C望遠鏡の構造
鏡筒
光学的な部分として、ガリレイの望遠鏡でも、ニュートンやハーシェルの方式でも、要は対物鏡又はレンズによって光を集め、それを接眼レンズで見るという基本的な構造を持っています。最低限の構造としてレンズ2枚が必要になります。そして、見えるものが上下左右反転しているものは地上用としては使いにくいので、それを反転させる部分が追加されます。これらを合わせて筒状の構造を作ります。これが鏡筒です。
接眼レンズは必要な倍率を得るために交換して使うものですが、対物鏡を交換することはありません。
架台
鏡筒が軽く小さい場合は、手持ちで使えます。しかし、重かったり、大きいもの、倍率が大きくなると、手持ちでは満足に使えません。また、倍率が低くても固定して使うと、意外に良く見えます。ですから支持装置、つまり架台は必要なもので、重要なものとなります。地上用の場合は、上下水平方向に動かす装置が適当です。これを経緯台と呼びます。
天体用の場合は、地上用である経緯台でも使えないことはありませんが、日周運動は間断なく一定に動いていきますし、運動の方向が縦又は横方向のみと言うことはほとんどありませんので、2軸を常に動かすことになります。そこで、一軸を動かせば日周運動に対応する動きが出来る架台が便利です。経緯台の回転軸を傾けて、2軸の内、1つを日周運動の中心である北極星にあわせると、赤経方向の回転だけで日周運動を追尾できます。傾いた方向へ向けるということからから、経緯台と違った支え方も考えられますので、方式が分かれることになります。
必要に応じて選択された形式の、光学系を格納する鏡筒部分と、それを支える架台部分が、望遠鏡を構成する構造ということになります。