sdwd占星術講座 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震(20110312)

平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震


 本レポートは、原案者の意向を受けて★秋津★が製作したもので、内容そのものについては匿名を希望する原案者のものです。


 巨大地震として経験の無い震災となりつつある「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」は、徐々に未曾有の被害を出した姿を明らかにしていています。
 先ず、本論に入る前に、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
 この地震を占星術的に扱う時、単純に「その時」のチャートからは、これだッというモノがありません。勿論、そのような配置があれば、容易に事前に予想することができるでしょう。

 そのような予想の困難の前に、天然災害レーダーを持った人物が居ます。霊能者とまではいかなくても、大災害の前に原因不明の熱を出したり、落ち着かずに不手際な行動を繰り返したりします。今回身近な人間にそのような状態に陥る人物が居り、そこへニュージーランドの地震があった為に、それかと思っていたところ、どうもそうではなく、まだあるぞということでチャートが探られていました。

ニュージーランド2011年地震




 事件・事故の場合に日蝕や月蝕が良く注目されますが、これは太陽と月のタイトな関係によるもので、新月やその他の月相も本来重要なエポックとなります。その中から抽出されたのが、2011年3月の新月でした。

 2011年3月新月図

 多少感受点は集まり気味ですが、タイトで強力凶悪な座相があるわけでもなく、何の変哲も無いように見えます。感受点が集まってステリウムとなっていますから、こじつければ何かいえるかもしれません。まあ、よく見てみましょう。上昇点に一番近いのは火星です。次が海王星で、既に上昇しています。火星に続いて太陽と月、そして水星と続きます。新月図ですから太陽と月のコンジャンクションは当たり前として、火星・水星・天王星と上昇星の系列があります。このチャートをその後の月相と重ねると、特異なつながりが出てきます。

 上弦図

 新月と上弦の太陽の位置に注目してください。新月の時の太陽の位置に、上弦の時の火星がやって来ます。上弦の太陽は、新月の時の水星の位置に1.5度以内に入ります。これはそうなっているという関係だけで無く、新月になった月は、直前に火星と合であり、天王星を挟んでいますが直後に水星と合になっているというきわめて意味の強い関係です。天王星については牡羊座(白羊宮)入宮が新月と上弦の間に起こっています。新月図や天王星入宮図で示された事件の推移がここに出てきます。天王星については後回しにして、次の顕著な月相は満月です。

 満月図

 満月の太陽は、新月の天王星と1度以内のタイトなコンジャンクション、満月の天王星とも2度以内のコンジャンクションとなります。そして、満月時の火星は新月の水星の位置です。火星と水星に加えて天王星のきわめて強調された事件を示しています。巻き起こった事件が更に展開していく状況です。

 四半月図

 四半月図の感受点で、新月図と関わるのは金星のみです。この状況からすると、新月に始まった事件は、満月で一応の収束を見ます。ただし、金星は海王星とコンジャンクションですから、海王星型の事件は後を引いていきます。


 さて、天王星ですが、白羊宮入宮です。

 白羊宮入宮で、海王星支配の星座宮から、火星支配の星座宮へ移ります。海王星とミューチャル・リセプションであったのが、解消されるのですが、直ちに無関係になるのでは無く、白羊宮の支配星の火星は双魚宮にあり、双魚宮の支配星は海王星という状態です。つまり、火星が白羊宮にいる限り天王星は海王星の支配を受けている状態なのです。ミューチャル・リセプションは対等の関係ですが、それが一時的とはいえ従属の関係となるのです。
 入宮図は月の上昇であり不安定で変化していく状況を示し、上昇星座は双児宮で支配星は水星となります。何時もは大きな影響力の少ないとされる水星がここでも強調されてきています。
 このように、水星火星天王星のそれぞれが、きわめて巧妙に仕組まれ、そして、当の双児宮に月が入宮した途端に南北500キロメートルに渡る沈み込み帯が動いたのです。地震そのものも日本列島を揺さぶりましたが、本当の被害はその後の大津波が引き起こします。何もかも押し流す海の盛り上がりは、神話の時代から語り継がれています。古事記の中に海幸山幸のくだりがあるでしょう。わだつみの協力が無ければ、この地では生きていくことすらできないのです。

 この地震は、始原図に対してどの様な状況になっているでしょうか。先ずは現行政府の法的根拠である憲法の公布図からすると、

 公布図の進行太陽と火星は2室でコンジャンクションです。端的に戦争や騒動のような意味です。このコンジャンクションは磨蝎宮にあり支配星は土星となっていて、地震図の土星がスクエアに存在し、のっぴきならない状況を示しています。まして、2室ですから金は無いのに請求書はどんどん貯まります。そして、進行のアセンダントは冥王星とオポジションになります。この事件の対策を間違えたら、憲法そのものが危うい状況かも知れません。また、進行の月は進行の水星とオポジションであり、水星が阻害される状況を示します。進行のアセンダントは冥王星とオポジションであり、冥王星関連のアクシデントを示しています。

 次に、現行政府が実権を持ったのが主権回復です。降伏占領からの独立を主権回復と呼ぶことになっています。

 地震時の民主党政権が、それ以前の政権と明確に違う共産政権や宗教政権であれば、新しい図を必要としますが、特段変わらない様子ですので独立時の政権の流れと同じ図が適用されます。進行の月が冥王星のところにやって来ています。双方の図が冥王星を刺激していることは、大変に注目すべき点です。御存知のように原子力の問題がここに出てきているのです。進行太陽は進行金星をコンバストしながら今は進んでいますが、2017年には天王星の位置までやってきます。その時、土星と水星のTスクエアに巻き込まれます。その時、進行月は進行火星とコンジャンクションとなり、国としての大きな試練に出会うことになります。6年後です。この被害が復興したと言える状態では無いはずです。阪神大震災では10年経っても傷跡が深かったのです。
 この大地震は、復興に膨大な時間と費用がかかるものとなるでしょう。それは政権への影響としてここに出ています。国難としてこれに当たるだけでなく、先行きの国難に対しても用意しないといけないのです。

 ここで、原子力関連に絞ってみましょう。アメリカで最初に核反応が成功した図と組み合わせてみます。

 1号機で水素爆発を起こした時の土星と進行の月、天王星と初反応の月とがオポジションとなっています。月が絡んでいるのが特徴となります。ただし、あまり強力な関係はありません。

 次に、日本で最初の核反応となった広島原爆図と組み合わせます。

 月と土星のコンジャンクションに対して進行の火星がやって来ていて、それに対して進行の太陽と爆発図の土星がスクエアとなっています。

 さらに、日本で最初に核反応が成功した図と組み合わせます。

 こちらは、最初の核反応と同じように、あまり関連が無いようです。

 今回と同じような事故と考えられるスリーマイル島での発電所事故の図と重ねてみました。

 進行の火星が冥王星とオポジションを作っています。これに対して、爆発図の土星が被害を予想させます。また、進行のアセンダントは太陽の位置まで進み、これに対して爆発図の冥王星とスクエアです。偶然に星が当たったというレベルでは無く、正に原子力災害に関わる星が、これらのアスペクトを作っています。被害という点では、避難も早く行われ住民への健康被害がほとんど無かったという点で、不幸中の幸いな事故です。ウィンズケール原子炉事故のように周辺住民に知らせずに被爆者を拡大させたものとは違い、商用電源の原子炉であったことも関わっているものと考えられます。福島第一原発の事故はスリーマイル島での発電所事故と共通点があるということになるでしょう。

 続いて、最大の事故とされるチェルノブイリの原発事故図を重ねてみます。

 こちらは、星の関わりはあるのですが、冥王星・土星・火星・天王星といった原子力災害関連の星々の関わりがそれほど強くありません。チェルノブイリの原発事故図そのものの深刻さに比べて、関わりは優しいものではあります。しかし、Mcの進行が土星まで来ています。太陽の進行も月とオポジションまで動いてきています。広島原爆500個分ともいう放射性物質が放出されてしまったチェルノブイリの事故は、被害も甚大であり、この年におこったスペースシャトル爆発事故と共に科学技術への信頼を揺るがした事件です。