地球には月というお供の星があります。地球を惑星と言うように、このお供の星を衛星と呼びます。衛星が大きくなると二重惑星となります。2つの星が互いに回転している場合、大きい(明るい)方を主星、小さい(暗い)方を伴星と呼びますが、衛星となると共通重心が主星の中にあると言うように解釈されています。
地球と月の例でいえば、月の軌道は地球の半径の60.3倍あって、質量は地球が月の81.3倍あります。すると共通重心は60.3÷82.3=0.733となって共通重心は地球の内部にありますから、月は地球の衛星ということになります。
本星との質量比でいうと、地球の月は大変に大きな衛星です。また、絶対的な大きさでいえば、木星のガニメデ、カリスト、土星のタイタンが水星程度の大きさで最大級の衛星です。小さなものでは火星の衛星に直径10キロメートルちょっとのものが見つかっています。
惑星の公転方向は同じですが、衛星の公転方向は逆向きの方向になっているものがあります。これは他の天体の影響で軌道が変わったとは考えられませんので、本星の成立以降に捕獲されたものであることが想像されます。そうすると、衛星を捕獲する過程というのがあり得ることになり、衛星の成因にも影響があることになります。
地球の月は、表面にクレーターがあり、これは隕石の落下による地形であることが判っています。