前月 2012年5月 次月 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
28 | 29 | 30 | 31 |
★★2012年05月05日(土)何事も改良、常連さん健在です
使いやすい星図を求めて、次々と作ってきましたが、決定版を作るまでは至っていません。今回は全天恒星図を拡大したものと、それと同じ領域をプログラムで出力したものの2つ用意してみました。
ポイントはハーシェル・カタログです。ハーシェルが作った約二千五百の星雲星団の表は増補され七千を超えるNGCという形になってまとめられました。その後NGC2000に変わってはいますが、結局使われているのはNGCです。そして、ハーシェルカタログに準拠した記載のある星図はありません。眼視による観測家であったハーシェルのカタログは、見やすい星雲星団を網羅したものです。しかし、天文関係者であれば知らぬ者のいないメシエ・カタログが百余りなのに対して、その量はアマチュアには過大に思われ、プロには足りなく思えるのでしょう。メシエ・カタログの天体を追って、メシエ・マラソンと称し、一晩に全部見ようというイベントも不可能では無く、完走者もいらっしゃいます。しかし、NGCは写真によるカタログですから、小型望遠鏡では見えもしないものが三分の二を占めています。これに対してハーシェル・カタログの天体は15センチ程度の口径の反射望遠鏡を使ったものですから、メシエ・カタログの次にトライするものとしては唯一無二の存在と言えます。
で、天空と対照させようと手ぐすねを引いていたら、この天気です。天気図を見たら冗談かと思った配置です。雨で通行止めが各所に出ました。どこぞのJRではバス代走区間まであるそうな。
何しろ今年は、桜の前にツツジも水仙も花をつけてしまいました。クロッカスや福寿草は当然として、逆転現象が起こりました。庭の桜はつぼみが薄ピンクに見えていますが、この雨です。多分、雨が止んだら一斉に開くでしょう。
ところで、このところ、妙な交通事故の報道が続いています。通学の列に突っ込む車、高速バスの事故、その中で死者、重傷者が出ます。どんな星かいなぁとチャートを見ても、トランジット火星へ強力な座相は???、ジュノーとスクエア?。ネイタルとの対応だけではどうかなと思いながらグルグルしています。そういえば、このジュノー、金環蝕の時にオポジションですねぇ。
そうそう、3重円について、機能の追加を行いました。画面表示の色について、それぞれの種別に設定ができるようになっていますが、個々の感受点について色指定が可能であれば使い方が広がるという嫁様の意見に従い、感受点色を個別に指定できるようにしました。この機能の追加自体は、取りあえずそれなりに悩んで、作ってしまうのが今までです。今回もそうなりましたが、機能が追加されてやれやれと安心したところで、3重円が起動不良となりました。3重円タブと3重円タブEXの2つで異常です。その上、32ビットと64ビットでも同じような症状で、全く使えなくなってしまいました。デバッグしてみると、設定の読込の中で、無限ループに陥っています。原因が他の方面にあるという予断で調査をしていた為に、これが判るまでに3時間ほどが経過してしまいました。判れば対処は早く済みます。機能の追加で増えた設定ファイルと、読込ルーチンに内在したプチバグ動作、仕様ともいいますが、それが相まって無限ループとなってしまったのです。機能追加で現れた不具合ですが、これで、耐性が上がりましたから、不具合様々です。
丁度チャートを印刷してと言われたところでしたが、動かないのでどうしようもありません。過去バージョンを使うという手があったのですが、聞けば、出力するものの詳細がぴしっと決まっているわけで無く、こんな座相のがという事でしたので後回しになり、そのまま忘れてしまうと言う悪循環でした。それをやるのは天気の悪い時の作業ですね。
機能追加はもう1つあります。ハーフサムの経過図は、他の方面にも使える能の高いものと思っていますが、この図で、基点の日付を動的に変える事が出来れば、もっと便利になりそうでしたので、追加してみました。3重円等のチャート面で使えるASZXCVキーの動作です。ついでに表示期間も1段延ばし、度数表示のハーモ1では星座記号を出すようにしました。
常連さん健在です
★★2012年05月09日(水)新Windows?、色設定
マックロソフトの新Windowsですが、ダブレットに対応したというものではなくタブレットに移行したもののように見えます。画面のクラッシックは無くなったそうで、世の中にモバイル端末しか無くなったと勘違いしているのでは無いかと思います。スタートも無くなって、レジストリをいじっても復活が出来ないとか。それにバージョンを重ねる度に速くなったと宣伝していますが、その実、速くなったと思ったことなんか一度たりともありません。マシンが速くなった分はどこへやら、このWindowsでマックロソフトは屋台骨がかしぐことでしょう。速いところ、反省してWindows9を出さないといけません。一度離れた客が帰ってくるとは思えませんがねぇ。
さて、とは言ってもStargazerのプラットフォームはWindowsという事になっています。マックOSに移行するには実機が必要です。そろそろ良い機会かも知れないとは思うのですが、先立つものが足りません。何しろ、あれば別の方に回しますからねぇ。望遠鏡にカメラに・・・・。
そのStargazerですが、基幹のホロスコープ・タブ、色を変えて使ってみました。最近はバック白を標準として印刷を考慮した画面ばかりを使ってきましたので、結構これが新鮮です。感受点の個別色指定追加のついでに紺バックを追加しました。白と黒バックは用意していたのですが、紺はありませんでした。この紺バックはわたくしの使うエディターの設定色です。一番見やすいと思っている配色で、それでチャートを出すと、やはり見やすく感じられます。紺と言ってもかなり濃い濃紺ですので、TN液晶で横から見たら黒と区別が付かないかも知れません。目に優しい配色だと思います。
目に優しいと言えば、この金環蝕、目を痛める方が多数出るのでは無いかと危惧されています。見るなと言っても見るでしょうし、目を焼いちゃう人が出るでしょう。網膜の炎症は、多くの場合広がっていきますから、正に要注意。一番見えるところを焼いちゃったら、視力を失うことにもなりかねません。日食メガネを使いましょう。そんなに高いものでは無いし、それをケチって視力を失ってしまう愚か者の道を辿ること無きようお祈り申し上げます。★秋津★は、自宅で撮影予定です。準備万端です。
★★2012年05月10日(木)YAMATO
★★2012年05月12日(土)桜、写真雑誌、イングレス、ハードディスク注意報、政治生命、桜並木
桜
毎年、桜の咲く頃はニューズにもなりますが、北海道では日本の中で遅いものですから、速さ重視の報道機関からは軽んじられます。それでも、ニューズに振り回されること無く、花見は楽しむことが出来ます。花見については、何かと予定の詰まっている日本という国では、花見の時期が確定できないという問題点があります。満開となった時を楽しめば良いのですが、そこは商売が絡みます。お花見ツアーを計画しても咲いていなかったり、散った後だったりするのですから、うまい食事でも無ければ客は反乱を起こします。まして、天候次第でもあります。毎日が日曜日の方々をのぞいて、残念ながら名所の桜を楽しむのは難しいことです。でも、花見と称して野外宴会で騒ぎたい者どもに混じるなんてのも如何なものでしょうねぇ。さくらは静かに眺めたいものです。
街路樹として桜を選んで通りを桜並木にしているところが各所にあります。近所にそのような場所があればラッキーです。我が家の近く、通りで1本先というご近所さんに、桜並木があります。1キロメートルの直線道路の両側に桜が植えられています。1本立派なものがあるというのも風情がありますが、遙か彼方まで並んでいるというのも大したものです。静内という町に一直線の二十間道路の両側、延々と続いているという場所があります。それに比べれば小ぶりですが、あちらは牧場田畑です。こちらはその背景に家が並んでいます。住宅地ですから、そこに住んでいる人の景観でもあります。最近、その道を通行止めにして屋台を出して行事を行うようになりましたが、桜の盛りとなかなか一致しません。桜は人間の都合まで考慮しません。それがまた良いのでしょう。
桜はすぐ散ってしまいます。でも来年を期待する事ができます。しかしながら、今度の金環蝕は何年ぶりで次は何年後と善良な皆さんをあおっている者どももおります。金環蝕の需要を当て込んで一生懸命な方々の中にもいらっしゃいます。これをチャンスと見て頑張る事自体は、特段悪いことでは無いとは思いますがぁ。でもねぇ、日蝕は出かけていけば毎年見られますぜ。年2回だってOKの時もありまっせ。それに長期予報となりますが、あまり天候は思わしくないようで・・・。
写真雑誌
久しぶりに写真雑誌を1冊買ってきて見ています。新機種の性能が出ていますので、参考にしたいと考えました。対抗機種の連写性能が秒6枚で、眼を付けた機種は秒4枚、差があります。雑誌によっては、もの凄い性能差があるように書いてあります。これを見て、違和感を憶えました。そんなに連写したいのならばムービーで撮れば良いと思いますし、シャッターチャンスは秒6枚だって捕まえるには足らないでしょう。シャッターチャンスを捕まえられない素人にカメラを売るためには必要な装備なのかも知れません。これも商売です。
記事の内容はともかく、例の如く投稿写真が並んでいます。それはそれで当たり前なのですが、その掲載された写真が、なんとも妙なものばかりだと思うのです。妙というのは「みょー」なもので、「たえ」なるものではありません。わざわざ何か技巧を凝らし、斜めに構えるような撮り方のものであって、何を撮っているのかも良く判らないような代物もあります。素直にチャンスを捉えてラッキーというのは数点でしょうね。その上、選者のコメントが付いています。曰く、こうだったら良かったのに、こうすればもっと良いものに伝々・・・。そう思うのなら選ぶなよなと思うのはわたくし一人なのかも知れません。表現の1つとして、何かを主張しなければならないとか、芸術にならないといけないとか思っているのでしょうか。中にはデジタルカメラで撮ったものに、焼き込みがなんて書いてあると、今の時代に通用しない銀塩用語じゃんと考えるのであります。昔からそうですが、これは面白いという写真に1冊に1枚あれば御の字、今も変わりないのですね。
イングレス
Stargazer基幹のタブで、タブが何らかの原因から働かなかったり期待した動作をしない場合がありました。タブ追加の動作で、クリックが最初の一発で効かないけれど、2発目からは動いたりと、安定な動作をしない場合が見られます。この点の適正化には、少々悩みましたが、なんとか正常動作に持ち込みました。 いろいろとプログラムに訂正をしていく中で、ハーフサムを使って、大惑星のイングレス時期を並べた表を作ってみました。大惑星の星座移動は、感受点の意味、影響を変えるというように考えても良いわけですから、それらが重なっている時期に、変化が大きく出ているのでは無いかと思い、50年ほどを並べてみたところ、興味深い配列が出てきました。例えば1955年後半から天王星が獅子座宮へ乗り込みます。木星も同時期に獅子座宮へ乗り込み、世の中は朝鮮戦争の特需で神武景気となりました。いわゆる高度成長期です。しかし、冥王星が乙女座宮に移るとなべ底不況。そして、海王星のさそり座宮入りの後で木星が同じくさそり座宮入りをすると、不況を脱して岩戸景気となり、土星と木星の同宮まで続きます。そして天王星がおとめ座宮に入るとオリンピック景気、天王星と冥王星が合になったショックからか証券不況が起こります。この後、不況への対処がうまかったのか、いざなぎ景気が始まり、高度成長期が再びやってきます。海王星と木星がいて座宮へイングレスしてニクソンショックが起こり、1973年の第四次中東戦争によるオイルショックまで高度経済成長が続いたのです。日本を主体としてみたり、ドイツやアメリカの事件を並べながらでも、なかなか面白いものがあります。
ハードディスク注意報
取り付けた早々からハードディスクに異常注意報が出ていました。それが、だんだんと代替セクターが増えてきています。使い始めに物理フォーマットをサボって、クイックフォーマットで済ましたせいかも知れません。新品交換期限は過ぎていますから、取りあえずチェックディスクをかけようと言うことで、一晩かかってかけてみました。事態は変わらないようです。そこで、物理フォーマットをして見ようと言うことで始めました。これが、また時間がかかること、何時間もかかります。時間をもてあまして、その時間にゲームでもして時間を潰そうなどとしたのが運の尽き、嫁様が来るとビビリ上がって不具合を出す気の弱いメインマシンは、嫁様が近くに来たら止まってしまいました。再起動してもう一度やり直しです。折角4時間もやってたのに、パーです。
そこで、メインマシンは触らないことにして、ドームへと出張ってきました。スペックは低いとは言えドーム・マシンが健在です。一応、Stargazerの開発環境は入れていませんが、Stargazerは動きます。その他の常用ソフトも動きます。ネットも当然ですがつながります。ただし、気温は10℃を切っていました。ダウンを着ていても寒めですが、ドームにはコタツがあります。こんなテキスト打ちやDVDを見たりすることもできます。第二書斎としての機能は充分です。ところが、このところ天候が思わしくなく、稼働率は下がる一方です。投資に見合った成果を上げているかと言えば、大変な赤字といえましょう。
まあ、これで復旧しなかったら、さっさと新品に交換します。転んでからでは立ち上がるのも大変ですからね。ドームの中の整理も進みます。
色々と片付けている中で、ガイド鏡がやはり長すぎることが気になってきました。口径8㎝で700mmの焦点ですので、眼視向けには短めですが、オートガイド装置からしたら長めの物を使用しています。1.8mの長焦点をガイドする場合もあるので、長めの物を選択したのです。主鏡として13㎝の屈折を乗せると、長さがあまり変わりません。主鏡の焦点距離は900mmなのです。反射を乗せても、それほど事情は変わりません。そこで、ガイド鏡として短い筒の物を使うという選択肢が出てきます。しかし、短い筒の物は反射系でカセグレイン、マクストフといった類のものになり、小口径は限られたものになります。つまり、選びようが無いほど商品は限られているし、自作もかなり困難といえます。ずばりビクセンのVMC9㎝と11㎝の2本です。ここで問題となるのは、焦点距離が長いということです。F数が暗くなるのもあります。ただし、先行き、長いものが必要になる事が予定されています。従って、この選択肢で期待する効能を得られると言う事になります。後は予算との問題ですが、こちらについては比較的早く解決しそうです。つまり、高くないということです。
政治生命
ところで、最近は政治生命をかけているとか言いながら、かなり無理なことをしようとしている首相がいます。出来なかったらちゃんと引退するのでしょうかねぇ。前例が同党にいますからねぇ。引退すると言って、またのこのこと出てきたのが。 それに、何ですか。公約にもしていなかったことに命をかけると騒いでいるのが、アホをさらしています。先にやることがあるだろう。どんなに重税だろうと、ちゃんと自分に返ってくるのが判っていたら、賢い日本人は払いますよ。でも、今のままでは、何でもかんでも先送りにしてきた自民党の借金支払いに使うだけじゃあありませんか。真っ先に首相の給料をさっ引いて欲しいですなぁ。内閣も国会議員も数を4分の1にして2年ほど無給、ボーナス無しにするとか。ということで、自分の太陽の近くで金環蝕、リロケーションしたって逃げられませんぜ。何時までも冷たい豆腐もなしと。
桜並木
★★2012年05月20日(日)こちらでは部分日食ですぜ
明朝の日蝕撮影は、1電源を入れ、2カメラを付け、3視野中心に入れれば即刻できるようになっています。ピントも合っています。後は天候次第です。全国的には、あまりよろしくないようですが、どうしてか今回の日蝕については、報道機関では減光手段を講じろとしつこく言っています。前回もそれ以前も、部分蝕で、より厳しい条件なのにその点については、特に何も言わなかったのですが・・・。そのおかげで、日食メガネは馬鹿売れ、大ヒット商品で製造販売元ではウハウハだったとのことです。日蝕なんか見たければ、毎年2回は世界のどこかでありますから、それほど大騒ぎする必要は無いのに、よっぽどニューズが無かったのでしょうか。3日目には忘れている報道機関ですが、今回はどれだけ目を痛めた人が出るか、興味はあったのですが、曇っていれば目を痛める人は出ません。それはそれで良しでしょう。
とは言っても、金環蝕が太平洋沿岸を串刺しにしていくのは珍しいことです。首相の誕生日にやってくれるというのも、なかなか面白いです。ふたご座宮0度という度数も興味深いものがあります。地震や噴火がささやかれていますが、具体的な現象として出なくても、それらが起こったと同じ影響が出てきておかしくは無い事です。まあ、大抵、日蝕の見られる経度の辺りで、ドタバタしているのは毎回のことですから・・・
日蝕はともかく、金環蝕がどうして起こるのかを判らない方が多数いらっしゃるようなのですが、今更、得意気に解説するつもりはありません。月よりも太陽の力が強かったでよろしいかと思います。日出ずる国としては喜ばしいことで、月で象徴する国に対して有利にならんことを祈りますが、昨今の状況はどうでしょうか。何時までも月が強いはずは無いのですが、台風でも来て襲来した船を沈めてもらわないと属国になってしまいそうな勢いですねぇ。
ところで、Stargazerのホロスコープには視差設定があります。占星術で使う天体や計算上の点の位置は地球の中心から見た位置です。これを地上から見た位置にする機能で、変わってくるのが月の位置です。月は地球に近いので、地心から6400kmも離れている地表から見ると、最大1度程度、違ってきます。この機能が正確かどうかを試すには、経過の場所を変えて、日蝕を出して見ます。東京では7時34分28秒となります。食の最大は国立天文台に寄れば東京同時同分30秒です。この2秒の差は計算する場所の違いです。三鷹にすると15秒となります。この西から東へ進む動きは、地球の回転と月の公転が合成されたものであって、つまり、地上に落ちる月の影の動きであって、三鷹から都心へは15秒程度で動くのです。快速では30分ぐらいでしたかねぇ。大まかジェット機並みの速度です。
取りあえず晴天祈願、お休みなさい。
★★2012年05月22日(火)フィルム・カメラ
日蝕は濃霧の中でした。それで悔し紛れに前日に撮った太陽を使ってトップの写真を動画にしてみました。まあ、こんなものです。
フィルムカメラという懐かしい存在があります。絶滅してしまったわけでは無く、まだ生産されています。しかし、生産しているメーカーは、何れもフィルムが作られて売られている限りボディを作るという消極的なものとなっています。それは仕方ありません。フィルムが無ければただの役立たずの箱になり、置物としての価値しか無くなってしまうのですから。そのフィルムですが、コダックからリバーサルカラーを終了することになったと報じられています。会社更生を図るにしても、収益の上がらない部門を残して置くことができないのは仕方ありません。リバーサルフィルムはコマーシャル等のプロの分野で使用されていたものですが、それはデジタルにどんどん切り替わってしまっているという事情もあります。
残っているリバーサルフィルムはフジのものです。好き嫌いがある分野ですが、わたくしはコダックが素直な色が出るので好きでした。天体写真で赤が強調されるという理由でフジを使う事がありましたが、一般の撮影ではコダックでした。ネガフィルムもトライXとエクタクロームしか使いませんでした。あからさまに色が違うのですから、正直、比べものになりません。この経験が、ナイコンD70の後継機を選んでいたときに、新発売となったフジFinePix S5 Proをためらっていた理由です。カメラというのは大変な数の部品を組み合わせて作るものですから、その設計から出来上がりまで、多くの経験とその積み重ねに運と人間の技が必要となります。ということは、フィルムでも同じ事であり、コダックにかなわなかった技術陣が作るカメラはどうかというファンの方には申し訳ない疑義が出ます。そして、S5はナイコンのD200ボディを提供してもらって作ったという代物であり、それであれば元のナイコンのものの方が良いに違いないという判断が出ます。結局はナイコンのD300を買ったのですが、この判断は今でも正しく、良かったと思っています。
さて、フィルムは35㎜版フィルムカメラ用のものだけではありません。もう既に、他の分野、医療用やマイクロフィルムのような分野に比べて縮小してしまっています。すぐ無くなるというものでは無いにしろ、使う人が減れば打ち切りとなること必定。まして、デジタルに対してフィルムにアドバンテージがあったのは最初の頃だけです。ラグニチュードが広いとか色がちゃんと出る、細かさが充分だ、感度が高い・・・もう既に逆転してしまいました。レコードのように残された資産があるので残っているという分野があるのは確かです。しかし、フィルムの無くなったフィルムカメラは生き残れません。
デジタルに移行し、ますますカメラの作り方に技が必要となります。各社、いろいろな技を競うのですが、やはり、カメラというものに対するとらえ方について、スジを通しているメーカーが強いのは当たり前です。古いものを切って捨てるのは簡単ですが、フィルムカメラの入門機とフラグシップの2種を残しているのはナイコンだけです。対抗のメーカーはフラグシップ?の1種を残してはいますが、つまりは、それはそのメーカーの考え方です。そのメーカーはカメラを、その他の電気製品と同じレベルで考えています。それはカメラを作り出したときからそうなのです。マウントと呼ばれる、レンズを取り付ける部分について採用したものに問題があって、結局これを変更してしまっています。だから私はそのメーカーのカメラを買おうという気にもなりません。そこのを買うくらいなら、おでこにフジフィルムと書いてあるものでも良いやと思うくらいなのです。
レンズマウントについていえば、ナイコンは、この点でも間違いの無い選択をしました。追加された仕様はありますが、マウント自体は変わっていません。そのナイコンに対抗メーカーが機能的に追いついたと思うまでに十数年かかっています。しかし、機能は追いついても、カメラ作りの思想は追いつきません。追いつくはずもないのです。最初から作っているものが違うのですから。ただ、わたくしとしては右に回して外れるのは、どうしても慣れません。
フィルムの時代に使えたレンズが、高精度化した撮像素子に対応できなくなって、新しい設計のレンズに入れ替わるようになってきました。ナイコンはこの何年かで対応済みレンズを次々と追加しています。対抗メーカーでは、出していませんからもう既に対抗メーカーと呼べません。元対抗メーカーです。
ところで、そのフィルムにこだわる方々がプロの方々に多いと思うと、実はそうでは無く、プロの方々は時代を先取りしています。年配のアマチュアの方々のほうが動きは鈍いようです。パソコンが必要ですのでさもありなんというところ。しかし、学校の部活動としての写真部の顧問には、どうもこだわりの方々がいたりします。それらの方々が大会を開いて、賞を分配したりしているので、世の中の風が入らないことが起こります。北海道のような田舎では、特にそうなのでしょう。だから北海道の大会で優勝を勝ち取った作品を持って全国大会へ行っても良い評価は貰えません。自分たちの内輪で審査していることもあり、世の中には通用しないということです。大会の中で撮影会を開いても、いまは現像プリントをやってくれるところが壊滅してきているので、その種の手配ができなくなってきています。それでも、フィルムにこだわるのはもう化石といっても良いでしょう。
正直なところ、フィルムで撮るというのは、経験と勘が必要です。そして、印画紙にプリントするというのも経験と勘と技が必要です。教えて貰ってできるようなものでも無いと思います。今はそれがデジカメとパソコンでできるのですから、便利になったものです。でも、だからといって、それで皆さんができるわけではありません。そこにも経験と習熟、勘と偶然が織りなす世界があります。フィルムにこだわり、デジタルを否定する方々は、それも否定するのでしょうか。少し愚痴っぽくなりましたが、高校生の内にそんな洗脳をされると・・・一生使い物にならないかも・・・。
★★2012年05月27日(日)倍率、ガイド鏡更新、落日
一般の常識としては望遠鏡の性能は倍率で決まります。50倍の望遠鏡より100倍の方が性能が必ず良いと考えるのです。これに対して、最も単純に即答する方法としては、価格を持って答える手があります。その倍率を有効に出すには幾らかかるかというものです。
n倍の倍率を出す為には、ドーズの経験値からすれば、口径がn÷5.17[cm]以上であることが必要になります。この計算は眼の視力1.0の分解能を60秒角と考えた場合に、望遠鏡の分解能と目の分解能を一致させた値です。これをもっと見やすくしようとすると、それよりも2倍から4倍の倍率をかけることになりますが、ここでは経験値の限界で考えてみましょう。
50倍の倍率を出す為には9.67・・・となり、約10cmの口径が必要となります。鏡筒だけの希望小売価格で考えると、屈折型では3万台半ばから40万円程度までの広い範囲があります。これは色収差を補正する程度と製造販売している会社の利益率等の関係で決まってきます。ですから、同じメーカー名が付いていれば一応高いものの方が色収差が少なくなっているということでしょう。そして、反射式では現在、この口径の製品を探すのも困難となっています。
続いて、100倍の望遠鏡としては、口径が20センチとなりますが、屈折機では取り扱いがそもそも少なくてあまり参考にならないのですが、10センチを40万台で扱っているところで4百万という価格が出ています。口径が2倍で価格は10倍です。法外な価格であるかといえば、大まか相応なものです。というのは口径が2倍ということからすれば、体積としては3乗です。8倍ということになりますから、この程度のものでしょう。反射機では4万円から10万円台半ば程度の価格になっています。
勿論、手持ちで望遠鏡を使うのは結構無謀なことですから、架台が必要です。最近の電動化した架台は結構な価格ですし、重たい鏡筒を載せるためには、価格も口径の3乗に比例することになります。
この価格を参考にすると、50倍の倍率を得るためには屈折機で10万円程度の出費であり、架台には赤道儀であれば、その倍程度が必要となります。そして、口径の3乗に比例した資金が必要になるのです。100倍の倍率を出すのは、もう庶民の出すような金額を超えるのは見えています。100倍の反射機では口径20cmは屈折機の10cmを下回りますから、同じ資金で口径25cm程度を手に入れることができるでしょう。しかし、口径と価格の関係は、より大きな口径でも同じであり、ある程度の口径になると、移動可能なものではなくなり、設置場所が必要になります。
つまり、50倍を出す為には口径10センチの屈折機、100倍では口径20センチの反射機が同じ程度かやや下の価格で手に入るという結論が出てきます。これは単純な計算ですが、倍率という点を考えると出て来る話です。当然ですが、ランニングコストやメンテナンス費用、使い勝手、性能等については意見の分かれるところですし、好みの問題も大きく関わり、カメラの世界にあるように高価格製品を見せびらかしたいお金持ちの方々もいらっしゃることですし、後は好きにしてねの世界です。
さて、ガイド鏡を8センチの屈折機から11センチの反射屈折機に変更して、実戦配備しました。結果は大変に良好です。鏡筒は太くなったのですが、劇的に短いので、ガイド鏡に頭を接触させるという事態が無くなりました。短くなった点はファインダーも覗きやすくなっています。ドットファインダーが付属していましたが、それは箱も開けずにストック置き場に行き、正立ファインダーがそのまま取り付けられています。位置が見やすい位置に来ました。ガイド鏡としても、フリップミラーが付いているので、CCDを外さずに接眼鏡を使って見ることが出来ますので、ピントと合わせてガイド星の選択に幅が出ました。
当然ですが、より暗い星が使えます。ただ、この点はCCDのホットスポットを選択してしまうということがあり得ますので、あまり暗い星を使うのも考えものです。
まだ、40センチを載せて試していないのですが、大変に期待できます。夏至近くですので夜が短いし、この時期、この地域はあまり天気に恵まれません。太平洋から霧が登ってくるようなことが多々あるのです。天候はもう少ししたら回復して来るはずなのですが、このところ、リラ冷え、そして、梅雨のような天候が続く年が多くなっています。太陽に肉眼でも見えるような黒点がありますし、あれは太陽活動が活発なことを示しているのでは無いかと思うのですが、学者さん達は逆の注意を出しています。寒冷化がある得るという事です。そうなると、このところ言われてきた温暖化というのは何だったのでしょうか。原発を作る理屈として出てきていただけだったのでしょうか。
ドジョウの命運も気になるところですが、増税で財政再建した国も自治体も無いという歴史を超えられると思っているのが財務省の役人どもで、国の道を誤ったら、どっかの属国になっちゃうぞと。
落日
★★2012年05月31日(木)金星日面通過
今回の日蝕は濃霧の中で残念だったのですが、見たくて一念発起すれば、毎年どこかで起こっていますので、出かけていけば見ることができます。負け惜しみですが、珍しさという点では大したレベルではありません。しかし、金星の日面通過となると、これは出かけてけば見えるというものではありません。少なくとも良い天気を期待しているのですが、こればっかりは致し方ありません。太陽と金星の真正のコンジャンクションです。コンバストされてしまって金星が働かないという場合もあり得ますが、太陽と金星のきわめてタイトな座相が双子座宮の15度にできます。そこにオーブ1度で火星のスクエアが入っています。という事は、射手や魚の15度に感受点ありという方々は、各種の意味で要注意の事件予告となる座相となります。最も近づくときに、別個に月は冥王星と合になっています。こちらには天王星のスクエアが入っています。ネイタルで活動宮の8度に天王星の応援の無い感受点があったら、こちらも事件の予告です。
さて、その前、6月4日は月蝕です。先の日蝕から2週間、太陽とノードとの角度が近く、月と太陽の関係は、蝕になるほどの近さです。そして、金星日面通過と2日しか違わないのですから、星々の位置もそれほど変わりません。この辺りでタイトな座相を持っている人、モノにとっては、日頃の心がけもあるでしょうが、大変な事態もあり得ます。ねぇ、ネイタルの太陽の上で日蝕の総理大臣さん。どこかの市長も馬鹿なことを言ったようですねぇ。
特に昨今は、登校の列や防音壁に飛び込む自動車の話題や、竜巻や地震、放射能への恐怖や、能なしな政権への苛立ちなんかが積もり積もっているようで、何に吹き出すか判らないところがあります。景気回復を装っても、ヨーロッパの様子がきな臭くて、中共の経済も大きく減速、良い材料が無くなっていきます。消費税を上げて財政再建なんて、夢のまた夢、上げた分の負担を中小企業が受け止めきれずに、日本の底力だった零細企業が壊滅するのが見えています。行く末は中共の覇権下でしょう。そもそも、中共が豊かになるなんてあり得ないことです。覇権を持つ部署が栄えるだけで、興亡を繰り返してきているのが歴史です。それと同じ事を国内でやっているのが政治家達です。政権交代してもやっていることが変わらないのであれば、党なんてモノの存在意義が無いわけであって、結局はうまい汁を自分だけ吸おうとする者達の集まりでしかないのです。それじゃあアキマヘンで。
さて、さみだれで注文したモノが土曜日に一斉に来るようです。1ヶ月かかったり2日で来るモノもありで、どの星なんでしょうねぇ。この流れは。それまでに準備をしておくことがありますから、ちょっと楽しい週末に期待しています。天気は良さそうなのですが、本当に良いことを祈ります。