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★★2009年11月03日(火)本物の富士山
★★2009年11月04日(水)富士山、新機材の予約
富士山
帰りがけのモノレールから、富士山が見えていました。それがトップページの写真です。揺れる車内から300mm手持ちで、しっかりと写ります。手ぶれ補正の効果抜群です。蝦夷富士と呼ばれる羊締山もそれなりにきれいな山体を持っていますが、やはり本家本元、富士山にはかないません。日本の象徴の1つです。天候としては晴れて急に冷え込んだ為に、コートを羽織る方が多かったようです。一足一足、冬が近づいています。その中で、上だけ冠雪している富士山が一番定番です。この富士山の上と、北海道の最高峰、大雪山旭岳が同じ気候条件となっています。大雪山旭岳に登れば、富士山の山頂の気候を味わえるのです。その昔、9月1日に登って雪に降られたことがあります。初雪・初冠雪をヤッケ一枚で寒い思いで体験した訳です。昔、富士山頂を双眼鏡で見上げたら気象観測所のレーダードームが簡単に見えたので感動したことがありますが、今はどうなっているのでしょう。取り壊したでしょうか。
新機材の予約
所用で実家に数日滞在しました。2日に少々の空き時間を見計らって、特徴的な望遠鏡製品を扱っている店を訪問することが出来ました。大量に一般に出回っている製品であれば何処で手に入れても同じですが、天文関係の製品は言ってみればレアな品物で、全国の販売店においてあるわけではありません。手配された数だって3桁いくことはまず無いでしょう。この手のものは現物を見るべきです。昔の望遠鏡の買い方に、接眼部を握って揺すってみるという恐るべき方法がありますが、これで合格できる奴はかなりの強者でしょう。まあ、それはともかく、見てみないと判らない事があります。Webの写真では重さや質感は判りませんし、大きさや質量が書いてあっても、持った時の感覚は違ってきます。財布の中身に対して安いものではありませんし、どうしても触ってみたかったのです。結果は、良い印象でした。ほどよい重さというのでしょうか。妙に軽量化していないものが良い印象です。
口径が8、10、12、15センチというラインを想定しているのですが、口径が大きくなるとFが暗くなる正攻法の設計で高い性能を出しています。出来上がった中から性能の良いものを選んでくると言う方法で品質を確保する特別ブランドがウリです。組み立てて一定の基準以下は出荷しないというのは、言ってみれば当たり前の方法です。しかし、それが当たり前なのは、ほんの一部のメーカーで、大抵はそうではないのです。わたくしが手に入れた某社製格安10センチ短焦点屈折は、レンズ面の精度やガラス材の均一性がかなり良くてアクロマートとしての性能を設計値通り出しています。これは実は大変なことで、もし、このメーカーがこの水準を全ての製品について維持していたら、日本の最先端企業と同等の技術を有していることになります。ただし、接眼部のホイールのゴムが劣化して切れ落ちたというのは、何とも中国らしくて価格相応はここに出たかという気持ちでした。
実用的には、眼視用であれば多少暗くなっても使う接眼鏡に責任を取らせることが出来ますが、写真鏡ですから口径が大きくなると暗くなるのはデメリットです。焦点距離が長ければ長いほど、メカニカルな問題から撮影時間は短くしたいのですから、多少の性能を犠牲にしても明るい光学系が求められます。で、最も小さな8センチはF6、焦点距離が480mmという短さの為に像面の湾曲収差が無視できなくなって、補正レンズが必要になります。フラットナーレンズを組み込んで焦点面を平面にすると、カメラ用の望遠レンズとは別次元の眼視用にも使えるレベルの直焦点鏡と変わります。
この焦点距離でもっと明るい光学系が反射式であります。しかし、反射で斜鏡があり、十字の回折が出ます。出て良いものもありますが、出て欲しくないものもあります。十字回折が出ないのが屈折の特徴です。そして、価格も魅力的です。と言う訳で、この発売間近の製品を予約するメールを打ってしまいました。
★★2009年11月07日(土)モータードライブ電源電圧
星は大変な遠距離にあるために、望遠鏡を通しても点でしかありません。光学装置として点を相手にするのは常に収差検査をしているようなものです。それも検査装置の作る擬似的な点像ではなく、ほとんど本物の点像です。そうなると、少しの不具合も許されない超一流の品物でしか合格できないと言うものになります。また、一流品として通っているものでもカメラ用のレンズでは、ことごとく不合格です。
次に日周運動をキャンセルする為に機械的な装置があります。こちらも半端な作りでは半端な性能しか出せません。まして、今は手動で動かす人はほとんどいません。モーターとデジタルな電気装置を使っていますから、その総合的な性能が問題となります。更に高精度を望むなら、像そのものを使って修正するという方法までも視野に入ってきます。
このシステムに何か弱点があれば、星が長く伸びて写ります。症状が出たところで、それを追求した結果、赤経ウォームのガタ取りのために締め付けを強くした状態でピリオディク様の動作遅れが出た事を突き止めました。緩めたら復帰して正常動作したのです。つまりはモーターの力が足りない為にパルス抜けを起こしていたと言うのが真相でしょう。そして、緩めた結果、症状が無くなったのではなく軽微となったので気が付かなかったのだということが新たに判りました。そこで、解決策なのですが、これについては赤経ウォームをより緩めて、バックラッシュのある状態にするしかありませんでした。一般の通常の使用であれば問題なかったのですが、撮影に使う焦点距離が1200mmや1800mmという化け物レベルだとほんの少しの問題でも関わってきてしまいます。
モーターの力はモーターで決まっていますから、モーターを変える事が根本解決の道です。しかし、ここで使っているのがステッピングモーターであるということから、駆動電圧で能力が変わるという性質があります。ですからどんな電圧まで上げることが出来るかですが、U-150の性能を示すページに自動導入の速度が電圧別に示してあります。対恒星時で12V=553x、24V=1,107x、36V=1,662xとなっていて、電圧に比例しています。現在は24ボルトのスイッチング電源を使用していて、1100倍速の設定にしてバランスが狂っているとクラッチが働いてしまいます。これを36Vにすると1.5倍力を出すことになります。自動導入の速度については800倍程度あれば充分です。それ以上ではメカニカルな部分への負担が大きくなってきます。停止する際に減速してから止めるというプログラムになっていますが、それでも結構大きな振動が出ます。恒星時駆動での駆動力が大きくなるのは歓迎です。
そこで、36Vの電源を探すと・・・ありません。売っていないのです。もしかするとびっくり価格のものはあるのかも知れません。こうなると方法は2つです。電源を自作するか、出来合いのものを2つ直列にするかです。自作するには手持ちの部品がありませんから部品が必要です。作り方にもトランスで整流器を使う方法とスイッチング方式にするかです。直列にする方法はコネクタを切ってつなげば使えるようになります。しかし、切ってしまうと他に転用の出来ないものを増やしてしまいます。元に戻したくなることがないとは言えません。そうなると複数のプラグを差し込めるようにジャックを付けて直列にするように配線した箱を作ってやる事になります。こちらも部品が要ります。一番簡単なのがこの方法です。
そこで、望遠鏡店を訪問した帰りに秋葉原に寄りました。メイドのチラシ配りをかいかくって、秋月と千石です。電源関係のプラグやジャックは百円もしない部品です。それだけの為に通販で頼む気になりませんでした。また、折角来たのですから、部品箱に足りなくなってきていた者達、発光ダイオードや他の使いそうな部品もカゴに放り込み買ってきました。
そして、今日、やっと接続ボックスを作成して取り付けてみました。電源は24ボルトと12ボルトのスイッチング電源をつなぎ、36ボルトを確保します。間違いの無いようにテスターで調べながら作成し、出力プラグに36ボルトが出ているのを確認しモータードライブに接続し動作確認をしました。最高速度1800倍速が使えることから1.5倍の力が出ていることも判りました。今夜、追尾状況のチェックをしますが、結果は良好であると想像できます。
★★2009年11月08日(日)関連、sgwd12
関連
このところ、連続殺人や、女子大生が行方不明だったり殺された後に火を付けられたりと、何か通じるところのあるような事件が続いています。殺人犯が整形して逃げているのも同じような気がします。土星と冥王星のスクエアだけでこれだけ出るとは思えませんし、海王星が関わっていないはずはないタイプですので、なんとも首をかしげています。関連を感じるのが勘違いと言う事もあるかも知れません。個別に見ないといけないのかも知れませんが、妙な感じです。
ボイド中は、慣れていることでも手間がかかったり、やり直したりというのが多いと言うのが実感です。ボイドでない時でも手間のかかることや勘違いしていることがないわけではありませんが、多いと言うのが印象です。ただし、実感・印象というのは具体的なデータで示していませんので、数値を出したらそれこそ勘違いの場合もあります。ですから、これらの現象について数値化する方法論が一番の問題となるかも知れません。
sgwd12
ボイドの中で、Stargazer for Windows by Delphi ver.12の最終確認を行いました。予定では午前中、心積もりでは9時に全てを終わるはずでしたが、予期されていたようにトラブルが連続し午後2時になりました。修正に時間のかかる構造的な問題を含む動作は、チェックシートを作って確実に潰していくしか手はありません。それをやっても、気付かないところにバグは隠れているというのが、今までの経験です。で、これから出るであろうバグを修正することが必要です。自動的にリビジョンが上がりますが、それは仕方ありません。未だ時間がかかりそうです。
★★2009年11月13日(金)追尾テスト、タイマーとリモコン
追尾テスト
赤道儀の動作検証を追尾テストで、やっとやることが出来ました。その中で、早々に判ったことが極軸望遠鏡の経度設定をいつの間にか変えてしまっていたことです。5度も違う位置にしていました。つまり北極星の位置からすると5分角近く違う位置に修正していたのです。それを元に戻し、少なくとも0.5分角の精度で極軸をセットします。実際のところ本当は10秒角程度の精度が欲しいところです。
そこで、動作の検証ですが、最初の2枚のM15は見事な写りです。しかし、対象にM33を選ぶとガイドエラーが多発しました。10枚撮って2枚の成功です。ピリオディクのようなエラーですが、周期性が一定ではありません。5秒角にもなるエラーは不思議です。調べていく内に原因を捕まえることが出来るでしょう。耳で聞く動作音からすれば機械的なものでなくソフト的な問題ではないかと疑っています。
ここで、オートガイド装置の必要性は、一段階下がったのですが、下がっただけで無くなった訳でもありません。これが困るところです。と言うのは、40センチにオートガイダーを付けるのは、出来ないことでありませんが、オートガイダーの装置一式を微動装置の上に付けなければならないと言う事になるのです。撮影対象を常にオートガイダーの中心にして使えるかというと、それを可能にするには、より高価なCCDを用意しなければならないのです。廉価版は近くの恒星を必要とするのです。
また、使用している装置がメジャーなものでなくMRDというところのもので、対応機種に入っていません。入っていなくても使えることは判っています。それは、使っているメカニカルな技術が同じで、つなぐことが出来れば良いのです。ここが問題で、コネクタがメジャーな製品と違いますから、そこは自作するか、頼むかするしかありません。ちなみに頼むと最低五千円はかかるというものですが、コネクタの部品の価格は百円です。
タイマーとリモコン
ところで、オートガイダーという装置も、諸般の事情から需要がある為に幾つもの機種があります。簡単操作をうたうものや高機能をうたうもの、いろいろです。撮影用のカメラをコントロールする機能を持っているものもあります。しかし、ナイコンのカメラをコントロールするものは見あたりません。それ程難しい訳ではないと思うのですが・・・。
カメラ・コントロール・プロというナイコンのソフトがあります。USBで接続したカメラをパソコンからコントロールするというものです。これで、出来るぞと思って試用版をダウンロードして使ってみるとバルブが出来ません。他の機能は充実していますが、これで使い物にはならないことが判りました。買わなくて良かった。
ナイコンのシャッターをコントロールする装置としてメーカーオプションでリモートコントロールがありますし、ただのピンソケットの付いたリモートコードまであるのに、Webのページではこれらの製品がありません。結局、サードパーティのカメラリモコンと、キッチンタイマーという原始的な力業です。露出時間が多少違っていても問題はありませんが、タイマーとリモコンがくっついていたらと思う昨今です。
★★2009年11月14日(土)仕事、SGWD12公開、虹の架け橋
仕事
Stargazerの開発やドームに籠もり星を取る(撮る?)ことばかりやっているのが★秋津★ですが、本名ではちゃんと仕事をしていますし、他の仕事も少しはしています。例えば、冬の足音が近づけば庭の雪囲いの手伝いをします。玉物は縛るだけでなく焼けるのを防ぐ為に箱を作って被せます。箱と言っても天板に足が4本付いているコタツのような物です。嫁様が手に余る大物の植木は秘技を尽くして縛り上げます。竹で囲った上を針金で縛るのも仕事です。竹だけでも数百本ありますから、とても一日の仕事ではありません。
今日の午後は箱を作りました。土砂降りでしたが、車庫からクルマを出して、車庫が作業場です。状態の良い物は庭の端に置いてありましたが、程度の悪い物は分解して部品に戻していました。それを車庫まで運ぶのが一番濡れた作業でした。それに更新用の材木を追加して箱を作ります。材料は60センチの長さにして形を決めていますので、近年は手順が決まり、やりやすくなっています。傷んでダメな木は廃棄し更新していきますので、毎年新しく全部作る訳ではありませんから材料費もそれ程高くなりません。ただ、今年は規格化が進み傷んだ木も増えたので少々予算を増やして貰いました。余れば取っておけますから無駄にはなりません。出来上がった箱は明日、嫁様が行き先を決めるでしょう。
SGWD12公開
さて、新Stargazer Stargazer for Windows by Delphi ver.12を公開しました。いつものように書籍版からのアップデートによるフル機能版と、Web限定版を用意しました。早速不具合が出て即日訂正が入ったことは極秘です。チェックの時間が足りないとこうなる訳ですが、わたくしとしては色々考えて訂正版の作り方に工夫したのですが、元ファイルが元ファイルとなっていなかったというのがミソでした。人柱となったぴょんさんには謝罪と感謝を。
機能的には落ち着いたはずですので、使用法や使用レポートのページをそろそろ作ろうと思っています。そう思って少し追加したのが2年ほど前で、それきり放置していました。少しずつでもやらないといけませんね。
虹の架け橋
★★2009年11月19日(木)M15ペガスス座球状星団
★★2009年11月26日(木)猫君何見てるかな