手にしてもらえません。○×大学卒業と言うヤツも資格の一種で、○×に序列が歴然とあります。予備校なんてのもこの序列化で生きている代物です。
 まだまだ、日本の大学は入れば学業に熱心で無くともトコロテンのように出てきます。そんな大学なんか要らない。田中眞紀子、文部官僚にはめられるな。やつらに一泡二泡ふかしてやれ。


★★2012年11月11日(日)月齢26.3



★★2012年11月13日(火)本家本元

 面白いもので、首相は時期を明らかにはしないと答えていながら、幹事長には年内解散と言ったとかでスポーツ紙を始めとして、もう決まったかのように書き立てています。ノーベル賞の研究成果を早くも応用したと、どこかの看護師が言ったことに裏も取らずに発表するようなマスコミですから、別段不思議は無いのでしょう。その上に、衆議院の解散を決めるのはただ一人の役目ですが、それに反対するとか騒いでいる者達がいるというのも面白い事態です。満足なことは何一つできなかった政党が、今更何を言っていやがるのかと思います。与党からの転落が嫌なだけでしょう。それにしても、次は俺だなどと考えているヤツに、NGを突きつけてやりたいのはわたくしだけでは無いと思いたいんですが。
 自称暴走老人ですが、太陽族ですか。国会議員を10人や20人集めてどうするんだと釘を刺していたときが懐かしく思い起こせます。今少し、若いときに出てきて欲しかったですねぇ。そして、大阪のソシアルクライマーは、低気圧が既に閉塞してきているようですねえ。上昇気流が足りなくなって金床雲ができないんじゃあ無いでしょうか。
 ということで、閉塞感が漂う政界ですが、閉塞感は政界だけではありません。日本全体に閉塞感が漂っています。

 そんな中で、鳴り物入りのWindows8ですが、いかがでございましょうか。新しいモノが大好きで、わざわざ買い替えるという奇特な方はそれなりにいらっしゃるとは思いますが、このご時世、そんな余裕のある無駄はできないという方々も、沢山いらっしゃることでしょう。世の中の方々の暮らし向きは、一億総中流から二極化してきているのは確かです。その始まりは小泉が威勢の良いことを言ってそれに乗ったときから始まっています。そして、二極化と言いながらも、お金持ちがそれほど増えたようではありません。結局はパイの奪い合いですから、貧しくなった方々の分が集中して、それだけ富んだ人がいてもおかしくないのに、たがが知れています。つまりは、総量として貧しくなっているということです。
 そして、アメリカの自由というモノと決定的に違うのは、這い上がる自由は無いということです。一旦、契約社員やパート、アルバイトに落ちたら正規社員になるのぞみは断たれています。ネットカフェを渡り歩けるのはまだマシな方で、その内、ホームレスとしてどこかでひっそりと。職業が段々と世襲化して、医者の息子は医者、政治家の息子は政治家。それでいながら、人口は減り、年寄りの率が上がる一方。つまり、社会が本当に閉塞してきているのです。言い方を変えればゆっくりと死んでいっているのです。チョチョッと目先の政策を変えたり、対処療法を施しているのでは何の解決にもならない。選挙制度を変えたって、やってる奴らが同じならば、何も変わりません。本物の賢者を必要としているのが今の世です。それで言えば、暴走老人が一番まともに見えます。息子も小物だと言われないように同じDNAを半分持っているのだから、やりゃあいいのにねぇ。
 さて、つぶやいたりブログにコメントしたりSNSを使ったりすることに興味を持たない★秋津★が、タブレットの真似を取り入れたものに触手を動かさないのは当然として、嫁様が欲しがればマックのヤツを買うことにはやぶさかではありません。なにしろ、マイクロソフトはあそこの真似ばかりしているのですから。本家本元が一人勝ちするのは当然です。


★★2012年11月14日(水)安切符

 安切符のスカイマークで体調不良のキャビン・アテンダントの交替を会長に拒まれた機長が自宅待機、その後解雇され、同社を訴えていたという話は知っていましたが、損害賠償を認められたというニューズがありました。ふーん、あの例の常時遅れが出る奴ね。安いからといって使って後悔した会社です。まあ、それだけでも二度と使うかと思ったのです。1900万の賠償金額は安切符に上乗せするのでしょうねぇ。いいえ、★秋津★は決して乗りませんから賠償金を払うなんてことにはなりません。「控訴を含めごにょごにょ」というコメントだけでも、反省の色無し。客を荷物と一緒に運べばいいらしいなスカイマークは。空港で何時間もバカッ面して待っているくらいなら、並みに安いところにするよ。

 さて、SAのタブを使うと、今まで一つひとつ出してきたチャートがいっぺんに出していられますし、4画面でグルグルなんて技もありますから、読みの速さは別次元となるのは当然です。別のチャートの感受点をワーキングメモリに放り込む必要も無いわけです。ゲームか何かのように勘違いする方が出ても仕方が無いかも知れません。
 とあるやんごとないお方のチャートは、グランドクロスがございまして、日々のご苦労が忍ばれるのでございます。今回の日蝕は関係が無いのでございますが、新月はある周期性を持っていますから、グランドクロスに掛かり出すと、3つ目ごとにしっかりとアスペクトを形成することになり、強い効果があると考えられます。大きな仕事をなさるにはよろしいのですが、なにぶん大きな影響力を持ちます。今回は年明けから掛かりだし、あいだの新月、2つとも何かと強力な座相を形成しています。何かと能なしな臣下どもが迷惑を沢山かけるのでは無いかと、今から少々心配をしている次第でございます。あっ書くところ間違えたか。


★★2012年11月15日(木)もう冬の星座



★★2012年11月17日(土)冬間近

 先週は木曜日の夜のみが晴れていました。ドームに駆け上がり、早速撮影です。取り直しと試しもありましたので定番のモノしか撮らなかったのですが、最初にキャリブレーションをしたアンドロメダのβ、ミラクを撮影していました。これをあらためて見ると、ミラクのすぐそばに星雲状の天体が写っています。記憶にはありませんが、わたくしの記憶なんて当てになりません。星図で確認するのが真っ当な手です。わたくしの定番は全天恒星図、最も長く使った代物です。見ると404という数字があります。これはNGCナンバーです。しかし、1200mmの直焦点での画像と比べるだけの星図ではありません。そこで、大変な重量のものを開けて見ました。位置も間違いありません。NGC表をひいてみると明るさも合っています。こんなに写りやすいモノだったのかと思うのですが、過去の影像を見てみると・・・不十分な写り方ですが、写っています。こんな彗星状に写るものが、よく見えていたらメシエも見逃すことは無かったと思いますが、チャンスを見つけて眼視で確かめてみましょう。
 撮影した画像を調べると、微妙に光軸がずれています。試しと本ちゃんを含めて、カメラの取り付け状況にも多少の影響が見られます。主鏡がF4ですから、ズレについてはシビアに出ます。如何にコマコレクターをつけていても、何しろ中判カメラレベルの画素数ですから、よく判ります。D300ではよく判らないレベルでしょう。光軸はカメラの視野内にはありますが、10ミリくらいは違うようです。この調整がいるのですが、その前に、主鏡セルを外して、結露結氷よけの電熱線を取り付ける予定がありました。さっさとやるつもりでしたが、何かと作業が立て込んでいて、まだやっていませんでした。これをやらないと冬を迎える事が出来ません。冬タイヤの交換と共に、さっさとやってしまうつもりです。 暗くなると北十字が相合い傘になって沈んでいきます。夏の星座ともお別れです。その頃には秋のアンドロメダやペガススが天頂を通り、東には冬のスバル、そして続いてオリオンが登ってきます。気温は一日一日と下がっていきます。この時期、旭川あたりでは3日で1℃くらいの勢いで気温が下がっていくのが平年の状態です。山の高いところには白い氷がもう既にあります。それが地上までやってくるのももうすぐです。

 望遠鏡以前の天文学の歴史を書いた本を手に入れました。望遠鏡には400年の歴史があるのですが、それ以前は持っていなかったのですから、肉眼での観望観測の時代は長く、成果も結構な歴史の積み重ねの中にあります。暦というものも、この肉眼観測の成果でもあり、決して侮れないものがあります。どうやって天体を観測したか、興味深いテーマです。


★★2012年11月18日(日)本日の作業、SA

 当初の予定どおりに、雨が小康状態となった午前中早い時刻に作業を始めました。最初はタイヤ交換です。軽のタイヤなんか30分もかかりません。こんな作業に金を払ってやってもらうために順番待ちをするなんて★秋津★には信じられませんが、世の中はそうなっていません。
 続いて、検案だった30センチ反射の主鏡結露対策です。40センチ反射に使っていた電熱線を流用する予定ですので、先ずはそちらから外さないといけません。電熱線を外すためには鏡筒からセルを外して、分解しないといけません。こちらも久しぶりに外して分解です。主鏡セル一式を外し、ドームから玄関に運んでから分解することにしましたが、外した段階で40センチの反射鏡が再び大変に汚れていることが判りました。まして、天候は雨、湿度はほとんど100%です。冷えたガラスに結露しています。もう、ドームに置いておくことはできないでしょう。放って置いたら25センチのようにカビ等の被害に遭うのは目に見えています。40センチ反射鏡は母家に置くか、梱包してドーム地下に置くかすることにします。
 外した電熱線を持って、30センチに取り付けです。こちらも鏡筒からセルを外してから、ビニールテープでグルグルまきにします。黒テープ一本使い切りました。元通り組み立てて、次は光軸調整です。調整している内に、やはり接眼部に狂いが出ているように感じました。本来、接眼部から覗くと、斜鏡に映っている反射鏡や斜鏡自身は、同心円状になります。ただし、直接見える斜鏡そのものは、原理的に同心円にはなりません。これは視野内で、中心からの離れ方と光量を方向によって変わらないようにする偏芯取り付けをしますから、ある程度の同心円状に近くなります。そこで、少し接眼部を動かして、調整をした結果、ほぼ見かけ上は、光軸が出ているようになりました。本式にはこの後、星で確認なのですが、昼で雨です。夜には雪が積もっていて吹雪くという予想です。そこで、簡易の方法としてレーザー・コリメーターがあります。なぜ簡易かといえば、レーザーコリメーターのちょっとしたガタや偏芯で、結構な修正となるからです。ただ、ある程度の中で合わせるというのであれば、それなりに充分です。先ずコリメーターから出した光軸を斜鏡で反射させて、主鏡の中心に向けます。この為、主鏡には中心に小さなマークが貼ってあります。斜鏡を調整して合わせます。次の手順は、コリメーターから出たレーザーを主鏡が反射して斜鏡に戻り、そしてコリメーターの元の位置に来れば良いのです。この為、コリメーターには、返ってくるレーザーを見やすいように円筒を45度に切った覗き窓があり、主鏡でそれを見ながら調整ができます。確認のため、コリメーターを回転させて、調整を確認し、作業は終了となります。
 結露結氷の防止は、鏡筒内の空気の乾燥化と鏡面の暖房がポイントであり、これで、暖房の用意はできました。あとは、鏡筒内の問題です。乾燥剤は配置しましたが、密閉化が鍵です。GINJIでは主鏡セルをわざと開放型にして温度順応を優先しています。ファンまで用意しています。これを密閉化させる手は、必要のないときはフタができるようにするという手です。材料を探したり追加工の必要な作業ですし、かなりの工夫も必要となります。幾つかの思いつきがありますから、その手の用品店を回ることが必要でしょう。

 SAのタブですが、少し問題が出ています。タブの部分のデザインが台形になるヤツの方が良かったので、そちらを使ったのですが、どうもクリックするときの位置の検出が、少々ずれています。出生・経過共に無名の場合は、△のタブになっているのですが、それを選択しようとすると、直前のタブをクリックしないと選択できません。オーナードロウにして自分で書いても、動作は変わらないので、単なる四角のタブにしたら、一応、まともに動作しました。境目付近では怪しいのですが。このあたりは悩んでも仕方ないので、台形タブから四角タブに変更します。今のところ、気付いたバク動作はありませんが、この1点だけでも訂正を用意するつもりです。
 開発と動作確認は64ビットで動かし、32ビットに落としてコンパイルしたものを出しています。64ビットの方はデルファイ側のランタイムライブラリを使わない方が簡単なので、プログラムサイズがタブで64bit3.3Mと32bit666kという違いになっています。5倍というところでしょうか。そのため、プログラムだけで約5倍の大きさを必要としています。ちなみに、Stargazerの開発環境下にあるプログラム群は200M超になっていますが、未だにCDに入る量ではあります。
 64と32ではファイル名も変えていますから、原理的には混在も可能であるとは思います。何のメリットも無い無駄な試しですのでやってみたことはありませんが・・・。開発環境ではやっているも同然ともいえます。


★★2012年11月19日(月)落ちもの系2

 落ちもの系代表の「あの夏で待っている」自称『なつまち』だそうですが、このところのお気に入りアニメです。『おねティ』も落ちもの系ですが、あちらは題名どおりティーチャー、先生として登場します。こちらはある意味、王道の「先輩」ということです。そして、ある種の方々には熱烈ファンのいる「8ミリ」カメラも登場します。今ではすっかりビデオカメラにその座を完全に奪われていますが、その独特の画像とコマの動きで一部ファンを魅了しています。映像として残すという行為を象徴しているわけですが、特段ビデオカメラでも可能なことでもあります。しかし、この作品の関係者は8ミリやフィルム映画に思い入れがあるはずです。というのは、おねティのラストにフィルムアウトの様式を入れているのです。年月は経ったとはいえ、その延長線上にこの作品があります。
 そうそう都合良く彼女が落ちてくるはずがありませんが、それがまあ、落ちてきてしまうのです。どちらも落ちてきた宇宙船に巻き込まれて助けられます。そして、背景となる宇宙文明は地球と変わらない価値観を持っています。そうで無ければ恋愛話が進まないからです。それが違うとなると、昨今の侵略モノSFになってしまいます。とは言っても、アニメで落ちてくるのは、地球でいう少女がほとんどです。ほとんどという言い方には例外があるはずなのですが、残念なことに1つしか例外を知りません。「課長王子」という作品で、主人公はもう中年のオッサン、所帯持ちなのです。落ちてくるというか、登場する宇宙人女性もそこそこの年齢で狂言回しに若め3人娘がいます。
 ただ、残念なことに、SF映画では多くの場合、異星文明についての考察は後回しであり、戦いのシーンが優先されているように感じます。というより、真剣に異星文明を描こうとしているものが見あたらないように思います。確かに難しい問題です。落ちもの系を含め、これだけ地球外文明について、地球と同じ価値観の世界を広げているにもかかわらず、そのことに知り組んでいる作品はあるのでしょうか。
 落ちものの落ち元への設定が、いずれの作品でも物足りない感じです。ちょっと皮肉っぽくできているのが「遊びにいくよ」です。猫派の男性には良しでしょう。
 この辺の異星文明に詳しいのは実に怪しい分野だけというのが問題でしょう。なんたって地球にやって来て牛の血を吸ったり、機械を埋め込んだり、円盤に乗ったりするという怪しい方々がいらっしゃるようです。地球の引力を振り切るのにどれだけのエネルギーを必要とするかすら判らないような者が、いろいろと想像しているようですが、説得力が無いですねぇ。
 いまの先進国の経済に、自家用車並みの装置で軌道に上がれるような能力を持たせたらどうなるか。考えれば判ることのはずです。実際のところ、今の社会にはそんなモノをコントロールすることが出来ないのです。今でさえ、増大するエネルギーをコントロールできているとは言えない状態なのに、更に使うエネルギーが大きくなったら、民主主義だろうが帝国主義だろうが役に立たないのです。それを自在にコントロールしなければ、地球外文明して育つことはできません。今の我々には未知の能力を有した社会システムとその構成員でなければ、成層圏を突破できないのです。


★★2012年11月25日(日)落ちもの系3、三連休の作業

落ちもの系3
 太陽系外の惑星が見つかっていますが、どれも巨大惑星なのは仕方ありません。対して、居住可能な惑星の条件は、結構厳しいものがあります。岩石の地表と大気を持ち、地上の気温が水の液体状態で、おおまか平均気温15℃から30℃程度であるようなというのは、太陽系でも地球だけの条件です。もしかすると火星にそのような条件があったときがあるかもしれません。また、金星が、もう少し太陽から遠ければ、地球と共にイスカンダルとガミラスのような発達をしたかも知れません。
 ところで、「なつまち」では自分の出身地について主人公が口を滑らしてプレア・・・と言いかけましたが、プレアデス、すばる星団というのが、地球から400光年の所にあります。肉眼で6つどころか10個くらいは見えます。400光年という距離と見えている明るさからすると、とんでもなく明るい星々で、勿論、我らの太陽をスバルの中に置いたら、写真には写るかなという程度の星になってしまいます。反対に、スバルの星を太陽の位置に持ってきたら、地球なんかたちまちカリカリに焼かれてしまうでしょう。つまり、スバルの星々は、とんでもなく並外れた明るさなのです。しかし、質量はそれ程多いわけではありません。燃料が数倍程度で、燃焼が数千倍ということであれば、つまり、寿命が短いということになります。スバルの星々は、1億年も持たないくらいの寿命しかない星なのです。そして、星団として生まれてから約8千万年と推定されています。ここの星に惑星があり、それがハビタブル・ゾーンにあったとしても、生命の発生には時間が足りないことでしょう。プレアデス星人を名乗るとしても、そこへの移住者でなければならないということになります。まして、他のところにもっと条件のよい星がありそうです。何と言っても表面温度と輝度が非常に高い星からは、莫大な紫外線がでています。殺菌光線です。命あるものも空しくしてしまうでしょう。太陽程度の、長期間安定した輻射を持ち、充分に時間をかけることのできる環境がある方が、生命の発生には良いに決まっています。
 星空の話題になるような星は、皆、巨星や超巨星という明るい星です。基本的に明るい反面、寿命が短いので、生命発生の可能性は極端に下がってしまいます。しかしながら我々の銀河には2千億の恒星があるそうですから、数ある中には地球と良く似た星があるでしょう。そして文明を発達させた人類がきっと居ることでしょう。そして、友達を欲しがる人類が星の世界へと手を伸ばすかも知れません。

 星の世界へ行くためには、少なくとも大気圏外で円軌道に入るエネルギーを持たないといけません。この分の位置エネルギーと運動エネルギーが、この計画を拒みます。体重70キログラムの人ひとりを地球の引力に対抗して100キロの高さまで上げ、軌道速度に加速するためのエネルギーは22億ジュール強です。灯油の燃焼エネルギーを全てこれに使うとすると、50キログラムが必要です。この計算には、灯油を持ち上げる計算は入っていません。ですから50キログラムの燃料を持ち上げ加速する燃料が必要です。で、その追加燃料を加速する燃料が・・・ということで、式を作ってやれば計算はできます。また、熱機関としてのロスとメカニカルな重量分も入れていません。熱機関の理想的な効率は30%程度であり、ジェットエンジンやロケットエンジンは、それほど効率のよい機関ではありません。特に離床直後の速度が低い場合の効率は大変に低く、燃料をばらまいているような状態です。結局、燃料として最も優れた液体水素と液体酸素を使ったとしても、持ち上げたい物の質量の4倍から6倍という推進機関と推進剤の重量が必要となります。ロケットを多段式にするのは、加速する物体の質量を減らして少しでも燃料を減らす方策なのです。
 今の我々は、ロケットエンジン以上の加速を実現する装置を知りません。怪しい情報としてUFOは反重力機関だと言われて、高校生の頃は出来れば大したものだと思いましたが、すぐ、そんな自由な物ではあり得ない事が判りました。重力という引力を、斥力に変えたとしても、無限、あるいは光速に近づけるような速度を出せるかというと、出せないことがすぐ判ったのです。無限遠から地球に落ちてくると、第2宇宙速度になります。脱出速度と同じ大きさです。つまり、地上にいる反重力機関は、最大毎秒11キロメートルという速度しか出せないのです。勿論、ジグザグに慣性の法則を無視したような動きが出来るかというと、無理なのは明白です。地上では1Gの加速しか出来ないのですから。スペースシャトルの打ち上げに使うロケットの方は5Gですから、比べものになりません。
 更に、太陽の重力を使ったとしても、地球軌道からでは第3宇宙速度、毎秒16キロメートルしか出ません。勿論、太陽表面をかすめるような軌道を設定して、太陽に落ちながら加速し、かすめた後で反重力装置により加速したとすれば毎秒1千キロメートル程度は実現できるでしょう。太陽表面での脱出速度は毎秒600キロメートル以上ありますから。でも、その速度でも、最も近い恒星であるケンタウルス座アルファ星まで、1300年ほどかかります。プレアデスまではその約百倍です。これを解決するには、イスカンダルから新エンジンの設計図が届かないと駄目でしょう。何しろ、未だに重力子すら確定できないでいるのですから。

 慣性の法則は運動の法則の第1です。これを無視できるならば、超光速航行が可能となります。このアイデアで書かれたSFがレンズマン・シリーズです。残念なことに日本語に訳されるときに無慣性と無重力を混ぜて使ってしまいました。判っていて読めば、良いのですが、区別の付かない人には、無知の連鎖が待っています。作者には、この作品の前に相対論効果による光速限界を単純に無視したスカイラーク・シリーズがあります。こちらの方が、話としては余計な設定が無いので、その点では楽しめる作品です。
 次に恒星間航行技術として考えられたのが、跳躍、ワープです。空間をゆがめて進むというアイデアは、日本ではアニメ宇宙戦艦ヤマトの映画版で浸透することになりました。勿論、大ヒットテレビシリーズ、スタートレックでは常用の手法です。ただし、ワープといいながら描き方としてはスカイラークのような超光速航行の表現をしています。これらはSFの世界のことで、無慣性も跳躍も、可能性の端緒にもつかないものです。それは、幸いといえば幸いなことです。原動機として、軌道までのエネルギーを供給する物が作られても、我々の社会はそれを制御下に置けず、自滅の道を歩むだろうということはあきらかです。そこへ慣性を消去する装置や空間を曲げる装置は、どんな働きをするだろうかを考えれば、話は明らかでしょう。一個人が、理由はともかく、みんな吹っ飛ばしてしまおうと思ったらできるというのが問題なわけです。

 バリアー、空間障壁というのもSFの重要なアイテムです。内部を保護するのに壁では無く力場を使うという発想です。必要といえば、今でも必要なものです。「なつまち」もディズニーの「ウォーリー」も地球の周りをスペース・デブリが取り巻いていて、それに衝突する場面があります。自動車が障害物に当たる程度の描き方です。実際に当たったらどうなるか。運動エネルギーは速さの二乗に比例します。時速で表すような速度が、毎秒でいうような速度になれば、エネルギーは一千万倍になります。見えないようなチリが当たったら、当たったところにミニ・クレーターができるような状態です。もし、砂粒だったら、飛行機の機体ぐらいなら貫通するでしょう。小石くらいの大きさだったら、1トン爆弾を食らうようなものになります。当然ですが、高い軌道より低い軌道の方が、物質が多くなっています。バリアーの無い恒星間宇宙船を地上に降ろすなんてことは勿論、低軌道に持ち込むことすら危険なことになります。

 さて、星間文明は、少なくとも恒星間の距離を突破するのに、構成員の生存周期と比較するような期間ではなく、もっと短い時間で済むことが条件です。そして、技術的な問題と共に社会的な問題を解決して莫大なエネルギーを制御できている文化の構成員からすれば、星々に進出できないでいる文明は、未開発で危険な代物である事は間違いありません。その手の話では「接触を禁じ」られるのですが、ある意味、その星の文明にとって、それらの星間文明技術は諸刃の剣であり、たちまち自滅への道を開くものでもあります。接触を禁じるのは、双方のためということになります。さて、「なつまち」では、連れ戻されたヒロインはエンディングのなかで再び小諸へ戻ってきています。ヒロインの姉が告げたように、自分から戻ってくるのは困難であり、地球側から自力で銀河連盟に接触しなければならないということでした。それをやるのが、ヒロインの生体端末?を特別顧問に据えたMIB日本支部であることが暗示されています。それはそれでハッピーエンドですから、わたくし的には問題はありません。


三連休の作業
 三連休で、多くの作業をこなすことができましたが、充分だというわけではありません。先ず、初日は冬囲いの中でも大物を片付けました。こちらは毎年のことになります。そして、天文台の新機材である30センチ反射の後ろ蓋を作成しました。赤道儀に搭載した状態だと、気温の変化によって開放型の反射望遠鏡は結露結氷し、汚れとなる上に、夏季にはカビの温床となります。これの徹底的な対策の最後に、鏡筒密閉を行うためのアイテムを作成したのです。
 二日目は、冬囲いの中でも、少々急がないといけないと判断して竹を刺す作業を行いました。地面が凍ってしまうと刺せなくなります。100本以上は刺しました。上を針金で縛っていますので、結構時間はかかりました。天文台関係では40センチ反射を車庫に格納しました。狭いドームの中をかなりの空間を占有していましたので、降ろすことにしました。主鏡は梱包材と共にドーム下の収納となります。出番となれば2時間程度の作業で再組み立てが可能です。いざ、どかすと、何と広くなったことか。収納に使っている部品棚を拡張して背の低い部品棚を入れても良いかと思いました。今の状態では、工具を取り出すのが少々面倒になっています。また、鏡筒棚も2本しか乗っていませんので、こちらも2本をドーム下の収納に入れると、また広くなります。鏡筒棚が無くなると、鏡筒棚の上を一時部品置きに重宝していた点が困ります。それを合わせての部品棚の提案でもあります。折角作った物ですから、取りあえず様子見をしてから決めましょう。
 三日目は、疲れが出て市内へ買い物に出かける予定だったのですが、取りあえず昼と晩のおかずだけを買いに近所の生協へ行きました。いってから後悔したのですが、この生協、日曜日に行くと大変な盛況です。いえ、だじゃれではありません。もしかすると、予定どおり駅前のスーパーに行った方が早かったかもと並んだら、歴戦のパートのおばちゃん達、手際の良いこと。何とか、筋肉痛の腕を駆使して帰ってきました。早めに昼を済ませ、予定外でしたが、カエル君用の椅子を1つ、作りました。オリジナル・デザインの簡単な椅子で、今まで、3つ、サイズを変えて作っています。材料がコンパネですので、仕上げをしなかったら、嫁様の手に刺さりました。それで、一度やすりをかけて再塗装した経緯があります。今回の4脚目は、ちゃんとやすりをかけて仕上げしました。何でも近々、このシリーズに座るカエル君が増えるということで、筋肉痛のリハビリのつもりです。製作は車庫でできますが、問題は塗装です。この気温です。プラスとはいえ一桁では、どんな塗料も乾きません。一日放って置いても乾きませんし、接着剤だって同じです。そこで、ストーブの前に紙を敷いて、そこで塗ります。油性だったら堪えられないでしょうが、水性です。折角ですから、ちゃんと二度塗りします。

 残された仕事として、冬囲いの縛り作業が全面的に残っています。嫁様頼りです。天文台では、各部品の収納を再配置すべき時が来ています。近頃追加されたバーローレンズ等の置き場所が問題になっています。また、これらに関連して、接眼鏡の置き場所も、今一度整理が必要です。接眼鏡そのものの品揃えも実は問題があります。更にカメラレンズを使用しての追尾撮影に、望遠鏡のどこかにカメラ雲台を取り付けることが懸案問題となっています。また、反射での拡大撮影には、手持ちの拡大撮影用装置ではできないので、こちらも懸案事項です。残された課題で、予算のぶんどり合戦が行われる予定です。