前月 2012年10月 次月 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 | 31 |
★★2012年10月06日(土)木星間近の月
★★2012年10月08日(月)ウイルス、工作作業、下弦
報道によれば、逮捕起訴までいってしまってから、本人は無実であったという疑いが出てきたということで、他にも同種の事案があるとのこと、ある意味、怖い話なのですが、肝心の所が判りません。その事件は、殺人予告をした犯人が捕まったという聞き覚えのあるものであり、アホが掲示板辺りに書き込んだのだろうと思っていたものなのです。ところが、パソコンがウイルス感染していて、第三者に自由にされ脅迫メールを発信したということなので、知りたいというのはウイルス防衛ソフトを入れていていたのかいないのか、それはちゃんと働いていたのか、その点です。法的には、どちらでも関係ないようですが、いきなり刑事が現れて、おまえがやったんだろうと言われるような事態が、ウイルス****やマカ**等を入れていたので助かるというのであれば良いのですが・・・。それを突破してやっていたというのであれば、金を払った上に、かなりのCPUパワーまで使わせて、要りもしない宣伝を見させられ、挙げ句にただのクッキーに脅威の可能性なんて大騒ぎをやらかすソフトを放り出すか、我慢して使い続けるかを決める判断材料の一つという事になります。
事件については踏み台にされる方が悪いという考え方もありますが、他人を踏み台にしようという発想があっての計略です。昨今、話題に上る何でもアリの国では、日常茶飯事の出来事なのかも知れませんが、少なくとも日本ではニュースになるような事件です。やっている者は腕試しか、就職活動のつもりかも知れません。それだけのスキルがあるのであれば、ちゃんと使えばまともに金儲けができると思うのですが。そんなこと、つまり偽装、偽計という海王星の負の部分に興味関心があり、天王星の力を通じて実現しようということですから、出生図の想像ができそうな気がします。また、この海王星が木星の法律や土星の制限にかかると、政治家やその関係になるでしょう。いずれにしても他人に夢を売る商売に関わるものです。今回、逮捕起訴までされてしまった人は、アニメの演出家だそうで、夢を売る商売のカテゴリーに入ってしまいます。持った能力を活かしていたのでしょうが、残念ながら犯人側と相通じるものを持ってしまっていたのでしょう。当然ですが、騙すという方向に、犯罪性があります。今回は、うまく誤魔化された検察ですが、犯人はこの事件とは限らず、いつかは警察のお世話になってしまうというのが、世のセオリーでしょう。
海王星は欺まんの星とされています。騙すという行為の星でもあります。夢や希望を良い方に向ければ、それは良い結果が出るでしょうが、騙していたらツケは騙された方から戻されるだけでなく、自分自身が帳尻を合わすことになるのですから、結局は騙すというのは、賢さではなく愚かさ意味することになります。今回、犯人がうまくやったと悦に入っているのであれば、それは事実誤認であるのです。
ところで、Stargazerのメンテ会議室にもイタズラが行われていました。ランダムな文字列を使って書き込むのですが、いままでのイタズラでは、IPアドレスを誤魔化していましたが、今回はそれを忘れたか、偽装しているかしています。今までも実害はありませんから、そのまま消していましたが、今回は書き込みを出来ないようにしています。新規発言ではなくコメントしかしないのは面白い機能です。勿論、管理権限を乗っ取って内容を書き換えるようなことはできないようになっていますから、せいぜい嫌がらせにしかなりません。
面白いことに海王星に関連アスペクトがあるときに、試しの書き込みをおこない、続いてある時間間隔の連続書き込みをします。そして、再現性があまりありません。仕掛けているものが自在に操っているわけでは無いように見えます。自在に使えるというわけでは無いのですから、関連のスキルが無いのは明らかです。多分やっている本人は気付いていないのでしょう。ここが占星術サイトであることを知らないか、知っていてもそれを掴む能が無いか、どちらにしても賢さが足りないのでしょう。
8月の始めに判明した25センチ反射の御不幸で、とある機材の到着を待っているのですが、来る気配すらありません。まあ、気配があってくるものではありませんから、正確な表現ではありません。気持ちの発露です。しかし、来てから、どのように載せようかと慌てても、準備不足を指摘される羽目になります。そこで、図面を書き、今までの使い方を洗い出して、必要な部品を作っておくのは、賢い、というよりは当然の作業です。部品は他のところで使っていたり、在庫のものの流用ができるものであれば財布に優しくなりますが、調べて見ると、不可能では無いにしろ却下でした。赤道儀自体も、U-150と型番が付いていますが、量産のものではなく、手作りに近い部品が組み合わされています。こちらと同じように、鏡筒を載せるためのプレートを用意する事になります。
今回は、主鏡と副鏡の2本を載せて使いたいと思っています。そこで、片方を使っているときに、反対側でオートガイドをするという方法もありますが、ガイド星が見つからない場合があります。すると、片方を動かす必要が出てきます。これはかなり困難です。ガイド鏡程度であれば、経緯台を噛ませて載せてしまうという手が使えますが、10キロの副鏡を載せる経緯台は同重量程度になります。その上に全周微動は必要ありませんし、動かせば同期を戻す手間が出ます。
2本の撮影鏡にガイド鏡を加え、3本体制の検討をした結果、載せ方でドームのスリットの幅を超えることもなく、重量的にも何とかなることが判ってきました。しかし、単純な一枚板に3本を並べるという形ではありません。それに、副鏡の向き調整装置をオリジナルで作る必要があります。旋盤やフライス盤があるわけでも無く、貸してもらえるようなサービスが近所にあるわけでもありませんので、複雑な加工はできません。充分に形を考え、加工の手順も考慮して図面を作成しました。
材料としては一般的なジュラルミンを使います。より強度を求めるのであれば、更に固くて高価な材料にするのですが、高価といっても2倍になるわけではありません。材料を減らして設計し。強度を保ち、価格上昇を抑えるという方法もあります。しかし、こちらの工作機械は、安物のボール盤だけですので、この程度の材料の方が加工しやすくなります。一般的といっても、鉄と同じくらいの強さがあり、重さは半分以下で、ねじを切ってもヘリサートが要らないというものです。ただのアルミでは鉄と同じ強さにしようとすると、鉄と同じ重さになるのですが、ジュラルミンでは半分以下の重さで同じ強さになるわけです。これらの材料を「とくきん」という個人相手に切り売りしてくれる、なんちゃって自作屋にも嬉しい商売をしているところへ発注し、既に到着しています。
なにしろ素人仕事ですから、図面どおりに正確に加工しあとで全部組み立てられるなんて考えていると間違いです。できるだけ正確に加工し、できればくっつけるところの穴なんかは、同時に開けてしまうという、取って付けた方法を取りますから、時間もかかります。最後はタップを立てる作業ですが、これも長い目でゆっくりとやることになります。急がずにのんびりとやるのが鍵です。
下弦
★★2012年10月10日(水)安物?安物!、改造カメラ
とある望遠鏡の宣伝ページを見ました。手元にある屈折機の口径とほとんど同じの大きさ12.7cmで、価格が25万円、自分が購入したものと比べでずいぶん安い値段です。問題は性能です。インプレッション・ページが作られていて、性能を誇示しているはずです。ドキドキで見てみますと、恒星像の周りに青ハロが少しあると報告されています。色収差の補正は十分でないのです。月面の撮影でも緑色がにじみ出ています。うるさいことを言えば、撮影用と眼視用では色補正の基準が違ってきますが、どちらでも色収差を見ることができるというのでは、EDレンズを採用した3枚玉といううたい文句が泣きます。ほとんど完璧なレベルでの補正ができる仕様です。それができていないというのは、もしかするとハネ品かもしれません。検査で引っかかって合格できなかったBどころかC品という可能性もあります。設計が甘くてというよりは、製作、組み立て段階でミスがあり、検査落ちという事が最も考えられます。そして、判らん奴に売りつけてしまえと。
比較してみれば、差は歴然としています。手元の品は、色収差なんか見あたりません。直焦どころか、3倍の拡大をしても写りもしません。高度が低いときに、大気差によるプリズム効果で色ズレを起こしているのを、しっかりと確認できます。そしてこれはRGBの3色について別々に補正すれば、ピシッと合います。こうでなければいけません。それに、F値は7.5であり手元品は7.1です。ちょっとした違いと思う方もいらっしゃるはずですから、言い添えれば、収差はF値の4乗に逆比例して増えます。計算すれば、7.1の収差は7.5の収差の単純比較で1.2倍になるはずです。つまり、7.5の方が有利であって、より収差を少なくできるのです。ハネ品というのがお分かりでしょうか。
こうなると、その価格では高いんではないかと思います。わたくし的には、この程度であれば10万円台後半程度でしょうか。アクロマートよりは高級かというところの価格です。ということで、少し安心してしまいました。こんなのに騙されてはいけません。「国産の高級機には劣る」と正直に書いていますが、台湾やその隣の国の高級機にも負けています。それでいいやと言う方はどうぞ。
同じ販売店なのですが、冷却改造カメラというものもありました。見て驚きです。改造というのは本当に改造で、原形を留めていません。一眼レフから、ペンタプリズムやミラーを取っ払って撮像装置だけを使い冷却出来るようにしているもので、こんなの良いのと思うほどの手の入れ方です。わたくしの辞書には無いメーカーの物を使って作っているという点だけが気になりました。耐久性に問題が絶対出るだろうなという予想です。その辺にある電化製品並みの品質と耐久性で作られているものに、これだけの手を入れて作っても、長持ちはしないだろうから、感謝状では無くクレームの山が作られるのだろうなという予感でもあります。別の販売店では、同メーカーの物を使って試作したようですが、開発中止となっていました。現場に持っていって、30度の温度勾配をかけたら・・・、ただの量産安物電化製品ですからね。宇宙に持って行けるようなもので無いと、いろいろと不具合が起こるでしょう。
さて、世の中には未だに原子炉が無いとやっていけないと主張する電気会社の回し者がいますし、政府や自治体の予算が税金からまかなわれているということを、どうしても理解できずに、自分のものだと思っている輩ばかりが目立ちます。まとめて、お仕置きが必要では無いかと思う次第です。
土星と冥王星はミューチャル・リセプションです。土星は山羊、冥王星は蠍に居るのと同じ状況です。これは10月の6日から始まったことであり、しばらく続くので、何かしらの変化がある事でしょう。
★★2012年10月11日(木)ペガスス座球状星団M15
★★2012年10月14日(日)新アリガタ・システム、ボイド作業
新アリガタ・システム
新型アリガタシステム作成の作業が全て終了し、残りは取りあえずで使った6角ボルトをキャップボルトにするだけになりました。欲しいキャップボルトはホームセンターには無いので、通販で頼もうか考えていたところで、昨日のアリガタ・システム製作作業がロング・ボイドであったことを知りました。
ボイドは勘違い、間違い、やり直しが多くなるとされています。実際のところ、不本意ながら、そのような場面が数多くありました。機械はボール盤しかありませんから、穴を開けるだけしかできません。問題はその位置です。基本的に1カ所に2つのネジで固定します。一つであれば何の問題もありませんが、2つあれば間隔が問題になります。慎重に合わせても、やはり少しずれます。その少しが0.5ミリでも、あけた穴にネジを入れネジを切った部品を付けようとすると当然付きません。そこまで、違いが大きくなることが無くてもネジが入らないことになります。そこで、バカ穴の方を大きくして誤差を吸収させようとすると、一段又は二段大きなドリルで穴を開けることになります。
M8のネジは外径が8ミリですから、バカ穴は8.5ミリの穴を開けます。それで誤差が埋まらない場合に2段上のドリルは9.5ミリになります。もし、10ミリのドリルで開けてもネジが通らなかったら、もうどうしようもありません。別の場所にネジ穴を作るか、新しい材料を持ってくるしかないのです。開けた穴を少し横に広げるという技は、フライス盤のウリです。そもそもフライス盤であれば、穴を開けるときに二つの穴の間隔をちゃんと見ながら開けることができますから、あとの修正なんか要りません。しかし、フライス盤は最低でも10万円位はしますから、この為だけに購入するのは得策ではありません。それだけで新鏡筒が買えます。ボール盤であれば一万円でお釣りがくるんですけれど・・・。
何はともあれ、今回は単なるアリガタや棒を作るのとは違います。水平垂直微動の付いた部品を作ろうという、能力相当の工作ではありません。しかし、まあ、ネジ穴をあけてネジを付けるというのは、それほどの問題ではありません。幸運にも材料からやり直しをするという事態を迎えること無く、作った部品を取り付くように組み合わせ、穴を開けるという手順で、倍の時間を使いましたが、徐々に形が付き、組み上がってきました。図面を参照してチェックにチェックを重ねて、下穴から開けるという手順を踏んだ結果でしょう。
しかし、順調というわけではありません。組み上がってから赤道儀に載せて鏡筒を付けます。それから取り回しを調べて、不具合が無いかの確認です。無いわけありません。先ずポルタⅡの取り付け状況に問題がありました。クランプの位置と取り付けの位置関係がよくありません。解決するには取り付け穴の位置を変えないといけません。新たに開けるという事になります。また、ファインダーと専用フリップミラーによる接眼位置は真ん中の鏡筒との位置関係からポルタⅡの搭載の向きをやはり逆にしないといけないことが判りました。これらの変更はそうたいしたものでは無いのですが、その場で合わせて組んだ部分もあって、新しく入れる部材は、先に10ミリの穴を開けて用意してしまい、不具合を避けるようにしました。これらの仕様変更は、夜になってからの作業となりました。
ボイド関係でいうならば、計画自体は充分に時間をかけていましたし、仕様変更のポイントも押さえていましたので、作業の上で問題が生じても、クリアしていきましたが、何とも歯がゆい思いで作業していました。ボイドは避けるに越したことはないとは言え、まあ、ボイドでは無くても苦労はしていたと思いますから、これはこれで良しということで。
★★2012年10月17日(水)赤くなってきました
★★2012年10月21日(日)政争?、新鏡筒追加、雲の切れ間からの同期作業、 maple blaze
政争?
政権を手放したくない与党と、欲しくてしようが無い野党が、互いに決め手を欠いて無為に過ごしているわけですが、どちらにも日本の経済を力強く牽引していく力も見識も運も徳も無いという状態で、何の手も打てずにいます。経団連にちょっと言われたくらいで原発存続に戻るようですからねぇ。電気会社なんかみんな潰して、再編させればいいのです。甘い汁を吸っているものを放り出すしか手は無いのです。この病を治すには、寄生虫を先ず駆除しないと。まあ、いずれにしても、こいつらには任せられねぇなあというのが正直なところ。大阪の方面の人も、もう人気は陰ってきていますね。馬の足が見えていますから。東京方面の知事さんもイマイチ元気が足りないようで。
中共の経済成長の減速は疑いのないもので、バブル崩壊のような極端なことになるかどうかはまだ微妙なところですが、良い材料がないというところでしょう。投資に対して利益が出なくなる前に投資家は退くのが当たり前ですので、経済が民主化した訳では無い中共に対して、リスク評価が変わっていくのは目に見えています。中共で栄えているのは国営企業だけだと指摘はしておきます。栄え続けるのは国営のみになるでしょう。ところで、日本での民営化なんて手は、結局、効果があったんでしょうか。珍味を売りに来ていた輩は、ようやくいなくなったようですが、より安全になったとか速くなったなんてことはどうでしょう。国営だろうが民営だろうが一緒か、下手すると悪くなったんじゃあ無いかと疑うことがあります。
新幹線が来ると人が来て儲かると思っている努力の足りない経営者も多数います。もっと便利、安く速い乗り物があるのに、どれだけ期待しているのでしょう。新幹線が廃線になる最初がこちらでしょうねぇ。面白いもの楽しいもの嬉しいものがあるから人は来てくれるのです。何も無いところが好きな人もいますが、それほど数は稼げません。ヨサコイなんてイベントは、わたくしは気に入らないものの上位なのですが、人集めのイベントとしてはそこそこでしょう。冬祭り、雪祭り、一応定着しているものになっています。湯客がコスプレする温泉なんて言うのも聞いたことがありますが、良いイベントでしょう。そんな努力無しに、単に待っているのは商売ではありません。
新鏡筒追加
昨日、新アリガタの追加作業を、ボイド時間を避けて行いました。変更点はガイド鏡の取り付け位置の修正です。そして、夕刻に届いた30㎝の反射望遠鏡を取り付けました。必要があれば、更に追加作業を行って、微妙な位置の修正を行うつもりです。
届いた30㎝は単純なニュートン式で、F4という短焦点のために鏡筒の長さが116㎝で済んでいます。当然ですが、コマ収差のために、そのまま使えるはずはありません。コマコレクターが必要です。ただし、コマコレクターが必要なのは前機種のF5でも、そう変わりはありません。F4とF5の差は放物面としての精度であり、製作上の問題です。また、使用するコマコレクターの対象F数も関係してきます。
コマコレクターについては40㎝がF4.5であり、良く対応のできているバーダーのコマコレクターがそのまま使用できるはずです。
昨夜は曇天のため、同架の調整や設定を充分にはできませんでした。特に、一番やりたかったのが、30㎝反射と13㎝屈折の同期です。これは今日の昼間に太陽を使ってできそうです。また、重量的にいつものバランスウエイトでは、ウエイト軸の延長棒を使わなければならなかったので、この点についてもウエイトの追加をして状況を見る必要があります。しかし、40㎝を載せたときよりは明らかに軽いので、負担は少ないようです。
また、バランス関係では、カメラの位置が屈折と反射では反対側に付きます。面白いことに赤緯軸の中心から同じくらいの距離になっています。ですから、カウンターバランスのウエイトを別々に用意しなくて済みます。という事は赤経軸のバランスを変更しなくても良いと言う事になります。カウンターバランスを付けて、その都度バランスを動かすのを避けることが容易になるわけです。カメラと同じ重さの重りを用意して、ぶら下げる場所を用意する事になります。
それぞれは大した時間がかかるものではありませんが、沢山ありますのでチェックシートを用意した方が良いでしょう。忘れていて、いざ撮るぞというときに思い出すのでは困ることになります。
雲の切れ間からの同期作業
夜半まで晴れるという予報にひかれてドームに上がると、雲が次々とやって来ます。雲間が来るという方が良いでしょう。上空の風は大変強いようで、高いところとそれより下では向きが違います。
とにかく、雲が厚くなってできなかった30センチと13センチの同期を、今のうちにやってしまいます。1度合わせれば、そうそうズレてしまうことはありません。そこではたと気付いたのですが、2インチの接眼鏡は1本しか持っていませんでした。視野をなるべく広く見渡すことができるようにと38mmの広角接眼鏡は手に入れていたのですが、2本用意するなんてことは考えても見ませんでした。同期のためだけに買うのも間抜けな話ですし、大事なのは同じ方向をビシッと向くということです。そうすると、十字線入りが必要です。これも1本しかありません。ガイド鏡に付けているヤツです。それを13センチに付けて、30センチにはカメラを付けてしまいます。カメラのファインダーには十字線ではありませんが指標がありますので、これを使って真ん中に星を入れます。そして、13センチには十字線入りの接眼鏡で、慎重に合わせていきます。自分で作った調整装置の出来具合の検査みたいなものでもあります。特段、面倒なことも無く、どれだけ回すとどれだけ動くかを、2~3回やってみれば見当が付きます。同期の精度は角度で15秒以内におさまっているでしょう。
次に、30センチの星像検査です。焦点内外像と焦点像、そしてコマコレクターを付けての周辺像の撮影までできました。星像の様子から、そこそこの鏡面精度があるようです。この辺りで、日中の疲労が大波のように襲いかかってきましたので、そうそうに切り上げ、後片付けをして撤収しました。
maple blaze
★★2012年10月23日(火)露対策、テレコン、月齢9.4
日本列島を飲み込むだけの寒冷前線を持つ、ずいぶん強力な低気圧でしたが、そのおかげで、30センチ反射のまともなファーストライトがお預けになっています。取りあえず雲間からの試写はできていて、実用範囲であると判っていますが、ちゃんと撮ってみたいわけです。通過したら冷え込むのかと思ったら、それほど気温は下がっていません。大気が擾乱していて、寒気が流入するのを妨げているのでしょうか。明日の夜はもっと下がるようです。
で、新しい機材が入ったところで、数年で駄目にするわけにはいきません。カビに攻撃されて撃沈してしまった先例が痛いのですが、冬の結氷で鏡面が汚れるという事態もあります。そうなると冬場は鏡面の暖房によって結氷を防ぎ、それ以外の期間は結露対策と防湿に務めるというのが手です。既に暖房対策としてヒーターが用意されています。撃沈船も付けていたのですが、電気代をケチっていたわけです。ケチをして損をしたのです。そして、防湿は、防湿剤を中に入れ、基本的に密閉させるという方向でしょう。防湿剤またはその手の用品を注文するつもりです。ここで、使っていないときの主鏡セル側の密閉用フタを作成するという仕事が出てきました。
短焦点ニュートン反射直焦点にはコマコレクターが必要です。これにバーロー・レンズを付けて焦点距離を伸ばせば、F数を増やすことになるのでコマ収差は劇的に減るはずです。焦点距離を倍に伸ばすタイプであれば、F数が倍となりますから、コマ収差は二乗の逆数、4分の1になります。そう思って撮影してみると、グッと減ってはいますが、周辺にはしっかりとコマ収差が写ります。中判カメラ並みの解像度があるためでもありますが、コマコレクターを通した像に対してバーローレンズを使いたくなります。しかし、コマコレクターはカメラボディと直結であり、間にバーロー・レンズを入れて焦点距離を伸ばす事ができません。屈折であれば、よほどの短焦点で無いかぎり、バーローレンズで伸びた像面では、球面収差の補正が必要にはならないはずです。しかし、短焦点反射でのコマ収差はバーロー・レンズを付けたからといって、消えるわけではなく、原理的にコマ収差が出ています。そして焦点が伸びたことにより、減ったはずのコマ収差が拡大されて出てしまい、結果的に半分にしかなっていなかったのです。
今回、試しにバーロ・レンズを付けてからコクコレクターを付けたカメラで撮影してみました。大まか予想していたように、周辺像はコマ収差を妙に補正した風船のような像が写っていました。過修正というヤツです。
ここで、短焦点反射を使って、惑星を撮るような拡大では無く、2倍程度の拡大をしたい場合は、手が無くなってしまいました。しかし、望遠鏡部品では実現できないことが、カメラ部品ではあるのです。テレ・コンバーターという焦点を伸ばす事を目的にしたレンズです。これらのレンズには、カメラレンズとボディの間に入れるものがあります。これを使えば焦点距離を素直に伸ばすことができます。理論的な予想はできていますが、では使って見たらどうかというのは試してみないと判りません。そこで、テレコンを注文してしまいました。
天文愛好家、特に写真撮影家の多くの場合、焦点を短くするレデューサーには大変に興味があるようですが、伸ばす方はあまり関心が無いようです。焦点距離が短くなればF数が小さくなって、より明るい光学系となるからでしょうか。大抵の場合、元々のレンズに性能が無ければ、収差を拡大するだけのことで、専用設計でメーカーが責任を持ってある程度の性能を出しているもので無いと、ガッカリする結果となりがちです。
さて、そのテレコンですが、望遠鏡のバーローレンズでは安物で凹レンズ1枚、ちょっと高級で色消し2枚、更にお金持ち向けに3枚のレンズを使って高度な色消し、EDレンズなんて物を使う・・・対物レンズのラインナップと一緒ですが、某社のテレコンは5群7枚というような構成で収差を補正しています。何やらレンズを沢山使うと収差補正も高度にできているような気になります。ちょっと期待しておきましょう。
月齢9.4
★★2012年10月24日(水)予知の失敗では無く公的機関としての責任が問われたんだ、二重星団30センチ・ファースト・ライト
イタリアの地震関係者が有罪となった事について、学者が自由にものを言えなくなるなどと理屈を付けて、ガタガタと騒いでいる輩がいます。馬鹿な話です。有罪は当たり前のことです。公的機関としての公式見解として、「大地震の起こる可能性は低い」と言ったら、安全宣言でしょう。聞けば、民間研究者がラドンの量が増えたので大地震が来ると情報を流していて、その火消しだったとも伝えられています。
責任ある役目を与えられ給料をもらっているのですから、発表する内容については責任を取れというのが、判決の理由です。ごく同然のことです。
不思議といえば、日本と同様、イタリアも結構な地震のある国です。まともな地震研究者であれば、そんな事は決して言わないはずです。予知が難しいことであるのは、身に染みて知っているはずですし、幾ら研究しても、手がかりが掴めないと本音では判っているはずです。表現を変えれば、予知なんかを科学的にやろうとしても大変に難しい、困難、不可能だと。今まで研究者達が明らかにしてきたことは、地震というのは一筋縄で理解できるものではなく、多種多様な分類しがたいほどのバリエーションがあるということです。そして、予兆のように見える現象を目の前にして、それが予兆なのか、独立した現象なのかすら判らないと言ったところが本当のところです。
学者が学者として名声が欲しいのは判りますが、だからといって予知できもしないものについて、さも判っているかのように徒党を組んで、予知ができるかのように言い続けている現状があるからと言って、責任無く安全宣言を出したことについての責任を問われて、自由にものを言えなくなるから駄目だと言う理屈は通りません。
予算獲得のために予知予測を前面に出してきたのは確かです。地震関係の一般向けの解説本の中には、いつか出来る、可能であるとしつこく書いた予断に満ちたものが結構あり、それも何人もの研究者が書いています。★秋津★の本棚に何冊もあったりします。正直に、出来ないんだけれど、過去のデータがあれば確率は出せるかも、と言わないといけません。
中共で地震予知に成功したと大々的に成功を祝ったこともありますが、その後に出来なくて、予知としては鳴かず飛ばず、つまり、予知した方法が使えなかったということで、もしかするとたまたま当たっただけということだったかも知れないわけです。動物のカンもラドンも群発地震も、それが前兆であるとは限らないのです。
さて、ひるがえって、占星術でも地震は困難な題材です。地震のチャートを書いてみて、確かにハードアスペクトで地震と判断できても、同じような配置で来るとは限らないし、元々、占星術は場所の特定が不得手です。地震というものが大変に複雑で多様な原因を持つということから判断にも本当に多様な事象から見抜かないといけないのです。地震の起こりそうなところで網を張って待っているという、学者と同じ方法で攻めるのが良さそうです。
二重星団30センチ ファースト・ライト
★★2012年10月26日(金)月齢10.9
★★2012年10月27日(土)クイック・シュー
都知事の元気が無さそうと書いたのは、一発勝負に出るであろうはずが、静かだったからですが、やっぱりやってくれました。何しろ、天王星がオポできてますし、その天王星に対して出生火星と進行水星でGTです。ここでおとなしく終わるのかと思ったのが早計でした。生時が判らないので、なんですが、時間が早ければ乙女月ですが、天秤月、新月は午後2時頃です。
いろいろと批判はあるでしょうが、シナがノーコメントする人ですからね。能なしな首相よりはパワーがあります。やってもらいましょう。
某ショップにテレコンを注文したついでに、自由雲台を注文しました。最も欲しいのは、今使用している三脚に付いている3ウェイの雲台なのですが、なかなか品物がありません。これに執着するのは、クイックシューが丸く大型で、取り回しが大変に楽だからです。他のクイックシューは、カメラの下の穴をシューに合わせて、回しにくいネジを回して付けるものばかりです。付けるのも外すのも、手間がかかり、明るいところでないと困難です。ところが、このタイプは、手探りでもすぐ付けられるのです。そして、この自由雲台もこの丸形のクイックシューが付いています。輸出専用棚ズレ品というやつです。
直焦点では無く、カメラレンズで星野を撮りたい場合に、カメラをどうやって付けるかが問題でした。特に広角を付けたい場合は、ドームのスリットに近いところで付けないとケラレます。付け方はいろいろとありますが、雲台に載せると構図決めが楽です。そして、雲台に雲台を重ねて、カメラの向きをかなり自由にすることが出来ます。しかし、小さな雲台では強度が足りないし、雲台に載せるにクイックシューを付けてもカメラの取り付け取り外し、シューの取り付け取り外しも結構面倒でした。便利なのは、この輸出用三脚の雲台なのです。
この雲台付き三脚は**バシカメラで買ってきました。信じられない価格の特売品だったので、現品としても、この手のものとしては大変に安く手に入れてきました。勿論買うに当たっては、実物をなで回してからレジに持っていったのです。その三脚は、カーボンを使った軽いものへとシフトする時代ですから、売れないので安売りになったのだと思っていたら、何と後で知ったことです。輸出専用品でした。どうしてそこにあったのか不思議なのですが、とにかく、充分、気に入って買ってきました。何しろ5㎏くらいは載せられます。10㎝屈折くらいであれば、使えます。何しろ立派に見えますし、事実、安定して撮れます。カメラブレ要注意の超高画素カメラでもブラしたことがありません。
さて、注文したものに取り寄せ品が入っていましたので、少々遅れて発送したとメールが来ました。そこで、何気なしに某ショップのページを見てみると、アレレ、先日見たときは在庫無しだった3ウェイ雲台が、有りになっています。ちょっと迷ったのですが、ポチッと、やってしまいました。何と、一日違いで到着するようです。
まあ、自由雲台が天文台で使われなくなってしまっても、一脚に付けるも良し、決して無駄にはなりません。そして、3ウェイの雲台だって、載せられるのはカメラだけではありません。ガイドスコープだって可能なレベルなのです。
★★2012年10月28日(日) maple blaze
★★2012年10月29日(月)落ちもの系
「明日は無い」と言うセリフが野党側関係者から出たと報道されています。まあ、総理大臣になれば何でも自由かというと、かえって首輪と鎖が付いてしまうという典型でしょう。在野で好きかって言っている方が、楽です。自由にならないから、止め止めと言って辞めちゃった人が、復帰していますので、その程度の仕事なのでしょう。そりゃあ、舵の無い日本丸、東大出の秀才程度しかいないので、うまくは行きません。オックスフォードとかMITの逸材というレベルで無いとねぇ。物覚えが良いだけでは泥舟になっちゃいます。
「あの夏で待っている」と言うアニメがあります。今年になってからの公開で、小諸に聖地作りを目指すアニメと感じたのですが、公式サイトの絵を見て、なかなか良さ気なので、レンタル店で旧作落ちしてから見ようと思っていました。先日、とある用事の帰り、最近寄っていなかったレンタル店にふと寄ってみると、キャンペーン中で準新作が旧作と同じ価格でした。そこで、準新作落ちしていた巻を借りてきました。見てびっくりしました。別のアニメに出てきていたサブキャラがサブキャラとして出ています。名前は違います。森野苺が山乃檸檬。しかし、その姿、声、同じです。良いのかと思って、製作、監督、キャラクター原案・・・見ると、あら、一緒です。良いんだねぇ。監督は実はお気に入りの作品が多くて名前をおぼえていました。
で、ヒロインが宇宙から落ちてくるという、ラムちゃんに始まる落ちもの系の安易な話なのですが、面白かったので、1枚百円しか借りないという禁を破って、新作準新作4枚千円というのを利用して借りてきてしまいました。タマにこんなのがあります。話の背景となる宇宙と宇宙人の設定は、前作(?)と変わりないようですので、宇宙へ連れ戻されたヒロインは、何とかして戻ってくるという筋立てであると安心していたら、やはり、そうでした。
星の撮影では八ヶ岳が常の場所でした。行くときは20号からのアプローチで、北回りコースに回ったことはありません。それに、もっと北への通過点として小諸を通るくらいでしたから、町はあまりよく判りません。ただ、小諸と小淵沢を結ぶ単線の小海線で、国鉄の最高点が途中にあるという程度のもので、何度か沿線には行っています。証拠写真有り。先ほど地図を見て懐かしく思っていたら、小海線の名前が、八ヶ岳高原線になっていました。今浦島です。最後の方で、「おねてぃ」の湖、木崎湖が出てきましたが、こちらまで足を伸ばしたことはありません。如何に聖地になったとは言え、聖地巡りをするほどのファンではありません。
ドームの中が、かなり整理できてきました。その勢いで試しに40センチの鏡筒を横にして見ました。40センチの鏡筒は座っても大丈夫な強度があります。イス代わりになるかと思ったのですが、やはり、大きすぎました。邪魔です。しかし、邪魔はわたくしにとってで、赤道儀と搭載された望遠鏡に対しては、特に問題はありません。もしかすると、この高さに床を作って、床下収納にしても良い位です。確かに、赤道儀のピラーの高さを算出したときは、40センチ反射とドームの内径から計算したのですが、屈折を載せても使えるくらいになっていると思っていたのです。前のように立てて置く形に戻して、もう少し考えてみないといけません。
★★2012年10月30日(火) maple blaze
★★2012年10月31日(水)それって粗悪品
ニュースを聞いていると毎日驚くことがあります。そんなものにいちいち意見を付けるのもバカらしいことではあります。しかし、まあ、趣味の方面ですと、つい書いてしまうことがあります。
お星様関係の販売店で口径15センチの屈折の新発売という宣伝を見ました。以前、口径12.7センチの望遠鏡、EDガラス使用の3枚玉で、色収差がすぐ判る代物を売り出したメーカーです。売り文句はホヤ社の新硝材を使用、光学的性能についてはそれだけしかありません。光軸調整ができるとか、迷光を防ぐ、合焦装置に微動がある何てことは、当たり前田のクラッカー(ふるっ)。
12.7センチで緑の滲みが出ていたということは、e線(黄色)を中心に合わせる眼視用としての設計で、F線の青緑で色収差補正がかなりずれていると考えられます。当然、星を撮影するときに黄色にピントを合わせれば、青ハロが写ります。こんなアクロマート並みに補正のできていないものを作って売るメーカーが、それより数段、技術レベルの高くなる15センチで、どんな補正状況を見せるのか。もしかすると球面収差の補正に全力を挙げましたとか・・・。
正直なところ、自力で設計ができないのか、設計どおりに研磨、組み立てできないのかは判りませんが、もしかすると、良い製品のコピーを作っているだけなのかも知れません。なにしろ、そんなのが得意な国のメーカーのはずですから。
製品の内部説明図もびっくりです。対物レンズはその口径の太さの鏡筒につながっています。つまり、その後にどんなに遮光輪を入れようと、内面反射を防ぐことはできません。「極めて高いコントラスト」は望むべくもありません。そして、その遮光輪は光軸上の焦点位置にのみ蹴られずに到達するようになっています。視野で蹴られていないのは中心だけです。よくこんな構造図を恥ずかしげもなく載せるものです。販売店の沽券に関わると思います。70万の中身は半分どころか七割方儲けでしょう。このようなものを粗悪品というのです。NERIUSの方はまともな品物ですよ。
さて、残念ながら天候がイマイチで、晴れたと思ったら月しか撮れないという事になっています。満月付近は月が明るくて、その他の対象はお休みということになります。天体撮影屋さんは満月の頃は元気がなく、新月近くは元気いっぱいという、さかさオオカミ男になるもので、昔のことになりますが、しっかりとさかさオオカミしていました。ギブミー月のない晴れた暗い夜。