SGSmS's A. 再開の辞&−−−時を計る

StargazerS mSの完成は未だ遠くにあるのですが一応の機能が付いたところで、SGSアストロ講座を再び続けたいと思います。ただ、前のような、高速の書き込みには難しいと思います。

   のうがき
 占星術の基礎と言うと、星座宮や感受点の解説から始まる事が普通のようですが、どうも其処から占星術を押さえていくと、益々、技術的に高度なものを取り入れていく占星術から取り残されてしまいがちになります。
 拙著「運命を把握するパソコン占星学」でも、一応の取りまとめをと言う考えから「一般的」なものになっています。それを補遺する為にSGSアストロ講座を始めた時は、占星術的技術について、もう少し高度のところを攻めるつもりがあったのですが、今は、より基本的なところから攻めなければならないと感じています。
 基本的というのは、言ってみれば天文学の初歩の部分のことです。この部分の素養は、重要な要素です。例えば、感受点の位置を表すのに黄経と赤緯の値を使うのが普通ですが、それがどの様なシステムで、どの様な関係があるのかを理解するのは、実占とは畑が違うような気がしますが、マップを使うようになると、それらが判っているかいないかで、理解の度合いが格段に違ってきます。

−−−時を計る
 時を計るのが時刻です。色々哲学的な見解がありますが、それらはおいておいて、正確に時を刻む時計を追求した結果、我々は原子時計にたどりつきました。世界中の原子時計の指示時刻を平均したものが国際原子時です。ところで、それ以前は、地球の回転を基準に時刻を決めていました。それらが世界時や恒星時なのです。時計の精度が素晴らしく上がった結果、地球の回転が遅くなる傾向があり、1年や半年の周期の変化や、不規則な変化があることが判ってきました。つまり、原子時と世界時のズレが出てきたのです。そして、この違いは累積する一方ですから、時々、原子時に閏秒を入れてやって調整した協定世界時を作り、それを使うことになっています。
 ところで、なるべく地球の回転に合わせた時間を我々は使おうとしているのですが、これと原子時計との差は、その時に観測して合わせないと判らないのが現状です。精度の悪い予測はあるのですが、それを使っても正しいとは限らないのが難点です。その差を予想することが難しいために、SGSの天文暦を作る際には、計算用の原子時計の時刻を基準にした力学時を使っているのですが、現在、我々が使っている協定世界時との差は約1分近くになってきてしまっています。

次回は−−−位置を表す−−−です。