デジタルカメラ

星座撮影のフィルターによるソフト効果(20101001)

 デジタルになって素子の性能とレンズの性能が上がり、光学的試験のような星座写真でも、大変良い像を結ぶ結果、かえって見映えが悪くなってしまっています。つまり、明るい星も暗い星も写る大きさは同じであり、明るさが違うはずが、露出を多くしている為に飽和してしまっていて違いが分からないということから、星座を構成している星が、目で見た印象と違って写る事態になっています。これを印象に近付けるには、明るい星をにじませて意識的に大きくしなければならないのです。この為にソフト・フィルターがあります。各種のフィルターを付けて撮影してみました。

白鳥座から琴座付近シグマ18-50mm F2.8 EX DC + NikonD300 f=26mm F3.5 ISO=800 60秒

全画面                              ベガ(α-Lyr)ピクセル等倍

フィルターなし

ソフトンスペックA

プロソフトンA

クロス

スノークロス

サニークロス

 ソフトフィルターとしてはソフトンスペックAとプロソフトンAを使用しました。それぞれ効果の弱い物ですが、効果の出し方が違います。ソフトンスペックAはフィルターのガラス面に紋様を入れて回折光を多数作って光を散らす方法ですから、レンズの方で絞り込むと、より効果が薄くなります。これに対してプロソフトンAではフィルターのガラス面に微細な凹凸を付ける表面処理で作られている為に絞りの大小によらず効果が出ます。
 クロススクリーンは光条を出す為の物ですから、明るい星でないと線がなかなか出ません。
 広角で広い範囲を撮っている時は、プロソフトンAであり、通常の星座写真の場合はソフトンスペックAとプロソフトンAで一長一短が出ます。露出時間によっては、プロソフトンAでは強調されすぎる場合が出ます。