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★★2007年10月03日(水)ニッシンドーム到着、アンカーリングに支柱とドア組み立て中
トラック到着
アンカーリングに支柱とドア組み立て中
観測室部分
ドーム部分
組み立てほぼ完了
クレーン作業
取付完了
★★2007年10月04日(木) ドーム完成
長いボイド中ですが、既に完了した事ですから、勘違いや妙な錯誤はなさそうですので、御報告しておきます。昨日、10月3日にドーム取り付けの工事が行われ、多数のギャラリーが集まり、組み立てから取り付けまでを見守りました。中には情報を聞きつけて、札幌から駆けつけた方もいらっしゃいました。皆さん興味津々で近くによって組み立てを観察していました。建築関係の方が多かったのですが何しろ初めて見るものです。望遠鏡を入れるドームだと聞いても、精々、北海道の牧草地に備えられたサイロのフタといわれて形は判りますが、実際に組み立てているところを見る機会なんか滅多にあるものではありません。
ずいぶん前にここに書いたことがあるのですが、近所に輸入物のドームを庭に置いている家があります。白のFRP製で、表面がかなり疲れている様子になっています。要はプラスチックですので、長く持たせるにはワックスを塗ったりする手間が必要なのです。その分、価格はかなり安いのですが、代理店をしていたところが取り扱いを既に止めています。一時期はかなり売れたようなのですが。それはともかく、これはトラックで運んできて置くだけのものです。成形してあるものですからね。これではノウハウも何もありません。
トラックにぎっしりと密に積まれた部品を次々と手際よく組んでいくのを見ていると、それこそプラモデルを組んでいるかのように易々とやっているように見えます。しかし、その裏には、良い製品を求める発案と、長年の経験に裏打ちされた技術による成型化の結果と共に、一度組んで確認しているという準備があります。ギャラリーさん達は、それが判る人たちです。
そして、クレーンでつり下げ、車庫の上に銀色に輝くドームが付きました。そのクレーン、最初は20トンといっていたのですが、やって来たのは最大荷重35トン、アームを伸ばすと36メートルという巨大なものです。表の道から裏の家の敷地にでも設置できそうです。家の前の道幅は9メートルあるのですが、設置用のアームを伸ばして道をふさいでしまいました。時間にして15分とかかっていないのですが、本来は道路占有許可を取らないといけないことでしょう。ともかく、重量的には全く問題なく、後はオペレーターの加減次第です。これだけ大きなものなのですが、動かすレベルはセンチ以下でやっています。一度置いてみたら、ドアの位置がずれています。そこで、少し上げる。3センチ以上、上げるとアンカーリングから下に伸びたスカートの部分が基礎の上に出てしまい、向きによっては破損することもあり得ます。それがほんの少し上げて、よいしょで回転、ここで良いぞという位置で降ろす。当初はユニックでいけるんではないかと言っていた某氏も、これを見たら、絶対無理だったと唸っていました。
この天文ドーム、天辺から基礎まで、凄い技術の塊で出来ています。それを持っている方々の結集です。関係者に感謝です。さて、後は中身なんですが・・・こちらも技術の結晶なので・・・。
★★2007年10月07日(日) 再配線と調光器
今日は昼過ぎから、暫定的に付けていた電気関係の配線をやり直しました。室内用のコードでドームに引いていただけですので、雪や日照りで劣化してしまいます。配線用の太いコードを使い、外の配線にはカバーを付けました。基礎部分から中に通して、入口の内側に付けた大本のスイッチに導いています。ここから、ドーム内の給電と全体照明に別れ、小さな机を用意したところから、部分照明や時計、モータードライブへの回線を用意します。また、先行きパソコンを設置するためのコンセントも用意しています。
時計の取り付けと、机の部分照明の調光器が必要なことを思い出しましたが、もうすぐボイドでしたので、一時撤収です。
注文した赤道儀も鏡筒部品も未だ来ませんので、従来品を設置しています。ドームの中に三脚というのは違和感がありますが、無いものは仕方ありません。その上に、不動点高が違います。不動点高というのは、赤道儀の動かない点の高さです。ドイツ式赤道儀では極軸延長上にある赤緯軸上の点の高さです。この点を中心に鏡筒は動くことになりますので、ドームの中心と一致させます。設置したドームは、半径1400mmであることから不動点高も1400mmとなるように観測室部分の高さをお願いしてあります。旧赤道儀の不動点高は1100mmで、30センチ低いことになります。単純に言えば横方向1400mmで300mm低いのですから地平線から12度の高さ以上でないとドームの中から見えないということになります。しかし、高度の低いものを選ばなければ何とかなる範囲です。それに、何と言っても、沢山の部品を車庫上に持ち上げ、極軸をセットし、終われば撤収しなければならないというのが無いので、実に楽です。稼働率が上がるのは当然です。総重量45キロ、分解された部品数8点を持ち出してきて、またしまうのは、疲れて帰ってきてから始めるにはかなりの理由付けが必要です。
さて、ボイドが終わり、調光器と時計の製作を行いました。それらは自作キットで、事前に使うだろうと注文しておいたものです。特に調光器で机の照明をすると星図の確認が大変楽になります。ドームが無いときは、手元に豆球を置いて照らしていたのですが、今度はそれは望遠鏡の目盛環の確認に使えるようになります。
暗くなってから取り付け部品が完成しました。その辺りで雨が降ってきました。ドームが出来てから、初めての本格的な降水です。ドーム製作会社の方はきっと晴れ男なのでしょう。組み立ての際に雨や雪が降っているとシリコンの充填が不完全になるということです。つまり、雨漏りするようになるのです。特に北海道の雪が降る季節では、降った雪は拭いても乾きませんので、どうしようもないそうです。夏タイヤで車が滑るだけでなく、製作上の問題もあるので、冬季の工事は難しいそうです。
雨漏りを心配して、中に入れた望遠鏡にカバーを掛けなくて良いのかと騒ぐ声があったので、これで雨漏りしていたら返品だぞと思いながら、時計と調光器をセットしてきました。良い感じです。
★★2007年10月10日(水)中庭よりドーム近景
★★2007年10月15日(月)ケフェウス座ガーネットスター
★★2007年10月16日(火) 従来品赤道儀健闘中、暗視野照明装置
このところ良い天気が続いていて、ほぼ毎晩、ドームのスリットを開けていました。今日の雨で小休止です。やはり、その都度設置するという手間が無い分。稼働率が上がります。極軸合わせ1つについても、確認するだけのことです。何しろ今まで苦労していたことがかなり解消されているのですから、同じ機材を使っても良くできるのは当たり前というものです。
それにしても定評のある赤道儀で、年期入りの古さとはいえ立派に働いています。それも搭載重量10キロのところ、倍近く載せているのに、ちゃんと動いています。鏡筒に触ると多少の振動が出ますが、これは当たり前です。これだけ積んでまともに動いているのは、基本設計と製作がよいからでしょう。しかし、このEMシリーズは機械屋さんにはあまり評判が良くありません。有り体に言えば手抜きだと言われています。それは、限界を超える前に馬脚を現すということに出ています。しかし、このEMシリーズの初期バージョンであるEM100は、システム90という、これもまた名品といわれたものが元になっています。手抜きしないで作っているわけです。その結果が、この性能です。勿論、現在の大口径化に伴う重量を前に力不足なのは仕方ありません。当時だって上位機種にシステム160というものがあり、現在のNJP型赤道儀につながっているのです。
ところが、メーカーはこのNJPと同クラスのEM400を昨年発売しました。行く先はEMシリーズのみを残す計画なのでしょう。わたくしとしては、小型赤道儀であればアルミの鋳物で充分と思います。ドームの中に入れるのであれば、小型、移動型のものは色々と不満があります。そんなものを入れるのならば、その分の投資を赤道儀と鏡筒に当てて、シートでもかぶせておけばよいのです。
さて、正立ファインダーというものを付けて使っています。これは結構便利です。星図を逆さにしなくてもそのまま使えるというのは、感覚にマッチします。各鏡筒分、全部取り替えたいくらいなのですが、そうなると結構値段が張ります。それだけでなく、ランニングコストが、意外にかかっています。望遠鏡のランニングコストは、せいぜい電気代で大したことはない筈なのですが、ファインダーには十字線が必要です。この十字線を見るためには、視野照明装置が必要です。ここに電気が必要です。そしてその供給源はボタン電池なのです。特にこの正立ファインダーに使用されているものはLR41という小型サイズでも最も小さいものです。ボタン電池でより一般的なのがLR44というヤツで、結構安売りしています。その大きさに比べて、大変小さいのですが、値段がかえって高いこともあります。店によっては置いていないこともあります。その上、消し忘れると次の日にはもう点灯しません。これがまた、よく消し忘れるのです。照明装置がついているものに極軸望遠鏡がありますが、こちらは単3電池2本で、極軸を合わせ終わると切ります。今まで切り忘れたことは1度きりです。そして、2日後に点灯していることに気付いて切りました。それを含めて5年ほど電池交換していません。それしか使っていないのです。ところがファインダーは使い終わってその都度、切るというものではないので、切り忘れます。財布に優しくない照明装置です。
そこで、照明装置を更に調べると、取り付けは8ミリのネジなのですが、M8ではなくピッチが細かいものですから、M8のネジに穴を開けてLEDを仕込むという手は使えません。また、照明装置を改造してACアダプターから給電するようにするのも、結構手間がかかります。ということで、照明装置を外して、マジックテープを使ってファインダー本体に配線したボリュームとLEDを絶縁して取り付けるようにしてみました。ACアダプターは過去に使っていたケータイの電源を流用しました。他の部品も、部品入れに入っているものが使えます。これで無改造、即復元可能で、一銭も使わない財布に優しい方法でした。いつもの突貫工事と言われても仕方ありません。見目麗しくするには色々と「正しい」部品が必要になりますので・・・。
★★2007年10月17日(水)紅葉前半戦たけなわ
★★2007年10月18日(木) 1820522 露出オーバー
★★2007年10月21日(日)はくちょう座αデネブ周辺
★★2007年10月23日(火)紅葉後半たけなわ
★★2007年10月25日(木)しめりの海からシッカード、ワルゲンティ
★★2007年10月27日(土)ホームズ彗星
★★2007年10月31日(水) ホームズ彗星
ホームズ彗星と言うあまり聞き慣れない名前の彗星が突然、脚光を浴びています。ほんの数時間程度のガスの噴出による増光で、2等級というかなり明るい状態になりました。26日の夜にたまたま晴れていましたので、見ると、ペルセウス座に星が増えていました。満月に近い月が近くにある最悪の状況でしたが、それでもすぐ判るほどの明るさです。まあ、昔とった杵柄というか、星の位置くらいでしたら未だ何となく憶えています。その時は未だ肉眼では区別が付かなかったので、双眼鏡で見ると点光源でないことが直ぐ判りました。そこで、月でピントを合わせて、即刻撮影してみました。口径10センチのレデューサー焦点/fl=470mm/で撮ると、たちまち露出オーバーで、緑色のハロが取り巻いている姿が映りました。そこで口径16センチの投影拡大に切り替えて見たところ、30秒程度で中心部分が充分に写りました。やはり大変に明るいためです。写ったものは、中心にある核とその周りにあるコマ、そして今回の大増光の原因となった球殻上の取り巻きです。位置としては太陽の反対側ですので、通常見られる尾は視線方向、それも核の向こう側に太陽風によって流れています。
昨日は風邪を引き込んで倒れ込んでいたので、自分では見ていないのですが、肉眼でも恒星でないことが判るようになっていて、嫁様は直ぐ判ったようです。核から吹き出した物質が広がっているようです。たちまち暗くなるかなと思っていたら、それ程光度が落ちていないようですので、まだまだ楽しめる天体です。
さて、11月になろうとしていますが、6月の末に注文した反射鏡などの望遠鏡部品が未だに納品になりません。当初は8月頃、そして9月中旬~下旬頃、10月に入って聞くと今月中には。と言うことで、あと1時間弱で11月という事になります。良くこれで商売になっているなと思います。
また、架台の方はモータードライブに支障が出ています。変更した時点で納期1ヶ月と言うことにやや不安を持っていたのですが、的中です。まあ、仕方ありません。しかしながら、こんなに納期を守らない業界というのも、縮小衰退の中にあるからなのでしょうか。突然の増光、そして納品が待たれます。
★★2007年11月01日(木) 架台の納品
来ないと書いて次の日ですが、架台について納品の連絡がありました。正確には納品するというFAXで、送り次第、夜に電話するという内容でした。こちらの会社は、事前に納期がかかることに納得ずくであると共に、その後のこちらからの仕様変更もありますので、時間がかかるのは仕方無しと覚悟していましたので、未だ掛かると思っていました。この連絡には、にんまりとしてしまいました。納品されたら、ケミカルアンカーで打った取り付けねじにベースを固定し、ピラーを付けます。アンカーを打ち込む穴を開けるドリルも、用意されています。ドリルが動くかどうか、ちょっと心配ですが・・・。そのピラーの上に機械精度の極みの作品が載ります。言ってみれば芸術品です。ああ待ち遠しいっ。
実物を手で触ったことがないのですが、写真から見ると、デザインが優秀です。機能美というものです。そのアクセントになっているのが目盛り環です。黒地に白文字のようです。そして、Web上のリポートで目盛り環を自動導入だから省いて安くしたというのがあったのですが、わたくしは目盛り環に期待しています。何と言ったって、赤経赤緯で合わせれば目標が入ると言うのが当たり前のはずです。それをステッピングモーターのパルスでカウントして導入するというのが自動導入です。そして、かのチコ・ブラーエは角度を測る機械の目盛りを職人に何度も作り直させて当時としては最高の精度を作らせていたのです。それに相当するのが目盛り環です。特に赤経の目盛り環が大きく、見やすい位置にあります。現在使用している赤道儀にも付いているのですが、小さいために読んだり合わせたりするのが、屋外で、懐中電灯で照らしながらですから大変でした。今は、コントローラーのボリュームを回せば明るくなりますので、見るのに苦労はしないのですが、虫眼鏡が欲しいと思うくらい小さいので、合わせにくいのです。しかし、それでも500mmの直焦点の画角内には入りますし、大抵は1000mmの範囲でも入ります。目盛り環が無いものも多数ありますから、小さくとも付いているというのは、誉めてしかるべきものです。この新赤道儀に競合するT社の新しい製品には、そもそも目盛り環が無いのです。付けるオプションはデザインからするとありません。コストのために削られてしまったのでしょう。
自動導入で、いちいち目盛り環を読まないで済むというのは楽ですが、その為にパソコンを用意しモニターを見なくてはならないというのは、何度も言っていることですが、無駄な投資であり、余計な作業だと思います。手動の導入は初心者だから出来ないとか、子供だから出来ないという事は言い訳でしかありません。赤道儀は、本来、目盛り環を使って取り回す物なのです。経緯台にパソコンの演算能力を使って天体追尾するというのなら、未だ何とか許容範囲と考えられますが、それでもPICマイコンの応用でも何とかなるのではないかと思うのは、知らないものの安請け合いなのでしょうか。
最近、その自動導入装置とパソコンとの接続にUSBを使う物が増えてきています。申し訳ありませんが、USBのコネクタを野外で使ったり、リアルタイムの制御で使用するというその考えが間違っています。そんな信頼性と安定性のあるハードとソフトではありません。スキャナをつないでいるだけだって、コネクタを触ると接続が切れることすらありえます。ケーブルを替えても一緒です。
USBのメモリにパワーポイントのプレゼンテーションを持って、即席の発表会場に出向くことがあります。かなりの頻度で、使えません。さっきまで使えていたのがダダをこねることもあります。即席の会場の即席設置のマシンでは、使えない事が多々あるという経験から、押さえの映像資料としてDVDを持っていきます。こちらはDVDプレーヤーで、家電ですから使えないと言うことは今までありません。これがその信頼性の差です。ノートパソコンにUSBコネクタが無いものは無いでしょうが、せいぜいマウス用です。まともな仕事をやらせようというのでしたらRS232Cですね。
★★2007年11月02日(金)ホームズ彗星2
明るい彗星は大抵、あっという間に通り過ぎていくのですが、このホームズ彗星は超大型彗星並みの腰の重さです。大きさも直ぐ判るほど大きくなり、やや形が崩れてきています。10月27日に撮影してトップに入れたホームズ彗星は、コマの明るい部分が角度で3分ほど、月の十分の一しかありませんでした。あまりに小さいし、明るいので拡大投影して撮影しました。合成焦点距離は12メートルになっています。ISO200で3分の露出をするとコマの部分が白飛びしてしまいます。30秒で充分でした。11月2日に撮影した時は月の半分ほどの大きさに広がっていたので、1メートルの直焦点撮影をしました。肉眼で見ても周辺にやや色が付いているかなと思うのですが、露出をかけるときれいなエメラルドグリーンに周りが写ります。いかにも大量の物質を放出して明るく見えるようになったかが判ります。そして、爆風のように広がっていく姿は、なかなか壮観です。
ところで、赤道儀の極軸がピッタリと合っていて、丸一日追尾してもズレないという希有な状態になっています。三脚を蹴飛ばし次第、崩れるのですが、移動観測で、合っていないのが当たり前の撮影では、こんな長焦点の拡大は出来ませんでした。巷では短く何枚も撮って合成するという事が当たり前のように行われています。趣味の作品を作るという事で特段問題はありませんが、変化のあるものの記録としてはやや難があるやに思います。少なくとも「写真」では無いということです。
★★2007年11月04日(日)ホームズ彗星fl=1000mm、左から10/27-1h33m、11/02-0lh05m、11/04 20h42m
★★2007年11月05日(月)ホームズ彗星3
そう言えば、ホームズ彗星が異常増光した時に双子座宮の8度にいました。来年の1月初旬まで逆行中です。また、アウトバーストによって放出された物質がどんどん広がっています。地球との距離は1.6天文単位、太陽までの距離の1.6倍となっています。この事から、間もなくホームズ彗星の実際の大きさは太陽の大きさを超えるような広がりを持つ天体へと変貌していきます。単純計算で放出された物質の速さは時速千キロメートルほどであろうと考えられます。凶兆の星、彗星の影響は如何に。
ホームズ彗星 黄経 赤緯
20071011双子09.08 48.61
20071016双子08.91 49.27
20071021双子08.53 49.84
20071026双子07.96 50.29
20071101双子07.03 50.65
20071106双子06.09 50.79
20071111双子05.03 50.78
20071116双子03.88 50.62
20071121双子02.69 50.30
20071126双子01.51 49.85
20071201双子00.37 49.27
20071206牡牛29.31 48.60
20071211牡牛28.36 47.86
20071216牡牛27.56 47.06
20071221牡牛26.91 46.24
20071226牡牛26.43 45.42
20080101牡牛26.09 44.45
20080106牡牛26.00 43.67
20080111牡牛26.09 42.94
20080116牡牛26.33 42.25
20080121牡牛26.73 41.61
20080126牡牛27.28 41.02
20080201牡牛28.10 40.38
20080206牡牛28.92 39.91
20080211牡牛29.85 39.48
20080216双子00.88 39.09
20080221双子02.00 38.75
20080226双子03.19 38.44
20080301双子04.20 38.22
20080306双子05.52 37.96
20080311双子06.90 37.73
20080316双子08.32 37.52
20080321双子09.80 37.32
20080326双子11.31 37.14
20080401双子13.17 36.93
20080406双子14.75 36.76
20080411双子16.36 36.60
20080416双子17.98 36.43
20080421双子19.63 36.27
20080426双子21.29 36.10
20080501双子22.96 35.92
20080506双子24.64 35.74
20080511双子26.33 35.55
20080516双子28.02 35.35
20080521双子29.72 35.14
20080526蟹 01.41 34.92
20080601蟹 03.44 34.64
20080606蟹 05.13 34.40
20080611蟹 06.82 34.14
20080616蟹 08.49 33.87
20080621蟹 10.16 33.59
20080626蟹 11.82 33.30
★★2007年11月07日(水)ピラーの設置、妙な訪問者
ピラーの設置
架台が到着しています。赤道儀の極軸体と赤緯体は分離してそれぞれ梱包されていますし、その他の付属品も1つの箱で、重ための荷物という形でしたが、ピラーだけは木枠の頑丈な入れ物で、測ってはいませんが100キロ近くあったのではないでしょうか。ピラーとベースがそれぞれ30キロありますし、木枠もコンパネ張りのそれなりの構造です、90センチ角に高さ150センチくらいで、届けに来たお兄さん2人がフウフウ言って車から降ろしたということです。それに張ってあるシールが、精密機械、衝撃厳禁と赤字に白で書かれています。どんなものを運んできたのか、興味深そうだったようなのですが、着いた場所には天文ドームが鎮座していて、望遠鏡の部品だと知って、納得していたとのことでした。
到着を知らされたわたくしは、舞い上がってカエルコールを忘れて家に帰り、先ず怒られました。手の付かない夕食をそこそこに、梱包を外します。先ず段ボール箱3箱です。中から出てきたものをコンクリートの床に置きたくないので、梱包材を広げて並べました。工具が良さ気なバックに入っているのを見て、うんうんと頷き、極軸体の目盛り環の美しさにうんうん、赤緯体の目盛り環にうんうん、なで回したい気持ちを抑えて、次はピラーです。
時間を節約するのであれば、ここでチェーン・ソウです。しかし、そんなモノを使ったら、美しくでき上がっている梱包とその料金がゴミになります。ねじ回しを取り出して、木ねじを取り外します。夕食の後片づけを終えて出てきた嫁様も手伝ってくれました。手伝いどころか、取り出した後の木組みを次の日に全てバラしてくれたのは嫁様です。実はこのような作業が好きなのでしょう。しかし、この時は電動ドライバーが欲しいと思いました。逆転できる奴です。ただのドリルにビットを付けただけの物ならあるのですが、それは逆転が効きません。
さて、ピラーのベースプレートですが、これをコンクリートの床に取り付けます。その為に穴を開け、ケミカルアンカーでボルトを固定します。その穴あけを自分でやるつもりでしたが、普通のドリルではなくインパクトドリルが必要であることにやっと気づきました。ただのドリルがあるだけですので、自力での穴あけをあきらめて、ドーム固定用のアンカー打ちと同じサイズにして業者に頼む事にしました。穴開けだけですが、今は地面が凍る前の基礎業者の忙しい時期です。予定をやりくりして貰って、土曜日に来て貰うことになりました。この方が機材や出来上がりについて安心ですし、なれない作業で失敗もありません。
妙な訪問者
ピラーの取り付けの手配でドタバタしながらも、庭仕事中の嫁様のところへ妙な訪問者があったとのことです。突然飛び込んできたので、嫁様の頭の中には警戒音が響き渡りました。強盗、押し売り、リフォームの営業、リンゴ売り(注、これには特別な意味があるが詳細は割愛)、NHK・・・。
何でも建築会社か何かの担当者でデザイナー関係かと言うような人物だったらしいのですが、クライアントが陸別に土地を手に入れていて、リタイアした後そこで天文三昧をするという計画らしく、サイロか何かを流用してドームの基礎の用意まで出来ているのだが、上の開閉部分が板金屋さんで頓挫しているので、どうしようか悩んでいると言うようなことでした。
リタイアした後に健康で病気の心配がないということであれば、一口乗りたいような話ですが、陸別というところの空が良いといわれるのは、周りに何もないので暗い空がある。何もないのは特に気象条件が厳しく、冷える場所だからということでもあります。倒れたからといって救急車を手配すると5分で来て貰える場所ではありません。
それはともかく、町の板金屋さんにいきなりドームを作れといったって、そりゃあ無理です。丸いドームだけなら作るでしょうが、開閉部分があります。雨漏りしちゃいけませんし、雪が積もっても大丈夫にしなければならない。台風でもOKというものを作るには、やはりそれなりの経験とノウハウが必要です。わたくしがニッシンドームを選んだのは、まず第一に構造です。開閉部分の支持ステーが外に出ない構造は、大変に優れています。降雪や着氷する部分がないのですから障害となりません。これは他のメーカーにはありません。この点1つを取ってもそれだけで決めても良いくらいなのですが、他にも改良されている部分があり、真摯に製造している気持ちがにじみ出ています。直販にこだわっているのも、好印象の要件です。販売店や代理店を通すと、売り上げアップにはつながるのでしょうが、コストに跳ね返ります。出かけていって取り付けるのは自分たちであり、他人には任せたくないでしょう。
やはり餅は餅屋です。
★★2007年11月08日(木)ボイド
連ちゃんの飲み会の中日、帰ってきて好い加減でパソコンに電源を入れると・・・起動しません。このパターンは、ハードディスクがお釈迦になった時のような・・・、と思ってBIOSに入ってみると、何もかも初期設定になっています。この症状は大分昔に一度経験があります。マザーボードのバックアップ電池の消耗です。その時に買ってきて貰っていた電池の残りがありましたので、早速交換です。しかし、設定はやり直しです。これがそれなりに面倒です。でも、やっておかないと色々と不具合が出ますから省略できません。復旧したところで、ボイドの終了を告げる音が出ましたので、それまでがボイドと気付きました。当日の酒席はボイドであったことにやっと気付いたのです。まあ、それはそれ、実害はありません。
★★2007年11月10日(土)赤道儀取り付け、タイヤ交換、火星at蟹12度
朝からドームの中の物品をすべて出して、ベースプレート取り付けのための作業の用意をしました。穴あけの作業にボイド中らしい手違いが幾つか起こったのですが、まあそれはそれ、ケミカルアンカーを使ってアンカーボルトを入れました。そして、硬化を待つまでもなく、ベースプレートを置き、その上にピラーそして極軸体、ウエイトシャフトを付けた赤緯体を組みました。やはり、美しいデザインです。朝、撤去した赤道儀よりも数段大きく、比べものになりません。それは当たり前で、ユーハン工業のU-150は、移動も出来るように作られていますが、固定用として使えば、対抗のいかなる移動式赤道儀でも搭載重量、精度共に敵うものはありません。固定用の方がオプションなので、標準で移動用の接続金具が用意されます。こちらを使うと搭載重量30ギロという制限が付けられていますが、移動して30ギロの鏡筒を載せるというのは、身も心も財布も投入したマニアだと思います。固定で使用する為の金具では、もっと丈夫になります。ボイド中ですから、仮組みでモータードライブも付けませんでした。勿論、アンカーボルトに付けたナットを締めるのは明日にします。
ドーム関連の作業を一日中やっていたのではありません。車のタイヤ交換もやってしまいました。苫小牧方面では21時から24時の間に雪が降るということでしたので、そのような季節になったということと、嫁様が乗るので安全のために換えておいても良いだろうという判断です。隣近所からはレンチの音が時々響いていましたので、同じように交換しているようです。春に交換したときに手を抜いて、ナット周りの清掃をサボったせいで、全力を出しても回らないナットがありました。十字レンチの片方に足をかけて、両手で勢いを付けるとやっと取れました。今回はちゃんとキレイにしてから取り付けました。
火星at蟹12度
★★2007年11月11日(日)赤道儀準備完了
昨日は天候悪化の予報だった為に、とりあえずドームから外に出した物品を中に入れるだけで、終えました。そして、この日曜日、朝から片付けを開始しました。10時過ぎまでボイド中ではありますが、手順は充分考えてありますので、そう大きな遺漏はないはずです。
旧架台であるEM-100赤道儀本体とその三脚を分解し、ドーム地下に保管して場所を空け、先ずドーム内の再配線から始めました。棚とテーブルの位置を変更したので、照明装置と調光器の位置も変更です。だいぶ先のことになりますが、パソコンを使える状態にすることを考え、給電にソケットの余裕を見込んで、取り回しました。雨が降っていますので、スリットを開けることが出来ません。入り口を開けて取る明かりは充分ではなく、夜間作業用の100ワットレフランプが照明のメインですが、昼間としては充分とは言えません。100ワットとは言え白熱電球で、それも青いドーム内壁の間接照明では仕方ありません。もう一本付けても良いのですが、明るくする場所ではありませんので続行です。
続いて、いよいよメインの架台部分です。ベースプレートのアンカーナットを締め、防振用のボルトを着底させます。次にピラーの固定ボルトを締めます。この時、ピラーの垂直を出します。そして、極軸体と赤緯体の固定ボルト、マルチプレート、アリガタを固定します。
鏡筒側は旧と同じ状況です。しかし、マッチプレートにアリミゾを取り付けて着脱を容易にします。とは言っても、全部組んでからヒョイと載せるには重く、どうせバラしてありますから、組み上げていくことにします。そこで、取り付け金具を先に付けて、3本の鏡筒を順にバランスを取りながら付けました。20キロを超える重量ですが、カウンターウエイトの位置を調整すると、赤道儀U-150は、何も載っていないかのような様子です。3つ用意したカウンターウエイトは、2つで足りました。この先、更に重たくなることを想定して、3つ付けたところ、ウエイトシャフトの真ん中当たりでバランスしました。黙って40キロ以上載せても、問題がなさそうです。大したものです。
続いて、導入装置周りです。モーターへの結線をつなぐだけですので、たちまち終わります。この辺りで、幸いにもボイドが終了します。導入装置の使い方を習得するには、ボイドは避けた方がよいのは明白です。マニュアルといっても簡単なものですが、それでも読まないと判りません。この装置に使ってある部品はどれも秋月電子通商で見かけたことのあるものばかりです。能があれば、部品をここで注文しPICマイコンで作ることが出来るというわけです。それはともかく設定を仮に行い、動かしてみました。本体に付いたトルク調整のボリュームの意味合いと動作がピンと来ない点がありますが、実にスムーズに動きます。デフォルトで500倍速になっていましたが、充分な速さです。試しに1000倍速にしてみましたが、こちらもヒューンと動きます。赤緯側で10回に1回くらい動き出しに失敗することがあるので、電源電圧を測ってやると、動き出しにドンと下がってしまっています。電源の能力の問題ですが、1000倍速は結構速度があり危険を感じるほどですから、下げてメカニカルなストレスも減らす方がよいでしょう。望遠鏡はラジコンカーではありませんので。ただ、電源が規格一杯のようですので、秋月で2段上の電源を注文しておくことにしました。因みに付属していた24V電源は秋月の名前が入っている24Wクラスのものです。電源が無かったら、恒星時駆動すら出来ないので撮影には、懐かしい手動でやる・・・それも微動ハンドルはありませんから、クランプを解放して鏡筒に手をかけ回すのです。先だってWANルーターの電源がお逝きになったときに学習した事項です。部品箱に役立つ物が入っていないといけません。
後は晴れるのを待つばかり。でも何日かは低気圧が停滞気味で悪天候のようです。ああ待ち遠しい。
★★2007年11月14日(水)40センチ反射衛星砲計画発動、U-150 by ユーハン工業
天文台関係の納品で、最後に残っていた鏡筒関係部品の連絡がやっと来ました。11月1日に3度目の確認メールを出した後、返事がありませんでしたので、納品するつもりが無いのかもと思っていました。そこで、既製品の大口径ドブソニアンの鏡筒をそのまま載せようかとも考え始めていたところです。殊、この問題についてはさっぱり予想が付かず、何を持って占っても???でした。東洋占では占期を掴むことが出来ず、チャートを見ても主星が判らない。動きも変化も捕まえられないというところで、何か別の方策、技術が必要なのか、そもそも、本質的に不定事項が重なっていたのか。残るは霊感だけだなっ。
ドブソニアンというのは本来的には、格安の鏡に簡略で安い架台を使い、とにかく安く大口径を使うというものなのです。ですから、鏡もそう良いものではなく、窓ガラスに使うようなガラス材で、支え方では変形してしまうような薄いものを使い、軽量化と低価格化をはかります。しかし、ちょっと使えば、粗悪なものはやはり見えにくい、使いにくいとなります。で、ドブソニアンの高級化です。先ずは鏡に良いものを使うようになる。次に架台を良いものにする。自動導入までさせるようにする。こうなってくると値段の点では上がってしまいますが、ちゃんと使えるものになってきます。そのような製品もかなり多くなってきました。そこで、それらを流用すれば使えるという考え方です。当然、自作よりは高くなりますが、失敗も少ないと言うことになります。
ところで、当初ロシアが好景気でなかなか品物が納入されないというような事だったのですが、よく考えれば台湾の会社の製品が滞っていたのです。台湾の会社がロシアに納入していて、こちらに回ってくるのが少ないという構図があったのでしょうか。半年で来れば御の字という商売のようにも感じます。まあ、再掲になりますが、皇族がご来臨するような老舗メーカーに預けていた改造品が20年も経ってから納入されて、さも美談のように扱われるのを見ると、この業界は何か勘違いしているなと思います。そんなことも、先細り、退潮甚だしい理由の1つに数えられるのではないでしょうか。閑話休題。
40センチ反射の鏡筒を作るという作業は夏休みでという腹づもりが潰えて久しいことになります。そして年末に向けて、あまりのんびりとやりたくありません。冬休みなんて悠長なことを言っていると、火星の最接近すら間に合いません。これは12月19日です。それ以前には実戦配備したいものです。とは言っても、手を抜くと、必ず将来にツケが回りますから、突貫工事にはしたくありません。あとは気合いです。気力です。スプーンだって曲げます。鉄筋だって曲げてやります。
U-150 by ユーハン工業
★★2007年11月18日(日)歩人(ほびっと)
★★2007年11月25日(日)反射40cm搭載
★★2007年11月26日(月)配備計画小休止、小休止なんかするかって
配備計画小休止、小休止なんかするかって
40cm反射の鏡筒作りが届いた部品を組み立てるだけのプラモデル状態であるならば、こんなに楽なことはないのですが、そうは問屋が卸しません。鏡筒はただの筒ですし、斜鏡の取り付けは貼り付け用の部品です。
先ずは主鏡の確認です。付いてきた証明書/?/には焦点距離1827mmとありますが、これに違いが出ると斜鏡の位置、接眼筒の取り付け位置が変わります。特に短くなるのは合焦しなくなることもあり得ます。測ってみると1810mmです。17mm短くなるという事は、間違いなくピントが合いません。
次に斜鏡ですが、単純に斜鏡金具に貼り付けてしまうと、再メッキできませんから、購入するという事態になります。そこで、斜鏡保持をする部分を追加製作します。
そして、鏡筒に接眼筒用の穴や取り付け用のねじ穴を開け、主鏡セルを取り付けたところで重心位置の確認を行います。ここからアリガタを取り付けて、赤道儀に載せます。
言葉で書くと単純かつ容易ですが、実際にやってみると次々と問題が出ます。これらを解決するために一度組んだ状態から分解するだけでも結構時間がかかります。軽いものであれば解決も早いのですが、主鏡と主鏡セルで20キロ位あります。筒は17キロあります。筒の長さは1.8m、直径45cmは中に大人2人が入れるでしょう。中でも一番、やれやれと思ったのがアリガタに開いているねじ穴です。これを作ったところとは納期や領収書でトラブル続きだったのですが、製品はよいと見ていました。しかし、タップを切った穴はちゃんと最後までねじ切りされていなかったのです。取り付け位置に置いて鏡筒を乗せ、内側からねじを入れようとしてなかなか入りません。鏡筒側の穴が不備があるのかと大きめに開けてみたりしたのですが、全く改善しません。そこではっと気付いてアリガタを手に取り直接ねじ穴に入れて確かめてみました。入りません。逆からは入ります。つまり、逆からタップ入れして不十分なところで止めていたのです。がっかりしてM8のタップを出してきて最後までねじを切りました。こんなので2時間も悩んでいたのです。ねじが入らないのは、わたくしが傾けて入れようとしているからだと、広いとは言え鏡筒の中で手を赤くして粘っていたわけです。切り直したアリミゾは、すとんとねじが入り10分とかかりませんでした。不良品ちゃうかぁ。
結局3日間の連休の全てを使って取り付けまで辿り着いたのですが、まだ問題があります。重心位置が当初の試算から10cm主鏡側に寄っています。この為、筒先が10センチ前に出ることになります。するとドームの内壁に当たるのです。この点は、本当にギリギリ5cmの余裕で計画していましたから、当然の結果です。幸い、筒先の余裕はありますから、余裕分の筒先を切り落とすことができます。こちらはこれで解決です(でも、一人で無理して持つと落とす可能性があります。主鏡を外して、架台から降ろし、加工してから戻すので、時間がかかります。つまり言うは易しく行うは・・・)。
もう一つ、バランスウエイトが足りないのです。工具を入れた袋をぶら下げてしのいでいますが、こちらは、鏡筒からかなり重い部品を外す予定が出ましたので、それで済まなければ、何か用意しないといけません。
3日間の疲労は、腰痛を含め全身の筋肉疲労、中でも手の指に力がなかなか戻りません。風呂の温度は42~43℃位が好みなのですが、手だけは熱くてたまらないので、やや低くしました。炎症を起こす寸前でしょうか。今日帰ってから、筋肉的に作業ができるかどうか判りません。ドームの中で鏡筒を吊すクレーンが欲しくなりました。鏡筒の上げ下ろしは一人ではできないことはないのですが、やはり危険を感じます。まして、年を取って来たらねぇ。
小休止なんかするかって
で、帰ってきてから、夕食を早めに済ませ、工具等の用意をしました。まず付属物であるファインダーと斜鏡を外し、続いて主鏡セルを外して空鏡筒とします。ここで、軽くなった鏡筒を外してから、外に持ち出します。ここまでの作業で、昨日どれだけ疲れていたのかが判りました。と言うのは、やっと持っていた主鏡セルや鏡筒が、一晩の休息で回復して、それなりに持つことができたのです。反転取り付けようにつけたアリガタを中に潜って外します。更に筒先15センチを大胆にノコギリで切断します。切断はちょっとばかり疲れましたが、ほんのちょっとです。何しろ休み休みやりましたから。これで重さについてもかなり改善されるはずです。
次に復元ですが、こちらも回復した体力でとんとん拍子です。作業時間1時間半ですべての予定を終わりました。それがボイド中であったことに気付いたのはボイド終了直前です。まあ、作業の内容や手順は充分に事前にイメージしたもので、何回となくやった作業ですから難なく終了できたわけです。
ところで、作業はほぼ完了しました。40cm鏡筒を降ろすために、主鏡セルを分離してという手順を踏むのは重くて一人ではかなり困難ということからしていることです。上げ下ろしそれぞれに20分程度はかかります。ここで、クレーンというか、上からちょっと支えて降ろすことができれば、換装が素早くできます。ドームの開閉口の上部に梁をのせる余裕があります。ここにロープを付けて釣ればアリミゾから外すのも付けるのも簡単になります。何しろあらゆる意味でギリギリの大きさ重さですから、何かと工夫が必要になります。
あと問題は2つです。さすがにF4.5ともなるとASP/Cサイズでもコマが無視できません。コマコレクターが必要です。それに手持ちの接眼鏡はすべてドイツサイズです。アメリカンサイズのスリーブに入れるためには、ちょっとした工夫というかアイテムが必要です。また、オルソの40mmはバルサ切れを起こしてしまい、直そうとしたらレンズが欠けてしまいました。32mmより長い焦点の接眼鏡が無い状態です。こちらの解決には金銭問題が絡みます。何しろ最後の要求というヤツでデジ一を拝み倒しているのですが、色よい返事は未だなのです。それよりは安いとはいえ、更なる要求ははばかられます。お小遣い差し止めという脅迫すら出てきているのですが、何とかそこは死守してお小遣いで買える接眼鏡を・・・。
★★2007年11月28日(水)40センチ鏡筒改善予定、M45中心試し撮りin薄曇り
今日は帰ってくると晴れていました。玄関の鍵を開ける前にドームのスリットを開けます。実戦です。とは言っても初陣ですから、不具合の確認が主な目的になります。
まず光軸を合わせていませんでした。大体は良いのですが、反射の中心像のシャープさはレンズでは決して出ないもので、厳密に光軸合わせが必要です。
次に、標準の位置に取り付けたファインダーを覗くためには、4段の脚立の一番上に乗らないと届きません。一番上には乗らないようにと脚立の説明書に注意書きがあります。ニュートン反射のファインダーは接眼等の近くにあるという思いこみからの取り付けですが、もっと後ろにして見やすい位置に変更です。
3番目、いろいろな理由から筒外焦点距離が長くなっていて、この為の不具合があります。特にカメラの取り付けが傾いて片ボケになりがちであるし、斜鏡に主鏡がケラれるようになっています。接眼鏡のピントも合いにくい。筒外焦点距離を3~4センチ短くする必要があります。
4番目、筒先を切ったので筒の重心が移動した分のバランスが悪くなっていて、調整範囲を超えています。アリガタの位置を調整する必要があります。
5番目、やはりバランスウエイトが足らない。モーターのクラッチが働いてしまう。
すべて調整と追加で何とかなるので、再度、鏡筒を降ろして加工しないといけません。帰ってきてから暗い中でやりたくないので土曜日待ちであろうか。幾ら照明しても太陽には敵いません。土曜日にはコマコレクターは到着しているようですから、丁度良いかも知れません。手持ちのレデューサーも使ってみたいし、本格的な実戦配備に向けて万全を期したいものです。
それ以外にやはりこの赤道儀U-150は良い作りです。振動しない点も凄い点です。これだけ載せているのに破綻しないでいるのは、アルミの鋳物には無理な芸当です。
M45中心試し撮りin薄曇り
★★2007年12月01日(土)出撃用意、試し撮り1分露出M42
土曜日に予定されていた作業をすべて終了しました。例のごとく、幾多のねじ回しの結果、指がボロボロです。これでやっと当初の目標地点に到達したことになります。最も最初の予定表では、9月中にすべての工作と調整が終わっていて10月からは実戦配備でした。2ヶ月遅れですが、まあ、良くここまで遅れたというか、遅延要素のすべてが重なりやがったのだと思います。
そう言えば、昨日の金曜日、帰り道なのですが、珍しくも車でして、晩飯のおかずを仕入れて帰ろうとしたら、ここで信号に掛かるのは珍しいと言うところで赤になりました。止まって幸い。側のスタンドが目に入り、明日からガスが値上げだと言うことに気がついて、行きつけのスタンドに戻りました。さて、そこから帰りの信号の全てに引っかかったと言うことと共に、何でここで水道工事やっているんだ、何でここでガス工事やってんだ、という2つのおまけで、朝の通勤では25分しかかからないところに40分かかって帰ってきました。何があっても慌てない、気を乱さない、安全運転の気持ちです。何しろ一ふかし幾らの世界ですからね。スロットルは優しく踏みましょう。ブレーキも優しく。歩行者にも気遣い、どうぞお先に(天国へ)。閑話休題。
確かに色々な点で無理のある計画であったことは確かです。ドームの大きさは直径2.5mと考えていたのですが。どんなに頑張っても40cmの口径を入れることが出来ないことが作図から判明しました。これで最初の予算オーバーです。では、3mが車庫上に乗るかというと、幅3.15mですから寸法的には乗ります。しかし、横に付けた階段と入口の問題で、ギリギリ2.8mという選択になりました。約40cmの隙間をすり抜けてドームに上がることになります。これ以上太ったらダメです。眼視向けに最大級の口径であること、取り回せる限界ギリギリの口径であること等を勘案した結果、口径40cmを計画したのですが、様々な点で本当にギリギリとなりました。体力も根性も気力も納期も財布もギリギリです。
一日一杯曇っていて、夕方に少し夕日が差したのですが、曇りです。しかし、夜9時からの予報は晴れとなっています。早めに風呂を浴びて、準備万端にしておきましょう。やっと導入装置のクセになれてきたところですので、そろそろまともに撮らないといけません。
試し撮り1分露出M42
★★2007年12月02日(日)親の背を見て
年を取って引退したら何をやるかという選択肢の中に、好きなことを好き放題やるというのがありますが、内容はともかくそれが出来るのは幸せなことです。そうはいかない事の方が多いのは世の常でしょう。定年して退職、さあやるぞと気合いを入れても、なかなかそれまでの生活の中でやって来ていないものではうまく行くことはないのです。
あこがれの田舎暮らしというのも団塊世代の中には人気の選択肢だそうです。退職金や貯金をはたいて飛び込んでいくのですが、現地の人間と没交渉で居られる訳はありません。田舎の方が人間関係が濃いのは何処でも同じです。まして、絶対的に人間が少ないのですから、一度うまく行かなくなると撤退する羽目になるやも知れません。このような事例でうまく行くのは、何事によらず準備や心構えがしっかりしている方々の場合です。その中でも親からある程度の知識や経験、或いは心構えが伝わっている場合が成功率が高いと感じます。
ありふれたステロタイプの老人の仕事に盆栽いじりというのがありますが、これを定年してから始めようとしても、そうそううまくは行きません。植物を思い通り育てるというのは、それなりのノウハウの集積の結果できるものですから、集積する前に鬼籍に入ってしまいがちです。つまり、若い内からノウハウを重ねていないと盆栽いじりはできないのです。親が盆栽いじりをしている姿を見ていると知らずの内にノウハウを修得しています。親の背を見て育つと言うのは本当です。我が家の嫁様がその種の本を見て、父親がこうやっていたというのと記憶がつながる事があるそうです。わたくしにはその種のプリインストール事項がありませんから、本や庭師に頼るだけです。つまり、嫁様はその分、下準備が出来ている訳ですから、わたくしが追いつこうとするとかなりの努力が必要ということになります。
つまり、親が盆栽いじりをしていないと子供が盆栽いじりをできるようにはなかなかならないということです。そうでないと盆栽いじりのノウハウを修得するのに若い頃から頑張らないといけないのです。
基礎教育というのはこの下準備のことだと思うのです。親がやっていたことから子供が学んでいるという関係から、世襲というものが固定化される方向が出てきます。小中学校に下準備を任せている家庭では、その分、子供にハンデを与えている訳です。何も強引に子供に教え込む必要はありません。親が積極的に自分の活動をすること、それを見せること、それが最も大切な教育なのでは無いでしょうか。
中でも、この受け継ぎ内容で、社会の中の構成員としての素養、つまり躾ができていない者が団塊世代に多数存在しそれが第1世代となって、現在その受け継ぎが無い第3世代が学齢期となっています。パソコンであればインストールミスは、やり直せば済みますが、人間はそうはいきません。神概念も道徳概念は、最初から教え込むものではなく、枠組みとしてはじまるものです。巷で話題になっているモンスター・ペアレンツは第2世代であって、団塊世代よりは年齢域が広がっていますが、第3世代は更に年齢域が広がっています。うまい対策は無いものでしょうかね。
★★2007年12月15日(土)今日の工事とカメラ
師走はお坊さんが忙しいので、学校の先生が忙しい訳ではないのですが、それでも人みな年が押し詰まってくると、慌ただしい雰囲気に飲まれていきます。慌ただしくなるのは食料品全般も同じで、正月価格という高くして売るという手があります。対抗手段としては先に買っておけるものは買っておくという手です。基本的には正月料理は持ちの良い保存食ですから、この手が使えます。
庭木の冬囲いと言うヤツが一段落して、ひと雪降りました。今日は懸案だったドーム床の蓋を直しました。穴に板をかぶせた形で、動かないように穴に合わせた枠を付けていました。この結果、65センチ四方、厚さが1センチの板が置かれていて、その上に脚立や椅子を置くとグラグラするという不便かつ危険な状態でした。嫁様はコンクリートを入れるときに落とし蓋のようにしたらといっていたのですが、無計画な★秋津★は、蝶つがいの付いた開閉式の蓋を考えていたので、何とかするつもりでした。出来上がってみると、荷物を入れたら入れたで、そうそうアクセスする訳ではなく、閉めっぱなしです。それであれば、落とし蓋方式は、良い方法です。とは言っても、四角い穴があるだけですし、落とし蓋分のコンクリートをはつるのは素人には至難の業です。そこで四角穴の対辺に板を張ってここに蓋を載せるようにすれば落とし蓋ができます。
問題は穴に板を充分な強度で取り付けるという方法です。アンカーを入れて板を固定するのが確実ですが、コンクリートに穴を開けるのは業者頼みでした。ここは直径6ミリの小さな穴ですからインパクトドライバーがなければ出来ないということではないでしょう。しかし、ドリルビットは鉄や板用ではダメです。ダメと言っても聞き知っているだけですから、試しに鉄用のドリルで試してみました。結果は、先が焼けて1センチで掘れなくなりました。手持ちにはコンクリート用というのはありません。ここで、市内の百均にその手の材料があるのを観察、記憶していましたので、そこで作業を中断し、出かけて購入しました。同種のものはそこのすぐ近くにあるホームセンターでは10倍以上の価格です。で、百均ですから品質をそれ程期待してはイカンと思い4本も買ってきました。結果は馬鹿にできません。家庭ドリル用と銘打ったドリルは、コンクリートにずぶずぶっと入っていきます。何のことはない100円で間に合いました。残りのドリルが無駄になった訳ではありません。違うサイズを買ってきているのです。アンカーの強度の結果は満足できるものなので、ドームの階段の手すりを付けようと思います。車庫の天井からドームに上がるのに4段の階段があり、コンクリートで階段だけができています。濡れていると大変に滑りやすくなっていますので、嫁様にマットを敷いて貰ったのですが、更に手すりがあると安心できます。
出来上がった蓋の塗装が未だですが、塗料を塗るには気温が5℃以上は欲しいので、乾かすとなると家の中となります。これは避けたいので、来春にでも塗れば良いかなと考えています。その上にカーペットを敷いてしまうというのも案として出ています。いっそ土禁にして、室内履きを使うという手もあります。炬燵に電気毛布まで持ち込んだら、まるで第2の書斎ですね。冬は寒いし、夏は虫が来ますが・・・。
ドームに登る階段の手すり工事は、非常緊急ということでなく、春を待っても良いので、天文台関係の作業は終了ということになります。機械の用意もほとんど終わっています。ほとんどというのは、無理をいってカメラレンズを追加して貰ったのです。それが到着するのは明日ということなのです。この背景にはカメラボディの新調があります。新しいカメラの写りは大変に良く、旧機種ではマニュアルで最適化して満足できる状態にしていたのが、大方オートで、カメラがうまくやってしまうという進化を遂げています。そして、画素数も上がり、レンズ沼と呼ばれる底なし沼に片足を突っ込んでしまったのです。
★秋津★は、芸術的な表現はともかく縦横真っ直ぐなものが真っ直ぐ写るのが好みです。魚眼レンズでない限り、直線が曲がって写る歪曲収差というものは最も嫌な収差です。新機種でも旧機種でもレンズキットの1つに採用されている廉価版の標準ズームレンズ/18/70mm/は、広角側でかなりの歪曲収差があります。樽型になるのです。その後、手に入れた高倍率ズームレンズ/18/200mm/でも広角側になると歪曲が目立ちます。更に高倍率の製品も他社にあるのですが、信じられないことに広角側で樽型、望遠側では糸巻き型の歪曲収差になるものもあります。とんでもないレンズだと思うのですが、売れているようです。言ってみれば広角から望遠まで一本で済ますのですから、無理を承知で使うということでしょうか。定評のあるN社のものですら収差的には並みから良品レベルです。
それから、キチッと写るのも好みです。ルノアールやムンクのように写るレンズが好みの人も居ますが、ヌケが良くて点が点に写るのが良いと思っています。これは星を撮る為に出てくることでしょう。ボケ味がよい等というレンズには興味がわきません。閑話休題。
レンズを全て買い込むことはできる相談ではありませんから、使うレンズを選ぶことになります。持っていても使わない場合だってあります。レンズ交換式とはいえ、交換したくないとか、荷物を減らそうという場合は、わたくしでもあります。即席カメラマンをやる場合は、レンズを交換している時間がもったいない時が結構あります。
それはともかく、現在、安心して使えるのは、価格こそ安いのですがS社の望遠ズーム/50/200mm/とマクロレンズ/50mm/です。花の写真はマクロレンズがほとんどになります。また、T社の広角ズーム/12/24mm/も大変に良い描写をします。結局、この3本が安心して使えるレンズなのです。今までの撮影枚数はマクロレンズがダントツです。しかし、マクロレンズの焦点距離は50mmなので、弱い望遠レンズとなります。広角ズームは12mmから24mmなので、丁度、標準/常用/レンズの焦点距離帯が抜け落ちているのです。ここに当たるのがN社のキットレンズである標準ズームなのです。これは価格の割には大変良いレンズであると思います。その為、この焦点距離帯のレンズを購入すると、このレンズが無駄になることから、ためらってきました。しかし、先ほどの歪曲収差の点、明るさが焦点距離によって変わること、一番明るい絞りが3.5であることが、新しいボディに付けると我慢できないというのが正直なところです。そこで、最後のお願いの通った後に、最後のはずのお願いを出した理由です。到着予定はS社の18/50mmで、F2.8の明るさがあり、広角側の歪曲が少なく許容範囲内のものです。こちらが常用レンズということになります。
嫁様の渋々の承諾を受けて、何時もレンズを頼んでいるネット通販のところに注文したのですが、あろう事か別のマウント、別のレンズを注文してしまっていました。次の日の朝に返信メールを再度、確認して気がついてキャンセルしましたが、まるでボイド中の出来事のようでした。即刻注文し直しましたが、そのままにして気がつかなかったら、到着してからショック2倍になっていたことでしょう。
明日から荷物を減らしてレンズ一本の場合は18/200mmの1本、2本の場合は、18/50mmに撮るであろうものに合わせてもう1本というようなラインで動くことになります。この標準ズームレンズは、解放でも写りが良く、評判が高いものです。難点はN社のロゴが入っていないことでしょう。その昔、毛穴まで写るN社のレンズという話がありました。他社のレンズでは写らなかったのかというと、その傾向はありました。しかし、今ではその毛穴から生えているうぶ毛まで写ることを要求されています。そのような優れた製品が出てるというのも驚くべき事ではないかと思います。
ところで、新ボディのデビュー戦ですが、不戦敗をやらかしました。今まで晴れた夜が1日しかなかったのですが、その時に使えなかったのです。レリーズにルミコントロールセットというものを買ってきたのですが、これでバルブができないと言うことが判ったのは、最初の日でした。バルブ以外のシャッターを使うような星がなかったわけではありませんが、惑星の拡大撮影の準備、つまり接続環の取り付け状況が充分でなく、出動できなかったのです。気持ちのショックは大きく、次の日の帰りがけに地元のキタムラに寄って、リモートコードの在庫を問いました。1つだけありました。この店の在庫は1つ限りだったのです。開店以来1つだったのかも知れません。まあ、ここは新製品を見に来てもあった試しがありません。置いているレンズもわたくしが見てみたいものが置いてあったことがありません。この方面の品物に関して、わたくしはそれ程、特殊な嗜好を持っている訳ではないと思うので、そのような品揃えしかしていない店に実は期待していませんでした。取りあえず、帰宅途中で寄れるところなので、いつもは直行便で帰るのに、途中下車して行ってみたということなのです。有ったというのも意外ですが、1つ有ったというのも何なのかと・・・。
ということで、ここまで書いたところでボイドが明けました。
★★2007年12月16日(日)デビュー戦、月齢6.8
午後から大変良く晴れて、夜の天気に少し期待していたのですが、20時にはすっかり曇ってしまいました。未だ晴れている内に西の月を狙って見ました。試すのはライブビューによるピント合わせとミラーアップによる撮影です。ピントはマイクロフォーカスの調整量からすると5マイクロメートル程度の中にあります。つまり2百分の1ミリの精度が必要なのです。ニコンでの機械精度の目安は百分の1ミリだそうなので、更に倍の精度が必要ということになります。D70で合わせようとして、なかなか出来ないでいたのは仕方のないことかも知れません。次にミラーショックですが、影響はありますが、思ったほど無いというのが実感です。優秀なミラーの動作です。D70では上下方向へちゃんとブレて写りますが、それが半分程度になっています。勿論、ミラーアップしてしまえば、ショックによるブレはありません。それに、シーイングでこれだけ像が乱れているというのが判ります。月ですから明るいので千分の1程度のシャッターを切れるのですが、これが他の星だと、分単位となります。この為、今日はシンチレーションで5秒角程度の大きさに写ってしまいます。
ミラーアップの機能がないと、バルブでシャッターを開け、望遠鏡の筒の前にスリットを動かして手動で露出するということが必要になります。慣れればシャッタースピードも思いのままといわれていますが、そうそううまく行くものではありません。まして、千分の1なんて真似が出来ようはずが有りません。
問題がない訳ではありません。焦点距離が1810mmですので、月が太っているとカメラからはみ出します。もう少し短い方が良いので、レデューサーを付けてみようと思っています。現状ではピントが出ませんので、この点も解決しないといけません。
昼間は冬囲いの残りの作業をやりましたので、墜落性幼児型睡眠を起こしかけています。まあ、曇ってくれて良かったのかも知れません。
月齢6.8
★★2007年12月17日(月)雲間の撮影、月齢7.6
今日は帰りがけに空を見ると雲間から月が出たり入ったりしていました。半月間近です。1時間弱で帰り着くので、天気がすっかり変わってしまうことも度々ありますが、今日は同じような状況です。雲に隠れていても少し待てば出てきます。そこで、ドームを開けて用意しました。数枚撮影したところですっぽりと厚い雲になり、回復の見込みが薄くなったので降りてきました。何しろクォータームーンですから、無理はいけません。
撮れたものをよく調べると、片ボケしているものがあります。これは取り付けが傾いてしまっているのと、光軸から離れるに従ってコマ収差が出ている相乗効果によるもののようです。傾いてしまうのは取り付けに注意をすることと、コマはコマコレクターを付けるしかありません。しかし、現在、コマコレクターを付けるとピントがあと2~3mmのところで合いません。昨日のレデューサーも3~4mmのところでピントが合いません。それだけ主鏡を前に出すか、接眼部を主鏡方向に移動するという作業が必要になります。こちらは鏡筒を降ろしての作業になりそうですので休日待ちです。
しかしながら、寒い中にじっとしているというのはかなり体にとってストレスとなり、また目を酷使する状況にあるので、大変疲れるというのもあります。どうしてこんなに疲れているのだろうと考えてみれば、そうです。冬囲いの作業をやったのが響いているのでしょう。手も荒れているのですが、こちらは手袋をしていますから気にはなりません。
2日目にしてカメラの扱いは慣れてきています。ライブビューでピントを確認し、ミラーアップで撮影するというのも月が高くなければ、操作そのものは手探りでも出来ます。しかし、レリーズの長さが60センチというのは、望遠鏡が天頂方向を向いた場合に足りなくなるのが見えています。それに、気温が低いのでコードが堅くなっています。望遠鏡のモータードライブのコードは堅くならないものを使っていますが、定価6千円もする割りにはリモートレリーズコードは安物と同じコードを使っています。本体の使用温度は0℃から40℃となっているのですから、0℃付近で堅くなる材質なんか使って欲しくないです。ニコンがこんなところに気配りしていないとは意外な感じです。
月齢7.6
★★2007年12月18日(火)月齢8.7
★★2007年12月21日(金)月齢11.8
★★2007年12月22日(土)月齢12.8、限定版の公開
月齢12.8
限定版の公開
限定版の存在を実は忘れていました。インストーラーの不具合もあったりして、忘れたい代物だったのでしょうか。新しいデルファイに対してはInstallAwareの作成ソフトのコードギアスペシャルエディションというのが用意されて限定版ながら使えるということから調整してみました。幾つか苦労したのですが、それ以上はレジスト料金を払えということになっていますので、不用意な動作を防ぐために、例えばインストール後即実行のチェックを入れても動作しないようにしていたりしています。限定版2007Kが使えるようになりました。
望遠鏡ですが、修正レンズ系を使えるようにしました。結果、レデューサーを使うと焦点距離が1810mmから1482mmになることを確認しました。月を写すと平均で直径13.8mmの大きさでC/MOSセンサーの短径15.8mmに充分収まることになります。2割ほど視野が広がると同時に明るい光学系となります。ただし、専用設計ではなく流用ですので、ややピントが甘くなる傾向があります。
直焦点及び修正光学系による撮影はこれで大丈夫となったのですが、接眼部については改良の余地があります。というのはクレイフォード型の接眼部に固定用のネジが付いていないのです。強く押し引きすると動いてしまいます。ライブビューでピントを出しミラーアップで撮影という手順ですので、その間に強く力を入れると動いてしまいます。この点はラック&ピニオンで締め上げたものに敵いません。こちらは少々考えないといけないようです。また、拡大撮影の用意が出来ていません。手持ちの部品で手は幾つかあるのですが、何れにしても良く考えないといけません。この休み中の課題です。
火星が明るく輝いていますが、ここに小惑星が落ちると新聞に出ました。正確には直径が50メートルの隕石が落ちる可能性75分の1ということですから、序列番外週刊誌の見出しかと思いました。その新聞社には反省して欲しいです。出来ればその新聞社に落ちて欲しいくらいですが、被害がこちらまで来そうですから遠慮して貰いましょう。
そういえば、地元JRが立て続けに列車の運行を止めて非難されています。二度目はまるで確信犯です。レールの破断の前兆を掴んでいながら、社内規定で放置していたというのですから、賞味期限の偽装どころの話ではなく、今まで大丈夫だったのがおかしいのです。可哀想なのは変更できない飛行機のチケットを持っていた人や、何時間も立たされていた人でしょう。記者会見で頭を下げるのであれば、吹きさらしのホームで3時間ほどバケツを持って立たせてみたいものです。
★★2007年12月24日(月)月齢14.7蟹8.62゚
★★2007年12月26日(水)月齢16.1
★★2007年12月27日(木)火事、月齢16.8(26日21:58)
昼間の日差しの中でドームの中に陽を入れ暖めて乾燥させるという事をやりました。ついでに手持ちの部品を組み合わせて拡大撮影が出来ないかとやってみました。最初にコンデジ用のカメラアダプターを使ってみました。接眼鏡に支持部を取り付けて、カメラで接眼鏡をのぞく形、コリメート撮影用の取り付け装置です。これで、接眼鏡による拡大投影方式を使えるはずですが、接眼部と接眼鏡の接続がスリーブ式で締めネジを締めても、ゆらゆらします。これは仕方ありません。そもそも2インチ用のスリーブにアメリカンサイズの接眼鏡を入れるアダプタを噛ました上にドイツサイズのアダプタを入れているのですから、原理的にはよいのですが、強度不足です。デジ一が重くなったのも効いています。コンデジであればOKだと思いますので、どうしようもなければニコンクールピクス990の出番が回ってきます。
次に高橋の古いカメラアダプターがあります。これが何とか使えれば、追加投資ゼロ円です。しかし先ほど書いたように接続元は基本的には2インチスリーブ、アダプターは36.5mmのネジです。それを変換するように変換リングを重ねることは出来るのですが、その分の厚みでピントがでなくなることが付けてみてはっきりしました。
その時に事件です。簡易にピント状態を見る為に、太陽を使いました。冬の日差しで、焦点では結構暖かいなあとノンビリしていたところ、たまたまダウンジャケットの袖に焦点が落ちました。たちまち溶けます。アッと思って腕を動かしたのですが、表面に溶けた跡が残りました。穴が開かなかっただけ反射神経が良かったのでしょうか。ありゃ、そういえば直径40センチの太陽の光が16mmほどに集中するのだから、暖かい日差しの600倍近い光線銃です。そんな計算をしながら再びハッと気付くと煙が上がっています。危ないと思って接眼筒から太陽を外したのですが、今度は筒の中の補強板に焦点を結んでいたようです。塗ったつや消しの黒塗料が焦げたのです。これ以上の被害が出てはたまりませんので、取りあえず太陽を使うのはそこまでにして、ドームから見える最も遠い林の木を使うことにしました。
この教訓として、鏡筒に蓋を付けるか、下を向けるかしておくと言うことをしないと、時々嫁様が昼間にドームを開けて換気してくれているようですので、火の気のないところでの出火と言うことになりかねません。取りあえず、この時以降は下を向けてドームを降りることにしています。
さて、強引な方法で取りあえず撮れれば良しという★秋津★の突貫工事的手法で、カメラアダプタの望遠鏡側に2インチスリーブに入るようなリングを適当に入れて、放り込んで、がたつくのも構わず撮ってみました。結果は撮れます。但し、光軸が出ていないために片ボケしたりぶれたりしています。まあ、撮れるのが判りましたから、何とかもっとうまい方法を探してみることにします。お金で解決するのが確かに簡単確実なのですが、何しろ自作機。金を出せばうまく行くとは限りません。売っているものは自社製品用で、汎用製品は少ないし、使えるかどうか確かめることが出来ません。
撮れたものを調べていくと、合わせたと思っていた光軸が、肝心なところで大きく外れていることが判りました。接眼部が斜鏡にちゃんと向いていないのです。片ボケはしているし、ピントを合わせる時に非点収差のように見えるものがあって、原因は鏡か、鏡の支持部分か、温度順応かなどと考えていたのですが、何のことはない、軸を外していたからです。この修正は簡単です。適当な厚さの座金を接眼部の取り付けに噛ませるだけです。
そうこうしている内に、極軸が少しずれているようです。ピラーを固定しているネジを手で締めただけにしていたのを、スパナで締めたのが効いているのかも知れません。多分そうでしょう。そうでもなければ動くものではありませんから。晴れたら確認してみましょう。年末の道内は大荒れかも知れない、雨が降るかもというような予報が出ています。たまにある天気ですが、荒れるのならば、ドームは台風でも飛ばないオプションである固定ネジをしめてしておきましょう。今年はまだ一度も一気に降るとか暴風で凄いという状態になっていません。一度だけ予報はあったのですが、大したことがなかったのです。
月齢16.8(26日21:58)
★★2007年12月28日(金)休養、ウルトラマンの故郷M78星雲
天候悪化の報を受けて。ノンビリと夕食にワインなんかを付けていたら、なぜか星が出ていました。拡大撮影の装置が整理できたところですので、これは出るしかないという訳で、火星を撮りに登りました。なにやら模様が写っています。火星人の運河です。肉眼では火星表面の模様がよく判るのですが、写真にはなかなか難しでしょう。シンチレーションで常に像が揺れ動いています。撮るだけ撮って、更に、極軸を確認したところ、10分角近く高度が落ちていました。まあこの位ならありそうなレベルです。このおかげで、天頂や南方向では大丈夫だったのが、東の空に向けた時に伸びて写ったのです。
透明度、シーイング共に悪い状態で、上空には薄い氷の層があり、南から移動してきています。それが時間と共に厚くなってきます。サッサと撮って、サッサと極軸合わせをして正解でした。火星付近の星座でも最後に撮れるかと思って、三脚を持ってドームを出ると、時既に遅し、もやのようなベールが雲となって東から南東寄りに押し寄せてきました。漁師さんが黒南風(くろはえ)と呼ぶ風です。この風で漁に出るのは自殺行為です。
母屋に戻って天気予報の様子を嫁様に聞くと二つ玉の低気圧で、雨が降るところが多いそうな。今晩から大荒れというのであれば、ドームの回転部分を固定するネジを締めようと思ったのですが、明日で良いようです。風が強くなると抵抗の少ない方へ勝手に回ってくれるはずですが、まあ、南側に向けて固定しましょう。一番困るのは、大風にみぞれのような振り方で、ドームのスカートから入り込まれて凍ると動かなくなってしまいます。雪が積もるところでは天辺に凍り付いて除雪に困るらしいですが、今まで積もった雪は、素直に昼間に落ちてくれていますので手間がかからなくて助かります。まあ、悪天候も天気の内、ドーム仕事が無い日は休養です。
ウルトラマンの故郷M78星雲
★★2007年12月29日(土)JR北海道信用失墜、ページの不具合
JR北海道信用失墜
人間間違いありと居直ってノンビリしていたら、朝からJR北海道の苫小牧-東室蘭間が途中の送電トラブルで止まっているそうです。それ程、天候がひどい状況ではありませんから、それが原因とは思えません。並みに雪が降っているだけです。このところJRはトラブル続きで、レールの破断はあれだけちゃんとやりますと言って頭を下げたのに、再び破断して、列車が遅れる事件を起こしています。JR新会社創業以来という位のトラブル続きに、嫁様の逆鱗に触れる事件があったとだけ書いておきましょう。神戸そごうのビルが地震で潰れたり、札幌そごうが会社消滅になったりするのと同根です。それだけの弛みがJR北海道にあるということです。コンピューターを信用して人間を信用しない体制が全てのトラブルを巻き起こしています。順調に事が進んでいる時は、マン・マシンシステムの中で確かにマンが一番トラブルの元となるでしょう。しかし、ここぞという時はマンに頼るしかないことをすっかり忘れていて、キーボードを殴ったりモニターを叩いたりすることになるのです。コンピューターは電源を引っこ抜いても動くように作ってある上に、完璧なプログラムが仕込まれていない限り、この手のトラブルの連鎖は収まりません。鉄路を守るのはコンピューターではなく、保線職員のカンピューターなのです。JR北海道、それを忘れているようです。パス並みに遅れるのが当たり前になってしまうのでしょうか。その昔、天候が悪い時は飛行機は止まってもJRは動くというので、乗り物を変えるのが常識でした。今や、その飛行機に乗るのにJR北海道では間に合わない・・・・。
朝から列車に乗って苫小牧や登別、竹浦で足止めされた特急のお客さん、まだまだ掛かりそうですから頑張って耐えてください。昔は札幌函館間は夜行の急行列車があったんですよ。急ぎの方は丘珠から函館空港までのプロペラ機にしましょう。御用とお急ぎの無い方はJR北海道で。
ページの不具合
薬害や集団自決、年金いろいろなニュースが流れていて、言いたいことは沢山ありますが、まあ他愛のないことです。
赤道儀にユーハン工業という、あまり知られていない会社の製品を採用しました。製品に問題はありません。問題どころか、言い知れないほど優秀な製品です。同業有名他社同等品と比較しても、明らかな差があります。精度、強度、価格、そして氷点下での性能。もっと宣伝しても良いくらいですが、もしかすると儲けが出ないのかも知れません。閑話休題。
この会社のWebページには現時点で問題があります。もっと正確に言うと、ページ製作を請け負った会社の仕事に問題があります。問い合わせのページを用意しているのは良いとして、そこで送ることの出来る本文の量が制限されています。はっきり確認していませんが30文字程度を超えると、「文字数超え」ではない別のメッセージ「認証エラー」を出してきます。俳句のような単文で問い合わせをしろというのでしょうか。「もしもし、わたしリカちゃん。御用があるの、お電話下さい。****-***-****」これで41文字です。使えない機能で、メールアドレスを判るようにしているだけの方がよっぽど便利でしょう。まあ、それくらいのことでしたし、自社の中で誰かが押しつけられて作っている位にしか考えていなかったのです。
今朝、このページを訪れてみると、全く別の会社、不動産会社のページレイアウトに画像無しのバッテン入りになっていました。京都土地開発と画像がない場合のコメントに入っています。昨日の朝はちゃんとしていましたから、昨日の仕事でしょう。これを見て、ピンと来ました。これは請け負った会社の別の仕事だ。間違ってトップページだけ入れたのだろう。そこで、中のページを直接指定してみると、ちゃんと出ます。ここで知らせてやるのは親切というものですが、昨日で仕事納めしているところがほとんどでしょう。正月もこのままということになるのかねぇ・・・と思いながら、幾ら払ったのかが気になるところです。ユーハン工業は製作会社にタダでやらせたはずはありませんから。このオマヌーな会社の担当者は、どんな言い訳をするのか興味があります。ついでに検索してやればWeb製作会社が実績に入れていたりするのが出てきそうです。
まっ、人間、間違いはあるものです。人のことを言っていられません。
★★2007年12月31日(月)全株取得、金星が雲の中へ、月齢21.17下弦まであとちょっと
全株取得
ケンコーが藤本の全株を取得した報道されていたのを小耳に挟みました。藤本って何だっけ。記憶の底に引っかかるモノがあります。確か・・・銀塩用引き延ばしレンズが・・・ジャンク箱にありました。50mmでマクロに使えるかなと思ったこともあるヤツです。ブランド名はラッキーで、数多くの写真用品に大変お世話になりました。
でも、銀塩用の用品メーカーを今頃買い取っても何の得があるのだろうと思いましたので、ケンコーのページに行くとプレスリリースに載っていました。子会社のアドアメディカルも同時に買収です。名前通りに医療用のX線関係装置を扱っています。こちらの収益は悪くないようです。これが目的ですね。思うにホヤのペンタックス買収も医療部門が目当てだったはずです。スケールは小さいですが、こちらでも同じ事が行われているようです。それに、縮小しているとはいえ、無くなりはしないだろうというケンコーの経営戦略なのでしょう。フィルターは勿論、望遠鏡や双眼鏡、顕微鏡にプラネタリウム、トキナーにスリック、カメラも各社マウント用の低価格マニュアル機を販売し出しています。これでグループで扱っていない分野はフィルムくらいでしょうか。株式会社ケンコー1957年(昭和32年)9月21日設立となっています。乙女ですね。対するラッキーは、戦後に今の社長の親でしょうか、姓が同じである人物が再興させたようです。継いだ会社を首になってしまうのでしょう。
金星が雲の中へ
今朝は予報で晴れでしたので、明るくなる前に起きました。見れば月も金星もあります。防寒の用意を調えてドームへ上がったのですが、一番冷え込んでいるタイミングで、寒さがダウンを通してきます。レデューサーを掴んだだけでレンズが曇ります。手袋をした手から出る水蒸気で霜が降りるのです。トイレ用の暖房ヒーターで暖めて取ります。昔住んでいた家でトイレだけが寒かったので買ったものですが、勿論ドームの暖房には役に立ちません。せいぜい暖かい空気が出て気流を乱すくらいです。でも、レンズの曇りには大変効果があります。同じように冷え切った接眼レンズを目で覗くために近寄るとたちまち曇ります。レンズケースを暖房付きで作る必要があるかもしれません。
月をレデューサー焦点撮り、次に拡大の用意をして金星を探すと、既に雲の中で見えません。仕方ないので、月を拡大撮影してみました。その内に雲が退くだろうという期待です。残念ながら出てきた雲は次第に拡大して退くどころか朝日が望めないくらいに覆ってきました。これでは撮影できませんので諦めて帰ってきました。先に撮っておけば良かったと思っても、月は明るくなってから撮るのは難しいので仕方ありません。月と違って金星の単位面積当たりの明るさは格段に違いますから、昼間でも撮影できます。晴れ間があればやってみる積もりです。
ちょっと計算してみましょう。金星は地球より太陽に近いところにいます。平均距離は0.7233天文単位ですから、距離二乗に反比例して金星を照らす太陽の明るさは1.91倍の明るさです。倍と思って良い訳です。次に反射率ですが、月の岩石は暗くて7パーセントを反射するだけですが、雲が反射している金星は78パーセントを反射します。11倍も明るいのです。従って、単純計算で22倍も明るいのです。単位当たりの明るさは拡大撮影する時の露出の基本になります。青空に浮かぶ月は青空に負けそうですが、金星は負けません。ですから、本土爆撃のための敵機と見間違って大騒ぎをするというような事件が起こるのです。
月齢21.17下弦まであとちょっと