mS's Ast. 社会的な占星術

 個人占星術から複数への話ですから、スジとしては2人の合成へ話が行くのですが、ここは、先ず、経過だけを取り上げて、集団としての人間社会を考えてみましょう。
 経過の感受点が存在する場所(ここでは黄経が問題になりますが)に出生感受点がある人は、全て、基本的にその感受点の影響を受けるはずです(つまりコンジャンクションですから)。次に影響を受けるのがオポジション、そしてスクエア等と続きますず、最も強力なのは、やはり、コンジャンクション=合ですから、これに絞って考えましょう。
 現在、天王星は山羊座宮の29度域を逆行中です。山羊座宮29度に感受点がある人は、この影響を受けるわけです。天王星ですから、突発事件かもしれません。コンジャンクションとなる感受点とその出生図における構造にも関わりますから、ここは想像を働かして判断しましょう。また、海王星は現在、山羊座宮の25度域を逆行しています。
 出生図の感受点だけではなく、進行図の感受点も判断材料です。そうすると、例えば進行太陽を山羊座宮の29度に持つ人と言うのも考えられます。多分その人物は、天王星の影響で、基本的な性格に天王星らしい奇矯な点が加えられることになりますから、観察がし易い、又は発見しやすいと思います。で、出生太陽が山羊座宮29度にあるというのは、ある範囲で誕生日が特定できますね。今年であれば1月20日位。毎年、この辺りでしょう。とすると進行太陽を考えると、10才であれば、1985年1月10日生まれは山羊座宮の29度に進行太陽を持っていると考えられます。20才であれば1974年12月31日が誕生日と言うように、計算することが出来ます。これは、出生太陽と進行太陽の例ですが、他の感受点でも同じようにして山羊座宮の29度と言うポイント(正確には点ではありませんが)を見て行くことが出来ます。
 概念的な話だけでは分かりにくいですね。進行を考えずに出生の感受点だけなら、簡単に計算することが出来ます。進行経過時期表を使います。設定は経過の感受点に加えて、ユーザー感受点を山羊座宮の29度に設定して適当な時期で計算すると例えば1990年の3月2日14時58分に金星が入って来ることが計算出来ます。とするとこの日付で生まれたら、山羊座宮29度の金星を持ち、今、ビビットな天王星の影響を受けていると考えられるわけです。
 大きな人数の集団(ちょっと曖昧な定義ですが)では、特定の経過感受点の影響を受ける人数も多くなるわけで、当然、特定の影響を受けた人数も多くなり、そのことによって社会的な影響となって表れることが容易に想像できます。
 この時、他の感受点とタイトなアスペクトを有している際は、更に強力な効果があると考えられます。

 以上のような意味合いも含めて、天王星を見てみましょう。
 天王星が発見された1781年当時のヨーロッパは市民革命と産業革命の時代を迎えていて、この新惑星の占星術的意味付けが「革命」となりました。それ以来、天王星が「守護星回帰」つまり自分の支配する星座宮へとやってきたのは2度で、今回が3度目です。最初が1828年から1836年で、次が1912年から1920年です。
 最初の1828年からの周期の始まりは歴史的事件としては余り目立ちませんが、天王星発見の頃に革命、独立した国が、この頃に資本主義的な地歩をかためた時期と考えることが出来ます。人々の意識が、それまでの封建社会から近代社会へのものへ本格的に切り替わっていったとも言い換えることが出来るでしょう。例えばアメリカでは西部開拓をどんどんと進めていった時でもあります。
 その次の周期の始まりは、1912年1月31日から1920年1月23日までの期間ですが、この天王星周期の始まりに何が起こったかを見てみましょう。そうです。皆さんが良く知っている筈の2つの出来事がありました。第一次世界大戦とソビエト連邦の建国です。それ以前の世界には無かったものの登場です。天王星の意味の、新規で新しい、刺激的で魅力のある、そして科学技術力の出現でした。そして、今年までの間に、この2つの出来事はどう発展したでしょうか。
 ソビエト連邦は崩壊しました。社会主義体制の中国、北朝鮮、ベトナム等はこの天王星主座の時に創建されたものではないことからすると、やや別の流れに乗っていると考えられますが、1917年のロシア革命は天王星の1周期でその命運がつきたと言えるでしょう。資本と収奪と言う単純な2極の図式の分析方法が失敗したとも言えるでしょう。
 第一次世界大戦は、一旦は収束しますが、火種はくすぶり続け結局天王星が牡牛座宮にある時に(同じ不動宮です)第二次世界大戦となって表れました。この後も2極的対立の形は変わりませんでしたが、ソ連の解体と共に、大きな2極の対立に象徴される形ではなくなったようです。つまり、天王星の新しいサイクルでは2極対立構造で割り切れる世界ではない訳です。
 さて、その天王星ですが、前出のように現在逆行中で山羊座宮にいますが、ちょっと前まで水瓶座宮に入っていました。今年1995年4月1日に1920年以来の久しぶりのイングレスとなり6月9日までの滞在でした。来年の1996年1月12日から本格的に水瓶座宮を運行することになっています。水瓶座宮は天王星の支配する場所で、天王星が最も力を発揮する場所です。そして、天王星のサイクル、周期の始まりでもあります。
 新しい時代の幕開けと言って、喜ぶだけではいけません。出来事が良いことばかりとは限りません。
 今までのパターンで言うと2003年までに次のサイクルの「型」があらわれる筈です。それに、この期間中に、ちょっと前に山羊座宮で会合した海王星が天王星に遅れて水瓶座宮に入ってきます。ちょっと先を見れば、その海王星が守護星回帰するのは、その次の魚座宮です。そして、冥王星が自分の星座宮(蠍座宮)を出て、射手座宮にアクセスしています。冥王星も独自の周期の始まりなのです。天王星以降の新惑星が発見されて、我々人類が初めて直面する事態が、星にあらわれているのです。それが眼前に展開されるのを我々は見ることになるのです。いや、見たいものだと思っているのです。

 経過天体が与える影響を考えていく時、感受点の意味合いが星座宮で異なってくることから、星座宮での意味合いに重点を置いて判断すると、座相も星座宮の関係で捉えることが可能になります。ヒンズー占星術ではアスペクトは星座宮単位で見ますが、これは大雑把と言うわけではなく、ちゃんと理屈の通ったことなのです。
 牡羊座宮の29度と獅子座宮の0度に感受点があるとき、西洋占星術では角度差でアスペクトを見ますから、スクエア(90度)のアスペクトがあると判断出来ますが、星座宮の性格からすると、トラインとなるわけです。
 この様な極端な例は特別かとも思いますが、星座宮の意味に重点を置く場合や、性格の相性を判断しようと言う場合には、十分に考慮しなければならないでしょう。
 そして、この事は、出来うる限りの精度を要求しだした占星術を、今一度見直しておかなければならないと言うことでもあります。

 ところで、前回の話の続きですが、山羊座宮29度に出生金星があるという人は、そう連続した誕生日にはなりませんが、動きの遅い惑星の場合は、1つの度数にいる期間が長くなりますから、ある程度の範囲の誕生日の人が対象となります。例えば1955年8月8日から8月25日位に天王星は蟹座宮の29度にいました。勿論、これだけの期間ではありませんが、この生まれの人は例外無く天王星が出生の位置の反対側に来ているわけです。
 単純に言うとオポジションですので、悪いように判断してしまいがちですが、それではいけません。この例での意味付けを考えてみましょう。
 天王星のサイクルは84年で、現在の日本人の平均寿命に近しいものがあります。その半分、42年と言うことですから平均的人生の半ばが来たと言えるでしょう。人生を冬から始まる季節に例えれば、夏に当たります。人生の折り返し点でもあり、前半の決算、後半の始まり、一生のピークの時期とも考えられます。
 この様に、重要な節目となる時期なのですが、この時期の算出には、正確な出生時間が無くても出来るという利点があります。同じように木星や土星についてもサイクルを見るだけならば、天文暦をくくることによって、そう難しくなく判断することが出来ます。
 勿論、回帰図(リターン・チャート)を作って判断という場合は、正確な出生時間を元にしなければならないでしょう。

 ここで出来る作業としては、土星、天王星のサイクルを見るために何時がサイクルの切り替わりなのか、節目が何時かという点を一覧表にすることです。天王星についてはサイクルを4つに分けて、冬春夏秋として捉え、出生時の天王星に対し、黄経上90度180度270度0度の角度の度数に天王星が来る時を出して、それを節目として考えるのです。

 前回に引き続いての作業です。サイクルを見て行くに付いて、天王星から導かれた90度おきの時期の他に、アスペクトによる時期も考えることが出来ます。また、最初に考えたような天王星のいる星座宮による時期表示も考えることが出来ます。これと、同列にあるのが、ハウスによる時期表示です。
 ところで、星座宮もハウスも通常は12分割を使っています。これはどうしてでしょうか。ここをハッキリさせておかないと、ハーモニックによる他の分割法を取り入れる際に、致命的な欠点を残したまま応用してしまうことになります。
 星座のところで何故、12なのかと言う説明は大抵なされません。そうなって伝えられたと言うことしか判らないのが普通です。少なくとも黄道12星座がハッキリと出土物に発見されているのは、紀元前3000年頃と推定されるもので、バビロニア時代と考えられています。
 バビロニアに法律や宗教、天文技術等を伝えたカルデア人が、これ以前に黄道を12分割する星座を持ち、暦を作っていたことは確かであろうと言われていますが、その確証は、カルデア人の出自と共に、未だ不明なのは惜しいことです。
 それはさておき、1年を12分割し、12星座を設定するほどの知恵と技術を持っている文明が、どうして12分割を使うかという、根本的な問いがごまかされたままでは無かったはずです。少なくとも知識の継承者には伝えられたはずだと思うのですが、これはあくまでも想像でしかありません。
 判らないままでは気分が悪いですから、ここは強引な付会になるかも知れませんが、12と言う数を追跡してみましょう。

 ハーモニック等でも関わりが出てくると思いますので、12までの数の意味をまとめてみましょう。
 先ず1ですが、これは統一の数、不可分の数と言う意味から個体性の象徴とも考えられます。点であり円とも受け取れます。
 2は当然2元性を示します。統一された1から分離した最初のもの、また逆に、完全なもの2つの結合とも考えられます。2点、2平行直線、或いは1つの角、そして占星術勃興当時の春分点からの第2星座、双子座の象徴でもあります。
 3は1から出現し分割された2が再び1と合わさる数です。2元性からもたらされた分裂を解決する意味があります。図形としては3角形に象徴されるでしょう。
 4は2掛ける2、霊肉が分離し、男女に分かれた人間の象徴です。また、物質的で不完全さをもつあらゆるものの象徴であり、それを代表する地球そのものを表しています。図形としては四角、四分円、交差する2本の直線(十字)です。
 5は2と3を合わせた数として変化を表し、不完全さや試練を意味しています。火地風水の4大元素と心の5つの要素から出来ていて、心の支配を示すとされた五芒星は魔術師のお守り、邪悪な霊を防ぐ印として使ったようです。逆五芒星は元素によって支配された心の意味で黒魔術の象徴となります。
 6は2掛ける3で調和と均整さを表すと共に、絶対的でない曖昧さをも示しています。正三角形2つを組み合わせた六芒星は、またの名をソロモンの封印、ダビデの盾、ビィシュヌの印等と呼ばれる特別な形ですが、意識と無意識、天と地の結合、完全さを求める意志を表すとされています。

 7は3と4の結合として、天と地、神と自然の結合が人間において成立した姿を示します。完成された周期、秩序、そして生命を表します。聖なる構造に良く見られるとも言われています。図形としては正7角形や六芒星の中心に点を持つ形があります。
 8は進化と関わる数字です。8の字には、1つの周期や形を別なものに伝えていく意味があり、ヘルメスの杖についている2匹の蛇に象徴される回転上昇して行く螺旋構造から時間の進行を表し、全ての進化現象に関係しています。また、無限や再生、そして復活の象徴でもあります。図形としては正8角形や正8面体があります。
 9は周期の終わりを示します。つまり物事の終わりを見定め、その終了の準備をし、新しいサイクルを予感させる神秘な数なのです。また、いかなる自然数を掛けようとも9と言う数、性質は残していることから、物質の構造単位、原子の象徴でもあります。図形としては、算用(アラビア)数字9のように円(神)の右横から下方に線分(人間)がぶら下がっている形があります。
 10は完成された数です。1から始まり1へ戻ろうとした目的がここで成就し、完全な形が出来上がったのです。また、1から4の合計としても完全さを象徴します。形としては|〇の他に円の中に縦線を一本入れた〇と|の組み合わせもあります。
 11は完成した10から更に進んだ周期の始まりを示しています。新しい始まりですが、1の完全な新しさではなく、10までの周期で得た知恵と経験を持っている新たな旅立ちです。生まれ変わりの数であり、物質界の支配者の数でもあります。
 12は宇宙の秩序の数です。物質の完成は10で行われたのですが、11でそれを支配することになり、次の12は霊的な完成を象徴しています。神性の数3と地球の4を掛け合わせたことにより、神の顕現たる円を12分割して作られた図形が、神の創造と顕現の構造と哲学概念を示しています。

 天球を12分割することが、どの様な意味を持っていたかは、今の我々には知り得ない謎ではありますが、我々は更に12分割を30度に分け、全天を360分割する表し方を採用しています。サビアンと言う方法は、この360と言う基数に従った360分割の度数に意義を認めて使う方法です。言ってみれば12分割の流れの延長線上のものと言えるでしょう。
 この考え方からハーモニックと言うものが必然的に導かれてきます。つまり天球を分割するのに、12しか使えないと言うことは無いのではないか、他の数ではどうなのかと言うことです。この考え方はクラフトと言う人物の草案であり、体系立てたのはアディとされていますが、別に独創と言うことではなく、ヒンズー占星術では天球の分割をバルガと呼んで、幾つもの数字を基数にしてチャートの分析をする方法を持っていました。
 また、宿曜と言う名で知られている月の運行を元にした占術も27ないし28分割を採用した方法なのです。最近わたくしはこの宿曜絡みで三九秘宿法と言うものの存在を知りましたが、これも宿曜分割の更に高次のハーモニックであると分析しています。
 ハーフサムで使われるようになったHN=8の1セクター45度の分割方法も、12分割の流れとは違う種類になるでしょう。
 この様に、ハーモニックの考え方は12分割の否定ではなく、分割法の再検討、再確認であり、12宮の再認識につながっているのです。

 ところで、星座宮の話のところで、どうしても改めて補足しておきたいことがあります。それは、通常、春分点の移動と呼ばれる現象に関してです。カルデアやバビロニアの時代、春分点は牡牛座にありました。徐々に逆行移動して現在春分点は、魚座の一角にあります。これを持って、占星術で使う星座宮が実際とずれていると指摘し、占星術がいい加減な体系で基礎的なところに問題があると言う主張が、未だに、まことしやかに言われることがあります。これは星座宮と星座の取り違えによる単純な不勉強によるミスです。
 占星術はそのチャートの作成については地球中心、言ってみれば天動説の形で作られています。地球に住んでいる我々からすれば、地球中心で太陽系の図を作るのは、当然のことです。勿論、研究心あふれる人たちは太陽系の中心、太陽中心のチャート(ヘリオセントリック)も調べています。StargazerSmSでは「セントリック」で各惑星でのチャートを書くことが出来るようになっています。但し、書かれるチャートは地球の春分点を基準にした図です。
 その考え方からすれば、動くのは春分点ではなく、恒星達なのです。春分点は地球に対して不動です。観測技術が進歩して精密に地球の動きが判るようになって来たために春分点が恒星基準の座標系でどの様に動くかが詳しく判ってきました。見方を変えれば、地球そのものを基準にすると言うことは、地球の春分点を基準にすると言うことなのです。
 ここを取り違えると、恒星基準が正しいかのように見えます。星の位置を簡単に割り出す方法は回りの恒星を基準にして見当を付ける方法しかありません。さもなくば、恒星時と南中時間、南中高度から計算することになります。前者の方法は、そう精度を気にしなければ50年や100年は使えるでしょう。しかし、1000年2000年と経ったら、春分点移動により使えない方法となってしまうのです。当然、過去の資料を見れば、その時の春分点基準か、その前の技術体系が出来たときの春分点基準のものが出てきますから、昔は恒星基準だったと言う判断をしてしまいがちです。

 12星座宮について、12分割が絶対のものではないのですが、それなりの歴史的背景と意味付けから出来ていると言う事でよろしいでしょうか。

 さて次の数字を見て下さい。1985年から2015年にかけての土星から冥王星のイングレスの回数をまとめてみました。
  1985年 1 1995年 5 2005年 1 
  1986年 0 1996年 2 2006年 0 
  1987年 0 1997年 0 2007年 1 
  1988年 6 1998年 5 2008年 3 
  1989年 0 1999年 1 2009年 1 
  1990年 0 2000年 2 2010年 4 
  1991年 1 2001年 1 2011年 3 
  1992年 0 2002年 0 2012年 2 
  1993年 2 2003年 4 2013年 0 
  1994年 1 2004年 0 2014年 1 
             2015年 1 
 イングレスとは感受点が動いて次の星座宮に入る事を言います。つまり感受点にとっては星座宮の影響が切り替わる時でもあるわけです。木星は、ほぼ毎年1つの星座宮分を動きますから、毎年イングレスがあります。しかし、土星は約2年、天王星以降はそれ以上長く1つの星座宮に滞在し、その星座宮の意味を強調しますから、社会的な雰囲気の基調を作る働きをすることになります。そこでイングレスが多い年は、その切り替えの年になると考えて良いでしょう。星座宮境界近くで、順行逆行をすると1回のイングレスだけでなく、3回、或いは5回のイングレスをする事になります。
 何れにしてもイングレスの時は、切り替え、切り替わる時です。ここで注意ですが、イングレスの時に何か起こるのではないかと期待する向きが少なからずいますので、そこは迷わないようにして下さい。イングレスで事が起こるのではなく、問題のトリガーは位置そのものにあるのです。

 さて、この一覧から1988年、1995年、1998年が大きめの節目となる年であることが直ぐ判るでしょう。どんな変化があるのかという点は、個別に検討しなければいけません。

 ところで、この一覧を作る為にどうしたのかというと、mSの時期表で、経過天体だけを設定し、アスペクトは無し、星座境界通過を使うにしてファイル出力をしました。この手の物は1度作れば充分ですから、木星を加えたものを見やすく処理して付けておきます。SGS外字からの変換はLumiereさんの力作、SGGREP.EXEを使わせていただきました。

             木星  土星  天王  海王  冥王
                              
             山羊  蠍   射手  山羊  蠍
1985年 2月 6日23時51分  水瓶  |   |   |   |
1985年11月17日 9時14分  |   射手  |   |   |
1986年 2月21日 0時 4分  魚   |   |   |   |
1987年 3月 3日 2時51分  牡羊  |   |   |   |
1988年 2月14日 7時25分  |   山羊  |   |   |
1988年 2月15日 7時17分  |   |   山羊  |   |
1988年 3月 8日23時33分  牡牛  |   |   |   |
1988年 5月27日 9時24分  |   |   射手  |   |
1988年 6月10日13時12分  |   射手  |   |   |
1988年 7月22日 8時39分  双子  |   |   |   |
1988年11月12日17時 8分  |   山羊  |   |   |
1988年12月 1日 5時27分  牡牛  |   |   |   |
1988年12月 2日20時36分  |   |   山羊  |   |
1989年 3月11日11時20分  双子  |   |   |   |
1989年 7月31日 8時10分  蟹   |   |   |   |
1990年 8月18日15時50分  獅子  |   |   |   |
1991年 2月 7日 2時14分  |   水瓶  |   |   |
1991年 9月12日14時 3分  乙女  |   |   |   |
1992年10月10日21時40分  天秤  |   |   |   |
1993年 5月21日12時44分  |   魚   |   |   |
1993年 6月30日15時47分  |   水瓶  |   |   |
1993年11月10日16時31分  蠍   |   |   |   |
1994年 1月29日 7時 3分  |   魚   |   |   |
1994年12月 9日19時 8分  射手  |   |   |   |
1995年 1月17日14時15分  |   |   |   |   射手
1995年 4月 1日19時53分  |   |   水瓶  |   |
1995年 4月21日 6時45分  |   |   |   |   蠍 
1995年 6月 9日 9時25分  |   |   山羊  |   |
1995年11月11日 1時26分  |   |   |   |   射手
1996年 1月 3日15時19分  山羊  |   |   |   |
1996年 1月12日13時43分  |   |   水瓶  |   |
1996年 4月 7日16時28分  |   牡羊  |   |   |
1997年 1月21日23時20分  水瓶  |   |   |   |
1998年 1月29日 7時24分  |   |   |   水瓶  |
1998年 2月 4日18時52分  魚   |   |   |   |
1998年 6月 9日13時52分  |   牡牛  |   |   |
1998年 8月23日 5時59分  |   |   |   山羊  |
1998年10月26日 2時14分  |   牡羊  |   |   |
1998年11月28日 6時12分  |   |   |   水瓶  |
1999年 2月13日 9時41分  牡羊  |   |   |   |
1999年 3月 1日 8時39分  |   牡牛  |   |   |
1999年 6月28日17時43分  牡牛  |   |   |   |
1999年10月23日14時27分  牡羊  |   |   |   |
2000年 2月15日 5時48分  牡牛  |   |   |   |
2000年 6月30日15時59分  双子  |   |   |   |
2000年 8月10日10時15分  |   双子  |   |   |
2000年10月16日 8時 0分  |   牡牛  |   |   |
2001年 4月21日 5時29分  |   双子  |   |   |
2001年 7月13日 8時 9分  蟹   |   |   |   |
2002年 8月 2日 1時36分  獅子  |   |   |   |
2003年 3月11日 3時24分  |   |   魚   |   |
2003年 6月 4日 9時29分  |   蟹   |   |   |
2003年 8月27日17時36分  乙女  |   |   |   |
2003年 9月15日10時24分  |   |   水瓶  |   |
2003年12月30日16時21分  |   |   魚   |   |
2004年 9月25日11時30分  天秤  |   |   |   |
2005年 7月16日20時13分  |   獅子  |   |   |
2005年10月26日11時 6分  蠍   |   |   |   |
2006年11月24日12時46分  射手  |   |   |   |
2007年 9月 2日21時18分  |   乙女  |   |   |
2007年12月19日 4時21分  山羊  |   |   |   |
2008年 1月26日 8時17分  |   |   |   |   山羊
2008年 6月14日 8時29分  |   |   |   |   射手
2008年11月27日 5時22分  |   |   |   |   山羊
2009年 1月 5日23時43分  水瓶  |   |   |   |
2009年10月30日 1時17分  |   天秤  |   |   |
2010年 1月18日10時16分  魚   |   |   |   |
2010年 4月 8日 3時 3分  |   乙女  |   |   |
2010年 5月28日 7時23分  |   |   牡羊  |   |
2010年 6月 6日14時36分  牡羊  |   |   |   |
2010年 7月21日22時 1分  |   天秤  |   |   |
2010年 8月14日 9時54分  |   |   魚   |   |
2010年 9月 9日12時40分  魚   |   |   |   |
2011年 1月23日 1時22分  牡羊  |   |   |   |
2011年 3月12日 5時59分  |   |   牡羊  |   |
2011年 4月 4日18時48分  |   |   |   魚   |
2011年 6月 4日21時51分  牡牛  |   |   |   |
2011年 8月 5日 9時59分  |   |   |   水瓶  |
2012年 2月 4日 0時 3分  |   |   |   魚   |
2012年 6月12日 1時32分  双子  |   |   |   |
2012年10月 6日 4時30分  |   蠍   |   |   |
2013年 6月26日 9時54分  蟹   |   |   |   |
2014年 7月16日18時54分  獅子  |   |   |   |
2014年12月24日 0時10分  |   射手  |   |   |
2015年 6月15日 9時 2分  |   蠍   |   |   |

 切り替えの年として1988年、1995年、1998年を取り上げましたが、その内容は、皆さんで考えて下さい。
  1988年は土星と天王星が山羊座宮へ。
  1995年は天王星が水瓶座宮、冥王星は射手座宮へ。
  1998年は土星が牡牛座宮、海王星が水瓶座宮へ。
 この3つの意味を解読するには、星座宮とハウスを対応させることと、星座宮の支配星の性質を考えて行くことから導かれます。例えば、山羊座宮はハウス対応では第10室です。世俗的な枠組みや権力、地位に関することを統括する星座宮です。ここに土星と天王星がセットで入って来る影響は、やはり社会的な枠付けのあるもの全てに対して、制限や束縛、そして完成(以上土星)、構造的突発的な変動や壊滅(天王星)と言う図式が最初に考えられるでしょう。

 次に感受点同士のアスペクトを見ることにしましょう。これも進行経過時期表を使って確認することが出来ます。作表の際に使用するアスペクトを、合、90度、180度(衝)に限ると現象が確認し易くなります。
 この3つのアスペクトはハードなアスペクトとされています。HN=4(はーもよん)と呼ばれる、「4」を基礎数にするグループに入るアスペクトは、人間や地球そのものを表す数を元にしている為、厳しい世界を表すのです。
  HN=1 0度(合)
  HN=2 180度(衝) 0度(合)
  HN=3 120度 0度(合)
  HN=4 90度 180度(衝) 0度(合)
以下の表は1985年から計算させました。
1988年 2月13日 8時50分 土星 合 天王
1988年 6月27日 0時54分 土星 合 天王
1988年10月18日21時35分 土星 合 天王
1989年 3月 3日20時36分 土星 合     海王
1989年 6月24日13時46分 土星 合     海王
1989年11月13日20時19分 土星 合     海王
1993年 2月 2日15時38分     天王 合 海王
1993年 3月20日 9時49分 土星 □         冥王
1993年 8月20日17時49分     天王 合 海王
1993年10月 9日12時48分 土星 □         冥王
1993年10月25日 8時53分     天王 合 海王
1994年 1月 2日12時 5分 土星 □         冥王
1998年 6月26日 5時27分 土星 □     海王
1998年11月 1日 9時53分 土星 □     海王
1999年 4月 6日22時52分 土星 □     海王
1999年 7月18日11時48分 土星 □ 天王
1999年11月14日17時35分 土星 □ 天王
2000年 5月13日16時16分 土星 □ 天王
2001年 8月 6日 0時40分 土星 衝         冥王
2001年11月 2日12時56分 土星 衝         冥王
2002年 5月26日 9時49分 土星 衝         冥王
2006年 8月31日16時47分 土星 衝     海王
2007年 2月28日18時31分 土星 衝     海王
2007年 6月25日23時32分 土星 衝     海王
2008年11月 4日20時57分 土星 衝 天王
2009年 2月 5日17時42分 土星 衝 天王
2009年 9月15日20時 7分 土星 衝 天王
2009年11月16日 0時42分 土星 □         冥王
2010年 2月 1日 3時56分 土星 □         冥王
2010年 4月27日 7時26分 土星 衝 天王
2010年 7月26日23時56分 土星 衝 天王
2010年 8月21日17時15分 土星 □         冥王
2012年 6月24日13時25分     天王 □     冥王
2012年 9月19日12時44分     天王 □     冥王
2013年 5月21日 4時50分     天王 □     冥王
2013年11月 1日17時13分     天王 □     冥王
2014年 4月22日 0時54分     天王 □     冥王
2014年12月15日11時34分     天王 □     冥王
2015年 3月17日 6時22分     天王 □     冥王
2015年11月26日19時29分 土星 □     海王

 先ず、単純に各年でのアスペクトの数をまとめてみましょう。次に多い年をピックアップして、後は個別に見て行くという手を使いましょう。

 前回までで、経過感受点の星座宮移動と座相に付いての考察を一応終えたものとします。次に検討をすべきチャートの状態は、出生図があれば回帰図と言う事になりますが、無理ですから仕方ありません。
 特別な時のチャート、日食や月食、イングレス等で未来予測をするのは、ネイタルでやりましたが、ここでも使いましょう。つまり日食図や月相、その他、特別な座相を作る時刻を使ってチャートを書き、解読するのです。
 天の星の位置を使う関係上、どうしても、地上の位置に関する判断は曖昧になりますし、地域的限定は非常に難しい部類だと思います。国家の始源図や、地域のトピック・チャートがどうしても欲しい気がします。特殊な方法としては、ジオデテックと言うやり方があります。これは、「その場所」に依存する固定したハウスを使う方法です。この方法も有効な場合もあるでしょう。
 判断の具体的な例を挙げると、過去のものは後講釈になりますし、未来のものは、それはそれで物議を醸しますから、他の方のものを紹介するにとどめておきます。地震のところで少し触れましたが訪星珠氏の「社会占星学」は、一度は目を通しておいて良い本だと思います。わたくしが購入したのは原書房で定価4千円でした。最後に手書きのチャートが31枚まとめられていて、親切です。StargazerS以降では以下の出生データを入れておくと、そのまま見ることが出来ます。
-----------------------------------------a:\sgsms\nat\99--------------31
19810320 170200 139.700 35.700 "東京","図1","東京1981春分図",2
19810320 170200 282.970 38.850 "ワシントン","図2","USA1981春分図",2
19230622 105500 139.700 35.700 "東京","図3","東京1923夏至図",2
18890211 13000 139.700 35.700 "東京","図4","大日本帝国始源図",2
18690509 30000 139.700 35.700 "東京","図5","東京始源図",2
19230826 103100 139.700 35.700 "東京","図6","月蝕図",2
19810504 42000 139.700 35.700 "東京","図7","新月図",2
19811013 125000 139.700 35.700 "東京","図8","満月図",2
19490621 175200 139.700 35.700 "東京","図9","東京1949夏至図",2
17071209 73000 139.700 35.700 "東京","図10","満月図",2
18350622 43700 139.700 35.700 "東京","図11","東京1835夏至図",2
19060626 192300 139.700 35.700 "東京","図12","木冥合",2
19060626 192300 13.400 52.480 "ベルリン","図13","木冥合",2
19310627 30000 139.700 35.700 "東京","図14","木冥合",2
19711222 122000 139.700 35.700 "東京","図15","東京1971冬至図",2
19650303 95500 139.700 35.700 "東京","図16","新月図",2
19680922 230500 139.700 35.700 "東京","図17","東京1968秋分図",2
19670321 72800 139.700 35.700 "東京","図18","東京1967春分図",2
19811221 223500 139.700 35.700 "東京","図19","東京1981冬至図",2
19520320 161100 139.700 35.700 "東京","図20","東京1952春分図",2
19520410 85200 139.700 35.700 "東京","図21","満月図",2
19651222 12300 139.700 35.700 "東京","図22","東京1965冬至図",2
19730715 115000 139.700 35.700 "東京","図23","月蝕図",2
19790821 171200 139.700 35.700 "東京","図24","日蝕図",2
19630923 175700 139.700 35.700 "東京","図25","東京1963秋分図",2
17031222 105100 139.700 35.700 "東京","図26","東京1703冬至図",2
16490526 25000 139.700 35.700 "東京","図27","月蝕図",2
19461007 55300 139.700 35.700 "東京","図28","日本国衆議院図",2
19820320 224200 139.700 35.700 "東京","図A","東京1982春分図",2
19830321 43300 139.700 35.700 "東京","図B","東京1983春分図",2
19840320 101400 139.700 35.700 "東京","図C","東京1984春分図",2
--------------------------------------------------end----------------

 取り合えず、社会的な占星術と言う事で「経過」のみを見ました。勿論、経過だから何か特別な事があるのかというと、出生チャートと変わりがあるわけではありません。1枚のチャートがもとになるのは同じです。勿論、個人より遥かに規模の大きなものを扱う部門ですから、当たる方としてもそれなりの覚悟とカンが必要です。ただ、予知失敗を恐れていては出来ませんので、たくさん失敗しましょう。失敗する事もあるんだと言う、つもりで考えていきましょう。何事も絶対と言うことは余りありませんから。