四柱推命にも各柱に九星が配置されています。この年月日時の九星を使って、諸事を占断するという方法です。星の存在する位置と関係について口伝・秘伝等のものがあり、九星の意味と関わらせて判断するのは興味深いやり方です。著者は密教占星術の名で5巻シリーズを考えていたようですが、2巻目にこの三元九星を書いて絶筆となりました。密教占星術での九星は別のものなのですが、八門遁甲、奇問遁甲といった名称で知られる方位開運術との関わりもあるはずで、興味深い分野であることは確かです。また、広く知られている九星暦と違う暦にも言及していますが、内容については不詳です。
暦関連で、九星の配当は陰陽遁の切替が派を作る元になっている部分があります。一応、入れてありますが、夏至と冬至付近での切替の時期の違いでしかありません。
典拠
『密教占星術Ⅰ』桐山靖雄(平河出版1973)
『密教占星術Ⅱ』桐山靖雄(平河出版1975)
『密教占星術入門(桐山靖雄講談社1976)