sdwd's Ast. 支配星配列
星座宮には、それぞれ支配星があり、それぞれの支配星がどの星座宮に存在し、更にその星座宮の支配星が何処の星座宮に在るかを追っていくことが出来ます。これを支配星配列(ディスポジターDispositors)と呼び、その配列の状況によって、ホロスコープの全体的な状況を判断する方法のひとつとするものです。
星座宮 | 支配星 | 副支配星 |
牡羊座宮 | 火星 | |
牡牛座宮 | 金星 | |
双子座宮 | 水星 | |
蟹座宮 | 月 | |
獅子座宮 | 太陽 | |
乙女座宮 | 水星 | |
天秤座宮 | 金星 | |
蠍座宮 | 冥王星 | 火星 |
射手座宮 | 木星 | |
山羊座宮 | 土星 | |
水瓶座宮 | 天王星 | 土星 |
魚座宮 | 海王星 | 木星 |
上記チャートを出生図としてみます。火星が蠍座宮、蠍座宮の支配星は冥王星、冥王星は山羊座宮にあり、同じく太陽、木星、土星も山羊座宮です。水星は射手座宮にあり木星につながります。山羊座宮の支配星は土星ですから、土星は自分の支配する星座宮に居ます。土星が支配星配列の終端に居ますので、これを根と呼びます。
月は金星と共に水瓶座宮です。水瓶座宮の支配星は天王星です。天王星は牡牛座宮に居て、牡牛座宮の支配星は金星です。従って、金星と天王星は互いの支配星となる星座宮に居ます。このような関係はミューチャル・レセプション(Mutual Reception)、相互対応、往復対応とも訳されます。他星との関係で、支配星配列の始まりや中間にある場合は、自分の意見をまとめることが難しくなったり、事態が長引いて解決しないこともありうるとされています。配列の終端、根の位置でミューチャル・レセプションの関係がある場合は、配列の中の星の問題が、相互対応した感受点で円満に解決出来る可能性を持つとされます。この場合は、月を含めた3星の問題が金星と天王星の強調によって解決する可能性が高いことを示します。
また、水瓶座宮の副支配星は土星で山羊座に居ます。土星は最初のグループの根となっています。従って、扱う事項によっては金星からのディスポジターの流れは根となる土星へと向かうこととなります。山羊座宮の月についても同様で、第2のグループは、第一のグループへ弱いとは言え、つながることもあり得るわけです。
海王星は自分の支配する魚座宮にいます。配列はありませんが、根としての機能は持ちます。これは、進行経過で感受点が魚座宮へ入ってくると配列の根としての機能となりますし、アスペクトによる関係でも支配宮にある感受点の意味付けは強いと考えられます。
このように、このチャートでは3つ、又は2つの系統の支配星配列が存在していますので、この点も含めて占星術的な判断をすることになります。
ミューチャル・レセプションは2星の間で起こりますが、3星以上でつながりが連鎖し元に戻る場合はループと呼ばれます。例えば、太陽牡羊→火星蟹→月獅子では、3星の配列が循環してしまいます。こうなると自分の考えや意見を決めるのに、大変に時間がかかったり、結局迷っているだけになってしまうことになると指摘されています。責任の順送りで、戻ってきてしまうのです。
基本的に根がある人は、感受点の特性が根で代表される感受点でまとまるので、決断が速く行われるとされます。逆に、根が無かったり、ループがあると、細部について逐一納得し、全体に安心感を得ないと決められないと言うことになりかちだとされます。
また、別の支配星配列間で、アスペクトを持っていると、そのアスペクトが重要となる場合も出て来ます。アスペクトは感受点間の関係を作りますので、事件や事態の鍵となる橋渡しになる可能性が出て来るのです。