StargazerUseSgwdSAT10-00 概観 2018-01-07

 概要


概要

 StargazerがDOSからWindowsで動作するようになったものが、Stargazer for Windows by Delphi(sgwd)でした。Windowsに対応する前から、占星術ワークの根幹プログラムとして改良されてきた「ホロスコープ3重円NPT」通称「3重円」が、改良されてきました。数多くある占星術の技法を取り入れ、その為の充実したコマンド群を用意した三重円は、使い慣れてしまったら決して手放せない占星術ツールとなっていました。しかし、多機能であるために操作が複雑になり、コマンド間の関係を熟知している必要がありました。この為、チャーツや1重円というような派生プログラムも作られていくことになりました。
 2012年に始まるSAでは、3重円の高機能化を推し進めるためにタブ化をしました。同時に複数のチャートを扱うという方向です。チャーツという複数のチャートを扱うプログラムがありましたが、こちらはそれぞれが単円のチャートを扱うものでした。それを3重円の持つ機能を多重化したというのが3重円タブとなって結実したわけです。SAは3重円タブが看板だったのです。
 更に、別の方面からの要望がありました。5重円という二つの出生、それぞれの進行図、そして経過図の5つのチャートを一目で見渡せるというというプログラムがあったのですが、こちらを3重円タブに統合出来ないかというアイデアです。当初は5重円を調整してタブ化をもくろんだのですが、5重円構造の表示に数値まで入れるのは、24インチ以上に広がった高解像度の画面でも難しいことでした。また、感受点の色を個別に表示できないかという要望も出ていたことから、それが触媒となって、1つの円の中に2つのチャートを入れるという方向で作ってみたところ、何とか表示できることを確認できました。そして、感受点の色設定を個別にできるようにして区別できるようにしました。名称として当初はダブルにしていたのですが、最終的にはデュアルと名称を付けて、タブと共に別プログラムとして作成していました。つまり、3重円にはSAで公開したタブと、未公開だったダブル(デュアル)という2つの派生型がSA時代に存在していたのです。そして、試みたのが、この2つのプログラムの統合です。そして公開したのがSA2で、2016年のことになります。つまり、SA2では3重円タブ・デュアルが看板だったのです。

 占星術用のチャートプログラムとしてはこれで完成形かと考えていたのですが、これが間違いでした。これで充分であるとして設計した天文暦ファイルの精度が、高機能化してきた結果、ギリギリのレベルとなっていたのです。つまり、足をすくわれたようなものでした。天文暦ファイルの読み出し精度を上げることが出来たとしても、対応する時刻系を変えないといけません。天文暦ファイルを作る際には、実質的に原子時を基準とする時刻系を使っていますから、高精度化はそれほど難しいことではありません。天文暦ファイルを大きくして情報量を大きくすれば良いだけのことです。従って読み出し精度をちゃんと上げる為には、原子時を基準とする時刻系を使わなければならないということになります。そして、その結果生じることは、ほとんど今までと変わりない状況、位置であることは間違いありません。精々、うるう秒を入れる際の"60秒"という時分秒の数値があるという程度でしょう。例えば2017年1月1日8時59分60秒(中央標準時)が閏秒でした。感受点位置だって小数点以下2桁まで表示していても、差はその遥か下です。しかし、その違いが各種の計算で表に出ることがあり得ます。それへの対応がSATの役目です。
 従って、SAシリーズからSATでの変更事項は、表面的にはほとんど無いと言って良いでしょう。天文暦ファイルは作り直しました。最初のSG天文暦から、次のSGS天文暦、そしてウインドウズ版のSGWD天文暦、これでStargazer4代目の天文暦となります。